山を降りた俺は、地図アプリを頼りにしばらく町中を歩いて、ようやく自宅となる家を発見した。
発見してみると、そこは元の世界でもよく見る普通の木造の一戸建て住宅だったのだが、正直中学生のガキには贅沢過ぎる気がする。
中に入ろうと、玄関の扉に近づいてみると、そこには電子ロックと普通の鍵穴の2種類が着いているものの、電子ロック用のカードも普通の鍵も持っていないので、取り敢えずと扉を引いてみると、扉は簡単に開いてしまった。
「無用心過ぎるだろ」
そうは思ったが、こればっかりは俺がどうこう出来る話でもないので
、俺は取り敢えずそのまま中に入ってみる事にした。
俺がそのまま中に入って扉を閉めてみると、扉からカチャと鍵がかかったような音がしたので、すかさず扉を開けてみようと押してみるが、本当に鍵がかかったようで扉はピクリとも動かなかった。
つまりこれは、この扉は閉じた瞬間に鍵が閉まるシステムになっているって事だろう。
しかし、だとすればさっきの一回に限ってはそれが働いていなかったという事になる。
理由として考えられるのは、機械の故障くらいだけど、今さっき作動してた事から、故障という事はない。
となると、最初に閉まっていなかった理由は……
「ええっと、これどうゆう仕組みだろう?」
……とりあえず、後で色々調べてみよう。
そう一人で納得した俺は、玄関で靴を脱いでそのまま家の中を探索し始めた。
しかし家の中には、必要最低限の家電と家具が一通り置いてある以外は特に何もなく、これからどうしよう。っとリビングでキョロキョロしていると、ポケットに閉まったままだったスマホから急に音が鳴ったので驚いて、そのスマホを取り出して画面をつけてみた。
すると、そこにはメールが一件届いています。という通知が表示されていた。
「そういえば、後でメールするとか言ってたな。ええっと、中身は………長くね」
そこには250行近くにまとめられた文章が長々と打たれていた。
ちなみに内容を要約すると、
・お金を下ろせるカードと家の鍵はリビングのテレビの隣に設置されてるタンスの引き出しの中。
・今日の日付は4月6日の日曜日。
・明日が俺が通う【平城中学校】の入学式。
・二階の1番奥の部屋が君の部屋で制服もその部屋のタンスに入ってる。
・食料などは自分で買いに行くように。
・君に与えられた力は[家庭教師ヒットマンREBORN]の力で使い方などは原作と同じと考えていい。
・最後にこの世界の本来のお話に関わるかどうかは俺の自由。
という事らしい
「……取り敢えず、ソファーにでも座って考えをまとめるか」
そう呟くと、俺はボックスとリングをポケットから取り出してから、リビングのソファーに腰を下ろして、それらをソファーの前設置されてるテーブルの上に並べてみる。
「まず、この世界は[いんふぃにっとすとらとす]って世界らしいからそこから調べてみるか」
そう言って俺がスマホで[いんふぃにっとすとらとす]について調べてみて、わかった事はこの作品はISという女専用のパワードスーツがある事と、その本編が高校からスタートするという事。
そして、主人公の名前が『織斑一夏』という事などがわかった。
「という事は、俺がこのISっていうのを動かさなければいいわけか」
そうすれば、俺はこの世界の本来のお話に関わらなくても良くなるわけだ。
「まぁ、取り敢えず[インフィニットストラトス]については、これくらいでいいか。次は、このリングとボックスについてだな」
そう言いながらスマホをテーブルに置くと、今度はリングとボックスを手に取った。
取り敢えず、リングはつけてみないとな。
そう考えて今度は、リングを自分の右手中指につけてみると、リングの大きさは今の俺の指にピッタリのようで、すんなりと根本まで通す事ができた。
「リングの装着はできるな。それじゃあ次は死ぬ気の炎だな」
俺は原作のようにリングをつけたまま右手を握り、そのままリングに炎を灯すイメージを行なってみる。
「……………出ないな。となると、やっぱり原作通り、強い覚悟を炎にするイメージが必要って事か」
それにしても、覚悟か。
今の俺が、直ぐに思いつける強い覚悟っていうと……「臓器を提供した時か!」
