ふぁ!?前回投稿から10日も経ってるんか!?
んな馬鹿な…
いや、実は翼さんの誕生日を狙ってこの日にしてたんや…(苦しい言い訳)
光を振り切り、地面のアスファルトを砕きながら突き進むガイガン。向かう先はダウルダブラのファウストローブを纏うキャロルである。
「ふん…話に聞くよりずっとしぶとい奴だな」
再び自身の背後に錬成陣を投影し、ガイガンに向かって炎の渦を放つ。目に見えて分かる高威力。だがガイガンはまったく避ける素振りも見せずそのまま胸部に直撃を受ける。
「ピー助ッ!」
翼が叫ぶ。
だが、ガイガンは突き進む。
炎の濁流をものともせずに突き進む。そしてガイガンはその全てを受けきり反撃に出る。
口から放つ、虹色の熱線。
極彩色の奔流がキャロルを飲み込む。だが、キャロルは防壁を張りガードしていた。その防壁は無事とはいかなかったが…。
「この威力ッ!?」
防壁がひび割れる寸前に回避したキャロルはそう叫んだ。明らかに、ガイガンのスペックは向上している。キャロルは今後の計画遂行のためと発電所を襲撃させたミカとジェットジャガーを帰還させていた。今から、ジェットジャガーだけでも呼び戻すか。いや、奴なら勝手に現れるだろう。そう決めつけて思案する。本来の目的を遂行するにはガイガンが邪魔である。ガイガンの妨害を受けずして、如何にあれを発動させるか。それが今のキャロルにとって悩みの種であった。
しかし、キャロルの悩みはすぐに解決することとなる。錬成陣から現れるジェットジャガー。ジェットジャガーはガイガンを見るなり飛びかかり、格闘戦に興じる。
二体の怪獣の戦いは熾烈なものとなる。ジェットジャガーにとっては宿敵が進化を果たしたと嬉々として、ガイガンにとっては先程の戦いのリベンジマッチとして仕返しだ、切り刻んでやると咆哮をあげながら鉤爪を振るう。 鋼の拳がガイガンの胸を打ち、鋭い鉤爪がジェットジャガーの装甲を切り裂く。この、今まで以上の切れ味に脅威を感じたジェットジャガーは背中のブースターを吹かせて後退する。が、新たなガイガンには新たな技があった。両方の鉤爪が白い光を纏い、ガイガンは腕を振り上げ、右腕、左腕と交互に振り下ろし、光の刃をジェットジャガーに向けて放った。
二つの刃がジェットジャガーに迫る。鼻先を掠めてしまいそうなギリギリで避けるが、これは囮。見せ球であった。真の決め技は、既に用意されていた。光る鉤爪を交差させ…勢いよく水平に開いた。すると、一体の空間に大きな波紋が打たれたような気分にジェットジャガーは陥った。それほどまでの衝撃、プレッシャー。そして、迫る巨大な刃。地面と平行に走るそれを、ジェットジャガーは避けるということが出来なかった。ナノメタルの防御フィールドを形成し防ぐが…。光の刃は容易く防御フィールドを切り裂き、ジェットジャガーを両断した。
「馬鹿な…ジェットジャガーをああも容易く…!チィッ!」
テレポートジェムを破壊されたジェットジャガーへ投げ、自身の城へと帰すキャロル。予想外のガイガンの強化に苛立ちが募って止まない。
「雪音、あれを使うぞ」
意を決した翼が、クリスに対し言った。ピー助がジェットジャガーを撃破し、キャロルが冷静を欠く今こそが好機だと。
「ぶっつけ本番…でも、ここであいつを倒せばッ!」
敵の首魁である彼女を倒せば全てが終わる。そう決意した二人は胸元のペンダントを掴み、新たに搭載された機能を発現させる。
「「イグナイトモジュール!抜剣ッ!!!」」
【Dáinsleif】
変形したペンダントが宙に浮き、光の剣となり二人の胸を刺し貫いた。
