~サポートメンバー選出時~
華奈「うーん・・・支援・・支援・・・私はあんまり無理・・・あれも使いたいですが・・・どうしましょうかねえ・・・? あ。そうです。もしもし? ・・・はい。そうそう。場所は・・・オッケーですか? ではお願いします」
(電話を使う)
拳志「次はどうするよ大将」
華奈「えーと・・・この子たちで・・場所は」
~アサギ達が下水溝に突撃したほぼ同時刻~
華奈「ふむふむ・・・そこもダミーと・・・うへぇ・・・了解です。それ以外の場所もダメと。なら、もうこれ以上はアサギさんたちに賭けるしかないですね。一度待機を」
静流「うわーこれもだめ? 5つ目だけど、どれだけこっちの動き読むのよ桃知のやつ」
不知火「わざと派手なメンバーもいれたのだけど、これじゃあ気を引けているかもわからないわね」
華奈「ですねえ・・・あぁあ・・・心配ですよ・・・実力はあるとはいえ・・・敵地に頭の切れるやつがいて・・・裏でノマドが手を引いていて・・・改造とか、生物兵器とか色々・・・(紅を投入したけどグリードハウスがらみの事を思い出し中)」
静流「・・・大丈夫よ。みんな鍛えているし、そのための備えでしょ? ステルス機も用意できているし、万が一の際は凜子と一緒に縮地で即移動できるじゃない」
華奈「ええ・・・そうですね・・・はぁ・・・」
時子「皆さん、お茶が入りましたよ。華奈さんも・・・お疲れですね・・・残りの仕事は私がしますし、仮眠を取られたほうが・・・」
華奈「ありがとうございます時子さん。ずず・・・ふぅ・・・いえ、眠れませんし、もう少し起きてます」
不知火「ならせめて仕事の手は・・・いえ、これで気がまぎれるのならしておいたほうがいいわね」
静流「ならついでに、米連と中華連合への交渉材料まとめておきますか~なんていうか、成功しようが失敗しようが、うちらに絡んで色々言いたいこと言うのは確定だし」
時子「お手伝いさせてもらいます。しかし・・・生物兵器。本当にあちらはどれほどの力を持っているのか」
華奈「少なくとも、私が知る中では数えるくらいしかないくらいの大規模な組織ですね。龍門クラスはあるかと。しかも練度も忠誠心も士気もあちら以上。はぁ・・・とりあえず、この件に関しては私よりも桃知との付き合いの長いアサギさんに任せた方がいいでしょう。サポートもしました。後はもう、託すだけ・・・」
華奈「(でも、何か引っかかるんですよね・・・効率的に最高のテロを演出する・・・でも、テロ自体は起こるだけでもいいわけで、生物兵器も、あのウィルスは普通に一部でも使えばそこから蔓延するし・・・
なんでしょう? こう、変な違和感を感じる・・・けど、今は可能性の高いポイントを叩くほかない・・・)」
「やはりというか・・・魔獣までも持ち込んでいたか! はっ!」
「今までは散発的な使用に留めていたが・・・ここぞとばかりに使っているのはそれだけ守りたい場所ということだろう。シッ、セイッ!」
声を殺しつつも確かな一撃を振るい、どうにか進撃を続ける私達。セキュリティーの類はゆきかぜに破壊させることに専念したのはいいのだが、それだけではなく用意されていた人工魔獣の数々。
特に犬などを改造したものや虫の類を改造したものの組み合わせは嗅覚で追跡され、たとえ逃げる場所があってもそこに蟲の魔獣がいたりで下手に動きすぎるよりは連携をもって一つの塊となって進むことを強いられていた。
「セキュリティーは突破しているし、ガスの類もないけど・・・この数と・・げっほ・・・匂い酷過ぎる!」
「下水溝だししょうがない・・・魔獣の排泄物もあるだろうからな。ゆきかぜはそのまま頼む。俺と桜花でそばを固まるから」
「うぇえー! 魔獣の排泄物!? やだー! 汚いじゃないの!」
後衛でセキュリティーの類を無力化、排除していくゆきかぜと銃と最近鹿之助から学んだ棒手裏剣で前衛とゆきかぜの支援、護衛をする小太郎。ゆきかぜたちの前を走り。いろいろ愚痴を言いつつも影遁で幅広い攻撃で前衛と後衛をつなぐ桜花。
前はアサギ校長とスウが最前線。私、心願寺紅が斬撃を飛ばすことでバックアップとなる。刺突の斬撃を飛ばすことで奥の敵も狙えるし、桜花や小太郎が壁に張り付いているワーム型人工魔獣を排除した際には壁を蹴って上空から大ぶりの斬撃を放ち敵を一掃できる。
