こちら対魔忍特別諜報室   作:零課

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年末の忙しさは会社がらみの忘年会がなくなるだけでも楽になる気がするんです。気の置けない知り合いや友人とちびちび酒を酌み交わしたいものです。


華奈は何というか味方には訓練以外は甘ちゃんすぎて頑張りすぎる茶目っ気あるお姉さん。という感じでかいていけるよう頑張ります。


それと華奈の対魔忍としての師匠の一人は不知火です。紅救出の時の演技も彼女仕込みですね。




~新生仮面の対魔忍誕生~

朧「なるほど。確かに正体は隠したほうがいいかもね。アサギたちみたいに自分の顔と名前を出すことで抑止力になるのもいいかもだけど、それでも躍起になって調べてきた相手を逆に縛り上げてしまうのも悪くはない。で、どんな仮面を作ったの?」

華奈「えっと、まずはこれ」(黒染めの牙〇の仮面を見せる)

朧「黒狼ね・・・地獄の番犬、もしくはその使者と言ったところかしら? 良いセンスじゃない」

華奈「そうですか? えへへ・・・じゃ、次はこれです」(狐のお面を見せる)

朧「あら、かわいらしさも残しながらも和の趣もある。ふふ。どういう風に変装するのか楽しみにしているわ」

華奈「そういってくださるとありがたいです。最後はこれです」(ジェッ〇ジャガーのお面を見せる)

朧「ちょっwwwww ぶほっ! まって・・・最後でなんでこれなのよ! アハハ、まって・・・これは不意打ちすぎる」

華奈「え~? 般若のお面をモチーフにしていますし、夜でこれにあったら魔族も驚いてくれませんかねえ? せっかくのこんな機能もありますし」(仮面をかぶって目からライト機能を使い目を光らせる)

朧「ッッ!! ふっくくくく・・・・! !!~~ まって、本当に待って・・・ツボ、ツボに入ったわ・・・! こんなに笑ったの久しぶり・・・ひぃ・・・ヒィ・・・いいわよ。もうなんだか面白いし、実際救助部隊に華奈がいるのは大助かり。私に続く仮面の対魔忍、その名前を名乗ることを許可します」

華奈「ありがとうございます。じゃ、そのささやかなお礼と言っては何ですがいいお酒があるのでプレゼントしたいのですが・・・」

朧「その前にそのお面外して頂戴! 顔はそれで声と首から下は華奈って面白すぎて・・・アハハハハ! ま、またツボに・・・!」


男も女も先生もつらいよ

 「せーんせっ! おっはよー!!」

 

 

「わっと! ふふ。ゆきかぜさんおはようございます。今日も元気でいいことです!」

 

 

「えへへ~」

 

 

 朝の五車学園。その入り口周辺で私目掛けて頭からのダイビングタックルを仕掛けてきた健康的な日焼け肌がまぶしい茶髪ツインテ美少女。水城ゆきかぜさん。ある意味私を見かけ次第朝に行われる恒例のやり取りですが、ほんとこの小さな体のどこからこのパワーがでるのやらです。

 

 

 「ね、先生。今夜は仕事ある?」

 

 

 「んー一応仕事はあるので・・・そうですねえ。アクシデントさえなければ夜の9時には戻れると思いますよ」

 

 

 「ならさ、今夜も先生の家に泊まってもいい? 最近卵焼きとか味噌汁がおいしくできるようになったの」

 

 

 「ほう。それは楽しみです。今夜は最高の晩御飯になりそうで♡」

 

 

 すりすりと私の胸にほおずりしながら甘えてくるのが本当に小動物を思い起こさせます。過去の修行ついでに私が電撃を何度も何度も浴びまくった過去のこともあって尚更。おかげでどこぞの宇宙人のように帯電体質になりかけたり耐性がどこぞのハンター張りについたりしましたし。

 

 

 ほかの子たちはいつもの事かと笑う人や、「羨ましい」「キマシタワー」とかも聞こえてきますがそっちはさすがにないですよ? ゆきかぜさんノンケですし。こうも毎回抱き着いては満面の笑顔を向けて私も気にせずやり取りするのでそう見えるのですかね。

 

 

