魔王に召喚されて、新しく生活を始めました。   作:龍宮院奏

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ソイヤ!姉さん来たー!


始まっちゃった!

 主様とさらなる契約を結んだ所で、今後の話について。

「それで、和覇が変える方法が見つかるまでなんだけど。あこの家で一緒に暮らそうよ」

「……、ふぇ?」

待って、頭がまた機能しなくなってきた……。え、僕が主様と暮らす?同棲?

「え、だって……え!そ、そんな、不味くないですか……?」

「何が不味いの?」

主様が汚れのない目で見つめてきた。

「いや、え、その……」

僕これでも男の子なんですけど、それが女の子の所に住むって……。あれやこれやと、思考がハイスピードで駆け巡り、『ヤベーイ! ヤベーイ!』とアラートが鳴り響いていた。

「でも、結局その方が良いんじゃないの?だって、和覇はあこの眷属なんだし」

リサさんがここで発言をしてきたけど、同棲賛成派だった。

「そうですね、宇田川さんが召喚した眷属なら宇田川さんがしっかりと管理すべきです」

氷川さんまで、ていうか僕の立ち位置が眷属兼主様のペットに聞こえてくるんですけど!

「私達よりも、あこちゃんの側に居たほうが安心すると思いますし……」

白金さんもなの、あれだけ主様と仲良くしてるのに!

「みんなそう言ってることだし、何よりあこがそう望んでいるのよ」

湊さんがトドメと言わんばかりの発言をかましてきた。

 どうすべきか悩んで主様の方を見ると、

「駄目なの……?」

あ、うん……、僕は降参です。白旗を振りましょう、だってこんな可愛い上目遣い見たこと無い……。何、僕の主様世界で一番可愛いんじゃないの?仮面ライダーのヒロインではコヨミが好きでした。コヨミを超えるだと……。

「あっと……、主様が望むのであれば何処にでもお供します……」

膝を付き、主様の提案を承諾する意思を示した。

 

「やった〜!やっぱり、リサ姉が言ったとおりだってね」

うん?それは一体どういう……。

 

「和覇が渋った時は上目遣いって、本当に効いたよ」

おっと、主様……。僕にそんな思惑があってそんな事を……。

 

「リサさん……」

思わずジト目で見つめてしまう。

「あははは……、ごめんね。あこがどうしてもって言うから……」

苦笑いで謝ってきたけど、主様が可愛かったので許します。でも、あまり変な事を吹き込まないで欲しいです。

「それじゃあ、今日の練習は終わりよ」

湊さんの号令と共に、解散となった。

 

