Ace of Aces - スラムダンクの続き -   作:こうやあおい

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第59話

『ここまで来れたことは、やっぱ仙道のおかげだ。仙道がいてこその陵南だ。オレはやっぱ、アイツを勝たせてやりてえ! この陵南で、アイツを勝たせてーんだ!』

 

 おかしい──、自分の声が聞こえる。

 

『オレがチームを勝たせてやる、くらいに思ってろ』

 

 この声は、諸星さん……? 諸星さん、オレ、けっこう上手くなったって思ってるんですよ。見てくれてましたか?

 オレたちだって、仙道と一緒に走っていける。みんな、ちゃんとそう思って頑張ってきたんです。

 

『明日……、絶対、勝ってやろうぜ』

『おう』

『おう』

 

 勝つんだ。今度こそ──海南に。海南に勝って、オレたちは──。

 そこでハッと視界が開けた越野に見えたのは、薄ぼんやりとした白い天井。徐々に視界がクリアになって、はっきりとした白が瞳に映し出されてくる。

 

「あ、越野さん! 良かった、気づいたんですね」

 

 声をかけられ、横を向くと後輩の二年生がホッとしたような表情でこちらを覗き込んできた。うまく状況が掴めないでいると、白衣を着た年輩の男性が後輩の横に立ってこう言った。

「軽い脳しんとうを起こしていたみたいだね。あまり心配はいらないと思うけど……、一応病院に行った方がいい」

 そこでハッとした越野は、カッと目を見開くと勢いよく腰を起こした。

「そうだ、試合は──ッ!?」

 思い出した。確か清田のダンクを止めに行って、そこからぷっつり記憶が途切れている。あの時、頭を打ったのだろう。

「試合はどうなってんだよ!?」

 後輩に詰め寄るも、おそらく自分に付き添っていた彼は知らないのだろう。困惑した表情をしており、チッ、と舌打ちした越野は一気に布団を捲り上げた。

 少しだけ頭がふらついて額を押さえると、白衣の男性が困ったような声を漏らした。

「ああ、君……。今日はもう安静にしていたほうがいい」

 ──冗談じゃない。死んだって、このまま終われるか! 勢いよく寝かされていたベッドから降りて立ち上がると、越野はいったん男性に頭をさげてからダッシュでその場を離れた。

「越野さん!!」

 後輩の声さえもう耳には入らなかった。試合はいったいどうなったんだ。もう終わったのか? 結果は──。

 

「仙道、行ったあああ!!」

 

 その頃、陵南と海南はとった取られたを繰り返して3点差から7点差を繰り返していた。

 陵南はオフェンス時のボール運びに仙道を加えたスリーガード体勢に変え、トップに仙道が立って植草・彦一を両ウィングに置くという攻めの体勢を整えていた。あえてゲームメイクの軸を仙道が担うことによって、比較的フリーになりやすい彦一にもシュートチャンスを与えるためだ。功を奏して彦一のミドルシュートが決まれば、海南はディフェンスを必然的に外に広げざるをえない。

 すれば──、俄然ペネトレイトしやすくなり、道も開ける。

 中へ切れ込んでからのアシストパスを出し、福田がベビーフックでリングにねじ込んで、仙道は、ニ、と口の端をあげると福田の手を弾いた。

 

「さすがにしぶといヤツだ……。仙道……!!」

 

 海南ベンチでは高頭が愛用の扇子を握りしめて歯噛みしていた。

 彼を「天才」と言わしめている一番の要因は、この多彩さだ。オフェンスもディフェンスも、あっという間にチームのカラーを変えてしまう。

 だが、「強者」であるのは我が海南だ。と高頭は腕を組む。「常勝」海南が、常勝であり続けたのは、選手達一人一人のたゆまぬ努力と、慢心の無さにある。

 

 ワッ、とギャラリーが沸いた。

 

