「~~♪ ふふ。ありがとうございます。アサギさん。一緒に特売に行ってくれて」
「いいのよ。そっちの家や・・・・もう別荘ね。そこでみんなご飯を食べることが多いし、私も弁当とかもらっているし」
すっかり夜も更けた五車の里。その夜道を華奈とアサギは買い物袋を両手に下げて帰宅していた。
華奈の行きつけのスーパーの特売日。普段から何かと教え子たち、最近では卒業したOBも顔をちょこちょこ見せ、そしてアサギをはじめとした仲のいい先生たち、同僚に食事やお菓子をふるまうこと、好きに食材を使わせている華奈の買い出しの量は毎度毎度すさまじいものとなり、そして対魔忍としての準備への資金には糸目をつけない華奈でもなんやかんや元は小市民感覚の金銭感覚はどこか残るもので特売日という響きには惹かれるもの。
たまさか仕事が夜の8時で終われたので一応はチェックしていたチラシの商品をアサギと一緒に買いこみ、両者とも片手に10キロはあるんじゃないかという量を運ぶ。ちなみに、五車学園の訓練が多い日と華奈が弁当を作れる日が重なるときはこれが2日で消えることも珍しくない。
そのせいか華奈とアサギは五車の里のスーパーや食品関連のお店からはひいきにされ、おまけやサービスのポイントカードのポイントが溜まる速度がえげつないこととなっている。これをアサギは浩介、華奈は不定期でビンゴやトランプ。ゲーム大会で勝った教え子に好きに使わせている。その際の盛り上がりは中々に愉快なものだそうでそれを肴に酒を飲む災禍やさくら、拳志の様子もあるとかないとか。
「うふふ♡ これでだし巻き卵に、おでん、肉じゃがに使えるめんつゆ4本に、卵が6ケース。お肉も疲労回復にばっちりの豚肉がたんまり♪ ジャガイモもたくさん買えましたし、今度は・・・んー子供たちにはグラタン、先生たちにはじゃがバターとイカの塩辛でも用意しましょうかね?」
「あらおいしそう。あー・・・ベーコンポテトは出来ないかしら?」
「大丈夫ですよ。休みの日の朝食にベーコンのキュウリ巻きを出そうかと思っていたのでそれで作りましょう。たしか2キロ家にありますし。んー・・・・・・・せっかくですしキュウリも買い足して浅漬けでも用意しますか。酒のあてにもなりますし」
「いいわね。今度のオフの日にでもゆっくりと・・・ついたわね」
いつも過労死のラインをさまよう二人だが、ぶっちゃけ予定が重なるのも数か月単位でようやくだがそれでも想像くらいはいいじゃない、もしくは無理やりにでも休みの予定を合わせてやろうと考えつつアサギの家に到着。
「じゃ、明日もまたよろしくね。華奈ちゃん」
「ええ、明日もまた元気で。アサギさん」
浩介がアサギを出迎え、華奈は二人に頭を下げた後に一人夜道をのんびりと鼻歌交じりに歩く。美味しい食材で元気のつくご飯を教え子や頼りになる先生たちに。そう考えながらの帰路を陰から見張る存在が数人。
「アサギからは離れたか・・・よし、もう少ししてから始めるぞ」
「ああ・・・さすがにこの距離で事を運ぶとばれかねないからな」
それは井河の暗部。商売敵の暗殺から裏切り者の粛清などの汚れ仕事を請け負ういわば対魔忍を狩る対魔忍。そして井河の老人たちにつく子飼いの対魔忍の混成部隊。
井河のトップかつ幾千の経験を積んできたかつての豪傑からの技術を受け継いでいる部隊と対魔忍を殺す手練れ集団。これらが華奈に差し向けられる理由は明白。華奈という異物の起こす予測不能の数々と井河一強崩す脅威。老人たちが表舞台に口を出せずに実権を削いでいくことに業を煮やした、いや進退窮まった老人たちの強硬策。
「しかしまあ・・・この女を好きにできるだけじゃなくて金もコネも手に入る。華奈が来てからより幅広いパイプが井河、対魔忍につながっている。それを好きにねえ・・・ご老公たちもうまみのあるものを寄越してくれたものだ」
「あの肢体に色気を好き放題・・・魔族を狩るよりもよっぽどいいというもの」