 主様に手を引かれて、主様の家路を共にしていた。手を繋いでいる理由は、

『和覇が倒れたら心配だから』とのことで。それにしても主様の手、小さくて温かい。それに、何か柔らかい……。初めてちゃんと女の子と手を握ったから、緊張してきた。

「ねぇねぇ、和覇?」

突然主様が尋ねてきた。

「何ですか?主様?」

「和覇って、今歳いくつなの?」

最初の質問が年齢とは……、中々意表を突いてきますね。

「僕ですか?17ですよ、高校二年生ですね」

「え、じゃああこの一個上じゃん!」

そんなに驚くことかな?確かに背が大きい割に、顔が童顔だから偶に背の高い中学生に間違われるけど。でも、リサさんが主様の一個上って言ってたけ。

「じゃあ、あこのことを『主様』って呼ばなくて良いよ。普通に『あこ』で良いよ」

「そ、そんな!だって、僕は主様の眷属なんですよ!それが、名前で呼ぶなんて」

「駄目、あこって呼ばないと駄目」

「でも……」

あまりにも僕が、主様を名前で呼ばないのでしびれを切らしたようで。

「もう、じゃあ名前で呼んでくれないと返事しないよ」

ふんっと、そっぽを向かれてしまった。どうしよう、これから色々とあるから主様との会話は必要なのに。全く関係ないのだが、主様の拗ねた顔も可愛い……。

「あ、ある、あこ様?」

頑張って、出かけた言葉を押し込んで呼んでみるが、

「……」

返事をしてくれない。様付のせいなのか?でもこればっかりは……。

「ふんっだ!」

今一瞬だけこっちを見てから、またそっぽを向いてしまった。今度こそ……、心火を燃やして解き放つ。

「あ、あ、ある……。あこ……」

ようやく言えた……。

「よく出来ました」

目一杯に背伸びをして、僕の頭を撫でてくれた。髪の毛がわしゃわしゃと揺れて、なんだかこれはこれでクセになる。

「これからは、ちゃんとあこのことを名前で呼ぶこと」

「は、ひゃい……」

「うむ、よろしい」

さらに頭をワシャワシャ撫で回してくれた。やばいこれ幸せすぎる……。

 その後はあ、あこと二人でたわいのない話で盛り上がった。Roseliaの皆の事や、あこが通っている学校とか。

「それでね、前友希那さんがね」

本当に楽しそうに話をしていたら、あこの家に着いたようだ。

「あ、着いちゃった……。ここが、あこのお家だよ!」

一回ぼそっと『着いちゃった』って聞こえたけど、気にせず。

「お〜、これがあこのお家」

あこの余興に乗っておくことにしよう。

「ただいま」

あこが何時もどおりに家に入る。あれ?僕はこのまま入ればいいのか?

「和覇も上がって」

「じゃあ、お邪魔し……」

靴を脱いで家に上がろうとしようとしたその時、

 

「おかえり、あこ。今日も練習おつかれ」

家の人と最初から出くわしてしまった……。どうしよう…、え、僕どおしたら良いの?

 

「ただいま、お姉ちゃん!」

あこのお姉さん!最初からお姉さん!ハードル高くない。待って無理なんだけど、緊張してきたんだけど。

「うん?あこ、その人は誰だ?」

やばい、ずっと立ちっぱだったから怪しまれた。

 

「あ、え〜っと……、その怒らないで聞いてね……」

 

「何だよ、急にそんなどうしたんだよ?」

 

「あ、あの……」

深呼吸をして落ち着こうとするあこ。

 

「この人、あこが召喚した眷属なの!」

 

「は?」

まぁ、普通の反応だよね。自分の妹が帰ってきて見知らぬ男を連れてきて、その男を『眷属』なんて言えば当然唖然とするだろう。

 

「な、冗談はよせよ。友達かなんかだろ?友達の事を眷属って……」

 

「違うもん、本当にあこが召喚したんだもん」

あこが必死にお姉さんに訴えるが、信じてはいないようだった。

 

「もう、じゃあ証拠を見せてあげる。和覇、変身だよ!」

いや、イキナリですね!せめて、自己紹介くらいをさせて欲しいのですけど……。

 

「あこはどっちの変身だ良い?グリス?ローグ?」

玄関先でケースを広げて、あこと二人でまったりアイテムを選ぶ。

 

「あこ、あの紫のワニ?の方が良い。金ピカのロボットは、さっきみたいに危ないから今は駄目」

 

「わかりました、じゃあいきますか」

指名されたローグに変身する。

 

「おい、あこ。一体何が始まるっていうんだよ?」

 

「良いから、見てみれば信じるって」

お姉さんの背中を押して、物陰に強引に隠しそっと二人で顔を覗かせていた。

 

『ピキィッ……デンジャー!』

ベルトを装着し、

 

『クロコダイル!』

ボトルを差し込み、レバーを押し下げて、

 

「変身!」

『割れる!食われる!砕け散る!クロコダイルインローグ!』

 

『キャァァァァァ!』

今回は誰かの悲鳴が聞こえること無く、無事に変身が出来ました。リサさんの悲鳴が無いので、あっさりした叫びでした。

 

「主様、出来ましたよ!」

あ、うっかりこっちで呼んじゃったけど……、眷属の証明だから良いのか。

 

「お、おい……。あこ……、これは一体……」

やっぱり、驚きのあまり口をパクパクさせて固まっていた。

 

「あこが召喚した眷属の能力だよ。『仮面ライダー』っていう、正義の味方になれるんだって」

 

「『仮面ライダー』?」

 

「それでね、あこが召喚した眷属の名前はね!」

ここに来て、イキナリ主様から『自己紹介をして』と言わんばかりの視線が飛んできた。これは……、主の命に従おう!

 

「えっと、初めまして。あこさんが召喚した眷属の、黒崎和覇と申します」

変身を解除し元の姿に戻って、ちゃんと自己紹介をした。

 

 そして主様が本題を切り出した。

「和覇と一緒に暮らしたいんだけど、だめかな……?」




あこちゃんと同棲したいです……。
だって毎日あんな可愛い笑顔が間近で見られて……、羨ましいですね。
ソイヤ姉さんこと巴さんも出てきました。OKは出るのかな?
それはまた次回のお楽しみに。
今回も閲覧いただきありがとうございました。
誤字報告ありがとうございます、自分では気づかない所ご指摘頂けて感謝します。
感想などお待ちしております。
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