機動戦士ガンダムIS(インサイド・ザ・ストラトス)   作:見知らぬとまと

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黒い鉄壁を破る者

黒いISを撃破することに決めたアムロは、まず友軍であるIS学園生徒会長という青い髪に赤い瞳の少女の実力を観ていた。

 

 

彼女のISは『ミステリアス・レイディ』。

 

ナノマシンを使って水を操るという宇宙世紀のMSでは考えられない戦いをするISだ。

 

 

しかし、その特性は実に多様な戦術を可能にする。

 

現に高水圧ガトリング砲やランス、そして水の爆破など多彩な攻撃で、黒いISのシールド・エネルギーを着実に奪っていく。

 

 

そして特筆すべきはISの周囲に纏った水、『アクア・ヴェール』だ。

 

水の幕がエネルギーを分散し、ダメージを軽減する効果があるようだ。

 

しかし、黒いISの火力は絶大で、高火力で『アクア・ヴェール』を貫通してくるため油断はできない。

 

 

 

しかしアムロとて黙って見ていたわけではない。

 

Rifle mode(高出力ライフル)に設定していたメガ・ビーム・ランチャーをBlast mode(ビーム・バズーカ)に設定。

 

その動きの隙を狙い、あるいは味方である楯無の隙をフォローするように撃ち込み、時に態勢を崩し、時には直撃でダメージを与える。

 

 

 

 

 

やがて、高いシールド・エネルギーを持つ黒いISといえども、底が見えてきた。

 

しかし二人の表情は晴れない。

 

 

楯無は妹である簪の元へ向かいたい。そのため、早期決着を望んでいるのだ。その焦りが隙を生み、黒いISのビーム砲が楯無の隙に狙いを定めるが、Blast mode(ビーム・バズーカ)でアムロが妨害する。

 

「大丈夫か」

 

「ええ、ありがとう。危なかったわ」

 

一応上級生としての余裕を持とうとしているようだが、アムロは楯無が焦っていることを正確に見抜いた。

 

そこで、楯無が話を切り出した。

 

「そろそろ決着をつけましょう、このISの最高火力を使うわ」

 

「いや、その必要はない」

 

アムロは黒いISにビーム・ライフルで牽制しながら否定を返した。

 

 

アムロは発見早期から戦闘を続けている。

 

現に、今使っているビーム・ライフルの残弾も余裕がない。

 

BWS用のバッテリーこそ予備があるものの、中途半端な状態で自分が救援に行くよりも、ここでナノマシンを温存して楯無が行く方が戦力になると考えたのだ。

 

 

 

アムロは絶対に使わないと思っていたメガ・ビーム・ランチャーのデフォルトで定形設定されている最後の一つのモードを選択した。

 

 

Lancher mode(戦術ビーム・ランチャー)

 

かつて百式などが用いた、チャージして放つ戦術兵器の、超高出力ビームである。

 

この威力はシールド・エネルギーの通常バリアどころか、ISの『絶対防御』すらも貫通しうる超高火力である。

 

 

こんなの試合で使おうものなら相手を殺しかねない代物だったが、相手がこちらを殺すつもりの『戦争』でなら使える。

 

 

 

 

 

楯無は武装の概要を聞くと、足止めに向かった。

 

流石はIS学園生徒会長だ、水を使った爆破、高水圧のガトリング、そしてランス。

 

それらの武装を使って足止めを行う。

 

 

 

(エネルギー充填45%・・・50%・・・・55%・・・・)

 

アムロは全出力をチャージに回している。ビーム・ライフルの残弾はもうなく、腕部グレネード・ランチャーを使うには距離がある。

 

アムロはチャージに専念した。

 

 

そうしてアムロが動けない間にも、黒いISは楯無を屠らんと狙う。

 

 

黒い巨腕が質量兵器となって楯無を襲う、が

 

「おねーさんはそう簡単にやられてはあげないわよ!」

 

身を翻して空中に跳ね、ガトリング砲を撃ち込む。

 

それを追って空中に来たISを爆発が襲う。

 

 

 

そこで通信が。

 

「エネルギー充填完了!後は任せろ!」

 

飛び込んだアムロと入れ替わるように後退する楯無。

 

アムロは黒いISの下側に潜り込み引き金を引いた。

 

 

 

 

 

アリーナへ向かう楯無の後方で、黒いISは空へ昇る極太の光条に飲み込まれた。

 

 

原型を辛うじて残した黒いIS。その中には動く上で絶対に必要な———

 

 

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