歌姫と強すぎるリディアンの清掃員(ヒーロー)   作:龍狐

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就職場所、潰れる。そして再就職。

「えっ!?どういうこと……?」

 

 

それは唐突に起こってしまった。

彼の仕事は清掃業。いつも通り勤務先に行くと、そこには警察やらがいろいろいた。

 

 

「あぁ、イバラキ君」

 

「あ、リーダーッ!?これどういうことですかッ!?」

 

 

そこに、バイトリーダー登場。そしてリーダーは事の発端を説明してくれた。

 

 

「なんでも、ここの社長さんがどうやら不正をしていたらしくてね……それで会社もろとも調査が入ったんだ。それで、俺たちは今や仕事がなくなっちまったんだよなぁ」

 

「えぇええ~~~ッ!?来月からの家賃どうすれば…」

 

「そこでなんだよ。それで警察が俺たちバイトのためにチラシを持ってきてくれたんだ」

 

「え?警察ってそこまでしてくれるっけ?」

 

「さぁ?俺にもよくわからん。でも、この行為は温かくもらっておいた方がいい。それでだ。お前にピッタリな場所があるんだ」

 

「え?」

 

 

そうしてリーダーが出したのは一枚のチラシ。

 

 

「私立リディアン音楽院?」

 

「そうだ。そこの高校が清掃員を募集していてな。ちょうど、お前にピッタリだと思ったんだ」

 

「何がですか?」

 

「ほら、これ見ろ」

 

 

そしてリーダーが指をさしたところには、『体力自慢の人 募集中!』と書いてあった。

 

 

「お前、結構体力あるだろ?壁とか走って登れるしよ!」

 

 

ちなみにだがイバラキ、バイト全員に自分の異常さを見せている。

例えば彼の言った通り、『走ってビルの壁を登り、壁を掃除する』など、『ショートカットするためにジャンプで屋上に行く(ちなみに20階建て)』など。

 

いろいろやらかしているのだが、バイトたちは……

 

 

『すげー、イバラキさん』

 

『イバラキってすごいんだな』

 

『俺もああできるようになりたいなぁ~~』

 

『いやいや、たっちゃんには無理だよ。それに、私は今のたっちゃんが好きだから』

 

『ありがとう、ももちゃん♪』

 

『『リア充死ねぇ!!』』

 

『おーい、壁はイバラキに任せて俺たちは他やるぞぉ~~』

 

『『『『はぁ~~~い』』』』

 

 

全員、バカであった。

ちなみにバイトは他にもいるが、全員結果は同じであった。

ちなみに訂正すると、一部の人はもちろんまともだったが、周りを見て、『あれ?俺がおかしいのかな?』と思い始めて最終的には周りと同じバカになるだけなのだ。

 

 

「でも……ここって女子高だよね?」

 

「大丈夫だって!!別に廊下掃除とか落ち葉掃きとかそこらへんだろ」

 

「そうか……じゃあ行ってみよう」

 

「お、もう行くのか?」

 

「有限実行ってやつですよ。それじゃあ、またいつか会いましょう。リーダー」

 

「リーダーはもうやめてもいいんだぞ?」

 

「そうですね。それじゃあじゃあな」

 

「急に砕けたな。まぁいいけど。それじゃあな!」

 

 

そうして、イバラキはその場から立ち去っていった。

 

 

そして、それを見る影も複数。

 

 

 

 

「……司令、ターゲットはそのままリディアンに向かうそうです」

 

『そうか。こちらからもいろいろと手配しておく』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~特異災害起動部二課~

 

 

 

ここは、私立リディアン音楽院の地下にある場所。

ここではノイズの対策が行われている。そして、今会議が開かれていた。

 

 

 

「通信によると、彼はこのままリディアンに向かっているそうだ」

 

「もうすぐで、例の彼とご対面できるのね」

 

「了子さん。浮かれすぎちゃだめだぞ」

 

「あの強さ……尋常ではないからな」

 

「……確かに。司令を一撃で倒したんでしょ?」

 

「それに、緒川さんが……」

 

 

ここにいる人物の名前を言おう。

 

特異災害起動部二課の司令【風鳴弦十郎】。ちなみに見た目がミイラになっている。

大人気アイドル【ツヴァイウイング】の【天羽奏】【風鳴翼】

二課のオペレーター【藤尭朔也】【友里あおい】

そして二課の考古学者【櫻井了子】

 

ちなみに、【緒川慎次】はいない。理由は……もうわかっているだろう

 

 

「この戦いで、一番の被害者は緒川さんですからね……」

 

「そりゃああの男の拳を、『大事なところ』にもろに喰らったらなぁ~~」

 

「俺は全治一か月の大けがを負ってしまったがな……」

 