そしてまあ、その手先へのやる気を出すためにろくでもないことを吹き込んだらしく、既に頭の中では華奈を手籠めにする未来を想像していた混成部隊。なにせ報酬は普段の何倍。その目的である華奈の肉体とコネを使えばどれほどおいしい思いができるか、殺すにしても人質にしてしまえばそれこそ井河ふうま問わずに慕う連中を思いのまま。
これで下種な欲が出ないというのは嘘だろう。
「なるほどーようは、長老衆は華奈ちゃんをそんな風に扱うつもりだったんだね?」
「ああ。そう言っているだろう? 俺らにしてもより楽ガッ・・・・!!?」
そして、その欲に対する言質を取ったことを確認した女の声と同時に陰から延びる刃。いや、影が刃となって混成部隊をすぐさま八つ裂きにし、陰から一人の女性が現れる。
「・・・ほんと、腐っているわね・・・しかも私の声に反応遅いし・・・ほんと、錆びていたんだなあ・・・いや、腐っていたのままでいいのかな?」
ボイスレコーダーと忍者刀を手に持つさくら。影遁の術で華奈を尾行していた混成部隊の影に入り込み会話の一部始終を録音。頃合いだと影を忍術で刃に変えての殺害。夜。そこかしこに影ができるさくらにとってはもはや狩場。
そこで細切れになっている井河の混成部隊・・・いや、さくらからすればもはやそれ以下の屑たちは甘い汁をすするだけだったがさくらは違う。書類仕事は苦手ゆえに華奈に押し付けたり頼むことも多々あるがその代わりとばかりに現場にも出るし新人の教導任務も良く請け負う。
華奈自信との訓練や教え子たちの成長や発想を見て自身も技を磨き、見直し、そして現場で磨き続けていた自身の戦闘技術と忍術、そして引き際などの戦術視点。ただでさえアサギや紫と共に数百、千にも上る任務をこなしている上にこれである。紫もそうだがその力量は今も成長を続けておりもはや暗部、老人の子飼いなど100を持ってこようが瞬殺できる。
『おねえちゃん、華奈ちゃん。こっちは終了。第二九郎隊と合流してからとりあえずは回る』
『了解。私も九郎さん、静流さんと合流済み。いやはや、まったく暗部の名が聞いてあきれる。これなら蛇子さんたちのほうがよほどうまく気配を消しますし、鹿之助君のほうが警戒の線引きがうまいでしょう』
『はぁ・・・どんな達人も甘露に長くつかればこうもなるか・・・もう限界よ。つぶすわ』
連絡を取り合う3人。華奈もアサギも既に襲撃の気配は察知していた。そこにさくらも飛び入りで参加させてのカウンター。アサギもかつての同胞を手にかけることに関してもう躊躇も遠慮もない。
自分たちを任務失敗した際に救助し、対魔忍全体を巻き込んだふうまの反乱への対処。学園でも名物教師として生徒たちを育てた。苦手な裏方も請け負い、部隊も用意した。いまではふうまもまだまだ確執や溝はあれどもどうにか関係改善を図れている。この恩人を手にかける。しかも辱め、教え子たちすらも狙った。我慢などできようはずもない。対魔忍の頭領として、そして教育者として土台許せる範囲はとうに超えた。
アサギの怒りのこもった声はそのまま殲滅開始の鐘となり、華奈と教え子たちをマークしていた部隊は全て殲滅。老人とそれに組したものも全て残らず粛清となる。
「井河の長老衆が全滅か・・・華奈さん、やりましたか?」
「さあ? 誰かがラジオでなにかの賛美歌13番でもリクエストしたのでは?」
翌朝五車の里をかけるニュース。そして時子さんは早速私に疑いの目を。失礼ですねえ。実行犯ではありますけども。ふわぁ・・・眠い・・・いやはや。恨みは山ほど詰まっていることやなんやかんや日本政府の機密がぎっしりの里での事件であり全国区には出回らずあくまでここだけのニュースで済みました。
毒殺、自殺、狂人の死に方で死んだ長老たちの全員が死亡。それに連なる対魔忍、暗部の全滅。それはもうすぐさま駆け巡ることになりましたが根回しやもとより恨みつらみを権力で抑え込んでいたこと。今の井河のアサギさん、その下の世代の多くはアサギさんのカリスマに惹かれた人も多い。それゆえにアサギさんをないがしろにしていたことも裏目に出て大した捜査もないまま終了。