今のところは順調。そう言えるほどに進んではいた。
「ひえ!? 何よアレ!? え? 私たち何時からモン〇ンの世界に!?」
「いや、ある意味魔獣相手だし間違ってないような・・・フリーダムオブアフリカの人工魔獣シリーズの一体だな。ビースト・ロード。霊長類を改造したものだ」
「厄介だな。ゆきかぜ。雷撃を頼む。桜花、目つぶし。俺が動きを鈍らせる」
分厚い皮膚に筋肉戦車とでもいうべきであろう岩が動いていると思えるほどの筋肉と巨体。元がゴリラなどとは思えないほどの魔改造、変貌ぶりを誇る魔獣。
攻撃方法は殴る、頭突きなどの肉弾戦だがその皮膚と筋肉、タフネスから中々に厄介な魔獣、ビースト・ロードが来たが小太郎の指示が早く。まずはゆきかぜの雷撃がロードの肌を焦がし、電撃で痺れさせる。
そこに桜花の影遁で生み出した影の鋲付きのアイマスクがロードの目を覆いつつ潰すせいで視界を二重に塞ぎ、焦げた肌の弱い部分を目掛けてまずは小太郎の特殊弾丸、神経断裂弾がさく裂。内部に少しでも刺さればその内部を爆発してえぐり、その広げた傷に今度は特殊合金で装甲車にも穴を開けられる重量徹甲弾を打ち込むことで完全にその部分を破壊。
「シッ! セェイ!」
「そこ!」
動きを封じ、痛みに呻くロードの傷口にスウが更にエネルギーを篭めた拳で完全に骨、関節ごと破壊。私が斬撃で動脈を刺突、袈裟懸けで切り捨て、無力化。その間にアサギ校長が更に先に進みビーストが塞いでいた場所の奥の敵を前もって殲滅することで道を切り開いていく。
ベヒモスとの一戦で学んだ対大型魔獣用のコンビネーション。近距離、中距離、遠距離それぞれに対応できるメンバーをそろえているからこその多様な攻撃は魔獣も途中から出てきたテロリスト忍者もものとはせずに爆走。
「もう少し・・・そこの先にある広間の方に機械の反応があるのと・・・何か気配が・・・!」
「私の耳にも聞こえるな・・・それに、少し火薬の匂いも・・・いやな感じしかしない」
「でも、二人がそういうのなら、本命はここで合っていそうね・・・!」
(サポートメンバーもいくつか調べてもデコイだった・・・ここを封じれば)
そうこうしているうちに迷路のようなこの下水溝も最奥・・・私の耳とゆきかぜのソナーでも感じられる明らかに爆発物や機械の反応。ポイント的にも間違いない。ここがスウと華奈先生の目星をつけた最も生物兵器の効果を見込める場所。そのための爆破ポイント。
見えてきた広間に飛び降り、着地するとそこは周辺に危険物のマークを付けたドラム缶と電子音でリズムを刻む爆薬。機械の数々。そして、生物兵器のコンテナ。
見る人が見れば今すぐにでも逃げ出したいか発狂しそうな光景。
「ち・・ゆきかぜ」
「・・・生物兵器のコンテナや機械の停止ナンバーは覚えている・・・けど・・・」
それを止めるためにも動きたいが奥から出てきた鬼仮面の武者が、放つ気配がそれを許さない。
「おやおや・・・・・」
「桃知! やはりそこにいたか!」
アサギ校長が剣を構え、戦意を高める。しかし桃知はそれを意に介さず、やれやれと肩をすくめる。
「やれやれ・・・わざわざヴェナムまで来るとは、政府の犬は勤勉なことだ」
「戯言を聞くつもりはない・・・終わりだ! 桃知!」
その言葉を皮切りに桃知が刀を構え、アサギ校長が切り込んだところで戦闘開始。
「ここも来るか・・・雑魚に用はない!」
ただ相手も単騎でぶつかるつもりはないようで魔獣たちがそこかしこから現われ、邪魔をせんとする。それに私がぶつかり、太刀で切り裂き、小太刀と邪眼で旋風陣を小規模ながら発動させて桃知とアサギ校長の戦いに支援を向ける。
「青い炎!? っ・・・はや!? っと・・・でも、まだまだ!」
「お姉ちゃんや華奈先生に比べれば見劣りするわ!」
桃知の方は一気に距離をつめ、刀から青い炎を纏った斬撃、あるいは苦無を投げ飛ばしてゆきかぜ、桜花たちを狙うがそれでも二人のセンスと経験も伊達ではなく避けて雷撃と影の弾丸で挟撃。
「フッ・・・!」