 ・・・・・・・・まあ、数年前にお母さんにして私の先生代わりの一人不知火さんの行方不明、そしてお父さんもその後任務で死亡。城のような大きな屋敷で一人ぼっちでしかもこの歳で名門水城家の当主になる始末。私を姉替わり、もしくは母性を求めているのかもですね。ほぼ毎日私の家、セーフハウスで過ごしていますし。不知火さんには私から一つ備えを渡していたのですが・・・それもダメだったんでしょうかね。

 

 

 まさかセーフハウスのゆきかぜさん用の個室に数十万のゲーミングPC持ってくるわ誕生日プレゼントが更なるカスタムを頼む。ですし最近はゲーマーとしてもいろいろしているんですよね。それでも成績は優秀ですし戦闘訓練ももう凛子さんやきららさん、骸佐君たちレベルじゃないと渡り合えないほど相手になる人が少ないくらいですから本当才能の塊のような子。

 

 

 「楽しみにしていてよ。ほっぺた落としちゃうほどにおいしく作るんだから」

 

 

 「ええ、そしてそれを達郎君に食べさせられるように頑張りましょうか」

 

 

 「なっ!? ななな・・・・いきなりなんですか先生。今はあいつの話は・・・」

 

 

 「ん? 顔が真っ赤ですよ。ほら、後もう少しで遅刻しちゃいますよ。話は後後。時子先生は起こると怖いですよ~」

 

 

 ゆきかぜさんが片思い、というよりも友達以上恋人未満の状態から互いに進めていない達郎君のことをほのめかすとまあ、予想は大当たり。顔をタコのようにしてしまいました。

 

 

 「う~~・・・・! ・・・・もう、絶対食べてよね! 先生へのお礼なんだか! 達郎は関係ないでしょ! じゃっ!」

 

 

 「わかっていますとも。楽しみにいるので~」

 

 

 テンプレな反応を返しつつ教室に走るゆきかぜさん。甘酸っぱいですねえ・・・青春しているのがいいですね・・・・・・・・あ、私も中等部に一時間目から授業でしたよ。急がないと。昨晩の救出任務から1時間しか寝ていないですから少しボケっとしていますね。

 

 

 

 

      ~対魔忍 華奈 授業中~

 

 

日本史

 

 

 華奈「・・・とまあ、このように北条早雲は自分の身一つで成り上がって北条家の初代となったことで下克上の代名詞と言われています。で、その北条家の二代目にして今後の北条家の基盤を固めたのが北条氏綱ですね。実はこの時に彼らが始めていき、今でも私たちの身近で使われているあるシステムがあります。はい、骸佐君。なんだと思います?」

 

 

 骸佐「え? あー・・・うーん・・・・・・・」

 

 

 華奈「ヒントは、そうですね。小さいものであり骸佐君やほかの人たち、大人は必ず持っているものです」

 

 

 骸佐「・・・・・・・は、ハンコ!」

 

 

 華奈「正解! 正確には印判であり、それを用いた印判状は家臣たちが発行した書類をその主が決裁したという明確な証となります。これである程度の事務、実務仕事は部下に任せることで国主や大名たちは戦略的なことに意識を向けやすくなりました。同時にこれを活かすための官僚システムも構築していきました。これによって領地が増えても公文書が隅々まで行き届いたりしたので領土拡大後の不安も家臣ともども薄れたのでしょうね」

 

 

 蛇子「先生。これって北条が始めたことなの? それ以外は?」

 

 

 華奈「そうですねえ。ほぼ同じ時期ですと北条以外では今川でしょうか。このシステムは後に織田に武田と多くの大名が取り入れ、今でもハンコのシステムがあることからもどれほど画期的だったかがうかがえますね。あ、そうそう。ちなみにこの北条氏綱、すんごい書類魔、記録魔なので実際にどれほどの書類に印判が押されているかを見るのもいいかもです。それ以外にも北条家のシステムは合理的なものが多いのですが・・・今日の授業がここまで」

 

 

 

 

 

戦闘訓練

 

 

 華奈「忍術を使うタイミングをわきまえなさい! 側面からの突き上げと後頭部の一撃と狙いはいいですが甘い」(煙になった腕を木刀で叩き落として突きを見舞う)

 

 

 凜花「ガふっ!? げほっ・・・! なんで煙を叩き落とせるのよ!」

 

 

 華奈「修行の結果です。忍術で煙に変化しようともそれがもとは肉体であれば概念をとらえてサクッと。それと、攻撃のキレはいいのですがねえ。視線が私に情報を教えすぎたり残心を残さないわ意を見せすぎですよ。これじゃあある程度の腕の相手ではカウンターもらうのが落ちですよ?」