山本長官もどうせ起こることだろうと特に言わず、むしろ対魔忍トップのアサギさんとこれでようやく話がしやすいと清々した表情だったのがなんともはや。ふうまの皆様も深い追及はしませんでしたし。
で、そのまま終わるわけもなく早速アサギさんは新体制の発表。基本の発言権や権力は井河ふうま問わずに有能、有力なものに再分配。権威、決定権はアサギさんが持ちますがほかの家の合意もある程度取らないといけないものに。
アサギさんのみではなくほどほどに権力や資金、発言力を散りばめ、意見を通したいのであればある程度は互いに譲歩したり立場を理解した上での発言を出せるように組み込み、同時に一つ特例の措置を実行。
それは紫さんの家を今後上忍の家系として扱うというもの。実際問題として紫さんと九郎さんの八津兄妹の功績はほかの上忍は愚か宗家の側近レベルの功績だし事実上紫さんはアサギさんの右腕。現役も学生も世話になった人がいないほどの二人の格上げと家の名家入りには反対の声も少なかったです。
まあ、そりゃあこだわる連中が一晩のうちにほぼほぼ消えたのが大きいでしょうけど。
ついでに発言権と権力も少しだけですが譲渡。とはいえ本当に僅かですしこれに関してはアサギさんの独裁を敷く気はないということや配慮もあるのでしょうね。
兎にも角にもアサギさんをトップとしつつも権力の一極集中をせずに新体制を開始。前よりは下からの意見や融通も聞きづらくはなりますがそこはまあ、私たちで支えつつ。でしょうかね。権力や権威の過度な集中を避けたことである程度の雑務も他に回せて行けるようになったのでおかげでアサギさんの仕事も少し減りました。
アサギさんはこのことに「もっと早くしておけばよかった・・・」と泣きながら言う始末。いや、ここまで権力を削いだからこその成功ですからね?
とりあえずはアサギさんも老人連中からやいやい言われることもなくなったので心なしか肌艶も良くなったり休みも増えていきそうなので用意していた整体師とエステの予約をしておいてアサギさんにお見舞いしておきました。代金も当然私もち。
「さすがにやりすぎよ」
と言ってきましたが名実ともに頭領になれたことの祝いの一つ。ということでゴリ押しておきました。それでも食い下がるのでさくらさんと紫さんも引きずり込んで3名仲良くぶち込む羽目に。ちなみに八津兄妹は紫さんがアサギといることが多いから。とのことで渡された権力や発言権は九郎さんは貰わずに紫さんが全部もらいました。
アサギさんの右腕としてより動けるとすんごい目をキラキラしていました。うん。とりあえず3名ともお疲れですしリフレッシュしてきたくださいな。整体師さんたちの腕前は確かですし女性なのもあって安心して私も静流さんもひいきにしていますし。
「・・・・・・・・・え?」
老人会が天国への隠居をしてから早数日。今日も今日とて東京キングダムでテロリストの処理。本当にこの街は悪人が無限湧きする、もしくは世界中の悪人でも集まるのかといいたいほどに悪人を始末しても出てくる。
石川五右衛門の最後の言葉がここまでピッタリすぎる場所が日本に数か所あることに毎度ながら悲しみつつ銀閃妖狐の姿で救援に到着。というよりも今回は援護ですが。相手のテロリストの情報を調べ上げていったところ隠れ家の場所が予想以上に多いので用意していた救援部隊の手も借りて確実に始末したいという内容。
その連絡を入れたのは凜花さんと上月佐那さん。二人とも割と無頼を気取ったり実力故に時折一人で何とかしようとする節もありましたがよかったですよ。催涙ガスまで用意していたり襲撃計画があったのか用意がよかったですしただでさせ少数でぶつかることがほとんどの対魔忍にとって今回のテロリストは少し危なかったかも。
