これからどんどん増えていきますよ。
「遂に…、遂に…買ってしまった…」
目の前に広がるお宝を眺めて、幸せすぎて膝から崩れ落ちる。
「仮面ライダービルドのアイテム全種類…遂に制覇した〜!」
放送開始から数年の月日を得て、ようやく完成した……。この為にアルバイトも頑張ったし、勉強も頑張って親にも協力してもらって。僕やったよ、戦兔。
さて鑑賞は一度止めて、変身を実際にするかな。まずはこれだな、ビルドドライバーを手に取り装着する。ボトル2本掴んで上下に振る。シャカシャカ小刻みに軽快な音を立て始める、
「さぁ、実験を始めようか」
ボトルの蓋を回転させ、ベルトに一本ずつ差し込む。
『ラビット・タンク ベストマッチ!』
あぁぁぁ、来たー!興奮が抑えきれない、レバーを回すと赤と青の綺麗な光が放たれて幻想的だった。
『Are you ready?』
深呼吸をして高鳴る心を落ち着かせ、腕を構える。心の中ではグリスの『出来てるよ』を言ってるけど、ここはやはり戦兔のボトルだからね。
「Build Up!」
やっぱり戦兎に合わせました。
『鋼のムーンサルト! ラビットタンク!』
ベルトから流れる音声に大興奮。
「イェーイ!」
思わず音声に合わせて叫んでしまった。
「やっぱり仮面ライダーは良いなぁ。次はどのベストマッチと…?」
ボトルを取ろうと手を伸ばすと、違和感に気づいた。自分の部屋の床とは違っていた、それに何だか開放的に感じるし……。
「遂に…、遂に…買ってきちゃった…」
目の前に置いてある古の書物を眺めて、嬉しさのあまりりんりんに抱きつく。
「伝説の黒の魔術書上下巻…ようやく手に入った〜!」
ぱちぱちと手を叩きながら、
「あこちゃん、最初に上巻を見つけて買ってから、2年間探しに探してようやく見つかったんだもんね」
あこと同じように嬉しがっていた。
「じゃあ、せっかく揃った記念に……。これから黒の儀式を始めるぞ……」
魔術書のページを捲ってみると、あこの頭では難しい文字で書かれていた。でも、そんな事で諦めるわけにもいかないし……。
「あ、これだ!りんりん、これやってみようよ」
「え、どれをやるの?」
開いたページを見せる。
「魔法陣を書くの?」
「何だか、この魔法陣を見たら何かこうバーン!って起こる気がしたの」
「あこちゃんがそう言うなら…、やってみようか…」
でも、この魔法陣何に使うの?不安は有ったものの、あこちゃんが楽しそうなので止めることは出来なかった。
「出来た〜、ありがとうりんりん」
「大丈夫だよ…、あこちゃんの為だから」
「じゃあ、これで儀式の始まりだね」
りんりんと協力して作った魔法陣が、目の前にババッン!と広がっている。
「じゃあ、始めるよ」
本を片手に持ち、二人で和訳しながら読んでいく。
「えと、ふ、古い?時代の?黒き…」
「古き暗黒の時代だと思うよ…」
「あ、そうなの?」
「ちょっと待ってね…」
紙を取り出したりんりんは、本の文章とスマホを使って次々に和訳していった。
「多分…、これで合ってると思うよ…。最後はあこちゃんが決めてね」
「りんりん…、うん。あこに任せて!」
りんりんがあこの為に読みやすくしてくれたんだ、だから絶対に成功させる。
あこちゃんから、凄い気合のオーラが出てる。まるで、本当の魔王様みたい。
「古き暗黒の時代に封じ込められた、善と悪を司る戦士よ。命と命無き物を掛け合わせ、絶大な力を発揮した戦士よ。汝に掛けられたその忌まわしき封印を、今ここで主である我が解こう。
そして、我に忠誠を誓い、我と共に道なき道を進むのだ。
だから、問おう?我に付いて来るか?その覚悟は出来てるか?」
呪文を読み切ると、魔法陣が光を放ち始めた。
「りんりん、出来たよ!成功だよ!」
「あ、あこちゃん…、ま、前…」
凄い震えてるけど?前って。振り返ると、光から今度は龍に変わり魔法陣をなぞる様に飛んでいた。
「カッコいい…」
あまりの衝撃に声が出てこない。
そして次の瞬間、どこからか声が聞こえてきた。
『出来てるよ』
男の人の声のような気がしたけど?
「りんりん、今の聞こえた?」
思わず尋ねる。
「何の声?私にはその龍の声しか聞こえないけど」
りんりんには今の声は聞こえてなかったようだ。なら、今のは。
疑問の答えは案外、あっさりとやって来た。魔法陣の上に、男の人が立っていたのだ。
どうも、始めまして?どっちかな?龍宮院奏です。
最近改めて仮面ライダービルド見ていたら、何だか楽しくなってきちゃって。
他の連載もあるのに…、すみません…。
この作品も宜しくお願いします。
感想など、お待ちしております。