 

 

 凜花「うぐっ・・・・・また勝てなかったかあ・・・・・今度こそ一撃入れて認めてもらいます!」

 

 

 華奈「いい元気さです。今度余裕のある時に私の家に来なさい。鬼腕の対魔忍に相応しい教材をプレゼントしましょう」

 

 

 凛花「え、いいのですか?」

 

 

 華奈「いつもいつも陰ながら頑張る姿、応援したくなるものですよ。さて、まだまだ元気そうですし、あと一勝負行きましょうか。他はみんなのびていますし」

 

 

 凜花「・・・いいわ! 今度こそ勝つんだから!」

 

 

    ~放課後~

 

 

 

 

 

「ほへぁああー・・・・・・・・やーっとおわりましたあ・・・」

 

 

 時刻は7時半。半分泣きそうなほどの不安につぶされずにどうにか任務のメンバー編成を終えて一息。残りの事務作業もどうにかこなし、報告書も残りは写真を入れればOKときた。励みになるものが増えると現金な話ですが仕事も早くなりますね。

 

 

 最近はあやめさんも私の諜報部隊で自分を磨くと言って紅さんの任務のないときや学業の時間は手を貸してくれますし、本当に仕事が徐々に楽になってきているのが・・・もしかしてもう少し頑張って人材を集めればこの社畜生活も楽になって次世代の育成に時間を・・・「我が世の春が来たぁあーーー!!!」電話・・・救助部隊の要請でしょうかね・・・?

 

 

 電話を取ると仕事用ではなく個人用。しかも相手は時子さん。どうしたのでしょうか?

 

 

 「はいもしもし」

 

 

 『あ、華奈さん? お館様はまだ学校ですか?』

 

 

 「? 私のセーフハウスではないのですか? 少なくとも帰る姿は見たのですがそちらにもいないので?」

 

 

 『そっちにも連絡したけどいないの。だから華奈さんのところかなと』

 

 

 アサギさんに視線を向けると首を横に。鍛錬室を借りたり何らかの申請はない。と。実際、匂いも感じられませんしねえ。宿舎にもいないようですし。

 

 

 「いないみたいですねえ。どこかで遊んでいるか自主練かもですし、私も探しておきますよ」

 

 

 『お願いします。まったく・・・お館様には今度お小遣いカットしたほうがいいのでしょうか・・・』

 

 

 「それはさすがにやめてあげましょうよ。初任務の際の手当ても時子さんが管理しているみたいですしこれ以上お財布のひも絞めたら任務の達成感も減りますよ。では」

 

 

 時子さんもふうま宗家の娘ですからまあ正しいのでしょうけどお小遣いで苦労する忍者の一大派閥の当主・・・学生とはいえシュールですね。その分は災禍さんが甘やかしてくれるからいいでしょうけど。

 

 

 そうこう考えていたら凛子さんからも同様の連絡が入り、さらにはさくらさんからも連絡が。達郎君と浩介君もいない? うーん、肝試しでもしているのでしょうかねえ。これらの電話が終わりいよいよ本格的に動こうとしたときに鹿之助君から電話が。

 

 

 「もしもし? あ、悪いんだけど鹿之助君、小太郎君たち知らな・・・」

 

 

 『先生! ごめんなさい! 俺たち、今東京キングダムに来ていて・・・俺途中から止めようって言いだしたんだけど聞かなくて!』

 

 

 「・・・・・・・・・なんでぇ・・・・?」

 

 

 突飛すぎる内容に思わずスマホを落としかけるもどうにか抑えていきさつを確認。

 

 

 この前の紫さんと私のバトル。それは後日対魔忍のトップ同士の戦闘、と同時にそれをぶつけても倒し切れないこともある魔族の上位連中への危険度を襲えるため、そして生徒たちに戦闘技術を教えるために録画、教材となった。そこまではいいのですが問題はここから。

 

 

 紫さんとあれだけ戦えるのに学生、現役対魔忍から見たら事務仕事に精を出すようにしか見えない私をまたからかう人たちも出る始末。アサギさんのように校長、井河の当主にして対魔忍の隊長と下手に動けない立場ならまだしも私の場合はどこかの家の出というわけでもなく上忍の階級で諜報部隊も所持している、仮面の対魔忍を3人持っていながら、持っていながら表で暴れない。

