壁の外……一年前までは中国地方だった場所を歩く。
俺は週に二、三回ほど壁の外に出て探索している。理由は……生存者を助けたいからである。まぁ、一人も見てないけど。
「はぁっ!」
俺に星屑が近づいた星屑に向け炎を射出し、一撃で仕留める。
俺の炎は何故か星屑や『バーテックス』にとても有効だ。一撃入れば基本的に倒せる。
……そして、使っていて分かったが、俺の炎は正確には『炎』ではない。『剣』だ。炎に直撃した星屑は焼き斬られていたことから分かる。
「やっぱり、いないよな。」
元々繁華街あった場所を歩く。
白骨化した死体が道路にでて、その道路もコンクリートが捲れているところが多い。雑居ビルはガラスが破壊され、看板は落ちかけ、入ってきたであろうバーテックスに食い殺されたのか、血痕が残っている。
まさに、地獄だったんだな……。死んだ奴等は、本当に哀れだ。
「―――『雀』」
俺は炎で何体もの雀を作り、窓ガラスの割れた窓から外に飛ばす。
『雀』は攻撃力と速度は絶無だが、コストの少なさや制御のしやすさから情報収集の手段として重宝している。
取り敢えず、今日のところはここら辺にバーテックスがいないか確認した後、撤収しよう。
「っ!いたか……!」
俺は突然頭に鳴り響く頭痛を確認した後、窓枠から外に出る。
雀がバーテックスを確認すると俺の頭が頭痛するように作ったからだ。
「……あれは、『キャンサー』。」
赤をベースとした色合いにエビっぽい見た目をした大型のバーテックスを視認する。
キャンサー・バーテックス。大きな鋏と反射板、そした高い防御力を有したバーテックス。あの星屑たちが集まって出来る強化バーテックス、その最終形態の一つ。
さて、どう調理してやろうか。
「『炎輪』。」
俺を挟もうとしてくる鋏を炎の輪が包み、鋏を切り落とす。
武器はそこまで多くなくて助かるよ。レオやスコーピオンのような高火力、サジタリウスのような面での攻撃ができるやつじゃなくて。
「『炎刀』―――『爆』」
押し潰そうとしてくる瞬間に腕を内側に振るうと炎の刃が反射板を切り裂き、修復不可能な程に爆散する。
これで全ての武装は解除した。傷が回復する前に……吐き出させてもらう。
「『炎刀』」
手を縦に降った瞬間、キャンサー・バーテックスは一刀両断され、何かを吐き出す。
あれは御魂。あれを壊さないと勝ちにはならない。そして、キャンサー・バーテックスの御魂の特性は……何故か攻撃を紙一重で避けるというもの。正直に言えば……俺との相性はとてもいい。
何せ、『炎刀』や『炎輪』など数種類を除けば基本的に『面』の攻撃だからだ。
「『業火』」
圧縮した炎を放出し、御魂どころか星屑ごと燃やしつくす。
うん、これで終わったな。家に戻ってうどん食べよっと。
武器:炎状の『剣』。高火力かつ、応用の幅がとても大きい。主人公は勇者ではないため身体能力の補填はそこまでない。そのため、これらを遠中距離で攻撃することを得意とし、知覚範囲内ならどこでも出せる。