「油断しすぎじゃないか? カァッ!!」
それを難なくよける桃知だが、挟撃で逃げる場所を絞ればあの天才が見逃すわけもない。スウがすぐさま背後を取り、震脚を用いての正拳突きがさく裂。
「っ・・・ムゥ」
「遅いっ!」
桃知もとっさに地面を蹴って拳から逃げるように方向転換するが流石に一部は貰ったようでほんの一瞬怯む。その一瞬を見逃すアサギ校長ではなく隼の術で急接近。無数の斬撃を桃知に叩き込む。
「ぐぉっ・・ぉお!」
「こいつはどうだ!」
剣戟を防ぐために刀を振るう桃知だがアサギ校長の速度と剣術には追い付けずに鎧に傷がつき、その鎧の下から鮮血が飛ぶ。これはたまらないと退避する桃知に小太郎が弾丸を足元に打ち込み、それを回避するために飛んだ桃知にすぐさま剣を振るい、空中で一瞬、拘束させてしまう。
「邪魔だ・・・」
「無頼旋槍!!」
「ゴッ・・・グォオオオ・・・!!」
目の前で自分を押しとどめる小太郎に苦無を至近距離で投げて殺そうとするもその一瞬。魔獣を処理し終えた私の飛ぶ斬撃の刺突で桃知の横腹を鎧ごと貫き、それでも止まらない威力は下水溝の一角を破壊。
「っ・・・・らぁ!」
「ごはっ!」
「ハッ!」
ダメージに苦悶の声をあげる桃知を小太郎が剣を思いきり桃知の刀にたたきつけて壁に吹っ飛ばし、そこにアサギ校長の刺突が桃知の心臓をえぐる。
「ぐっ・・・!」
その攻撃に桃知は倒れ、戦意も殺意も感じることが出来ない・・・桃知を討伐出来た・・・のか?
「へへーん! 大勝利!」
「なによ。大したことないわね。重り外した華奈先生の素手のほうがまだ強いわよ?」
「いや・・・違う!」
勝利に喜ぶ桜花と予想以上にすんなり勝利したことに思わず首をかしげるゆきかぜ。そして、アサギ校長が声をあげた。違う? ・・・まさか
「本物ではないと?」
「桃知はかつての私の師匠であり、井河最強の対魔殺法の使い手・・・私の速度にも、この程度で倒れるほど柔な実力者じゃないわ・・・」
「お師匠様のお師匠様にしては・・・ゆきかぜ! 生物兵器のコンテナを見ろ!」
なるほど。アサギ校長のかつての師匠なら隼の術の速度や剣筋に関しても読み切ることや予想さえもできる。対応さえできただろう。アサギ校長が来ることを予想できるのなら尚更久しぶりとはいえ対策も練るはず。しかし、それがなく私達でも倒せた。おかしいというのも納得する。
すぐさまアサギ校長は桃知の鎧兜をはぐと、その顔を見て顔を横に振る。
「偽物・・・」
「・・・だめよ。これもダミー・・・!」
「おそらくは船の中で偽装した一つ・・・そうなると・・・まさか!」
「踊らされていたか・・・おそらく、日本はまだしも二台大国を相手にするのだ・・・計画が露見し、自分の事をプロファイルすることも、この場所も知られることさえも織り込み済みだったのかもしれない・・・」
そうだ。アサギ校長が対魔忍の組織をほぼほぼ一つにまとめ、日本の諜報組織にしたことや、華奈先生の任務で海外に出ていることに加えて今回の桃知の行動の都合上日本。それも対魔忍という集団が関わるかもという可能性を考えれば自分を良く知るアサギ校長が出ることは明白。
そして、今までのテロ事件での行動から自分の行動をプロファイルされ、追跡するアサギ校長という戦力が相手。場所の露見さえも、ここまで見つかることも全部織り込み済みだとすれば。この瞬間、私たちを地下におびき寄せる策としたら。
「今までのテロも、全部このためのささやかな犠牲。俺たちをここにおびき寄せて手札を使い切らした後にあっちがテロを確実にするための餌・・・!?」
「そもそも・・・生物兵器だ・・・普通に起こすだけで大惨事だし宣伝効果は高い・・・まんまと踊らされて・・・くそっ!! ッッッ!??!」
全て、桃知の今までの行動も、よく知るアサギ校長がその効率と智謀に疑問を持たないのも全てやつの策略。それに今更ながら気づいた私たちの激情をあざ笑うかのように上から響く爆音と震動。
どうやら・・・悪魔の生物兵器が地上部で爆発したようだ。生物兵器を最大効率で使うことを狙わずに、最後の最後で己を狙うものの目を欺くための周到な用意はまさしく実を結んだといえよう。
「・・・・・・・・・」
