鬼滅の刃~花と桜~   作:舞翼

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読者様マジでありがとうございます。執筆意欲に繋がってますm(__)m


無限列車
無限列車


 楓がカナヲを継子に取ってから数日が経過し、現在楓は、とある任務に赴いていた。

 その任務とは“無限列車”と呼ばれる汽車で、短期間の内に四十人以上の行方不明者が出ており、尚且つ、“無限列車”の調査に当たっていた数人の鬼殺隊士の消息も絶った、という内容だ。

 そして、この任務に当たっているのは、楓だけではないのだ。

 

「うまい!うまい!うまい!」

 

 ある人物の手に握られているのは箸であり、駅弁の食材を一口食べる毎に、うまい!と威勢良く告げる。ちなみに、目の前に積まれた駅弁の数が半端じゃない。

 その人物の隣に座る楓が、持参した残りのおにぎりを口に入れ咀嚼し、飲み込んでから口を開く。

 

「煉獄さん。よく食いますね」

 

 楓が言った、煉獄。とは、炎柱・煉獄杏寿郎のことである。

 

「うむ!腹が減っては戦ができないと、(いにしえ)から言われているからな!栗花落はそれだけで足りるのか!?もっと腹を満たさないと、力が出ないぞ!」

 

「いや、俺はこれだけで十分です。食べ過ぎたら体が重くなってしまいますしね」

 

 杏寿郎は「そうなのか!」と呟くと、再び駅弁を食すのを再開する。

 その時、楓が数週間前に目にした一行が目に映る。――竈門炭治郎、嘴平伊之助、我妻善逸だ。

 こちらに歩み寄り、先頭を立つ炭治郎は「楓さんと、煉獄さんですよね?」と言って、確認をする。

 

「炭治郎。煉獄さんが駅弁を食べ終わるまで、話は待ってくれ」

 

 楓がそう言うと、炭治郎は「わ、わかりました」と頷く。

 なので、炭治郎が杏寿郎の隣に、伊之助と善逸はその横の席に腰を下ろし、背に隠していた刀を取り出し座席の下に隠す。

 駅弁を完食した杏寿郎が、パチン、と勢い良く手を合わせてから「ごちそうさま!」と呟き、空になった駅弁は少ししてやって来た女性販売員の手のよって回収されて行った。

 

「さて、溝口少年!オレに何用か!?」

 

「いえ、オレは竈門です。実は、炎柱の煉獄さんにお聞きしたいことがあって」

 

 炭治郎が杏寿郎に尋ねたかったのは、竈門家に代々受け継がれている“ヒノカミ神楽”のことだ。

 “ヒノカミ神楽”は、なぜ鬼殺の呼吸として竈門家に伝わっていたのか、そして何の呼吸なのか、手掛かりだけでも掴みたかった。

 そこで、まず炭治郎が相談したのは、蟲柱・胡蝶しのぶだった。だが、彼女は眉を下げ「詳しくはわからないの」と言う回答だった。ただ一つわかっていることは、火の呼吸というものは存在しない。でも、“火”は無いが“炎”の呼吸は存在とのこと。

 ならば、炎の呼吸の使い手に聞けば何か解るのでは。ということになり、胡蝶しのぶが煉獄杏寿郎に連絡をつけて貰ったのだ。これが、炭治郎が“無限列車”に赴いた経緯だ。

 杏寿郎は、炭治郎の話を相槌を打って聞いていたが、聞き終えると「うむ、そういうことか!」力強く頷き、

 

「だが知らん!“ヒノカミ神楽”と言う言葉も初耳だ!竈門少年が父から受け継いだ神楽を戦いに活かせたのは実にめでたいが、この話はこれでお終いだな!」

 

 炭治郎は「ええ、もう少し何か……」と慌てていたが、杏寿郎は別の話題に話を切り替えていく。

 

「炎の呼吸は歴史が古い。そして、炎と水の剣士はどの時代も必ず柱に入っていた。――炎・水・風・岩・雷が基本の呼吸だ。他の呼吸はそれらから枝分かれして出来たもの。良い例が、栗花落の桜の呼吸だな」