凜花さんは煙遁で変化できる肉体を応用して最近はコークスクリュー・ブローを人の関節の可動域を越えた回転力でぶっ放して大砲もかくやの威力と特殊合金の扉をぶち抜く貫通力を出したり佐那さんはその剣術も最近はキレが増している様子。その二人が油断も無ければターゲットの数を絞れたせいか即殲滅完了。
で、私のほうはその後にもう一つ行われていた任務。テロリストと結託していた裏組織を潰していた部隊の援護にいつでも行けるように行ってみれば任務はほぼ終わっている様子。まあ、それはいいのですが問題はその後。達郎君がフラフラと娼館の多いエリアに足を運んでいた。
「・・・・・・」
「はら・・・?」
何かをつぶやきながら移動していたのですが任務完了の声を聞いてハッと我に返った達郎君はその後にすぐ合流。今回は事なきを得ましたがどうしたものでしょうかね? 薬品の匂いも夢魔の類でもありませんでしたし。
後日凜子さんに質問すれば何でも時折こうなることがある。と。そして
「先生。あれは私にはわかる。誰かを恋焦がれている顔だ・・・・・どこの馬の骨とも知れぬ、しかも東京キングダムのアバズレに達郎はやれない! けど・・・まだ私も見習い。単身で東京キングダムには行けない。先生も教導任務の時には一応気にかけてくれれば・・・」
「了解ですよ。うちの部隊にも通達しておきます」
とまあ、すごい迫力で語り、最後には少し悲し気に頼み込む始末。というかそこまで見抜くあたり愛でしょうかねえ。
なんやかんや教え子たちはみな簡単な任務に当たらせてはいますし、それを止めて腕を磨く機会を減らすのはもったいないですからね。桐生さんから見ても異常はなかったそうですから。
その後もとりあえず任務を娼館周辺の簡単な偵察を達郎君と教導任務にあたっていたさくらさんに通達。私も白い通り魔の姿でこっそり尾行。
してみればやっぱりというか娼館エリアにふらふら。前に散々に搾られたというのにいったいどうしたのやら・・・冗談抜きで腹上死しかねないというのに・・・はあ・・・
「・・・・・・・・・」
「え、あ!? 白い通り魔!?」
気配を殺したままポンポンと背中を軽くたたいてやれば達郎君は驚いて声を上げる始末。やれやれ。私程度の気配遮断を気付けないようではだめですね。まあ、むしろ学生の身でできそうなのが逆に怖いのですかね。先生たちでも気づけるの一部だけですし。
「・・・・・帰るぞ」
その後は達郎君と一緒に任務をしていたメンバーと合流。帰宅した後に私はすぐさま移動して変装を解除。凜子さんにも連絡しておいて私も白い通り魔から連絡があった体にして凜子さんたちの家に移動。
「で・・・・達郎。これはどういうことだ?」
「前に不用意に東京キングダムに移動して死にかけたでしょう? どうしたのです」
「い、いや・・・・・あの・・・」
さすがに学生とはいえ既に剣豪の域にある凜子さんが怒っているのもあってうまく言葉を出せない達郎君。いやまあ、凛子さんほどの美人が本気で凄めば剣豪云々抜きでも怖いですけど。
「あー・・・達郎君。私も先生ですし、同時に対魔忍です。そちらの話の内容次第では用意できるかもですし、今回の行動がどういうことかも理解して必要な注意もできます。だから・・・ね?」
焦っていた自分の気配を殺して腰を下ろし、微笑むと達郎君も少し悩みつつも話してくれそうです。
「あ、あの・・・その、ぼ・・・僕と浩介を助けてくれたあのすっごい美人な・・・・・」
「・・・・・え? アルベルタさん?」
「アルベルタさんっていうんだ・・・そ、その人にぜひお礼を言いたくて・・・・その。話も少ししてみたいなあと・・・」
これを聞くだけでも凜子さんの予想がドンピシャだったことに頭を抱える始末。ほほを赤く染めてもじもじと話す達郎君の様子を見ればもうどんな感情を抱いているのかが一目瞭然。
「ま、まああの人は私もひいきにしている情報屋ですがね・・・でも、達郎君。あの方はちょっと訳ありでこの人間界に来ているのであって多分お話をしているよりも情報が欲しいかもですよ」