 

 

 この陰口していた10人くらいの学生の話を帰りがけに聞いた小太郎さん、達郎さん、浩介君、鹿之助君はそれをしゃべっていたグループとその場で口論。喧嘩に発展。まあ、現役相手にも渡り合えるうえに連携もできた4名では対魔忍だろうと10人の学生なんてあっという間に制圧。それでもなお減らず口で「俺たちに勝てたってあの練習番長の先生の教えじゃ実際の任務じゃ役に立たないんじゃないか」と言われてさらにヒートアップ。一発どついてからそのまま東京キングダムに出向いたそうな。

 

 

 どうしてこうなるんですかぁあああ~~~・・・・・・・なまじ実力を着けすぎたせいでこうなるというのが悲しすぎる・・・危険性も説いたし、小太郎君たちは一度だけ任務も私と一緒に行ったから危険度はわかっているはずなのに・・・

 

 

 で、途中で腰が引けた鹿之助君は止めたけど頭に血の上った3人は鹿之助君を引きずりながらでも電車に乗って移動。もう東京キングダムの中に入っているとか。武装は用意していて、度胸試しでとかなんとか。

 

 

 ・・・こんなえげつない肝試し、もとい度胸試しをするあたりが対魔忍の子供たちなのでしょうかね・・・数年に一回はこんなことが起こるから始末に負えない。

 

 

 鹿之助君にも下手に動かないように釘をさしてから私は即移動。一応は帽子をかぶってから、あの人に頼るかもですしお金も・・・

 

 

 

 

 

───────────────────────────────────────────

 

 

 ゆきかぜ「先生、まだかなあー」

 

 

 ピロリン♪

 

 

 ゆきかぜ「先生? なになに・・・『急な仕事が入ったら少し遅れます。冷蔵庫の下に自作のケーキがあるから食べてね。それと、ゲーム、最新の情報出ていますよ』・・・・・はぁー・・・仕方ないよね・・・料理、ラップしておこ・・・」

 

────────────────────────────────────────────

 

 

 

 

 

 

 「つ、ついた・・・」

 

 

 やってきました東京キングダム。トランクと隠した拳銃と短剣持って縮地と電車を使いようやくです。なんやかんや魔界都市と言われてはいますがその実、メインゲートやそこらへん周辺は実は治安は悪くはないんですよね。

 

 

 これも表向きは世界有数の大企業であるノマドの方針なんでしょうね。一般の方々の出すお金もたくさん積もれば大きな利益になりますし、近くにある米連の基地にいる兵士たちやその家族たちの遊ぶ場所にもなる。何やら最近はそのための埋め立て工事もしたりしていますし、本当表も裏でも厄介ですよノマドは下手に打撃を与えすぎたら表の世界経済が乱れるかもとバランス調整が本当に本当に・・・

 

 

 とりあえずはこの歓楽街エリアは安全ですし実は年に数回ちょっとしたお祭りもするほどの治安はある。もちろんそれ以外の違法なものや娼館に行く際の命の保証はしませんが。まあイベントの際は裏社会の連中が阿保しないように幹部連中やエドウィン・ブラック直々の通達もあるからでしょうけど。

 

 

 まあ、そんな比較的安全な場所をぐるりと回って匂いを嗅いでみても小太郎君たちの匂いは追えず。少し奥・・・裏社会の連中がひしめく場所からかすかに感じ始めたのを理解して足を踏み入れていくことに。

 

 

 道中のいろいろ凄い光景を横目に移動しつつやゾクトとかいう下種が私を奴隷にとかなんとか言いだしたのでとりあえずコキャッと首を2周ほどまわしてからしばらく、匂いを追う途中で連絡が入る。その相手は私と協力関係を結んでいる情報屋から。

 

 

 『あなたの大切なお宝は私がかくまっているわ』

 

 

 とのこと。位置情報まで出してくれて手際のいいことと、同時にあの人に助けてもらえていたのにほっと胸をなでおろしました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「・・・・・・・・・泣きたい・・・」

 

 

 「もう泣いていないかしら?」

 

 

 おっしゃる通りでございます。いや本当・・・涙を流しながら呆れた感情を出した私の表情はどうなっているのやら。とりあえず、私と協力している情報屋。ダークエルフにして米連とも手を組んでいる狙撃手のアルベルタさん。兄の仇であるある魔族を狙うために表向きは娼婦をしつつお客さんや同業者などからも情報をかき集めている人。

