「銀の騎士と狼、クマ、猪、ワイバーンの軍隊が魔界都市の一角に根付いた?」
「はい。華奈さん・・・銀閃妖狐・・・クオンさんからの確かな報告です」
紅から持たされた今までの報告の中でも奇妙すぎる情報。
魔界騎士イングリットは愚かノマドでさえも手を焼く実力者集団であり、瞬く間に東京キングダムの一勢力にのし上がったそれの話を聞き、思わず首をひねる華奈。
「魔界騎士でもないのですか?」
「はい・・・ナディア、アネモネにも問い合わせてもまるで覚えがないし聞いたこともないと」
「でも、その実力や剣術は確かなものだし、魔術に関しても造詣が深い・・・謎ね。ちなみに、米連、中華連合の魔界の門でもそう言った報告はないわ」
静流の得ていた情報からもまるで正体がつかめない。雲のような存在。対魔忍、ひいては世界でも指折りの諜報組織がつかめない精鋭部隊。騎士団。どういった存在なのか・・・
「久しぶりに私と静流さん、不知火さんのトリオで行きましょう。静流さん。逃げのルート選択。私も魔界都市のカメラ映像から動きを探ります」
「了解。不知火さんも用意するみたいだし・・・3日後に行きましょう」
それを探るために対魔忍特別諜報・救援部隊の隊長、副官がそろって探ることに決定。今のところ民間人、堅気には手を出してはいないが得体が知れに故に行動も分からない。本腰を入れた動きに周りも自然と息が詰まる。
「こんばんは、銀の騎士の隊長さん。俺は・・・討魔剣士だ・・・話をしたい」
「あら。ならその仮面の下の美貌を見せてくださいな。女でしょう? 貴女様は」
そこでするすると警備を潜り抜け、たどり着いたボスの部屋。ゆらゆらと椅子を揺らしながら報告書を呼んでいた女性はすぐに討魔剣士の正体を見抜き、くすくすと笑う。
隠し事をしても意味がないと黒の狼の仮面を外す華奈。周りに自分をハメるためのものがないことや相手もその気がないことを察してその顔を見せる。
「では・・・私の方は華奈と・・・」
「あら? 私も華奈なんですよ。奇遇ですねえ~」
「「・・・・・・・・・私じゃないですか!!?」」
そして向かい合う騎士のトップと華奈は・・・同じ顔、同じ声。並行世界の自分だと知り、驚きの声が東京キングダムに響いた。
『交差する世界線と時空』
「お願い・・・私を信じてほしいの」
「お前が・・・未来のゆきかぜだっていうのかよ!?」
「未来の私でも胸が・・・胸が・・・」
小太郎たちの前に現れた未来の水城ゆきかぜ。そこで話される未来にはブレインフレイヤ―のアルサールたちが人類も魔族も支配する破滅の未来。
「しかしよお・・・信じられねえんだよ。あの華奈先生が死んだだと・・・?」
「嘘よ! ママがいまさらそんな奴らに負けるはずが・・・!!」
「・・・事実よ。華奈さんは・・・アルサールの私兵と、洗脳した兵士実に5000以上を道連れにして・・・自分の記憶を利用されないように最後は爆弾で敵を巻き込んで自爆・・・その前に私たちに「テラセック」の存在、そして・・・遺産を託してくれたわ・・・あいつらに対する切り札を」
地獄の番犬たる華奈も、その幹部も死に絶え、種族の垣根を超えた抵抗軍を結成していた未来のゆきかぜたちに残されていたのは敵が動きを止めるほどの被害と、いつか来る荒波に備えていた華奈の置き土産。しかし・・・
「でも、その在り処のヒント・・・華奈さんの考え方の根っこがつかめないの・・・! だからお願い小太郎、私、骸佐、きらら・・・! テラセックの破壊と・・・『番犬の遺産』の解読を手伝ってほしい・・・!」
土下座をしてまでの決死の懇願。それを聞き、その鬼気迫る話に小太郎たちは首を横には振り切れずに未来のゆきかぜを受け入れた。
