とりあえず、色々楽しみです。一目ぼれに近いキャラでしたし。
~五車学園校長室~
華奈「 」(チーン)
アサギ「か、華奈ちゃんが燃え尽きている・・・」
あやめ「当然ですよ・・・井河宗家に連なる桃知、しかもアサギさんのかつての師匠が敵対してテロしていましたとか、普通に今回の生物性器の完全奪還のミスも裏で何かあったかとせっつかれましたし」
ジョー「ったくやーだねえ。また身内も外もうるせえ。おちおち昼寝もできやしねえ」
千代女「どうにか対処と既に縁を切っての抜け忍状態。ノマドが出てきたことの方に意識を傾けさせたりとで散々だったでござる」
紅「(書類の量が・・・うぁ・・・)・・・っ・・・せ、生物兵器の方も既に内閣の方に渡し、あちらと米連の関係者との取引に、それと、武中の方も今尋問中です」
華奈「けふぅ・・・ぁ・・・やば・・・意識飛んでた・・・ふ、不幸中の幸いかあの爆発事件を利用して武中は行方不明ということにして、今は戸籍のない扱い。好きにできますからね・・・」
アサギ「ここまで対処してくれてありがとう。長官の方もこの成果は上々といっていたし。で、だけど・・・その武中はどこに?」
華奈「スイングボール特別ルームです」
一同「「「あっ・・・」」」
~スイングボール特別ルーム~
ローズ「あーらおじさま大変悪いことしたみたいねえ・・・素直になれるように私たちがいろいろ教えてあ・げ・る♡」
ひげクマ調教師「よく来たな豚ぁ。うちの大将からも好きにしていいと言われているからな。てめえのその腐った性根と情報丸ごと吐かせてやるぜ」
レモン「うふふ。華奈さんさまさまよねえ~♡ さて、政府のおじさま方へのお礼も兼ねてしっかりやらせてもらうわよ」
武中「ヒッ、ヒィイィイ!!!? 何だこの地獄絵図! やめてくれ、助けてくれぇええ~~~!!」
~五車・華奈のセーフハウス・静流のラボ~
静流「っはー・・・これも貧者の核。しかも複製に関してもある程度容易だし、サンプルさえあれば型落ちでも可能か・・・」
夜空「厄介なもの手にしましたねあちらは。きららは確か2本ほど盗まれたと言っていましたが」
静流「私ほどじゃなくてもある程度の知識と設備があればこれ作れちゃうわ。それに、あっちの裏には・・・というか最近裏で出ているフリーダムオブアフリカ社があるし、そこでの化学工場とかを使えばいいし」
夜空「裏で製薬会社とかを一つ手中にしていれば製作可能。と・・・これ、一つバラまけば周辺都市含めて無尽蔵に被害出ますよ・・・」
静流「せめて変容と、ワクチンを作るくらいね。難しいけど。加減なしの感染速度と変容とか加減しなさいよ米連ぇ・・・」
「あの・・・華奈さん・・・先ほどの任務でのサポートチーム。あれはこちらの動きが遅れることを見越してですか?」
「はえ? いえいえ。うちの場合は、というか今回は日本国内での大きな任務なのと特務中隊での初任務。失敗は駄目なのと、事がことでしたのでそちらがメイン、こっちがサブを用意しただけです。人数も6名と少なめでしたし」
任務は一応終了。ただまあ、思わぬことが連発でどうしたもんかなあこれ。ということでテロリスト忍者たちの死体を持って帰ってから調べるとナノマシンで強化された身体。体に入っている入れ墨や所持品、武装の流れを調べたところ桃知とノマドのつながりを調べられる可能性をつかめたの全員集合。
その際にスウさんがサポートチームの事を聞いていましたが、ま、私の部隊のやり方は何方も本命であり囮になる流れを作ることが得意ですしねえ。どっちが送れようとも動かせるよう。最低限の戦果をあげられるようには鍛えています。
「そうですか・・・それと、私たちを集めた件についてはやはり、VFの日本支部を叩くので?」