 

 

 魔族サイドですが魔族へ向ける敵意に嘘はなく、人にも理解があるので私のほうでも情報や資金を渡して協力してもらい、裏社会の襲撃の情報に裏路地などの細かな道の変化に対するものなど様々なことでお世話に。

 

 

 頼りになる人ですしものすごい美人なんですが、その美人と小太郎君がドアをあけるとおっぱじめている光景を見てSANチェックとアイデアロールをすることになり、隣で干物になっている達郎君と浩介君をみて、匂いを嗅いでなんとなくどうなったかを理解してしまい、鹿之助君は「オンナコワイ・・・・・オークコワイ・・・・・・・・」とブツブツとつぶやく始末。

 

 

 「とりあえず・・・小太郎君、どうしてこうなったか理由を」

 

 

 「は、はい・・・えーと・・・・」

 

 

 いろいろ事を終えてふらふら気味の小太郎君に着替えを寄越しつつ話を聞くことに。

 

 

 話された理由はざっくりいうと意気揚々と踏み込んだ東京キングダム。そこでとりあえずはオークの首をそれぞれ一つでも持って帰ろうぜと踏み込んだはいいが不安になった鹿之助君を説得するため小太郎君が待っている間二人はいつの間にやら先行。

 

 

 その後で二人で追いかけようとしたらはぐれてしまい鹿之助君は私にどうにか連絡。その後オークたちに出くわし、襲われるというかなんというか幼い娼婦と見られてしまい買われそうになったとか。

 

 

 鹿之助君は当然俺は男なんだと返せばあちらも驚いたそうですが

 

 

 「何の問題ですか♂?」

 

 

 「何の問題もないね♂」

 

 

 「ラミレスビーチの誓い♂」

 

 

 ということで新しい扉を開いたか元からか、かまわないと言って鹿之助君にお相手を頼もうとするオークたち。それに泣きながら忍術と手裏剣、鋼糸の組み合わせで逃げ切った後に小太郎君と合流。

 

 

 はぐれた二人をどうしたものかと途方に暮れかけたところにアルベルタさんが救いの手を差し伸べて二人を自分の借りていた部屋に招待。そこではすでに干からびていた二人が寝ており、何でも「若い果実が来たわ!」「ああ・・・色を知らない子供たちを快楽を教える・・・濡れるッ!」などなど普段がオークなどの魔族やおじさまたちを相手にしていた娼婦の皆様にはさぞおいしく見えたのかかわるがわる食べられていったとか。

 

 

 それをどうにか助け出したのがアルベルタさん。

 

 

 色好きゆえに娼婦になる人もいますからねえ・・・肉食気味な人の多い魔族の女性もここは多いですし・・・達郎君も浩介君もイケメンですし、まだ10代半ば・・・はぁー・・・そりゃあ、大人のお姉さんから見ればうん・・・やめましょう。考えるほどに怖い。

 

 

 で、小太郎君たちは友が助かっていることにアルベルタさんに感謝したのはいいけど、自分と部屋にいる間は客も取れず、娼婦仲間から奪った分の労力を対価として欲しいということで小太郎君と始めたとか。

 

 

 鹿之助君はもういろいろ女の肉食具合を目の前で見たうえに例のオークたちのせいでいろいろショックを受けてこのありさま。アルベルタさんも小太郎君との関係構築と結構気に入ったのかまさかのそっちのほうも関係構築。小太郎君も魔族なのに自分たちのことを知りながらこの対応には目に鱗だったのかとりあえずは悪くはない感触。

 

 

 アルベルタさんのテクを受けておきながらこの余裕を持てるあたり小太郎君・・・色事はやばいことになりそうです・・・というかこれどう説明しましょうか・・・ふうま宗家の当主と名門秋山家、上原家の跡取り息子、アサギの元で育てている狙撃手。この4名が東京キングダムで童貞捨てたりなんか精神的ダメージ負いましたとか報告したらどうなるか・・・アサギさん、ストレスでぶっ倒れますよ・・・

 

 

 「先生・・・あの、俺・・・・・・・」

 

 

 「いいですいいです・・・私の評判も一因ですし、無事なら構いません。私以外の人が怒るでしょうからそれは覚悟しておいてくださいよ。それと・・・はあ、アルベルタさん。今回の情報提供および教え子たちの保護。お礼です」