「なら、僕が知っていることだけでも。それに先生の知り合いなら僕も助けになればもっと先に進めるかもだし」
なんともふわふわした理由ですが下手に機密情報をあちらに流されたりも困りますし、とりあえず当分会わせる気もないので却下。もう少し話を進めてみれば何でもお姉さま方に代わる代わるぎらついた瞳で食べられてこのまま終わるのかなあと呆然と考えていたらそれを助けてくれたのがアルベルタさん。
ただでさえ美しいことで有名なダークエルフ。そのなかでもぶっちぎりの美人のアルベルタさんはその時はその容貌や穏やかさもあってそりゃあ救いの女神に映ったようで。無理やりとはいえ大人の女の魅力をぶち込まれた上で凛子さんやゆきかぜさんにはない穏やかで余裕のある魅力にハートを狙撃。
で、自身の実力も忍術が使えず剣術だけでももはや現役の対魔忍ばりな上に簡単な任務での実習で東京キングダムに行くことも多い。それを使ってどこにいるかを探していたとか。
・・・人と魔族の恋とかきららさんの両親を思い起こすのでなんだか怖いですが、とりあえずはこんな危険な恋の捜索もやってはいけないし、少なくともそういうことは相談するように釘をさしておきました。
あ、ちなみにアルベルタさんの専用の銃はメンテ後にお返ししましたし、小太郎君はもう少し実力をつけてから情報屋としてひいきにするとのこと。
「ふぅ・・・よかったですよ。達郎君。確かにアルベルタさんも魅力的ですがゆきかぜさんのように想いを向けてくれる相手も大切にしないといけませんよ。そりゃあ、五車の里ではハーレムも推奨されている部分はありますがもう少し後先考えましょうね?」
「はい・・・先生」
「これでようやくか・・・では少なくとも任務以外で余計なことをしたことに関しては私から罰を与える。達郎。普段から先生のお世話になっておきながらこのような形で手を煩わせたこと、私なりのやり方でしっかりとしかりつけてやる。いいな!」
私の説得がひと段落したと思えば今度はずっと怒りを抑えていた凜子さんの番。確かに気づかれていなかったとはいえ危険な行為ですし任務以外の、しかも私用をするのを学生がしたのは危険。秋山家の評価のためやしっかりとけじめをつけるという意味では凜子さんの発言は正解でしょう。
私も後日訓練を厳しくするつもりでしたしちょうどいい。
「では、お任せしますが大けがや必要以上のものは駄目ですよ?」
「もちろんです。秋山家の大切な跡取り、嫡男。そして大切な弟です。ここでつぶすわけにはいかない」
うん。もんのすごい「弟」というフレーズに不信感を覚えましたが嘘の匂いもないですしねえ・・・それになんやかんやあのほとばしる熱い愛の情熱を抑え、制御していられる凜子さん。ここは血のつながった姉弟を信じましょう。
「では、達郎君はしばらくの任務への出撃は禁止。それと、凜子さんは達郎君の指導をお任せします」
「・・・先生、申し訳ありませんでした」
「了解です」
その後は私が作っておいたご飯を渡しておいてから私も帰宅。ちょうどいいので秋山姉妹のお二人はそのまま不知火さん救出まで動けないようにしましょうか。
ふわぁ・・・・なんだか・・・どっと疲れました・・・・・でも、アンダーエデンの情報も8割入手。逃走ルートに諸々用意完了。これでようやく最後の段取りを踏んでの出撃が出来ます。もう一息・・・・・ようやく長老連中を排除した上での不知火さんの加入があればアサギさんも私も大分楽になるし動きやすくなる・・・・
後日、学園で見たお二人は何やら一皮むけたようですごくいい笑顔をしておりました。そして仲も前よりもいいですし、剣術のキレも増している。二人で修行していたのでしょうね。嬉しくなっちゃいますよ。
ふふ。サプライズで不知火さんの帰還を用意できれば、と思うと大変なヨミハラでの任務ですが楽しみになるものですね。
多分次回から緩めにヨミハラ突入。しっかり書けていければと思います。切実に。
改めて皆様この一年間お疲れ様でした。そしてよいお年を。