「ええ。スウさんの情報と私の情報網で調べてみればやはりヴェナム共和国の反政府テロ組織・ヴェナム解放軍、通称「VF」の日本支部で動きがあったのを確認できました」
「ヴェナム・・・ああ・・・中華連合の加盟国の・・・(実情は中華連合の傀儡政権。そのやり方で根強い反発を抱いているという)」
日本にはテロ組織が多い。各国が混乱を起こして日本の混乱を招いてその間に権力や発言力拡大をもくろんだり、裏での資金獲得をするために調べれば規模の違いはあれども有象無象のテロ組織がひしめく。
その中の東南アジア系の組織の動きが先の近畿国際空港事件の前後を調べると人員の変化と動員があったのを確認。なので今度はこちらから動く番。
「なのでまあ、次は桃知とノマドの動きを調べるためにVS日本支部に向かってそこの幹部グエン・ヴァン・タンの身柄の確保です」
「桃知と生物兵器の行方の手がかり分かる可能性もあるし、あちらが日本でまだ動く可能性があるのでそれを前持って叩く意味もある。その後の混乱も利用できるかもだからある程度は派手にやっても構わないとのことだ」
この幹部と武中の情報を擦り合わせてより正確な情報を手にし機先を制する。そのための次の任務を用意することにしました。ちなみに、今は紅さんが私の秘書に。色々助かっています。
「了解しました・・・で、人選はどうするのですか華奈さん」
「今回は骸佐君は一度下げまして、桜花さんと蛇子さんを入れます。お二人の忍術と技術は支部を叩く、潜入する際に役立つのと、お二人の得意な場所ですから」
「りょーかい。先生の期待に応えちゃうよ♬」
「わかりました。ふうまちゃんたちのサポートを頑張ります」
「じゃ、俺は一度下がってから改めてヴェナムの現状を無理のない範囲で調べるか。最近はネットの暗号で思わぬやり取りしていたりもするし、比丘尼のババ様と天音当たりを頼んで」
次の任務はどうしてもお二人の機動力と戦力がいいですからね。同時にゆきかぜさんのいざいう時の火力とインフラ破壊、ドローン対策のために外せないし、アサギさんも偽朧レベルが出張るのであれば必須。
骸佐君はその一方でできることをする様子。実際、国際ニュースを見るだけでも少しの変化や様子がわかりますものねえ。
そんなわけでまた用意をしてから特務中隊は出発。此方もサブチームを用意しないと・・・誰にしましょう。余裕があるのは・・・
「ここか・・・」
俺たちがついたのは都内某所の歓楽街。いくつもの裏組織の縄張りが重なり合うために緊張状態、ちょっとしたことで香草が始まる闇の街。
スウと華奈先生の情報ではここにVFの日本支部があるということであり、まずは俺たち学生組が火遊びに興味を持ったあほな学生という感じで動き、アサギ校長は支援車両に待機してもらった。そこまではいいのだが
「・・・・・・」
「・・・・・・」
「なはは・・・・」
「遊びに来た空気じゃないよお・・・」
桜花、蛇子、スウ、ゆきかぜ、俺のメンバーで来たのはいい。いいのだがゆきかぜとスウの二人の空気が最悪だった。
先の任務では互いに連携していたりもしていたが、それでも仲良くなることは出来なかったようで、やはりあの最初の衝突が互いの印象を悪くしているのだろう。
「・・・ねえ、ふうまくん。すんごい空気重いんだけど・・・どうにかできない?」
「わたしも・・・これじゃあ罰ゲームか何かできた感じになっちゃうし、緊張感出たらばれそうだし・・・」
「できるのならしている・・・」
その二人を刺激しないように俺たち三人が間に入り、気を使っている状況。本当に反りが合わないせいだろうが、流石に勘弁だ。
