Fate/Grand Order 案①『間桐桜に転生したら』   作:ら・ま・ミュウ

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『くっ私は負けない』『お菓子を食べましょ?』

突如として現れたゴーレムを従える謎の英霊(サーヴァント)

二メートルを優に越えるゴーレムの大群に囲まれた時は、一触即発かと思われたリツカ達であったが、その英霊(サーヴァント)に敵意など欠片もなく、むしろ手厚い歓迎を受けることとなった。

 

「この先に、貴方々の拠点があるのですか?」

 

「ええ…」

 

変形型ゴーレム(車)の助手席に腰掛けるマシュは口を開く。変形型ゴーレム(大型二輪)に跨がる小太郎はグラサンを光らせそう答えた。

 

「……一応確認するけど、この時代の物じゃないよね」

 

「キャスターの研究の賜物ですよ」

 

自動操縦である変形型ゴーレム(車)の操縦席に腰掛けるリツカは、「(エジソンか…ニコラ・テスラあたりがいるのかな?)」ぼんやりとそんな事を考えていた。

 

ゴーレムのデザイン的にはチャールズ・バベッジという線も捨てがたいが、ゴーレムの数と変態的な性能をみて、どうしてもあの二人が関わっているような気がしてならない。

多分、百キロは出ているのではないだろうか?

ダヴィンチちゃんには悪いが、第六特異点で乗ったオーニソプターより乗り心地はずっと良い。

 

最後の特異点ということで色々と覚悟していたリツカだが順調な滑り出しにほっと胸を撫で下ろしていた。

 

『あぁ、いきなりですまない!ワイバーッ』

 

だが、彼を休ませる暇など無い…最後の特異点バビロニアそれは最も難易度がッ

 

「――撃てぇ!!!」

 

ドドドドドドドドドドドドドド!!!!!!

 

小太郎の号令と一斉にガトリング銃をぶっぱするゴーレム達。

 

「「(ポカーン)」」

 

「……ふぅ殲滅完了」

 

砂煙が晴れた先にあったのは原型と留めていない肉の塊だった。

 

リツカとマシュは口を開いたまま呆然と立ち尽くす。

 

「そろそろ喉が乾いたでしょう。お飲み物は何になさいますか?」

 

何気ない顔で数種類のジュースを差し出す小太郎。

この特異点……“ぐだぐだ”だ。リツカとマシュはそう思った。

 

 

 

 

 

 

 

 

それから数時間ほど変形型ゴーレムを走らせ鋼鉄を思わせるネズミ色の城壁が見えてきた頃、うとうとする二人は目を覚ます。

 

「うわー!あれが君たちの拠点なのかい!」

 

「キャメロットよりも高くて頑丈そうですね先輩!」

 

頼もしい守りに感嘆を覚え、重厚な門を潜った二人は――目を見開いた。

 

見渡す限りのゴーレム。

変形型(車)やら十メートルを越える物、人のような造形のもの、数万いや、数百万は下らない種類豊富な数の暴力に圧倒され、

 

「先輩……私、夢でも見ているんでしょうか?」

 

「いや……俺にもハッキリと見える」

 

幽霊でもみたような、キョトンとした顔を浮かべた。

 

「どうかしましたか?

…さぁ我らが拠点に案内しますよ。」

 

「拠点?……拠点ってあれのこと?」

 

「はい、あれですよ?」

 

「いや……あれってどう見ても……」「はい、どう見ても」

 

「カルデア(偽)ですが何か?」

 

「「カルデア(偽)!?」」


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