爆発音と地響きは途切れず、続いている。これはもう・・・
「そ、そうか・・・うむ、了解した・・・こちらも体制を立て直し次第、応援に向かう・・」
「スウちゃん、上はどうなっているの・・・?」
「恐れていた通りの事だ。桃知東洋はコートララの表通りで生物兵器を使用した。車の中、消火栓などの中に巧妙に仕込み、私たちがここに到着した・・・そうやすやすと戻れないタイミングを見計らったのだろうさ」
「映像が・・・すでに大勢がグール・・・いや、モンスターとなって生きるものを襲い、襲われたものもグールになって・・・これ、世界中で配信されているぞ」
暗澹としたスウの報告と私も念のためにとハックしていた監視カメラの映像から流される映像は地上がまさしく地獄絵図。そして配信・・・
「まさしくテロの悲劇だけではなく、非難のための最大の材料となるわけだ」
動画の配信されているのだが、その中にはすでに生物兵器の詳細や米連が機密にしていた情報さえも開示。このグールが人を襲い、それがグールとなってまた人を襲う地獄絵図を米連の兵器が起こしたとはっきり示す。
このような兵器を製造しながら他国には大量破壊兵器の廃絶を命じ、あまつさえもっとも深い協力関係の日本にこれを持ち込んでいたことから米連の強権的な在り方と同盟国を何とも思わない振る舞いを浮き彫りに。
映像の場所からしてCDガスのさく裂した場所は島の富の98%を占有する中華連合系の住民が暮らす地区。他国であろうとも行われる不当な支配。そしてそんな場所さえも、軍港を所有し、要塞化をしているコートララ島ですら守れない不手際。
二国の超大国を同時に効率的各政治的な非難の的に晒すこと。それがこのテロの狙いであり、事実、それは狙い通りといっていいほどに進んでいる。
「・・・ですが、やれることはまだありますよね? アサギ校長」
「ええ・・・」
「や、やれること・・・!?? ですが、お師匠様に紅・・・生物兵器が使われてしまった以上できることなど・・・」
生物兵器の使用。すなわちテロを止められなかったことで失敗したのは事実。だが、あくまでも止められなかっただけとも言える。
「ある。桃知を止めてCDガスの被害を最小限に抑えること」
「そして、その桃知が配信している動画の目の前で桃知をとらえて惨劇を起こしたテロの首謀者をむしろ逆にさらし者にして残りのVF解放軍やシンパの連中の心をへし折ったりできるだろう。一度出し抜かれたが、まだ桃知は終わらない・・・いや、むしろここから二国への誹謗中傷と、自らの待望のために演説したりする可能性もある」
「・・・! 小太郎、紅」
そうだ。このようなテロを起こした手腕。二国を手玉に取ったも同然の切れ者。自ら顔を出して旗印となる可能性は高い。それに
「そもさん。まずこの島から逃げられないだろう」
「なぜだ? テロが成功したのだぞ。このような危険なガスもある島からなんて逃げているはず・・・」
「スウが情報をこの島の基地に聞きに来ている時点で、FV解放軍のいる場所ならこのテロも相まって港や海路は既に見張られているはず。なら、すぐに脱出は無理だ」
国が追いかけている国際テロ組織の頭がここにきている可能性がある。この時点で、そしてこの特務中隊を組んでまで動く相手。中華連合もメンツがある。動くはず。いや、動かないと今後中華連合は今の支配下の国も、今も引き込もうとしている国の信用もすべて失い、東南アジアでの権勢も振るえなくなる。必死になるだろう。
「だから、隠れているかもしくはこの混乱を利用していくかになる。スウ。今からでもいい、中華連合の持てる手を使って桃知を島から逃さないようにしてほしい。
華奈先生のサポートチームもおそらく探し始めてはいるがやはり逃げ場を封じ込めるのならそちらの方が確実だ。その後でこの島で捕らえて、二度とこのばか騒ぎを起こさねないようにする」
「その通り、まだやれることがあるし、見方によっては桃知も捕らえられる最大のチャンス。行くしかないわね」
「そうそう。この落とし前は何千倍にしてでも返さなきゃよ。こちとら、対魔忍随一のたたき上げでトラブルに会いまくり、起こしまくりの師匠に教えられたもの。打たれ強さはエリート様と違うのよ!」