「おい、何をこそこそ話している?」
「え、いや、何でもない・・・」
「まあいい。この奥がヴェナム人街だ。VFのアジトもそこにある」
「確か、表向きはただの食料品店、料理屋に偽装しているけど業務用食品の中に混じる武装、酒の中に偽装した魔薬、抗争や裏取引をしていたブローカーが頻繁に出入り、確認したところ分かったんだよね」
ひどい空気のまま周りも幸いにも変に声をかけなかったことで歩いていると着いたヴェナム人街。そこのある店のいくつかがヴェナム解放軍の拠点となっている。蛇子も手にした情報を端末で見つつ小声で話している。
「その通りだ。まあ、正直な話自分の庭も満足に守れない未熟国家には難しい調査だったかもだが」
「はぁ~! 感じ悪いわねえ! そんなことで威張り腐って、中華連合の人間ってみんなこうなのかしら?」
「なに・・・?」
「二人とも抑えて、騒ぎすぎてもダメだって・・・!」
始まってしまった。本当にこの二人は相性が悪い。少し落ち着いたと思えばすぐこれだ。蛇子がすぐに仲裁に入ろうとしてくれるがお構いなし。桜花もこれはお手上げだと我関せずをしつつ周りを警戒することにしているし。
「それは私にいったのか? 米連の帝国主義の犬がよく言う」
「こっちのセリフよ。先の任務だって結局生物兵器と武中の確保をしたのは華奈先生のサポートチームあってこそじゃないの。だってのになんでこんなで態度してんの!?」
「それはこちらが陽動だけだっただけだろう? 戦力だけの平和ボケした米連の奴隷が・・・お前たちを見るとうんざりだ・・・い、いや、もちろんお師匠様、華奈さんたちは例外だが・・・とにかく米連とその奴隷にはいずれこのアジアから消えてもらう。アジアの事はアジアが決める。偉大なる我が中華連合の旗のもとにな」
「ちょっと何言っているかわからないですね!? そういうこと言いつつ自分だけの我儘のやりたい放題して偉そうな態度してるからあんたの国は皆に嫌わるのよ!」
いよいよ声を荒げてぎゃいぎゃい言い始めた二人。まあ、ゆきかぜの発言は実際に歴史教師の華奈先生から学んでいるからの部分もある発言だが。
(ソ連とか、あの国の母体のやった政策とか見ればなあ・・・ついでに言えばやり方もあれだし。特に歴史関連のものを破壊したり農業破壊は許せん)
(あの国のシステムって要は1%の権力者が0,1%のよりやばい権力者にうつっている上に圧力増しているもんね・・・何で国のトップになって君主は大赦を出す可能性があるのにトップになると同時に数十万人粛清とかするのか)
「み、みんなとは誰だ! 雰囲気で適当なこと言うな! そもそも周辺国家は我が国の指導と守護に感謝の念を・・・」
「押しつけがましいのよバーカ。そんなに感謝されていたりいい指導しているのならこの国やほかの周辺国ももっと多くがそっちの方に来ているんじゃないの? それが出来てないってのは悪い風評もテロ組織がそっちからの解放をもくろむ勢力が出ている実情も出ているわけ。そっちの国の歴史の戦国四君や項羽なんて良い例じゃない。
不人気や一部の身内びいきが過ぎるしえげつないからどんどん敵が増えて劉邦に負けた項羽。自分の阿保発言でお抱えの食客のうち半数が逃げた平原君こと趙勝とかそうでしょ? ちゃんと見直せないで、偉大な国の歴史から何も学んでないじゃないの!!」
まあ、平原君は諫めれば反省して動いてくれるからいいが、中華連合はそれをしない。あくまでも欲望一筋の動き。それを素晴らしい指導といえばゆきかぜも鼻で笑うというもの。
「ぬぐぅ!? き、貴様・・・!!」
「ああ、もう待てお前ら! 任務中。どっちの国のために動いているってのに、それを自分達で壊すな!」