 

 杏寿郎は「栗花落は、“花”から“桜”に派生させるとは大した者だ!」と言って、大きく笑った。

 

「竈門少年、君の刀は何色だ?」

 

「えっと、オレの刀は黒刀です」

 

「黒刀か!それはきついな!」

 

「きついんですか?」

 

「うむ!黒刀の剣士が柱になったのを見たことがない!更には、どの系統の呼吸を極まればいいのか解らないと聞く!」

 

 炭治郎は「そうなのか……」と肩を落とすと同時に、ガタンと地面が揺れ、列車が動き出す。

 

「だが、オレが鍛えてやろう!竈門少年、オレの継子になるといい!面倒を見てやろう!」

 

 炭治郎は内心で「面倒見が良い人なんだなぁ」と呟く。

 ともあれ、杏寿郎は楓の方を向く。

 

「そういえば、栗花落は継子を取ったそうじゃないか!どんな人物なんだ?」

 

 炭治郎、善逸は「楓さんの継子、凄く気になる」と内心で呟く。

 楓は、義妹を思い浮かべながら、口を開く。

 

「基本は無口ですが、実力は確かです」

 

「ふむ。では、呼吸は花の呼吸か?」

 

「そうですね、花と桜です」

 

 楓が「俺の剣技はほぼ模倣できてますよ」と呟くと、炭治郎たち(伊之助は除く)は目を丸くする。

 楓の剣技をほぼ模倣が出来ると言うことは、既に実力(剣技)が柱に近い。ということでもあるからだ。

 

「紋逸!オレ外に出て走るから!どっちが速いか競争する!」

 

「いや、危険だって!馬鹿にも程があるだろ!」

 

 炭治郎、杏寿郎、楓が横の席を見る。

 そして、善逸が伊之助の頭を叩くも、伊之助には効果がない。

 

「危険だぞ!いつ鬼が出て来るかわからないんだ!」

 

 杏寿郎がそう言ったら、善逸が「――え?」と呟き、顔を青くした。

 伊之助も先程の興奮を抑え、善逸と同じく杏寿郎を見る。

 

「……嘘でしょ、鬼が出るんですかこの汽車!?」

 

「出る!」

 

「出んのかい!嫌ァ――ッ!鬼の所に移動してるんじゃなくて、ここに出るの嫌ァ――ッ!オレ、降りる!」

 

「短期間の内に、この汽車で四十人以上の人が行方不明になっている!数名の鬼殺隊員を送り込んだが、全員消息を絶った!だから、柱であるオレと栗花落が来た!」

 

「はァ――ッ!なるほどね!降ります!」

 

 善逸は、恐怖から涙を流し「柱が二人も派遣とか、絶対十二鬼月案件だよね――ッ!」と、内心でも叫び散らす。

 そこへふらりと車掌の男が現れ、杏寿郎、楓は己の切符を差し出した。

 

「切符……拝見……致します」

 

 炭治郎は見慣れない光景に首を傾げた。

 

「何ですか?」

 

「車掌さんが、切符を確認して切り込みを入れてくれるんだ」

 

 丁寧な楓の説明に、炭治郎は楓たちに習うように切符を差し出した所で、匂いで何かを察する。

 切符からは、何だか嫌な匂いがしたのだ。だが、切符は切り込みが入れられる。善逸と伊之助も同じように入れられた所で、この車両での切符の確認作業は終了した。

 

「……拝見しました」

 

 車掌の言葉を聞く者は居ない。

 ――そう、車両に居た全ての人間が眠りに就いてしまったのだから。車掌はそれを確認してから、次の車両へ移動して行った。




鬼滅の映画楽しみですね。
てか、無限列車上手く書けるか不安です……。原作でのターニングポイントだからなぁ(たぶん)
ちなみに、楓君の力量ですが、煉獄さんより強いですね。

ではでは、次回(@^^)/~~~

追記。
楓君が食べていたおにぎりは、真菰ちゃんとカナエさんが愛情を込めて作った一品です。
後、無限列車に楓君も居ることは、炭治郎はしのぶさんに事前に聞いてました。
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