迅雷の軌跡Ⅱ   作:カオスカラミティ

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VS〈氷姫〉ロヴィーナ

ロヴィーナ「フフフ、なるほど。貴方が盟主が仰った者なのね。良いわ、貴方も私達同様混じっている(・・・・・・)しそこの満身創痍の黒髪の少年より楽しませてくれそうじゃない。」

 

そう言ってロヴィーナはレイに向けて殺気を飛ばす

 

サラ「ったく、急いで駆けつけてみればこんな人外が待ってたなんて……。」

 

レイ「サラはリィン達を頼む。どうやらあの女の狙いは俺だけのようだ。」

 

サラ「分かったわ。」

 

レイ「念のため、お前達も頼むぞ。」

 

ザギ・カレン「イエス・サー!!」

ミルディーヌ「お任せ下さい。」

 

そしてサラはリィン達を守る為に下がり、レイは念のために自身の配下とミルディーヌを守りに立たせた後、ロヴィーナと戦う為に前に出る

 

ロヴィーナ「倒れてる子達にはもう自己紹介したけど、改めて名乗らせてもらうわ。結社〈身喰らう蛇〉所属、使徒第(ゼロ)柱〈氷姫〉ロヴィーナよ」

 

レイ「鉄道憲兵隊大尉、〈迅雷〉のレイ・リーヴェルトだ」

 

ロヴィーナ「それじゃ始めましょう。冷めきった私の心を昂らせてよね」

 

 

そして始まった〈迅雷〉のレイと〈氷姫〉ロヴィーナの戦い。その戦いは一言で言えば激戦だった。

 

ロヴィーナ「行きなさいフェンリル!!」

 

狼の形をした冷気が大口を開けてレイに食らいつこうと向かっていくが……

 

レイ「ハッ!」

 

―ザシュッ!!

 

レイはカイザーブロードで真っ二つに切り裂き、すかさず反撃に転じる

 

レイ「ダークネスインフェルノ!!」

 

カイザートライデントから紫色の炎の光線をロヴィーナめがけて放つが……

 

ロヴィーナ「フッ!」

 

―キィィンッ!

 

ロヴィーナは手をかざして冷気のバリアを展開し、炎を凍らせて防いだ

 

レイ「まさか炎を凍らせるとは……」

 

ロヴィーナ「ウフフ。マクバーンの焔がどんなものでも焼き尽くすように、私の冷気はどんなものでも凍てつかせる。さあ、次はこれよ!氷の弾丸(アイス・ブリット)!!」

 

ロヴィーナが手を横に振るうと無数の氷で出来たつぶてが出現し、レイに向けて飛んでいく

 

レイ「ハッ!」

 

最初に飛んできた氷の弾丸(アイス・ブリット)を蹴り飛ばすレイだが、その瞬間に足に違和感を覚えて見てみると、足が少し凍っていた

 

レイ「これは!?」

 

ロヴィーナ「言ったでしょう?私の冷気はどんなものでも凍てつかせると。当然この氷の弾丸(アイス・ブリット)も当たったらその場所を凍りつかせるわ」

 

レイ「ちっ!!なら……ハアァァァッ!!」

 

レイはカイザーブロードを地面に突き刺し、カイザートライデントだけを持つ。そしてトライデントを自分の目の前で回転させて無数の氷の弾丸(アイス・ブリット)を防いでいく

 

そして全ての氷の弾丸(アイス・ブリット)を防いだ後、レイはトライデントに赤黒い雷を落としてロヴィーナめがけて投げた

 

ロヴィーナ「そんな簡単な攻撃、当たらないわよ!」

 

そう言ってジャンプしていとも簡単に避け、真下ではトライデントが地面に命中して爆発が起こるが、レイの狙いは別にあった。

 

レイ「もらった!!」

 

ロヴィーナ「っ!?」

 

なんとレイはトライデントを囮にしてロヴィーナが避けた所へと一瞬で移動したのだ。そしてロヴィーナの目の前に現れたレイの手にはカイザーブロードではなく、カイザークローが装備されていた

 