まさかの史記から反論されるとは思わなかったスウは顔を真っ赤にして怒りを見せる。一触即発。そんな状況で俺は桜花と蛇子にヘルプを頼むと視線を送るが
「おじさん。焼き鳥ちょーだい。最近の景気はどう?」
「私は塩で。ん・・・スパイスがおいしい」
「ありがとよお嬢ちゃんたち。んーそうだなあ。景気はぼちぼち。一応売れてはいるよ」
「桜花に蛇子!? 現実逃避してないでこいつら宥めるの手伝ってくれ!」
いよいよ放り投げて焼き鳥の出店で買い食いを始めた二人。本当にこういう時には華奈先生たちのメンバーがいてほしいと思う。まだまだ拳志さんたちのようにおちゃらけてながしつつ場の空気を和ませる手腕なんてない。
『ふふ。喧嘩するほど仲がいいっていうし、大丈夫よ』
「いや、アサギ校長も何か言って下さ・・・」
本当にこんな感じでいいのか。そう思っていたら不意に前方で爆発が発生。
「うわ!? 何これ!?」
「ば、爆発・・・!? っ・・・」
「ふうまちゃん。これって・・・!」
「先を越されたか・・・蛇子、桜花! 上に行って一度待機!」
その爆発の後に混乱した人々の叫び声と走る音。爆発の方向はVF日本支部のある方向。・・・前回の任務で米連と日本の機密を知っている武中を誘拐ではなく斬り捨てようとしていたことを踏まえても、桃知が切り捨てにかかったと考えるのが一番高いだろう。
「・・・急ぐぞ。証拠をすべてけされてはかなわない」
「そうね。状況が変わった。私も行くわよ」
車両で待機していたアサギ校長も戦闘準備を整えていることから同じく考えていることは同じ。桜花と蛇子もすぐに気配を消して建物の上に移動したし、上からの追跡も可能だろう。何より、そういうために選出したメンバーだ。
「急いで爆発現場に移動。敵を抑えに行く」
「「「「了解!」」」」
もう人目を忍ぶ理由も時間もない。急いで俺たちは現場に急行。同時に、サブチームへの連絡もしておいた。予想外の動きありのサインを送って。
「ひでえ・・・死体だらけだ」
ついた現場はそこら中に死体が転がっている。その多くが日本人ではなくアジア系。武装や、その肢体のあった場所からみてもVFのメンバーだとわかる。
「うわ・・・抵抗らしい抵抗もできないまま・・・切り口も、並じゃないわ」
「ひえー・・・私の刃でもこうもすっぱりとはいかない・・・」
「やつのやり口らしいな。桃知が始末したのだろう」
他組織との抗争も考えたが、スウがすっぱりと桃知の仕業と言い切り、渋い表情になる。
「同じ組織、ヴェナム人と組んでいるのに、か?」
「我が国が動いていると察知して証拠隠滅をしたのさ。桃知の、最近のVFのやり口は過激さを増している。目的のためならあらゆる手段も使う、同胞も捨て駒。悪辣な手腕はわが国でも民衆から軍人問わずに恐れられている」
「・・・驚きと困惑の表情で死んでいる・・・信じられないまま、逝ったのでしょうね・・・酷い」
対魔忍も身内同士でのいざこざはある。ただ、まだ時間もあるし避難や国へ戻せるだろうにそれを選ぶ。ちょっとでも不利益と考えれば信頼を寄せる相手でもこうも斬り捨てる桃知のやり口に蛇子の言葉が俺たちの気持ちを代弁した。
「・・・・」
「敵よ小太郎。対魔忍もどき・・・だけど・・心音とか、一部変」
「魔の気配と匂い・・・魔薬も使っているかもしれないわ。みんな気を付けて」
「桜花、蛇子は上からの援護を続けてくれ。まだ爆発の犯人はいるはずだ。すぐに追跡できるようにするのと、ここはあっちの拠点だった場所。包囲をされないよう見てくれ」
それから始まるまたあの忍者テロリストもどきたちと魔獣も交えた戦闘。