 彦一の放ったジャンプシュートがリングを弾き、海南・田中がリバウンド争いで競り勝ってカウンターで一本返し、海南が3点差に詰めて高頭は強く頷いた。

 

「ディーフェンス! ディーフェンス! ディーフェンス!」

「止めてくれええ!! 頼むーー!!」

 

 残り時間50秒。陵南オフェンス。海南は、これを止めれば大きい。逆に、取られれば大幅に不利になる。

 必死に声をあげる応援席に呼応するように海南のディフェンスはよりタイトに、終盤とは思えないほどの動きを見せた。

 それでこそ海南だ、と高頭は唇を引いた。

 対する陵南はシュートチャンスを得られない。オーバータームが迫ったプレッシャーを読んでか、ゴール下からハイポストにあがった田中が不意打ちでパスカットからボールをもぎ取れば、ワッと海南陣営が沸き、陵南の選手達は慌てて自陣コートに戻っていく。ターンオーバーだ。

 これでウチはこの試合、最後の攻撃だ──、神が仲間を励ますようにメンバーを見渡しているのが高頭の瞳に映った。

 うちに「天才」はいない。だがウチが最強。──神は、そんな海南の伝統に則ったチームを見事に作り上げてくれた。

 誰より努力し、誰よりも内に闘志を秘め、誰よりも冷静に戦える。神は、神奈川のMVPを取るに相応しい選手だった。神奈川ナンバー1は、仙道ではない。海南の神だ、と強く浮かべた高頭は思わず立ち上がって叫んでいた。

 

「攻め勝てええ! 神ーーッ!!」

 

 3点差──、スリーポイントなら一発でイーブンにできる数字だ。

 だが、陵南がいまもっとも警戒しているのは神のスリー。簡単に打てれば苦労はしない。

 

「オーフェンス! オーフェンス! オーフェンス! オーフェンス!」

「ディーフェンス! ディーフェンス! ディーフェンス! ディーフェンス!」

 

 両陣営の声がアリーナに響き、逆に観客達は息を呑んで試合の様子を見守っていた。

 紳一たちにしてもそれは例外ではなく──、3人とも息を呑んで、いや、汗ばむ手で手すりを握りしめて行く末を見守っていた。

 

 陵南が逃げ切るか──。海南が捕らえるか。

 

 20秒切っている。

 ──ここは、絶対打たせん。そんな気迫が伝わるような仙道のディフェンスだ、と神は感じた。福田、菅平までウィングサイドにあがってきている。完全に中を捨てている証拠だ。──なら中にカットインで切れ込んでやるか? インサイドプレイは、今でも得意だ、とカットインしようとして神は思い留まった。

 そうすれば思うつぼだ。彼らは無理に止めようとせず、喜んで打たせるだろう。そして一点差で陵南の優勝だ。

 ここは、賭けだ。と、神はスリーポイントのラインだけを警戒している彼らの裏をついて、ペイントエリアに強引に走り込んで小菅からパスを受けた。

 10秒を切った。カウントダウンが始まる。そうなると彼らは更にスリーを警戒して外に出させてくれない。

 けれど──。

 

「囲めええ! 神を外に出させるなああ!」

 

 3枚にガードされつつも、神はディフェンスを背に強引に身体を外に押し出した。3人分のハンズアップが周囲を覆う。もはやかわすには、一瞬の賭けに出てのターンアラウンドしかない。と、神は正確にいま自分のいる位置を脳裏でしっかりイメージした。──スリーポイントラインの外に、絶対に出なければならない。

 

「神、高いの3枚に囲まれてるぞ!?」

「無茶だ!!」

「いや──ッ」

 

 ギリギリ、一歩で外に出られる。彼らは絶対止めに来る。だから──、と神は力尽くのターンでスリーポイントラインの外に飛び出ると、そのまま床を蹴り、遮二無二シュートにいった。狙いなど、定めていられない。

 リリースの直前、同じく跳び上がった相手の手と身体が接触した。仙道、いや福田か? 