『思わぬ幸運、揃うはずのない剣』
「あっはははははは! ああ、なるほどそういう世界の私なのね! ど、どこの鉄腕DASHですか! あははははは! 羨ましいですよ楽しそうで!」
「そっちの私こそ! こんなに美人の伴侶に愛人がたくさんで羨ましい!! 私なんて・・・私なんて立場の複雑さや周りが男女のあれこれで昼ドラかました挙句に国家にヒビ入れる騒ぎのせいで・・・おちおち結婚もできずに英霊になっているんですよぉ・・・ぉお・・・」
「・・・華奈さんが二人・・・・」
「先生! 急な話で悪いんだが未来から来たっていうゆき、か・・・・ぜ・・・」
「え? どうしたのこた・・・えええ・・・?」
一方ですっかり打ち解けた円卓の騎士として英霊となった華奈と、対魔忍の華奈は仲良く飲み会を開始。そこにはいってきた小太郎たちは当然困惑する。
「あ、皆さん。此方は並行世界の私です」
「どうも~並行世界の華奈です。そしてあちらも華奈」
「「二人そろってKANAと呼んでくださいね~♪」」
「紅・・・説明できる? ママも増えた理由・・・」
「さ、さあ・・・」
困惑する一同をよそに外では銀嶺隊たちの愉快なメンバーが騒ぎ。ナンパしたり、料理会を始めたり、東京キングダムで稼いできたお金で買い食いをする始末。
混沌と共学に包まれた五車はそこから笑いの渦に変わり。二人の華奈の存在もより一層名物として親しまれた。
『並行世界』
「なら・・・確実に敵は動くでしょうね。敵だって馬鹿じゃない。ノマドの経済基盤や運用方法を理解し、それほどの装置を用意できる知能もある。いまならむしろ未来のゆきかぜ様たち・・・ブレインフレイヤーとの交戦経験がない私たちを刈り取ってエースのゆきかぜ様を潰す」
「周りはある意味新兵。そのくせなまじ魔族たちとの交戦経験はあるから・・・見誤るでしょうねえ。魔術に魔族、人の未来の技術を用いた相手の力量を」
「・・・そうなれば五車は壊滅・・・くそっ・・・! 自衛軍にも協力を」
二人の華奈による未来のゆきかぜから得た情報をもとに得た相手の動きの予想に凍り付く一同。今の魔族たちでさえも抑え込む、どうにか五分五分に抑え込めているかも精いっぱい。そこに来るのは未来の自分たちの戦法を知ったうえで殺した格上の魔族。
たとえ未来の、そこで人魔の垣根を超えた抵抗軍の中でエースであるゆきかぜがいたとしてもどうなるか。そんな不安を頭がよぎる。
「無理です・・・お館様。一応、対魔族を考えている幕僚派閥にも連絡をしましたが取り合ってくれず・・・」
「・・・な、ならセーフハウスを用いてのバリケードとか!」
「無理よ。未来では華奈さんのセーフハウスも私たちが使っているか、敵に発見されている。だから下手打てばむしろ敵の罠に・・・」
船坂家の持てる手は使えない。むしろ利用されていることをどんどんわかるたびに空気が重くなる。未来の魔の手でつぶされてしまうのか。しかし。そんな中に特に気負わない二人。
「召喚術・・・ああ。なるほど。こっちの私は魂魄を・・・へえ? 不知火さんの旦那様を呼べた。それ以外にも結構色々・・・ああ。ならいけるかも」
「どれどれ・・・プロトタイプですが、出しましょうかねえ。切り札・・・私が遺産に残すものなら、今でも思い浮かぶものがありますし・・・と」
「騎士の私はゆきかぜさんたちと一緒に銀嶺隊でブレインフレイヤーに一当たりしてもらっても? 私は未来の私の暗号を解読ついでに遺産になっている最有力候補を引っ張り出しますので」