「えへへ~それに、早く終わらせて、その後はバカンス楽しむためにも物騒なテロ組織は絶対潰すしね!」
この状況下でも心が折れず、むしろ残った勝機に気合を入れなおすのは流石といえる。桜花もゆきかぜも小太郎もアサギ校長も諦めていない。ならやりようはあるというもの。
「諦めるなスウ。生きて、必ず立ち上がって戦果と情報を持ち帰る。これが忍び、対魔忍だろう?」
「・・・そうだったな・・・少し弱気になっていた。行きましょう。お師匠様、みんな。我々の手で桃知の首を持ち帰る!!」
スウの気合も入り。これで全員の気合充実。その後私たちは急いで地上に上がった。
「ひどい状況だ・・・」
「完全にパニック状況・・・・」
地上に上がれば。それまさしく地獄が現世に現れたと言っていいものだった。
「ねね! あれって・・・まさか」
「データベースに適合なし・・・おそらくは・・・」
あちこちで煙と炎が上がり、町はそこかしこが壊れ、血と煙と肉片が散らばる惨状。悲鳴は途切れず、誰かの叫び声が上がり、しばらくすると怪物となってさらに被害を広げる。悪夢のような光景。
「ウィルスで怪物化した住民だろうな・・・・酷い有様だ」
「ここまで変異が進んでしまえばもう手の施しようはないわ。せめて一刻でも早く倒して開放してあげるのが情け・・・ね」
ひどい話だが、死が救いとなる。変わり果ててかつて笑い会ったともがらや親しい人、家族を手に賭ける前に倒すのが一番ましという。吐き気さえ覚えるものだ。
「・・・ワクチンの残り時間は1時間と50分。みんな、90分で終わらせるぞ!」
『-----あー聞こえますか皆さん?』
「りょうか・・・華奈ちゃん!? ごめんなさい・・・テロは防げなかったわ・・・」
しかも時間も限られている。その中で急いで終わらせる・・・その中で聞こえてきた通信。その声の主にアサギ校長は通信を取り、通信機越しに頭を下げる。
『ええ。私も映像を見ています。ひどい有様ですね・・・とりあえず、前もって用意していた専用輸送機、およびサポートメンバーはすでに動いています。桃知を捕縛、もしくは討伐した折にはすぐにこの島を離脱、ワクチンと洗浄の用意もしています。
両国には一応交渉材料などは用意していますので今は目の前のことに集中を。それと、サポートメンバーとの通信回路をつなぎます。どうか、武運を』
どうやら華奈先生もこの惨劇の配信を見ているようで声色からも疲れが見える。ただ、前もっての備えを用いて桃知の捕獲に関しての用意をバックアップしてくれるようだ。
その助けがどれほどありがたいか。皆希望がわいたと言わんばかりに表情を明るくする。
「ありがとう・・・華奈ちゃん。必ず、桃知は倒すわ」
『あーあー・・・マイクテスト中マイクテスト中! 聞こえるか小太郎たち! さっさと走れ! アタシらが道を切り開いてやるからよお!』
『私もいるわよ。さっさとこの悪趣味なことをしているやつらを倒しなさい!』
サポートチームから聞こえてくる賑やかな声がまた頼もしく、コートララ島での惨劇を防げなかった私達だが、これ以上の被害を食い止めるためにまた走り出した。
桃知、本当に頭は良いですが発言がどこか惜しい。と思うのは私だけでしょうか?
再登場が楽しみです。本当に。過去とか、いろいろ分かるといいなと思うこの頃です。
華奈のヒーロー、戦士の在り方ってどれに近いと思います?
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ウルトラマン
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仮面ライダー
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こち亀
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クレヨンしんちゃん
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スーパーヒーロー戦隊