 それでも神はボールを投げあげ──、審判の笛の音がアリーナに響いた。

 

 着地と同時に、青い顔をして陵南の3人がリングを振り返る。確かに時が止まったような錯覚に陥った刹那の後──、ガツン、とボールはリングを弾いて会場はどよめいた。

 

「あああ、失敗……!」」

 

 やはり、ダメだったか。と神は息を吐いた。

 けれども、ほぼ狙い通りだ──、と神は頷いた。リリース時の接触は、相手のファウル。

 審判が仙道のチャージングを宣言して、神はフリースローを言い渡され、フリースローラインに向かった。

 

「スリーショット!」

 

 言われて、ふ、と息を吐く。

 一本でも落とせば、陵南の優勝。全て決まれば、同点延長だ。

 

「神さん……!」

「神、頼んだぞ!」

 

 海南のメンバーが祈るような視線を神に送り、神はまず落ち着いて一本放ち、綺麗にリングに通した。

 その様子をそばで見ながら──、仙道は内心で「延長か」と呟いていた。神がフリースローを外すとは思えない。ほぼ延長戦で決まりだ。

 イヤなことを思い出した。──と、去年の県予選決勝リーグでの記憶が仙道の脳裏に蘇った。あの試合で、自分はどうしても時間内で勝ち越したかった。しかし紳一は同点延長を選択して、結果、陵南は負けた。

 神もそうだ。カットインした時点で同点延長を思い描いていたに違いない。4点プレイが成功するとは初めから考えていなかっただろう。ファウルをもらうかスリーを決めるか。いずれにせよ、彼は延長という可能性に賭けたのだ。

 あの去年の試合の時、延長となれば「負け」だと自分は感じてしまっていた。悪い癖だ。勝負に絶対はないというのに、先をどうしても見越してしまう。その癖が悪い方に発動していた。もっとチームを純粋に信じるべきだった。無心で、そうだ、絶対に勝てる、と諸星のように──と拳を強く握りしめる。

 越野がいない今、チームとして陵南は海南に劣っている。だが、ここで去年のような過ちを犯せば、自分は一生諸星を超えることなど出来ないだろう。

 どう戦う? 延長で──。

 

 見つめる先で神は綺麗に3本のフリースローを決め、海南応援席が沸いた。

 スローワーの彦一がボールを取って外に出るも、残り2秒。

 全員がバックコートに残ってオールコート体勢を見せた海南に、やっとの思いでスローインしたところで植草がボールを保持し、すぐに試合終了のブザーが鳴った。

 

「延長だ、延長戦だーーー!!!」

 

 アリーナが沸いて、選手達はベンチに戻っていく。2分間の休憩のあとに5分間の延長戦だ。

 

「同点……!?」

 

 ちょうどその時、コート入り口の扉を開けた越野の瞳に映ったのはタイムオーバーで73-73を示しているスコアボードだった。

 ザワッと会場がざわめく。退場した越野が現れたためだ。

 

「越野さん……!」

「越野!!」

 

 急ぎ陵南ベンチに駆け寄った越野に、田岡はじめメンバー達が殴りかかるような勢いで詰め寄ってきた。

「越野、大丈夫なのか!?」

「は、はい。ご迷惑をおかけして──」

「延長、出られるんだろうな!?」

 言葉を遮るようにして畳みかけられ、グッと肩を掴まれて、越野は一瞬惚けたあと、力強く頷いた。

「はい! もちろんです、出ます!!」

 頷いた越野にワッとベンチが沸いた。それを見つめながら越野はホッとしていた。不謹慎かもしれないが、記憶が途切れたまま試合終了を迎えることになるよりは、延長という今の結果に安堵したためだ。あと5分くらい、走れる。と自分自身に言い聞かせるように頷いた。

 

 その陵南のベンチの様子を、海南はどこかホッとしたように見つめていた。

 