あの時は確か、自分の命を捨ててでも妹を守りたかったんだよな。
でも今は、特にそんな人がいるわけでもないからなぁ…………まぁ、よく考えたら原作でもラル・ミルチが炎を灯すのに1ヶ月はかかるって言ってたし、取り敢えず今はこの世界で生きていく事だけ考えよう。
取り敢えずでもなんでも、この世界で生き抜く覚悟はしておかないとな。
「よし、そうと決まったら買い出しにでも行くか。おっと、その前に鍵やらカードを探さないとだな」
結局俺は、リングなどの事は後回しにして家の鍵とキャッシュカードそれとスマホを持って、そのまま買い物に出かけて行った。
着けたままのリングに一瞬小さな炎が灯っていた事に気づかずに……
翌日、俺はメールに書いてあった【平城中学校】の入学式に参加する為、スマホのナビを頼りに【平城中学校】へ向かっていた。
しかし……
「なんで、ナビの指す場所が毎回普通の定食屋なんだよ!!」
そう、ナビを頼りに歩いてみると、着いた場所は何故か普通の定食屋だったのだ。
ちなみに、その後何度も目的地を【平城中学校】に設定してみるも、何故か毎回この定食屋を指すばかりだったのだ。
うーん困ったなぁ……例えばここからでも学校の一部が肉眼で視認出来るならたどり着けるとは思うけど、生憎それっぽい物は見え無いし……
あっ、案外この定食屋が学校だったりして、ほら『ハンターハンター』の、ハンター試験みたいに………まぁ無いな。
マジでどうしよう、入学生の集合時間まで後15分くらいしか無いし、となると無駄に歩き回るのも頂けない。
最悪、この定食屋の人に聞いてみるしか……って定休日かい。
あーどうしようどうしよう、流石に両親がいない上に入学式早々遅刻ってなれば不良かもって烙印を周りの生徒達から押されかねないし……
うーーーーん
そう俺が考え混んでいると、
「あのーどうかしましたか?」
と、突然声をかけられたので、そちらを向いているみると、そこには明らかにモテそうな黒髪のイケメン君が立っていた。
しかも、そのイケメン君をよく見てみると、俺と同じ制服を着ているではないか。
これはありがたい。
「あーえっと、【平城中学校】って所に行きたいんだけど、俺昨日ここに引っ越して来たばっかりでそれが何処にあるのか分からなくてさぁ」
嘘は言ってません。
だって事実昨日この世界に
「ああ、それで……あの俺もそこに向かってるのでよかったら一緒に行きませんか?」
こいつ今、俺が自分と同じ制服を着ている事を確認したな。
「いいんですか。それじゃあお言葉に甘えさせて貰おうかな」
「それじゃあ、早く行きましょう」
「えぇ、そうしましょう」
そうして俺はイケメン君に案内される形で【平城中学校】にたどり着くことが出来た。
しかも5分前に……
「ありがとうございます。おかげで何とか間に合いました」
「気にするなって困った時はお互い様ってな」
こいつ、一緒に歩いた7、8分でもうタメ口になってる。
嫌、確かに歩きだったから少し話たりしてたけどさぁ……
まぁ、俺もそっちの方が話しやすいんだけど……
「そうだな。あっ、そういえば自己紹介がまだだったな。俺は熊耳蒼、熊耳でも蒼でも好きな方で読んでくれ」
「ああ、よろしく蒼。俺は織斑一夏、俺のことも一夏って読んでくれ」
織斑、一夏? ……同性同名か?
いや、それにしてはタイミングが良すぎるような………まさか!?
あのナビがあの定食屋を指してたのって、もしかしてこいつと合わせる為か!?
…………いや、考え過ぎだな。
案内人さんは関わるかどうかは俺の自由って言ってたんだ。
そんな事……無いと信じよう。
「こっちこそよろしく、一夏」
これが俺と、この世界の主人公『織斑一夏』との出会いであり、これから俺に起きる面倒への招待状になっているとは、この時の俺は思おうとしなかった
こうして読んでみると、まだまだだと思い知らされます。
特に前半の方はかなりめちゃくちゃに感じてはいるものの、直そうとすると余計にめちゃくちゃになりそうで手が出せないんですよね。
話を変えますが、一応、次くらいには本編に行けるようにしたいです。
それでは次の話も読んで頂けると嬉しいです。