(これだけの用意があるってのは、俺たちのことも想定済み・・・同時に、指揮を取っているらしい人間も、グエンもいない。か・・・桃知に連れていかれた、ノマドの手に堕ちたか先に移動したか。どっちだ)
「ふぅ・・ひと段落・・・よし・・・ひとまず追跡を・・・・・・蛇子。どうしたの?」
『ふ、ふうまちゃん。グエン・ヴァン・タンは補足できたけど・・・急いで、私達だけじゃあ、多分無理・・・』
敵を制圧し、追跡を再開した俺たちだが、一足先に援護から敵の索敵をしていた蛇子からの連絡が。声を殺していることからも相当な事態だろう。
「簡単に言ってくれればいい。何があった?」
『朧と、サイボーグ兵がいるの。私達だけじゃあ無理・・・場所は私の発信機を追ってきて頂戴』
「分かった。蛇子たちは敵に見つかってしまわないようにあくまで追跡だけをするように。通信終了・・・みんな、急いで急行。下手すればまた手掛かりを失いかねない・・・」
蛇子たちには追跡だけに留めておき確実に情報源を確保するためにしておき俺たちは速度を速める。
「小太郎君。何があったの?」
「また空港と同様に朧がいるようです。蛇子と桜花だけでは厳しいですし、合流してから叩こうかと」
「うぇ・・・朧か・・・でもまた見るってことは、相当にノマドは深くかかわっているみたいね」
移動がてら朧の事を伝えれば皆気を引き締め、一層足を速めて蛇子たちの発信機を頼りに後を追う。
それからはどうにかして朧たちを補足できたのはいいのだが・・・
「ほーら残念ねアサギ? 生物兵器の手がかりを持つかもな男が今死んじゃった♪」
俺たちに見つかるや否や朧はすぐさまグエンを始末。それに思わず歯噛みする俺たちを見てにやにやと意地の悪い笑みを浮かべていた。
「朧! ノマドのお前がなぜ桃知に協力している!」
「さあ? 桃知のあアレとってもよかったからとか?」
からかうことをやめずくねくねと体を艶めかしく動かしながらからかう朧。ノマドの大幹部であり、まさしく実力も申し分ない。かつての甲河最強の対魔忍なのだが・・・
(アサギ校長に何度か負けて、華奈先生には本来の得物じゃない武器のハンデ、2体1で負けてキン肉バスターもらったんだよなあ・・・)
(あれから強くなっているのかな。ヘンダーランド以降は動きはあまりなかったそうだけど・・・援護の雷撃、音を立てずに溜めるのなら・・・2発。私達じゃあまともにぶつかれば危ないし)
どうしても華奈先生がヘンダーランドで暴れたあの記録を思い出して強いはずなのに何処か気を抜いてしまう。そんな状況ではないのは承知なのだが。一応、鉄爪を吹っ飛ばせる重量弾に弾丸を変更。ゆきかぜもアサギ校長の後ろで誘導雷撃弾の用意をしている当たり頼もしい。
「そうか・・・ならばお前を捕縛してグエンの代りに知っていることを吐いてもらう」
「相変わらずせっかちな女ねえ。・・・奴の相手をしな!」
「承知しました。朧様」
しかし朧は相手をする気がないのか代わりに降りてきたのは鬼武者。ノマドの抱える鬼族の戦士。その中でも武者を名乗ることが許された戦士集団の一角だ。
「じゃあーねアサギ。生きていたらまた会いましょ♪」
そういって朧はすぐに逃げていった。鬼武者のほかにもまた来たテロリスト忍者にサイボーグ兵。朧の私兵と魔獣の犬と山盛りにもほどがある。
「くっそ・・・ゆきかぜ。手数で一気に押すぞ!」
「了解! 蛇子、一度こっち来なさい! 桜花も! 一度こいつらぶっ飛ばすわよ!」
追跡は遅々として進まず、手掛かりは潰され、残った情報源はより難易度の上がったうえにどこまで知っているかもわからない相手。この任務も難しい、何度も手にしようとしても逃げられるもどかしいものになった。