 一番、安堵の表情を浮かべていたのは清田だ。

「越野さん……。大丈夫そうっすね」

 甘いと言われようが、仮に越野が延長戦で復帰してきて不利になるという懸念よりも安堵の方が勝っているというのが正直な清田の心情だった。

 神も汗を拭いながら、うん、と頷く。

「これで、お互い本当に仕切り直しだ」

「神さん………!」

 咎めるどころか神の同調したような声に清田は声を弾ませた。見上げた神の表情は、闘志と共にどこか達観したような瞳で陵南陣営を見つめていた。

「ベストメンバーじゃない陵南に勝って終わりじゃ、やっぱり悔いが残りそうだからね。最後の試合だ、全力で仙道に……陵南に勝つ!」

「神さん……」

「だろ?」

 最後って、どういうことだ? と一瞬過ぎらせた清田だったが、ニコ、と神が笑みを向けてきて清田は一瞬言葉を詰めると、「はい!」と力強く返事をしてヘアバンドをはめ直した。

 

 会場は、後半の陵南の怒濤のオールコートディフェンスからまさかの越野負傷、海南の猛追と競り合いによる延長……という試合展開を目の当たりにして、ある種の独特な興奮状態にあった。

 

 独特の熱気と緊張感だ。

 インターハイの決勝の、延長戦までのインターバル。

「どんな気持ちなのかな……。仙道くんも、神くんたちも……」

 ゴクッ、と喉を鳴らして色なくつかさが呟いた。瞳は無人のコートを見つめている。

 その横顔を見据えて、諸星は少し目を伏せた。つかさの表情が、コートを追うつかさの瞳が、時おり、羨望と渇望の色を宿すことを知っている。今もそうだ。

「後悔してるか……?」

「え……?」

「バスケットを、やめたことだ」

 つ、とつかさが息を詰めたのが伝った。

「オレは、後悔してる」

「大ちゃん……?」

「お前に、ちゃんとしたバスケの道を示してやるべきだった。お前を、ちゃんとした女子バスケのある中学へ行くよう諭すべきだった」

 諸星はなお、眉を寄せた。

 自分も、紳一も、そしてつかさも、あの頃は違う場所でバラバラにバスケットをすることなど考えられなかった。いくら周りに言われても、自分たちより力の劣る女子だけのバスケットにつかさが混ざるということは考えられないほど、確かに彼女の力は突出していた。それが例え、成長前の一瞬のことだったとしても、あの頃はそれが事実であり、全てだったのだ。

「お前も知ってるだろ? 女子バスケは、愛知の天下だ。今ごろ、隣のアリーナじゃ愛知が今年も連続優勝を決めてるはずだ。お前がもし、ちゃんとバスケ続けてりゃ……オレや、もしかしたら仙道なんかよりずっとスゲー選手になってただろうに。オレたちが、そのチャンスを潰したようなもんだからな」

 やり直す機会は何度もあったはずだ。中学にあがる時、そして4年前のあの夏。なぜバスケそのものを諦めさせるようなことをしてしまったのだろう? お前は強い。女子の中なら、おそらく誰にも負けないエースになれる。だから高校はちゃんとバスケの強い高校に進学しろと、なぜ言ってやれなかったのか。今さら悔いても遅いことを知っていても、時折どうしても考えてしまう、と諸星は表情をゆがめた。

「大ちゃん……」

 つかさは少し目を見開いて、少しコートの方に眼を流してから薄く笑った。

「ありがとう」

「は……?」

「嬉しいな、大ちゃんの中で、バスケット選手の"牧つかさ"はそんなに評価が高いなんて」

「な、なに言ってんだ! 当然だろ、エースだったんだぞ、お前は! 今でもオレは……!」

 最高のフォワードはお前だと思ってる。と言おうとした諸星に、なおつかさは笑った。

「うん。もし女子バスケをやってたら、大ちゃんの言うとおりだったかもしれないし……全然ダメになっちゃったかもしれない。でも、私、後悔してない。私は今、昔に戻れたとしても女子バスケの道は選ばないと思う」