 

 

 トランクを開いて見せるのは最高級の香水や香木、化粧道具に暗器、そして大量の高額紙幣、貴金属。こういう時に報酬を出し惜しんではいけませんからね。商売が商売ですし、香水や化粧道具は必要でしょうしねえ。

 

 

 「相変わらず、羽振りがいいわね。あ、それとこれのメンテナンスもお願いしたいのだけど」

 

 

 「ああ、派手に最近使ったようですしね。いいですよ。デイブに見ておいてもらいましょう」

 

 

 彼女専用のちょっと変わった銃。かなりの高性能でそこら辺のガンスミスには見せられないので私も御用達の知り合いに依頼をしないと。

 

 

 「あ、これは預かる間の代わりのものです。護身用ということと、しばらくは派手に動かないでくださいよ?」

 

 

 「わかっているわ。それと、この銃のメンテナンスに対する対価の情報だけど・・・」

 

 

 銃を渡しつつ少し神妙に話すアルベルタさん。ん? 何か聞こえるような・・・

 

 

 「その、あっちの二人・・・達郎君と浩介君? の二人を食べていた女の人たち・・・まだ諦めていないらしいのよ・・・それで、私の場所を特定したらしくて」

 

 

 「・・・ありがとうございます。本当に大切な情報ですよ」

 

 

 その言葉を裏付けるかのように聞こえてくる足音になんともまあはしたないワードを言いまくる娼婦の皆様。やることが決定しました。

 

 

 「鹿之助君、小太郎君、いいですか、今からやることは一つ!」

 

 

 「・・・え?」

 

 

 「は、はい!」

 

 

 達郎君と浩介君を抱えて二人の武装もしまって用意はばっちり。戸惑う二人も一応は本能で何かを感じたかすぐさま用意を開始。

 

 

 「ここから逃げますよ!! アルベルタさん、今日はこれで!! 本当に助かりましたぁ!!!」

 

 

 「ですよねー!! 絶対今度は小太郎たちの悪戯には付き合わねえからなあ!!!」

 

 

 「時子姉から怒られませんように・・・怒られませんように」

 

 

 「またね。お得意様、そして・・・ふふ。あの子も頼りになりそう」

 

 

 何やら小太郎君もロックオンされていましたがそんなことは今はどうでもいい! 後ろから新しい癒しや色を教えられる子供が増えたと歓喜する娼婦の皆様の声。ここまでスリリングな撤退なんてそうそうないですよ! なんで裏社会の連中張りの迫力を出しているんですかねえ!?

 

 

 その後どうにかこうにか無事に脱出と帰還を成功。変な病気をうつされていなかなどの懸念からと干物状態やら疲労度合いのひどい4人を病院に搬送するために即入院準備。そのためにあちこちに連絡を入れたらそりゃあもう驚きやらなんやらでひどい有様。

 

 

 私の監督不届きでございますと頭を下げて回り、もろもろの説明をしたりで結局ゆきかぜさんのご飯は食べられずじまい。とほほ・・・

 

 

 私がご飯を食べられなかった原因が達郎君たちにあることを知ると私の事や自分が頑張ってアピールしようとしているのにほかの女に抱かれるなんてと泣きながら怒って雷撃をかまそうとする始末。

 

 

 凜子さんも一瞬この世の終わりのような表情をして取り乱したりと散々でしたし、時子さんたちも大激怒。災禍さんも怒ると言えばその怒りようがわかるでしょうかね?

 

 

 命あっての物種。これに懲りたら感情に任せて行き当たりばったりは抑えたほうがいいですよ。本当にあの場所は魔境。それが再確認できましたよええ・・・

 

 

 ちなみに4人は栄養の点滴と検査を受けてもらい、特に病気も無し、2日で復活していました。何やら浩介君の落ち込み用がひどかったんですがどうしたのでしょうか?

 

 あ、あと4人が前よりも学園でモテているみたいです。一皮むけましたか。はぁー・・・こういう暴走なしでできればよかったのですが、教育者というのは大変ですね。




男3人、色々卒業。アルベルタさんとはここで初顔見せにしました。

対魔忍の世界は学生でも高等部に入ったあたり、もしくは最高学年になると色事の修行もするのだろうかねえと思いました。女性は言わずもがな。男性もサキュバスや淫魔族、そこらへんの誘惑に対する訓練とかもありそうで。
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