「旦那がまさか一撃で負けるなんて、思いもしなかったよ」

 

「それはご愁傷様としか言いようないわね。弦十郎くんって『無敵の男』ってイメージが強かったのに、今じゃそのイメージは満場一致で彼――【イバラキ】くんに移っちゃってるしね」

 

 

了子の言葉に全員がそれに頷いた。

弦十郎は政府の人間にも『歩く憲法違反』『霊長類最強の男』と呼ばれていた。

 

そんな彼が一撃で倒されたことに政府の人間たちはどよめいたらしい。

そのうちの一人からは『彼の体を調べるために解剖すべきだ』という意見が出たが、それは周りから大炎上。罵倒の雨が降り注いだ。

 

 

『それこそあの男を敵に回しかねんぞ!!』

 

『それに、あの男すら一撃でやられた男を、どう捕まえろというんだッ!?』

 

『シンフォギア装者さえ一撃でやられたと聞くぞ!そんな相手にどうしろとッ!?』

 

『それに、シンフォギアの攻撃が服以外、つまり皮膚には全く通らなかったとも聞くッ!!シンフォギアは今の現代兵器よりもさらに強力ッ!!それの攻撃が効かないヤツに現代の武器が通用するのかッ!?』

 

『それに、あの緒川慎次がやられたんだぞッ!?あの男の拳が彼の股間に当たったらしい』

 

 

それを聞いた皆は、顔を青くした。そして、一部の人間はとっさに股間を手で隠してしまったらしい。『霊長類最強の男』を倒した彼の拳が『男の命』に当たること。それがどれほど恐ろしいものかと彼らは理解した

 

そして、罵倒された男だが。

 

 

 

『ご、ごめん……なさい……』

 

 

 

涙目で謝ったという。

 

 

 

「あちらはあちらでいろいろ大変らしい」

 

「まぁ、そりゃあそうでしょうね。それに、私としては彼がどうやってノイズを倒しているのかが知りたいしね」

 

「そう、それなんだよなぁ~~。イバラキだったっけ?『趣味でヒーローをやってる』って言っていたしな」

 

「本来、戦場は趣味などで居ていい場所じゃない。だが、あの男はそれに似合うほどの強さを持っている」

 

「ていうか、普通趣味でそこまで強くなれますかね?」

 

「……考えないようにしときましょう。私たちは常に非常識な世界に身を置いているから」

 

「……彼の強さは後々本人に聞くとして、彼は無理やりここに連れてくることは不可能だと判断された」

 

「そこで、彼をどうにかこっちに異動できないかって考えていろいろと調べていたら、偶然その会社の不正行為が明らかになったのよね」

 

「ああ。結果オーライとはいえ、彼には酷いことをしてしまったからな。丁重にもてなしてやらねば」

 

 

すると、無線機から通信が入る。

 

 

『司令、ターゲットが来ました』

 

「よし、そのまま通して、面接をさせてくれ。そしてどんな結果だろうと必ず合格に」

 

『了解』

 

 

「なんかずるい感じがしますが、致し方ないですね」

 

「ある程度仕事をやらせた後、なんの不自然もなく彼をこちらに連れてこよう」

 

「アタシはそれで賛成だ」

 

「私も、異論はありません」

 

「よし、それじゃあよろしく頼むぞ」

 

 

そうして、二課での会議は終わった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……合格もらっちゃった……」

 

 

そしてイバラキは現在、面接を受けたところアッサリと合格した。

『明日から来ていいよ。こっちもいろいろと準備しておくから』とも言われた。

 

しかも、女子高なのにすんなりと通れた。

 

 

「……最近はどこもこうなのかな?」

 

 

イバラキは裏から手が回されていることを知らないため、こういう考えになる。

 

 

「まぁ、即日で就職先が決まったのはよかったと思っておくか」

 

 

そうして、イバラキはスマホに目をやる。

 

 

「……あっ!!今日は茨城県のデパートでバーゲンセールじゃねぇかッ!すぐに行かないとッ!!」

 

 

その瞬間、イバラキはその場から姿を消した。

彼は、ただ『飛んだ』だけだ。要するに『ジャンプ』。

 

そして、彼のいた場所は凹んだ。幸い、人は周りにはいなかったが、その影響で何かの事件性が見られると、その場所に警察やらいろいろ来てしまった。

実際、何もないのだが。

 

 

これにより二課の面々は『絶対あいつだな』とすぐさま理解し、情報操作に苦労することになる。

 

 

そして、元凶のイバラキだが、彼は無事茨城県のデパートのバーゲンセールに間に合い、数日分の食糧と生活用品を買うことができたとさ。

 

 

 

 




【イバラキ】。例え県が違かろうと、100km以上離れているところでも、すぐさまにバーゲンセールと特売日に行くほどの人物でもある。
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