「ハァ・・・は・・・マガジン、残り5つか・・・心もとないな・・・急ぐぞ皆! まだ追いつける!」
「・・・いや・・・もう無理だ」
鬼武者はアサギ校長が瞬殺。残りもみんなでどうにか2分でつぶし、再び追跡に。相違しようとしていたのだが、スウが立ち止まって無理だと首を振る。
「スウ!? 何をしているんだよ。朧を追うぞ! 走れ!!」
「黙れ日本人! 私はまだお前を指揮官だと認めていない」
「・・・」
「手がかりを持っていたはずのグエン・ヴァン・タンは死んだ。あのノマドの女も見失い、この路地では見つけようがない。これ以上、走り回ったところでなにも意味がないだろうが!」
任務が二連続でうまくいかず、イレギュラーの連続で苛立ちがピークに達したのだろう。俺への不満をぶつけつつこれ以上は意味がないと吠えるスウ。
「やーれやれ。口では偉そうだけど、まだまだお子様、私たちを見ていないわね? 頭に血が上って感じなん場所を見てないわ」
「なに・・・!?」
ただそこにゆきかぜが余裕の笑みをもって問題ないと伝える。そう。この程度はまだ問題のうちにすら入らない。正確にはカバーできる範囲だ。
「っ・・・!?」
「ここからこっちの方向に500メートル先。そこに朧はいるわ。んー大分、警戒しているのかしら。サイボーグ兵に鬼武者もまたいるし、数も。・・あ、うん。大勢いるわね。でも、まだいける範囲よ」
「ゆきかぜちゃんの言う通りよ。スウ。周りを見てみなさい」
「お、お師匠様まで・・・!? 一体何を・・・!? 蛇子、桜花は!?」
「すでに追跡を再開している。たこ足で一気に上から移動できるし狭い場所もすいすいの蛇子。影に潜伏して戦塵に紛れて一足先に桜花は追っている。ゆきかぜの電磁ソナーの情報も行っているし。その場所は・・・一部広間みたいになっている場所を悠々と歩いているな。周辺の地図も頭に入っている。追いかけやすいルートも出している」
そう。ゆきかぜも鹿之助に負けじと雷遁の技術を磨いた結果ソナーで敵を追跡できれば援護に徹していた二人はすぐさまビルの上から、陰に紛れながら追跡を再開。
任務が始まる際に味と周辺2キロのマップのデータは頭に入れてるし、一度接触した時点で追跡の布石は打っていたのだ。
「このまま朧は倉庫街に移動する。ちょうどいいさ。確か裏組織でこの前潰したせいで受取先の亡くなったコンテナがいくつかある。蛇子にはそれを使って道路をふさぎつつ、俺たちで追い詰めて今度こそお縄だ」
「ふふ。お手柄よゆきかぜちゃん。小太郎君。そういうこと。諦めるにはまだ早いわよスウ」
「・・・・・・!?」
驚くスウのに微笑みながら予備のマガジン、特殊弾丸を用意していく俺。ゆきかぜも次は問題なくいけると判断したのか、スウに一杯食わせたのが嬉しいのか満面の笑顔で先へと走っていく。
「急ぐぞスウ。迎えの戦力とかがあればまた逃げられる」
「あ、ああ・・・」
(あの短いコンタクトですぐに布石と、万が一の備え、そしてそれを可能とする能力・・・先の空港の任務でもそうだったがお師匠様以外にもこれほどの・・・)
「っ!」
「追い詰めたわよ朧!」
その後にすぐさま俺たちは朧を再補足。蛇子もすぐさま狭い路地にコンテナを投げ飛ばして逃げ道を塞ぎ、桜花の影の刃をそこの周辺に張り巡らせ即席の戦闘場所をこしらえる。
「しつこいガキどもだねえ・・・! いいわ、ここで殺してあげる! さあお前たち! こいつらを倒せば後は好きにしていいよ!!」
これ以上は逃げてもまた追跡されて、戦闘をしてを繰り返す鼬ごっこだと判断。後はイラつきもあるのだろう。朧も鉄爪を構え、護衛の鬼武者たちにも俺たちを捕まえれば好きにしていいといいながら今にも襲い掛かろうとする。
「・・・・・・・・ふぅ」