「そちらから来てくれるか。ならばよい。見せてみろッ!オレを越えられる力があるならなぁ!」
イグナイトモジュールを使用した二人を見たキャロルは先程までの苛立ちを捨て、対峙する。
だが…
「く…が…あぁぁぁ!!!」
「ぐあああああ!!!!!」
二人を襲うのは凶悪な破壊衝動。
理性すらも焼き尽くすほどの、今までに体験したことのない衝動が二人の心を蝕む。
そして二人は、己が闇と対峙する───。
Project IGNITE。
アルカノイズにより破損したシンフォギアに強化改修を施すプランとしてエルフナインが提案した本プランの実態は「暴走を制御し力へと変える」ことである。
元々、シンフォギアにはいくつかの決戦機能が搭載されている。
絶唱とエクスドライブモードである。
だが、絶唱は相討ち覚悟の肉弾。使用局面は限られる。エクスドライブモードは発現に相当量のフォニックゲインが必要となり、正に奇跡を起こすようなもの。とてもじゃないが、戦力としては組み込めない。
そんななかエルフナインが目を付けたのは立花響に度々見られた「暴走」である。理性を失くす代償に、本能の赴くままに敵を屠るその力を制御し自在に操ることが出来たら…。そこにシンフォギアではないが、ガイガンの形態変化による戦闘力の向上から着想を得て、聖遺物「魔剣ダインスレイフの欠片」を用いることで強化型シンフォギアは完成した。
だが、その真価を発揮することは難しい。
現にいま、風鳴翼と雪音クリスは闇に飲まれようとしている。この状況を打破するには…。
…なんか、真面目な雰囲気がするがとりあえず。
やった!やった!あのにくっき悪人面ロボットをぶっ倒した!
これで面倒なストーカーともおさらばだぜ!
フォーーーーー!!!!!
ヤバイ。これだけじゃ足りない。
心の中だけでなく、本当に叫ばないともったいない。こんなに気分がいい日は久しぶりだ。それにほら、人間だったら急に叫び出すとやべー奴だけど今の俺は怪獣だから。咆哮をあげることぐらい普通のことっしょ。というわけでせーの、
「ぴ「く…が…あぁぁぁ!!!」!?」
今の声、翼ちゃん!?
どうしたの!?まさかとうとうやべー奴になっちゃった?ヤベーイなの?マックスハザードオンなの?
…て、冗談言ってる場合じゃないなこれ。がちにハザードってる。このままじゃ翼ちゃんが暴走して人殺しちゃってがちで曇るやつやんけ。そしたら俺は…えっと、「大丈夫。翼ちゃんは人を殺したんじゃなくて兵器を壊しただけだよ。戦争じゃよくあることさ」(CV金尾哲夫)って慰めればいいのか?
じゃなくて。
冗談言ってる場合じゃないとか言って結局冗談言ってるな。時と場合を考えろ、俺。よくないとこだぞ。
とにかく苦しむ翼ちゃんとクリスちゃんのところに駆け寄り二人に呼びかける。だけどまるで聞こえちゃいない。
くっそ…完璧、この新しくシンフォギアに搭載したなんだっけ?ダインスレイフだかに飲まれてる。どうすれば…くそ、あのパツキン。余裕綽々でいやがる。どうにかして目にもの見せてやりたいが…。
この呪い、俺が肩代わり出来ないだろうか?前にも絶唱のエネルギーを吸い取ったこともあるしもしかしたら…。
翼に力を入れて、出来る限り、最大限開く。
普段はここから太陽光やらなにやらを吸収してエネルギー補給をしているわけだが…こんなに不味そうだと分かっているものを吸収するのは始めてだ。
ちなみに言っておくが、ゲテモノは苦手な口だ。もしかしたら途中で吐き戻してしまうかもしれない。
だけど…。
俺は、翼ちゃんが苦しむ顔を見たくない。
翼ちゃんには笑顔でいてほしいんだ。
だから、俺は…!
