終わりと始まり   作:空丘ルミィ

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主「まーた私がやってってくるんでーすよー」

緋翠「また投稿主さんですか…あなたが来るということはまた何かやらかすんですか?」

主「やらかすなどとんでもない、今回は以前書いた番外編の日常パートなんだ」

緋翠「えぇ…まだリサさんの作品が完結していないのにまた番外編なんですか?」

主「これが投稿主クオリティ…フッ」

緋翠「いや、『フッ』じゃないですって。カッコよくないです」

主「おおうド直球…それじゃあ番外編日常パートを始めるでー」













番外編2:日常

 

 

 

 

 

 

僕が初めての収録に出演してから日にちが経った。羽丘学園や紗夜さんが通っている大学も夏休みに入り、僕の日常もまた少しの変化が起きた。といっても仕事が忙しくなった…と言った方がいいかもしれないかもしれないけど。今日はある意味久しぶりの休日だ。日菜さんも今日は仕事が午前中で終わるらしい。

 

それで僕は今どこにいるのかというと…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【午前10時30分:やまぶきベーカリー】

 

緋翠「おはようございます山吹さん」

 

沙綾「あっ、緋翠くん!おはよう!今日はうちの仕事は大丈夫だって言ってたはずなんだけど」

 

緋翠「わかっていますよ。今日はちょっと友人と待ち合わせしているので」

 

沙綾「待ち合わせにうちを使うのはちょーっと感心しないかなー。あ、何か買っていく?」

 

緋翠「はい、チョココロネを6つとチョコチップメロンパンを3つ、クロワッサンを3つお願いします」

 

沙綾「了解。全部で1560円だよ」

 

緋翠「どうぞ、お代です。それとこれも合わせて・・・」

 

沙綾「ん?これってイヴや千聖先輩が所属している事務所の名刺だよね?名前の所も緋翠くんの名前が書かれてる…ってもしかして」

 

緋翠「はい、お察しの通りです。僕は事務所に所属することになりました。改めまして、〇〇事務所所属、氷川緋翠です。これからもよろしくお願いします・・・なんて」

 

沙綾「あはは、そんなに固くならなくて大丈夫だよ。これからもよろしくね、緋翠くん。」

 

緋翠「はい、こちらこそ。」

 

カランカラン…

 

りみ「沙綾ちゃん、おはよう。」

 

沙綾「あっ、りみりん!おはよう!」

 

潤「僕もいますよ」

 

沙綾「潤君もおはよう!あれ、緋翠くんが待ち合わせしていた人ってもしかして」

 

緋翠「はい、牛込さんと一宮さんと待ち合わせしていたんです。…あれ、なんだか牛込さんが落ち込んでいるように見えますが…」

 

沙綾「あー…それは多分緋翠くんのせいだよ。りみりん、うちのチョココロネが大好きでさ、いつも買っていってくれてるんだよね…」

 

緋翠「あー…そうでしたか、すみません。牛込さん、チョココロネが売り切れてるのはさっき僕が買っておいたからなんですよ。なんだかすみません…」

 

りみ「あるの!?チョココロネ!」

 

緋翠「ありますから、ちょっと離れてもらえませんか・・・?後でみんなで食べましょう」

 

りみ「うん!えへへー、沙綾ちゃんの所のチョココロネ―♪」

 

緋翠「・・・本当に好きなんですね、沙綾さんの所のチョココロネ」

 

潤「はい…さて、そろそろ行きませんか?今日は緋翠くんの家…基日菜姉さんの家に集合、でよかったんですよね?」

 

緋翠「はい、間違いありません。それでは行きましょうか」

 

沙綾「ありがとうございましたー!」

 

僕たちはやまぶきベーカリーを後にした

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【午前11時10分:氷川家】

 

緋翠「ただいま、紗夜さん」

 

紗夜「おかえりなさい緋翠くん。ちゃんと牛込さんと潤さんと会えましたか?」

 

緋翠「はい、待ち合わせ場所を沙綾さんの家にしていたので何の問題もなく会えましたよ。」

 

潤「お邪魔します、紗夜姉さん」

 

りみ「お、お邪魔します!」

 

紗夜「そんなに畏まらなくていいですよ牛込さん。私たちは潤さんと牛込さんが一緒の時にいつも話しているじゃないですか」

 