ただ、それに対してアサギ校長は何かを見たのか力を抜き、忍者刀を納刀。
「・・・? 何のつもりだいアサギ。まさか降伏? もしくは教え子たちと一緒に犯されたいほど溜まっていたのかしら?」
「朧様、相手は最強の対魔忍。油断せずに」
「私たちが壁になりますゆえに、確実に仕留めましょう」
先ほどまで戦闘態勢だったアサギ校長の意味不明な行動に疑問に思いつつも楽に相手できると思ったか。朧の笑みが増し、それを諫めるように前にとそばを固める二人の鬼武者。
「ああ。出来れば殺す前にいたぶって、みじめな姿を見たいからね。またあの情けない姿を見せてもらおうかしら♪ その際はお前たちが楽しめばいい」
「ははっは。いい女ですし、それは良さそうですな・・・」
朧からすればちょうどいい肉盾、戦力を追加してアサギにぶつかれるのでこの後の妄想をして悦に浸っているのだろう。
それに嬉しそうに笑う側にいた鬼武者がまずは先鋒を・・・と走るのだが、それはすぐに横の朧に後ろからとびかかる。しかもその際に朧の背中に何か針を刺し、両手の鉄爪を外すという、とんでもない早業。そこから流れるように朧の上にまたがり・・・見事な、それは見事なパロスペシャルを決めた。
「あぐっぁああ!? な、なにをするんだお前・・・あがぁああがががががががぁっ!!!?」
「お楽しみをするのはアサギではなく朧ちゃんでもいいんじゃなーい?」
がっちりと決まったパロスペシャルの痛みと予想外の展開に驚く朧に前を固めていた鬼武者も朧に近づき、何かをお腹に打ち込むとバチバチバチと電撃の音が鳴り響き、朧の身体が大きく痙攣。煙を吹いている。
おそらくは電撃銃、スタンガンでも打ち込んでいるであろう鬼武者も先ほどの威圧感のある声からどこかひょうきんで親しみのある声に変わる。同時に、その声には覚えがあり、何時も聞いていた頼りになる兄貴分。
「ぐふ・・お、朧様・・・! アサギ以外の対魔忍チームが・・・・お、俺がもう一人!?」
「あら? まだ動けましたか。浅かったですかねえ。残りは全滅させたのですが・・・」
「隊長格だったからな。そこら辺、薬物への耐性も高いんだろ。とはいえ、眠そうだが」
「何がどうなっているんだい!? ぐぎぎぎぃい・・・いっぐぁああ・・・!」
その後にフラフラと裏路地から睡魔と戦いながら歩いてくる電撃銃を朧に打ち込んでいた鬼武者と同じ顔、背丈の鬼武者が来たことで朧も相手も困惑を見せる。
「そりゃあ、姉ちゃんらはこのメンバーに見蕩れすぎってわけよ。チェックメイトだ」
「そうですね・・・これで・・・フィニッシュ!」
「ぐがぁああああぁああ!?」
その困惑などどうでもいいと言わんばかりの勢いでさらに深くパロスペシャルをかけている手を前に倒して朧の関節を外し、体ごと前に倒して朧のあごを的確に地面にたたきつけた鬼武者。その後に手慣れた手つきで朧の武装を蹴っ飛ばし、亀甲縛りにしていった。
敵も無論大将を渡すものかと迫るも朧が拘束され、味方の思わぬ裏切りと増えた同一人物・・・変装だがこれが立て続けに起きたせいで混乱が収まらない、統率のない敵は俺たちの敵ではなくあっという間に一蹴。アサギ校長もその間もあの鬼武者二人には手を出すなといい、鬼武者も一人援護に回ってくれたおかげでかなり楽に事が進んだ。
「ぐぐぅ・・動けない・・・薬も・・・なんだいお前らは・・・!」
「私ですよ」
「油断大敵だぜ朧ちゃんよ」
その後は朧とすやすや眠っている間に同じく亀甲縛りで縛られた鬼武者だけ。動けない朧が憎々しげに鬼武者をにらむと鬼武者二人は自らの顔に手をかけてその顔の皮をべりべりとはがして正体を見せる。