目覚めると、私はステージにいた。
そうだ。もう一度ここで、大好きな歌を歌うんだ。夢を諦めてなるものか。
だが…。
客席を埋めるのはノイズ。
つまりは、敵。
敵しか、私の歌を聴いてはくれない。
そして舞台は暗転し、私にスポットライトが当たる。
自分の肩を抱く。
どうしようもなく、寒く、冷たい。
ひどい孤独感が私を襲う。
ようやく、夢を追えると思ったが新たな脅威の出現に再び剣に戻り、戦いの歌を歌うことを余儀なくされた…。
脳裏に、父と幼き私の姿が映る。
「お父様ッ!」
「お前が娘であるものか。どこまでも穢れた風鳴の道具に過ぎん」
それでも、私は認められたかった。
だから私はこの身を剣と鍛えた…。
そうだ…この身は剣。
夢を見ることなど許されない道具に過ぎない。
でも、私は…。
突然、私だけの暗闇にもうひとつ光が差した。その光の下にいたのは…
「奏!」
静かに、あの頃と変わらない笑みを浮かべた奏に向かって思わず駆け出し、抱きしめた。
こんな冷たく、孤独でも奏さえいてくれれば…。
だけど、そんな幻想は斬り捨てられる。
地面に落ちる、奏だったもの。
誰だ。
誰のせいでこうなった。
…いや、違う。
誰のせいでもない。
誰でもない、私のせいでこうなった。
剣では、誰も誰も抱きしめられない───。
「あ、あぁ…ああああ!!!」
膝から崩れた私は泣き叫んだ。
剣では、剣では…剣は所詮、敵を倒すことしか出来ない。
誰かを、抱きしめることなど…。
「ピー」
…闇の中から、聞き慣れた声がした。
とても、聞き慣れた…。
「ピー助…」
「ピッ!」
闇の中から、私の目の前まで歩いてやって来たピー助は一度立ち止まって私を見上げてから再び私に近付こうとしてきて…。
「来てはダメッ!!!」
急な大声に驚いたピー助は足を止めた。
そう、それでいい。
だって、これ以上近付いて私に触れてしまったらピー助まで切り裂かれてしまう。だから、ピー助は私に近付いては駄目…。
だけど、再びピー助は歩き出した。
「来るな、ピー助…来たらお前まで失ってしまう!」
それでもピー助は止まらない。
どうして、どうして。言うことを聞いてくれないの。
「ピー!」
そして、ピー助は私の胸に飛び込んできた。
それを思わず私は抱き止めてしまった。
そんな…分かっていたのに。
分かっていたのに私は寂しさのあまりピー助に触れてしまった。奏に続いてまた、私は大切なものを失って…、
「ピー?」
失って…失って…。
「どう、して…」
どうして、ピー助は平気でいるのだろう。剣である私に抱きしめられても…。
『俺が全身凶器だってこと忘れた?』
頭に、声が響いた。
この声の主はまさか…。
「ピー、助。なの?」
『翼ちゃんが剣だとしても俺は平気だよ。だって、怪獣だし。特に俺は全身凶器だから翼ちゃんの硬い身体に抱きしめられても全然平気ぃぃぃぃ痛たたたたぁッ!?』
思わず、ピー助の頬をつねってしまった。
しょうがない。
今のはピー助が悪い。
『しょ、しょりぇより…早くこんなところから戻ろう。こんな下らない呪いなんかが見せる幻の夢から醒めるんだ』
そんなこと言っても…。
これはひとつの事実だ。
私の歌を聴いてくれるのは敵だけ。
父に認められようと剣と言い聞かせてきたこの身では誰かを傷つけることしか出来ない…。
『ああもうめんどくさい!ホントにめんどくさい女だな君は!』
「なっ…!なにを言う!私のどこがめんどくさい女だというのッ!?」
『ああそうだよめんどくさい女だよ!この際言わせてもらいますけどねぇ!いちいち俺を独占しようとしたりとか俺がちょーっと一人でどっか行ったぐらいで帰って来た後に束縛したりとかするような女!めんどくさい女としか言い様がないでしょ!司令もそう思ってるし響ちゃん達も呆れてるよ!』
「んな…!?ピー助…なるほどなるほど。ピー助は私のことをそういう風に思っていたのね。いいわ。もう絶対ここから出ない。ピー助が謝るまでずっとここに居座らせてもらいましょう!」
『だからそういうとこがめんどくさいって言ってんの!…はあ。ようやく、素が出たね。翼ちゃん』
なにを…と言いかけて気付いた。
久しぶりに、素の口調となっていた。