レイ「カイザーエグゼキューション!!」

 

ロヴィーナ「キャアァァァァッ!!」

 

漆黒の光輪―〈カイザーエグゼキューション〉をまともに受けたロヴィーナは地面に叩きつけられ、Sクラフトを放ったレイは着地する

 

デュバリィ「ロヴィーナ様!?」

 

マクバーン「心配すんな。あの程度でやられるような奴じゃねぇよ」

 

ロヴィーナ「ええ、心配無用よ」

 

叩きつけられた事で起こった砂煙の中からロヴィーナは立ちあがり、姿を見せる

 

レイ「やっぱりこの程度じゃダメか。」

 

ロヴィーナ「でも、まぁまぁ効いたわ。お礼に私の最強の技を見せてあげる。」

 

そう言ってロヴィーナが両手を真横に伸ばすとその手に冷気が集まってくる。そして両手を胸の前に持ってくるとすかさず前に突き出して技を放つ

 

ロヴィーナ「くらいなさい!!アイシクル――」

 

「貴様ら、そんな所で何をやっている!?」

 

ロヴィーナがレイに向かってSクラフトを放とうとすると高台の下の道から誰かが叫ぶ

 

ロヴィーナ「はあ?」

 

全員がそちらを見るとそこにいたのはユーシスの父親であり、〈四大名門〉の一角であるアルバレア家の当主ヘルムート・アルバレアがいた

 

ロヴィーナ「ちっ!せっかく昂ってきたのに……無粋な奴ね。まぁ、良いわ。今日はここまでのようね。じゃあね〈迅雷〉、トールズ〈Ⅶ組〉とその協力者。」

 

戦いを邪魔され白けたロヴィーナはマクバーン、デュバリィと共に転移でこの場から去った。しかしまだ問題があった。アルバレア公が新たな〈機甲兵(パンツァー・ゾルダ)〉を呼び出したのだ

 

レイ「あれが話に聞いていた新型――重装機甲兵〈ヘクトル〉か。リィン、ここは俺が行かせてもらうぞ?」

 

リィン「ああ、頼む!」

 

レイ「出でよ、翡翠の騎神スペランザ!!」

 

レイが左腕を上げると装着されていたブレスレットから光が出現し、翡翠の騎神スペランザが現れた。それを見た面々は驚く

 

リィン「この騎神は!」

 

マキアス「ガレリア要塞に現れた……!」

 

クレア「レイが……起動者」

 

レイ「さて、行くぞスペランザ。相手は新型だが、お前の敵じゃないよな?」

 

「ああ、もちろんだ。」

 

そして武器はカイザーブロードのみで戦うようだ

 

レイ「いくぞ!!」

 

するとヘクトルはいきなり肩にある砲台を撃ってきた

 

レイ「おっと!?」

 

何とか間一髪で避けたスペランザはすぐに間合いを詰めてカイザーブロードでヘクトルのボディを切りつける。そして……

 

レイ「もう一発!!」

 

―ズガンッ!!

 

砲台の先端を切り落として使えなくした

 

隊長「おのれ!!こうなったら!!」

 

砲台が使えなくなり、焦った隊長はヘクトルの右腕にエネルギーをチャージし、スペランザへ接近して拳を繰り出す

 

レイ「甘い!!」

 

しかしレイはヘクトルの拳をカイザーブロードで受け止め、すかさず拳を弾いてヘクトルが体勢を崩した瞬間に技を放つ

 

レイ「ダークネスインフェルノスラッシュ!!」

 

紫色の炎を纏った斬撃を放ち、それを受けたヘクトルは火花を散らして動かなくなった

 

レイ「よし、このまま〈精霊の道〉を開く!いけるなスペランザ?」

 

「ああ」

 

そしてスペランザは高台に降り立ち、〈精霊の道〉を起動し〈Ⅶ組〉、クレア、サラ、セリーヌ、ザギ、カレン、ミルディーヌと共に温泉郷ユミルへと転移した




レイの新技、『ダークネスインフェルノ』と『ダークネスインフェルノスラッシュ』については設定に追記しました

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