「やっぱりね・・・ゆきかぜちゃんが数が多いと言っていた際の反応と、爆発の際にサブチームへの連絡を入れたから二人の仕込みだと思ったわ」
「ま、朧が絡んでいると言っていた時点で一度しっかり捕まえたほうがいいと思いましてね?」
「変装なら俺と大将。百面相に写真屋といいが。戦闘力なら俺らのほうがな。お疲れ皆。朧が警戒して護衛増やしたおかげで楽に紛れ込めた」
鬼武者に化けていた、いや変装していたのは華奈先生と拳志さん。今回のサブチームはこの二人だったようで、どうやら桃知に加えて朧、ノマドが関わるとなれば油断できないと、確実に桃知サイドか朧側をとらえようということで直々に動いたそうな。
アサギさんは過去に紅とあやめを救出する際に10分であやめに変装、もはや手品レベルで瓜二つになったことや幾つも変装で潜入任務をこなしてきた華奈先生の実績から感じた違和感で紛れているんだろうなと察したらしい。
「留守は時子さんとさくらさん、静流さんに任せていますし、私もすぐ戻ります。ただ、増援、護衛チームを第一、第二九郎隊から派遣しているのでそちらと合流して戻ってください」
「俺たちは一応VFのアジトに戻って何か少しでも情報がないか探ってくる。みんな、あとはよろしくぅ」
そういって華奈先生と拳志さん。そしていつの間にかそばにいたドレス姿の美しい女性と、ネズミの仮面をつけた男の忍びと一緒にVFのアジトに向かっていった。
「くそっ・・・! またあいつらか・・・!」
残されたのはチャーシューのように縛られた朧と爆睡しているひん剥かれた鬼武者。これからは尋問で始末されたグエン・ヴァン・タンの持っていた情報を補うほどのものを絞り出す時間。ついでに言えば、ノマドの暗部の情報を知る最高幹部。利用価値はあるからサキの任務と今回の任務の失敗の部分を穴埋めするのにも使える・・・
うまく引き出せるよう頑張ろう。俺はそう決心した。後、スウは戦闘はしていたが流石にあの魔術、忍術レベルの変装やらぶっ飛び具合に半ば唖然としており、開いた口がふさがっていなかった。私生活や華奈先生たちの鍛錬とかを見ればもっと驚くかね・・・?
ちょっとだけ、からかってみたいなと思いつつ、任務をこなすために頭を回転させていく。桃知はいなかったし・・・せめてアジトの場所とか、拠点にしている国とかがわかれば・・・
今度は変装コンビが登場。過去編とか、そこらへんや原作での鬼武者登場や朧が護衛を連れている時点でもうやりたかったことです。
華奈の場合、能力がシンプルなのもあって潜入工作、侵入。多くの技能は死に物狂い、必死に磨いたものばかりです。
~華奈の専用武装~
太刀 桜花 秋水
脇差 深山 陽炎
華奈がどんな世界に転生、移動する羽目になっても腰に佩いている。ついている4
振りの刀。どれもかなりの名刀。具体的には某海賊漫画の閻魔と天羽々斬レベル。ちなみに華奈の自作。
ハンドガン 討魔双牙銃
デザートイーグルに銃剣を着け、マガジンの尻底にも半月上の刃をつけた魔改造拳銃。弾数も8+1 有効射程距離も火薬などの改良で120メートルにまで伸びた。
討魔剣士に変装する際によく使用。小太郎にも五車学園に入る際にプレゼントした。
長剣 狼爪
討魔剣士に変装する際の専用武装。華奈の自作。牙狼の使う剣を黒塗りにして一部装飾を落したシンプルなもの。長剣なのと重さと切れ味をギリギリまで両立しようとした結果重さ10キロという割と重量武装。小太郎も最初の1年は満足に振るえなかった。
残りの武装はまた次回。朧の尋問もまた次回。
華奈のヒーロー、戦士の在り方ってどれに近いと思います?
-
ウルトラマン
-
仮面ライダー
-
こち亀
-
クレヨンしんちゃん
-
スーパーヒーロー戦隊