焔天理は勇者のなりそこないである   作:丑こく参り

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うーん……のわゆの暗さをどう表現しようか。

タカヒロはホントに凄い人だと書いてて思う


7・30災害

「……眠い」

 

俺は教科書を立てて眠っている。

 

俺が暮らしているのは小さな農村である。まぁ、体よく言えば田舎だ。

 

「……っと、そろそろ時間か」

 

先生が時間を確認したのを見ながら起きて礼をする。

 

正直に言えばこの学校は……嫌いだ。

何せ、無駄にルールには厳しいし、農村、というか小さなコミュニティ特有の差別みたいなものがある。

 

俺には親父も母親もいない。というか天涯孤独の為、おとなりさんと一緒に過ごしている。

 

……とは言っても、おとなりさんは村八分されているけど。

 

「あ、千景」

「天理。……私と話さない方が良いって前に言わなかった?」

「いーや。って言うか、俺の場合は村八分なんて風習はどうでも言い訳だしな」

 

俺は隣の席に座っている黒髪の少女に話しかける。

 

彼女の名前は郡千景。俺のおとなりさんで幼なじみの少女で家ではよく一緒にゲームしている。

 

千景の家は……正直に言えば最悪だ。

父親は俺みたいなガキが大きくなったような、いやそれよりも酷い無責任で母親は不倫してどっかに行ってしまった。離婚は……『どっちも千景を引き取りたくない』と言う無責任の上に無責任を重ねたような糞みたいな理由でしていない。

 

しかも、親経由で母親の不倫が餓鬼に伝わっているせいで階段から突き落とされるようなガキの俺でも分かるような酷いイジメを受けている。

 

まぁ、俺にはどうでもいいけど。千景は千景なんだし。

 

「それに、俺としては千景が傷つく姿なんて見たくないからな」

「けど、それだと貴方が……」

「俺なら別にいいよ。俺の傷なら幾らでも甘んじて受け入れれる」

 

悲痛そうな顔をする千景の頭を撫でながら辺りにいる餓鬼を警戒し、それを見た餓鬼は忌々しそうに舌打ちをする。

 

俺がこうして話しているのも千景が傷つけられない用にするためにやっているのだ。

こうやって話している事で千景を傷つけようとする餓鬼を威嚇することが出来るし、村から蔑まれているせいか精神的に不安定な千景を安心させれる……筈。

 

千景がどう思っているのかは知らないけど。まぁ、俺が千景の代わりに傷つけられていることを悲しそうにしているから根は優しいのだろうけど。

 

「……と、そろそろ授業の時間だ」

「次は寝ないでよ」

「分かってるって」

 

全く……この程度の授業なんて聞かなくてもいいのに。

 

「―――――!」

「うわっ!?」

 

突如として揺れ始めた床に驚き、机の下に滑り込む。

 

じ、地震か?にしても今日は一段と多いな。

 

==========

その後、授業は中止されて家に戻らされた。

 

そして夜、俺と千景は山の方にある小さな朽ちた社で座っていた。

 

今日は珍しくあの糞親父が家にいたから家出したのだ。

 

「暖かいね、そのランプ」

「……あぁ」

 

俺と千景はランプの光を頼りに星を見る。

 

俺の手には古っぽいランプが握られていた。

このランプは先祖代々受け継いできた『絶えずのランプ』という物だ。その名前の通り、口伝では江戸……伝承では神様に授けられ平安よりも前から火を灯していて蝋燭、行灯、そしてランプと時代を重ねてきているものだ。

 

あの糞親父はこれを売ろうとしていたけど、こういうことにも使えるから本当に助かる。

 

「うわっ!?」

「―――――!」

 

またしても地面が揺れ、俺はつい倒れこんでしまう。

 

痛ってぇ……。今日は一段と多いな。

 

「あれ?ランプは?」

 

俺は落としたランプを探し……その破片を拾う。

 

壊れちゃったか……俺と親を唯一繋いでくれていた物だったのに……。

 

「………あれ?」

 

何か……体の中に入ってきたような気が……。

 

取り敢えず、あの糞親父のいる家に戻ろう。あのゴミ以下の奴でも肉壁くらいにはなるだろうしな。

 

「おーい、一旦家に戻ろう。……何か、嫌な予感がする」

「……分かったわ」

 

千景は……錆びた鎌の刃を持って社の方から歩いてきた。

 

何かは後から聞くとして……家に戻ろう。

 

―――――まさか、全世界があんな事態になっているとは知らずに。




主人公:焔天理/性別:男/出身地:高知県/趣味:ゲーム・■■■■/好きな食べ物:うどん/大切な物:千景の幸せ

概要:赤い髪に赤い目が特徴の少年。村人や親にも蔑まれている千景の味方であり理解者。口は悪いが優しい性格をしている。
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