鬼滅の刃~花と桜~   作:舞翼

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も、目標の10日連投を完遂できた。マジ疲れました。てか、文才が欲しいです(願望)


日輪刀

 真菰事件?から数日が経過し、俺と真菰は縁側に座り、蝶屋敷に彷徨い込んだ蝶を眺めていた。ちなみに、真菰部屋は蝶屋敷に空いていた一室だ。

 

『真菰ちゃん、楓。お客様よ』

 

 カナエさんの言葉に、縁側に座っていた俺と真菰は首を傾げる。はて、俺たちに客?

 

「もしかして、刀かな?」

 

「ああ確かに、そろそろ予定日だったか」

 

 俺は、この日に合わせるように手足の包帯を取ることができたが、激しい運動は厳禁である。

 機能回復訓練ができるようになるまでは、後一週間くらいかかりそう。

 

「楓。私の肩に掴まって」

 

「いや、そこまでは……よろしくお願いします」

 

 ……俺は真菰の、むっ。という表情に負けました。

 なので俺は、真菰の肩を借りて立ち上がり、鍛冶屋が座っている居間へ向かうのだった。

 

 

♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦

 

 居間へ向かうと、ひょっとこの面をつけた2人の鍛冶屋が座布団に座っていたので、俺たちも対面になるように座る。

 鍛冶屋の前には、風呂敷に包まれた長い箱。おそらく、日輪刀を格納している箱だろう。

 

「私は、真菰の刀を打った鋼鐵塚という」

 

「私は、栗花落殿の刀を打った鉄穴森といいます」

 

 カナエさんたちの話によると、鍛冶屋の方は、かなり情熱的な鍛冶屋ばかりだという。――刀に対する愛情が、狂気に近いらしい。

 鋼鐵塚さんと鉄穴森さんが風呂敷を取ると、そこからは長細い木箱が姿を見せ、取っ手を外すと箱の中には鞘に納められた日輪刀。

 

「さ。手に取ってみてくれ」

 

「どんな色に変化するか、楽しみですね」

 

 ――日輪刀は、別名“色代わりの刀”と呼ばれ、持つ者によって色を変えるらしい。だが、才が無ければ色が変わることはないという。

 俺と真菰が刀の柄を握り日輪刀を鞘から抜くと、刀身が緩やかに色付けていく。

 

「……凄い、本当に変わるんだ」

 

「……どういう仕組みなんだか」

 

 俺の刀身は桜色(・・)に変化し、真菰の刀身は深い蒼色だ。

 

「真菰は、“水の呼吸”の使い手に多い色だな」

 

「栗花落殿の色は初めて見ました。綺麗な“桜色”ですね~」

 

 ともあれ、これからはこの日輪刀が、俺たちの手足も同然になると。

 

「「刀、大事に扱います」」

 

 俺たちがそう言うと、鋼鐵塚さんは「刀折ったら殺す」と言い、鉄穴森さんが「2人なら大丈夫ですよ、鋼鐵塚さん」と言っていた。そして、鋼鐵塚さんたちは長居すること無く帰って行った。

 

 

♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦

 

 刀の受け取りが終わり、カナヲに道場に来て欲しいと言われたので、俺は道場に入る。ちなみに、あの後真菰は鴉に『カー!カー!真菰!任務だ!』に言われ任務へ向かった。

 その時に、

 

 ――『このミサンガ、私からの御守り。楓、無理しないで、絶対に死なないでね』

 

 真菰はそう言って、俺は赤色と水色が混じったミサンガを貰ったのだ。ちなみにそのミサンガは、俺の利き手に結ばれている。

 ともあれ、俺はカナヲに声をかける。

 

「カナヲ。約束通り来たけど、どうかしたのか?」

 

「に、兄さん。わ、私に、“桜の呼吸”を教えて」

 

 カナヲは、緊張の面持ちで俺にそう言う。

 “桜の呼吸”を次の代に享受できるのは、かなり嬉しい。でも終ノ型は、俺だけが可能な剣技の為教えることはできない。なので、壱、弐ノ型だけ。ということになる。

 

「いいぞ。教えるよ」

 

 俺が朗らかにそう言うと、カナヲが「……本当に、真菰の言う通りだった」と呟いていた。……なるほど。あの時(・・・)の話はこれに関してのことだったのか。

 ともあれ、俺は口を開く。

 

「俺が教えるのは、“壱ノ型 乱舞一閃”。“弐ノ型 千本桜”だ」

 

「あ、あの兄さん。“乱舞一閃”には――極。があったはず」

 

「よ、よく知ってるな。でもなぁ……」

 

 ――極。は乱発してはいけない技だ。最悪の例が、上弦の弐と交戦した俺の足だ。

 俺が渋っていたら、カナヲが「教えて、兄さん……」と上目遣いで見詰める。……てか、これは真菰の入れ知恵に違いない。と、俺は思った。

 

「わ、わかった。――極。も教える。でも乱発はするなよ、いいな?」

 

「う、うん。よろしくお願いします」

 

 カナヲは、ペコリと頭を下げた。

 こうして俺は、カナヲに “桜の呼吸”の継承するのだった。




義兄の剣技を受け継ぐカナヲちゃん、鬼殺隊に入るまでにかなり強くなってそう。
楓君の任務は、機能回復訓練を終えるまでは休みですね。

ではでは、次回(@^^)/~~~

追記。
真菰ちゃんの隊服はスカート形式です。羽織は、最終選別で炭次郎が着ていたアレです。
ちなみに終ノ型は、楓君専用の型に繰り上げました。んで、鍛冶屋が帰ってから立ち上がる時も、楓君は真菰ちゃんに肩を貸してもらいました。

追々記。
楓君が折った日輪刀は、事情があった為お咎め無しなっています。

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