 言って、つかさはベンチの方を見下ろして頬を緩めた。

「だって、女子バスケを選んでたら……、私はきっと仙道くんと一緒にいられなかった。私は、自分の限界までバスケットをやった。そして仙道くんに出会えて、こうしていま、頑張ってる大ちゃんとか仙道くん達をそばで見られて……私は、今がいい」

「つかさ……」

「もちろん、私も仙道くんや大ちゃんみたいなプレイが出来たらな、って思うことはあるけど……。でも、今はそれをそばで見られて、嬉しい」

 眼を細めたつかさを見て、ふ、と諸星の脳裏に数日前の公園での出来事が蘇った。

 ──大ちゃん、バスケやろうよ、3人で! と、自分と紳一を見つけてつかさは黄昏の空間で屈託なく笑っていた。

 確かに自分たちの原点だった、あの場所。3人、一緒にボロボロになるまで夢中でバスケットで遊ぶことが全てだった、幼い頃の懐かしい光景が蘇ったことがまるで夢のようでさえあった。

 だってそうだろう。4年前の夏に、つかさにバスケットを諦めさせた日に悟ったのだ。もう二度と元のような3人には戻れない、と。事実、あの日を最後につかさは一度も公園に姿を現さず、そしてまるで自分や紳一を避けるように親元の遠い国へと去ってしまった。

 もう二度と会うことさえないのかもしれない。とさえ感じていたつかさと再会したのは、それから2年後の夏。すっかり女らしくなった彼女は開口一番に笑顔でこう言った。

 

 ──大ちゃん、神奈川ですごい選手を見つけた。きっと今に大ちゃん以上の選手になるよ。

 

 と──。

 それが仙道彰だった。あの夏の日以来、「バスケット」という単語そのものをまるで「知らない」「なかったこと」のように扱っていたつかさを、再びバスケットのフィールドへ連れ戻したのは他でもない仙道の才能だったのだろう。

 つかさが再びバスケットボールを手にとって、そしてあの公園で笑ってバスケが出来るようになったのも仙道のせいだというのだろうか?

 後悔していない、と笑うつかさを見て、どこか「もったいない」と感じてしまうのは、きっとどうしても想像してしまうからだ。自分にははっきりと見えるのだ。バスケットを続けていれば、今ごろは愛知の高校で「4番」を身につけ、頂点に立っているつかさの姿が。

 けれども、それは自分のエゴなのだろうか? 選手としてのつかさは、日の目を見ることなく。まるで去年までの仙道のように、天才だった、という不確かなものだけを残したまま。

 

 ──ごめんね、大ちゃん。

 

 4年前の夏、苦渋の思いでつかさにバスケットを諦めさせた。そして、追い打ちをかけるように言われた「ごめんね、大ちゃん」という謝罪の言葉。

 あれはいずれ行き着いた当然の結果だった。つかさのエースとしての意地と、エースであった彼女に対する誠意と、どこかで生まれた性差による力の差を受け入れたくなかった自分の引けない意志がぶつかって行き着いた、ただの結果。謝られるようなことではない。

 ただ、3人いつも一緒で辛い練習も辛いとすら思わず楽しくやってきたはずのバスケットが、いつの間にか苦痛で染まっていたのが無性にやるせなかった。

 

『大ちゃん、バスケやろうよ、3人で!』

 

 つかさにとっては、女子バスケの道で栄光を掴むよりも、自分たち3人で再び笑ってバスケットができることのほうが重要だったのかもしれない。

 やはり、エゴなのかもしれない。やり直しが効くなら、彼女に女子バスケットをさせたい。いや、彼女がもしも少女ではなく少年だったら……などと考えてしまうことは。

 だとしたらこれもエゴなのだろうか?

 自分以上の選手になる、とつかさが見込んで、そして自分もその素質を認めている男に結果を残して欲しいと思うのは。と諸星は陵南ベンチを見下ろした。

 

 ──根性見せろよ、仙道。

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