転生先がファンタジーとは限らない!   作:ネコガミ

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本日投稿2話目です。


第75話『ワンツーフィニッシュ』

F3のシリーズ開幕戦の決勝戦が始まった。

 

俺は4番グリッドからのスタートだけど、加速力が違うのか後続のマシンに第1コーナーで並び掛けられる。

 

早々にポジションを1つ落としてしまい第2コーナーへ。

 

コーナーでは差を詰めれるが、ストレートで前のマシンに離されてしまう。

 

テクニカルセクションが勝負だな。

 

スリップストリームを使いストレートで少しでも離さない様にするけど、加速力の差は如何ともし難い。

 

コース半ばのテクニカルセクションに入った。

 

ここで一気に前のマシンとの差を詰めていく。

 

射程圏に捉えた。

 

オーバーテイク。

 

コーナーを抜ける度にオーバーテイクしたマシンをとの差を広げつつ、前を走るマシンとの差を詰めていく。

 

だけど最終コーナーを抜けてホームストレートに入ると後ろのマシンには差を詰められ、前のマシンには差を広げられる。

 

それからは似た様な展開が続いた。

 

コーナーでは俺の方が速く、ストレートでは他のマシンが速い。

 

前を走るマシンはトップを独走する啓兄ィを追っているチームの片割れだから、俺に対するマークが厳しくてなかなかオーバーテイク出来ない。

 

でもオーバーテイク出来そうなタイミングは何度もあるんだ。

 

けど加速力の違いで完全に抜き去るのが難しい。

 

ポジションアップの指示も出てるのでどうしようか悩んでいると、不意にヘルメットに水滴がつく。

 

雨だ。

 

ポツポツとした雨が本降りになった。

 

まだ路面コンディションは悪くなっていないけど、そう時間は掛からずに影響が出る筈だ。

 

そしてレースが終盤に移ろうとした頃にその影響が出た。

 

完全に路面が濡れる手前…タイヤが一番滑る状況だからなのか、前を走るマシンの加速力が鈍った。

 

その隙を逃さずに一気にオーバーテイクし前を追う。

 

無線でペースアップの指示が出る。

 

いいの?

 

問い掛けると啓兄ィが後ろのマシンに差を詰められているらしい。

 

啓兄ィなら自力でなんとかしそうなもんだけど、そういうことなら了解。

 

俺は能力を全開で使ってこのマシンで出来る最高の速さで抜けていく。

 

濡れた路面のコーナーをドリフトで抜けていくと、まるでカート時代に戻ったみたいだ。

 

そのままどんどん差を詰めていき、残り2周というところで前の2人を捉えた。

 

啓兄ィが辛うじてブロックしている光景を目にすると、無線で啓兄ィのフォローの指示がくる。

 

了解。

 

2位のマシンに外から並び掛け啓兄ィをオーバーテイク出来ない様にブロック。

 

そして隙を見付けてそのマシンをオーバーテイクをすると、今度はポジションキープの指示。

 

俺は指示通りにポジションをキープし続け、シーズン初戦を兄弟でワンツーフィニッシュしたのだった。




次の投稿は11:00の予定です。
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