りみ「そ、それとこれは話が違います紗夜先輩!」

 

緋翠「紗夜さん、牛込さんをあまり揶揄わないでください・・・」

 

(ピロリン)

 

紗夜「すみません、湊さんから連絡が入りましたので私はこれで失礼します。どうぞゆっくりしていってください」

 

紗夜さんはそう言って家を出ていった…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

緋翠「・・・なんかすみません、牛込さん。とりあえず上がってください。そろそろ日菜さんも仕事が終わってこっちに戻ってくると思うので山吹さんの所のパンでも食べながらお話しましょうか」

 

りみ「うん!」

 

潤「お邪魔します」

 

 

 

僕は二人を自分の部屋に案内した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【午前11時30分:緋翠の部屋】

 

緋翠「どうぞ、ゆっくりしていてください。ちょっと冷蔵庫からジュースを持ってきますので」

 

りみ「い、いえ!お構いなく・・・」

 

潤「飲み物は僕たちが道中のショッピングモールから買って来たので大丈夫ですよ。」

 

緋翠「そうだったんですね。だからビニール袋を持っていたんですか」

 

りみ「夏休みに入ったから喉も乾きやすくなるかなって思って買ってきてたんだ。」

 

緋翠「それじゃあ雑談しますか。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

りみ「そういえば緋翠くんの部屋って画材とかスケッチブックとか置いてあるんだね。よく絵を描くの?」

 

緋翠「最近は仕事もあって絵を描く機会は少なくなっちゃいましたけど、時間があるときとかに描いたりしていますよ。」

 

潤「ちなみにその絵って今ここにありますか?」

 

緋翠「鉛筆で描いたものなのでカラーコピーしたものならありますが、見ますか?」

 

りみ「見たいです!」

 

緋翠「それじゃあ少し待っててください…(ガサゴソ)…あれ、ない…?確かに昨日はこの引き出しに入れておいたはずなのに…もしかして」

 

潤「どうかしたんですか?」

 

緋翠「どうやらあの人が持ち出したみたいで…」

 

(バタン!)

 

日菜「緋翠くん、たっだいま―!ってあれ―?どうかしたのー?」

 

緋翠「・・・日菜さん、僕の描いた絵のカラーコピー版を持っていきませんでしたか?」

 

日菜「あっ、これ?これみよがしにリビングにある机の上に置いてあったから持っていっちゃったけどまずかった?」

 

そう言って日菜さんは鞄の中から一枚の絵を取り出した

 

りみ「これが緋翠くんの絵?すごいなぁ…」

 

潤「緋翠くんにこんな才能があったなんて…すごいですね」

 

僕が出した絵に描かれていたのは、パスパレのメンバーと一緒にクリスマスイベントの後の打ち上げの時の絵だった

 

 

 

 

 

 

 

 

日菜「あ、やっぱりあの時のだったんだ!あの時はるんって来ちゃったなー!」

 

潤「日菜姉さん?」

 

緋翠「あの、日菜さん…あの時のことは今思い出すだけでも恥ずかしいので伏せてもらえると…う、牛込さんは気にならないですよね?」

 

りみ「めーっちゃ気になります!」

 

緋翠「(やばい、牛込さんがめちゃくちゃ目を光らせてる…!)」

 

りみ「それで日菜さん、何かあったんですか?」

 

日菜「えーっとねー、あたしは緋翠くんにプロポーズされましたー!」

 

緋翠「(あぁ…言っちゃったよ…)」

 

潤「…はい?今なんと?」

 

日菜「だからー、あたしは緋翠くんの婚約者でーす!」

 

りみ「ええええええ!?本当なの緋翠くん!?」

 

緋翠「・・・はい。日菜さんのおっしゃる通りです。といってもまだ結婚するには早いのでもう少し先になりますが」

 

潤「そうですか。おめでとうございます日菜姉さん、緋翠くん。」

 

緋翠「ああ、それと…これをどうぞ」

 

りみ「これって、名刺?千聖先輩と彩先輩が務めている事務所の名刺だよね?それにここに書かれているのって…」

 

潤「緋翠くんの名前、ですよね・・・もしかして緋翠くんって」

 