「もちろん。魔界都市と対魔忍の技術をもとに魔術兵装の改造もできたし、地理も全部頭に叩き込んだ。それと・・・いやー私からもプレゼント、一つできそうですよ?」
『守り、立ち向かうは二匹の狼』
「部隊魔術方陣開放。面倒です・・・ここら一体もろとも焼き払え」
「なんだあ? 未来から来たくせに守りぜんっぜんユルケツじゃんお前! ウッソだろお前!」
「な・・・!? 使い魔の気配だが・・・それが3500騎!? しかもどれもつよ・・ぎゃぁああ!!?」
ブレインフレイヤーとの祖使い捨ての鉄砲玉、配下に下った敵。誰もが過去の、自分たちを、技術を知らないと侮り、かかってきた余裕をすぐさま消し去り、蹂躙する銀嶺隊。龍に、魔獣の軍隊に。騎士王たちともしのぎを削った円卓最精鋭、最強部隊の牙が敵を穿つ。
「カスが効かねえんだよ!」
「未来じゃあ、天下握ったヒーローが犯されてんなアおい?」
「これ、どっちが悪党なのかねえ・・・」
「並行世界の華奈さん・・・どうやってこの変人かつ達人たちと魔獣たちに忠誠をちかわせたんだろ?」
『隠していた牙と爪をむき出しにして敵を切り裂く』
「この暗号は・・・はいはい。こうですね。ああ、なるほど。これは私と、私と長くいないとわかりませんね。じゃ、これを合流しつつゆきかぜさんに渡して・・・・・猫村さん。バトルアシスタントシステムオン。もう一人の私が欲しがったものをもって、サプライズです」
「これが華奈さんの・・・隠し玉・・・これは・・・確かに」
「小太郎君と鹿之助君は大喜びでしょうね。さ。おいでゆきかぜさん。飛ばしますよ~」
『そこに加わるは。星を救ったヒーロー』
「この世界も、人の営みを汚して・・・ここの世界の私が愛した人達襲ってんじゃないわよ・・・ゆきかぜさん。もう一人の私。ここに手をかざして対魔粒子を流しなさい。そして、私の話す言葉を」
「この意、この理に従うならば応えよ 誓いを此処に 我は常世総ての善と成る者・・・」
「我は常世総ての悪を敷く者・・・・」
「「「汝三大の言霊を纏う七天 抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ―――」」」
騎士の華奈から渡された召喚用のネックレスとブレスレット。それを手につけ、二人の華奈と未来のゆきかぜによって紡がれる詠唱。
光の環が広がり、魔力の暴風が収まり、そこに現れるのは一人の戦士。
「よお。マスター。また俺の力が必要か?」
「アニメスペシャル対魔忍RPG こちら対魔忍特別諜報室・雷神と銀の双剣」
「貴女は幸せになりなさい」
嘘予告ですがね~ワンピースの二次小説でクトゥルフ神話系悪魔の実が出てくる作品を読んで面白さと嘘予告をやってみたいなあと触発されました。
・並行世界の華奈 変人魔獣騎士団を結成。アーサー王、モルガンの義理の姉。モードレッドやガウェインの師匠やったりとやりたい放題。仲間が多いのと変人も多いがみんな頼りになるのでこちら程精神的には追いやられていない。相変わらずのレズ。
・呼び出した英霊 誰もが知っている不死身の戦士。異能生存体レベルの一人確定。
「・・・ま、まあ・・・色々あったがよろしく頼むよ。華奈・・・いや、隊長」
「ええ。よろしくお願いします。レティシアさん。私としても貴女ほどの方が来てくれるのは大助かりですから」
今日。私の元にやってきてくれたのは米連の兵士。いわゆる能力者? でいいのでしょうかね。であり、以前アネモネを捕獲する際にはその実力で大いに立ち回った実力者。レティシア・ベルメールさん。