『俺は、そっちの翼ちゃんの方が好きだな。剣だって言い聞かせている翼ちゃんよりも、誰かのために歌う翼ちゃんが好き。夢を目指す翼ちゃんが好き。家事が苦手…ううん。絶望的な翼ちゃんもそれはそれで好き』
なんで言い直した。
『歌を聴いてくれるのは敵だけ?そんなことない。世界中の人達が翼ちゃんを待ってる。それにみんなも。それからそれからこれは声を大にして言うけど…』
『俺が一番待ってる!!!世界に羽ばたく翼ちゃんを!!!だから…ここから出よう。それに、翼ちゃんの手を待ってる後輩がいるよ…』
そっちまでは、ちょっとカバー出来ないかも…。
そう言い残して、ピー助は消えた。それと同時に、この闇も晴れていく。
後輩、か…手のかかる後輩だ。あいつも先輩になったというのにまったく。ピー助に言われた通り、先輩として後輩の手を引こう。
はーお仕事終了っと。
あとは翼ちゃんがやってくれるでしょう。それを俺がこの呪いの力を上手いこと制御して…ウゲッ…やば、喉元までなんか戻ってきてた…。リバースしていい?編集でキラキラのエフェクトつけとけば多分大丈夫だからさ…。あ、そういえば前に翼ちゃんに思いっきりリバースしたことあったっけ…(第3話)あの時は許されたけど流石に二度目はないか…?いや、仏の顔も三度までだ。つまり二回目までは大丈夫。
よし、吐こう(使命感)
決意を固めた俺は思いっきりリバースするために口を大きく開いて…。
「こ、こらピー助!お前絶対吐く気だろッ!?こっちに向けんじゃねえ!」
あっ…クリスちゃんも戻ってきたんだね、おかえ…ぐはぁ!?ま、待って翼ちゃん!今この喉元まで来てるやつを胃に戻すからぁ!だから口を!嘴を全力で閉じないでくれぇ!逆流しちゃうからぁ!
「…なにをふざけている」
ほ、ほらぁあそこのナイスバディのパツキンお姉さんが呆れてるゾ!
「翼さん!クリスちゃん!ピー助君!大丈…なにしてるんですか…?」
あ…響ちゃんよかった目が覚めたんだね…。それより病み上がりで大丈夫?俺は絶賛病んでるけど…おえ…。
「食べたものを吐き出させないようにしているんだ。ほら、生産者の人達に感謝して食べるんだピー助」
生産者ってこれ翼ちゃんとクリスちゃんから出た闇なんですけど…いや食べるというか吸収しようと発案したのは私ですがちょ…うーん。
「あれ?ピー助君の羽、紫色になってる?」
「む。変なものを食べたせいかもしれない。やっぱり出すんだピー助」
いやその変なもの出したのあなた!
って、あ、なんかこれやばいかも…リバースとは別の意味で。
「グギギ…ガガガ…」
「ピー助!?どうしたピー助!?」
あ…これあかんやつや…。
頭の中に壊せとか殺せとか恨みとか怨みとか凶とか不吉な文字がどんどん浮かんで…。
イグナイトモジュールって確か暴走を力にだっけか。なるほどなるほど。今の俺は暴走を始めようとしているというわけか。二人を庇うために…あー何度目の暴走だ?てか割と平気じゃない?意外と理性保ててないこれ?
というかさ。
何度か暴走を繰り返して思ったんだけど。
怪獣が暴れるのってそんな大したことじゃなくね?むしろ普通のことというか。
怪獣って壊してなんぼじゃん?
つまり怪獣にとって破壊衝動なんてよくあることで…いや、もちろん皆が皆そうじゃないことも理解してるんだけどさ。
あぁ…大体、分かった。
暴走の制御なんて、
理解した瞬間、身体はFWの姿へと。
だが、その身体は黒へ。
刃は血染めの紅へ。
これが…俺のイグナイトモジュールだ。
【ガイガンデストリガー】
この姿は超合金で韮沢さんによるカラーリング変更したガイガンにそっくりだ。
いいだろう。
別に、アレを倒してしまっても構わんのだろう?
「ピー助君が変わった…」
「まさか、ダインスレイフの呪いの力で…」
「てぇことはつまり…ピー助がイグナイトしたってことか!?」
まあ、力の源は同じだしそうかも…。
はっ!
力の源が同じってなんだか仮面ライダーみたい!
テンションあがってきた~!
じゃない。
テンションフォルテッシモ!!!
「…やりましょう。イグナイトモジュール」
「だが、今の私達では…」
「未来が教えてくれたんです。自分はシンフォギアの力に救われたって。この力が本当に誰かを救う力なら、身に纏った私達だってきっと救ってくれるはず!それに…ピー助君でも出来たんです!私達にも出来るはずです!」
ねえ君ちょっと失礼じゃない?