緋翠「はい、この度〇〇事務所に所属することになりました氷川緋翠です。改めてよろしくお願いいたします…なんてやり取りをさっき山吹さんとしたので今日は2回目ですけど」

 

日菜「これからも緋翠くんとあたし共々よろしくねー!」

 

りみ「い、いつから?」

 

緋翠「先月、一緒にトーク番組に出ていただいたのは覚えているでしょうか。」

 

潤「もちろんです。初めての収録日だったので緊張しましたけど…」

 

日菜「実はあの後、社長さんが緋翠くんをスカウトしたんだー!」

 

潤「そんなことがあったんですか?」

 

緋翠「ええ、まあ…僕は去年の半ばあたりから事務所で働いていたんですが、仕事を覚えるのが速いだとかで評判がよかったみたいで、この間の収録を社長さんが見ていたらしく、視聴率も鯉の滝登りレベルでどんどん上がっていたとか言っていたのでその時にスカウトされました」

 

りみ「緋翠くんも芸能人かぁ…」

 

潤「なんだか日菜姉さんの近くにいる人って何かしら変化を受けていますよね…これからは会う機会は少なくなるってことですね」

 

緋翠「いえ、そうでもないですよ。僕はまだまだ新参者なので仕事もそんなに受けたりしませんし、早くて2か月後ぐらいから本格的な仕事をもらえると思うのでそれまでは今と同じ感じで会えますよ。」

 

りみ「本当!?それじゃあ沙綾ちゃんのところでバイトをしてる緋翠くんを見れたりもする!?」

 

緋翠「時間がある時は行ったりしてるので会えると思いますよ。一宮さんもぜひ僕がやまぶきベーカリーで仕事をしているところを見に来ては?」

 

潤「僕もcircleでバイトがないときとかあったら見に来ますよ。」

 

日菜「それじゃあその時はあたしも行く―!」

 

緋翠「日菜さんはいつも暇な時は来たりしてるじゃないですか…」

 

日菜「だって沙綾ちゃんのところでバイトしてる緋翠くんって結構様になってるんだもーん!ほら、これとかこれとかー…」

 

緋翠「ってちょっと待ってください!なんで僕がバイトをしてる時の写真を撮ってるんですか!!しかもこれって僕がバイトを始めたての頃ですよね!?」

 

日菜「だってるんって来ちゃったから!おねーちゃんにも見せたりしてるよ!」

 

緋翠「・・・それで、紗夜さんは何と言っていましたか?」

 

日菜「うーんっとね…『なかなか様になっていますね。私も何枚か貰ってもいいかしら』って言ってたよ!」

 

潤・りみ・緋翠「「「(…紗夜(姉)さん、緋翠くんのことになると甘くなっちゃうんですね…)」」」

 

日菜「3人ともどうしたのー?」

 

緋翠「…日菜さん、紗夜さんが帰ってくるのは何時頃だと言っていましたか?」

 

日菜「うーんっとね、確か6時前には帰ってくるって。それがどうかしたの?」

 

緋翠「そうですか。ありがとうございます。それじゃあ紗夜さんが帰ってきた後・・・少 し お は な し し ま し ょ う か ?」

 

日菜「え、えーっと緋翠くん?目が笑ってないよ…?」

 

りみ「え、えーっと…わ、私たちはこれで失礼します!潤くん、私たちは帰ろう?」

 

潤「…そうだね、りみ。すみません緋翠くん、僕たちはそろそろお暇します」

 

緋翠「いえ、大丈夫ですよ。また今度ゆっくり話しましょう。さて…日菜さん?紗夜さんが帰ってきたらゆっくりお話ししましょうか」

 

日菜「潤くーん!りみちゃーん!帰らないで助けてよー!」

 

日菜さんが叫んだ時はすでに遅く、一宮さんと牛込さんが部屋を出て行った後だった。時間が経ち、紗夜さんも帰ってきたところで僕は二人とリビングで話をした。いつも冷静な紗夜さんの顔は青ざめ、日菜さんに至ってはいつものニコニコ笑顔は消えとても震えて怯えていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

紗夜「(これからは緋翠くんに気を付けた方がいいかもしれませんね…)」

 

日菜「(こ、これからは緋翠くんを怒らせないようにしないと…)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 








誰かを怒らせるのはいけないことです(戒め)皆さんも気を付けましょう










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