ねえ?
ちょっと?
「信じよう!胸の歌を!シンフォギアを!」
はいはいどうせ俺は茅野…いや蚊帳の外デスよ~だ。
「それから、ピー助も」
翼ちゃん…。
やっぱり翼ちゃんは最高の飼い主やで!
「もう一度行くぞッ!」
「イグナイトモジュールッ!」
「「「抜剣ッ!!!」」」
【Dáinsleif】
変形したペンダントが三人を貫く。
激しい苦しみが三人を襲っているのだろう。
それでも、皆なら…!
───燃え上がる。
そして、歌が始まる。
成功だ。
イグナイトモジュールを発現した三人のシンフォギアは俺と同じように黒に染まり、呪いらしい禍々しい印象を与えるが…こんなに頼もしい呪いもない。
イグナイトモジュールを発動させた三人を見たあのパツキンがついに動き出しアルカノイズを召喚する。ほほう。結構な数がいる。
『検知されたアルカノイズの数…約四千ッ!』
シンフォギアの通信機から聞こえてきた友里さんの報告。
四千…。
別に全て倒してしまっても構わんのだろう?
「たかだか四千ッ!!!」
…いや、四人だから一人あたり千ですね分かります。それに今のあれだから。言ってみたかっただけだから!
とにかく俺も行くぜ行くぜ行くぜぇ!!!
紫色のバイザーに妖しく光が灯ると共に大地を蹴り、空へ飛び立ち紅く染まった鎌で、鋸で、ノイズを切り裂く。バイザーから拡散光線を放ちノイズを焼き尽くし、胸部から射出した丸ノコの刃を自在に操り切り刻む。
「臍下辺りがむず痒いッ!」
え?なんて?
聞き返そうとするとパツキンの弦がノイズを切り裂きながら接近する。それを俺は鎌で受け止め鍔迫り合い…になるとでも思ったか!
「オレの弦が斬れただとッ!?」
触れただけで弦は斬れ、その機能を失くす。
さあ、切り裂くぜ!
翼ちゃんの斬撃が、クリスちゃんの矢が、そして俺の…ガイガンノック戦法だッ!
射出した丸ノコに向けて拡散光線を当て、丸ノコの威力を増幅させる技。
三つ技をガードするが流石に堪えるだろう。それにまだ矢は残っている。
炎を纏った響ちゃんが突撃、周り諸共パツキンを吹き飛ばし、パツキンをもう満身創痍。
そしてトドメの一発…ライダー…じゃない。
飛び蹴りである。
「光あれぇぇぇぇぇぇ!!!!!」
勝った、か…。
煙が晴れると、え?あのパツキンあのキャロルとかいう幼女だったん?
将来有望だなおい。
「ピー助」
ごめんなさい。
「キャロルちゃん…どうして世界をバラバラにしようなんて…」
響ちゃんが手を差し出しながら訊ねる。
世界を分解する?だったか。確かに動機は気になるところではあるが…。
キャロルは響ちゃんの手を退けて、語り始めたけど
「…忘れたよ、理由なんて。思い出の焼却。戦う力と変えた時に」
思い出の、焼却…。
思い出を力に変えているのか…?
それはなんて、なんて…。
「その呪われた旋律で誰かを救えるなんて思い上がるな」
そう言うと、キャロルは力なく倒れ、緑色の炎に焼かれた。
響ちゃんの叫びが、灰色の空を震わせた。
解説 ガイガンデストリガーver
ガイガン(FW)をデザインした故韮沢靖氏によるカラーリング変更ver
ググれば画像出てくるからそちら参照で。
色見た瞬間「これイグナイトやんけ!」となりちっちゃいガイガン企画立ち上げ当初から登場を予定し遂に登場。前回で進化したんやから流石にすぐ新形態なんて出ないやろと思ったそこのあなた。
それが正しい反応です…。
余談ですがピー助のセリフ「ピー」って言ってるけどガイガンの鳴き声って「ピャー!」って感じがするから今からでもピャー助に改名する?
<ダメデスッ!
オマケ
ピー助が吐きそうになってる辺り。
キャロル(早くあれを使え…なにを怪獣も含めてふざけているのだあいつらは…!)
ちゃんと待ってあげる敵役の鑑。
世の悪役も見習って、どうぞ。