以前から話に上がっていた米連からの戦力譲渡。中華連合はスウ・ジンレイという若きエースを此方に寄越し、更には今後の関係向上ということでも五車に留学という形でそのまま駐屯。周辺国への高圧的なやり方をしているあの中華連合がここまでの姿勢を見せたのに対して米連は同盟国に生物兵器を無断で持ち込んで更には助力もさほどしなかった。
これが国際的にも「お前らあんまりにもひどすぎない? 無責任すぎない?」という意見を表裏問わずに言われまくったことが響いたのでしょうね。実働部隊に関しても実際私達だけでしたし。
で、これがさすがに無視できなかったので私たちのもとにいるアネモネの脅威を知り、実力もあり、比較的穏健な人物ということで白羽の矢が立ったのがレティシアさん。
「とりあえず、疲れたでしょうしどうぞ私の屋敷に。別荘、元の家もありますし、落ち着きやすい場所で」
「あ・・・ああ。それで、だ・・・華奈。少しだけ、一緒にいてもらえないか?」
「了解ですよ・・・ふふ」
なのはいいのですがね・・・アスカさんたち以外にも米連の関係者、しかもいわゆるサイキック部隊の腕利きであり不知火さんとの連携や互いを高め合う刺激になりうる存在。外交でも戦闘でも助かる人材ですが。レティシアさんを寄越してくれた上官。彼の私へ対する裏での発言が問題でした。
その上官。実は親ノマド派でありレティシアさんの実力と功績。あまりに軍人として完成されているがゆえに任務中に何かしようものならすぐに気づいて釘を指すし、賄賂や弱みを使っての脅しでこちらになびかない、転ばないレティシアさんを疎んでいたそうでならまあいっそ米連から遠ざけて日本の対魔忍の元で飼い殺しにさせつつ嫌がらせをする。
レティシアさんにはその赴任先の隊長。まあ私へ「絶対服従」を厳命として命じ、私にはこのことを伝えたうえで「どのようにしてもかまわない」と言って来ました。戦闘や日々の雑用はもちろんのこと色事に関しても。
要はまあ・・・同性愛者で学生と結婚した私をあちらはド級の色好きと見てレティシアさんを部隊長。上官命令で傷物。慰み者にしていいよと言ってきたんですよね。あちらとしては任務の最中にこそこそ隠し事もできない堅物かつ腕の立つ鼻つまみ者を追い出しただけではなく日米中連合の任務を達成させた日本の諜報部隊の長に覚えも良くなると一挙両得のつもりだったんでしょうねえ。
結果は私の方でこの上官のさらに上の反ノマド派のメンバーとアスカさんにこの事を通話記録諸々お渡しして処分完了。レティシアさんにも一応このことを伝えておき、米連本国からもほぼほぼうちの所属扱い。引き抜きになりましたとさ。
まあ、こんな形で、しかも慰み者にされそうだったとなれば少し不安なのでしょう。この後に少し一緒の部屋でお茶しつつ、いろいろ愚痴を聞いたりしました。
その後は夜に救援任務が入ったのですが、この内容がまあいろいろ考えさせられるものでした。
悪徳政治家のパーティーに紫さんが乗り込んだのはいいのですがそこの連中また紫さんの情報をつかんでいたようで非合法の米連の魔薬によって魔族化して対応。
これがまあ・・・紫さんの剛力を圧倒するわ速度もあるわ、再生力も高位魔族に等しいほど。
危うく結婚1年ちょいの新婚夫妻が傷物になるところでした。まあ、私と若アサギさん、レティシアさんで乗り込んでそうなる前にサバ折り喰らっていた紫さんを救出ついでに物を丸出しの連中を全員金的かましてから目と耳と鼻をえぐってから斬首と達磨さんの刑に。
この魔薬もレティシアさんを私にあてがった上司が絡んでいたり、これを使う時点で捨て駒扱いなのか服用後の数日、早ければ数時間後には死ぬほどの劇薬でした。けれど、一時的とはいえそこらへんの中年のおっさんが天才かつ忍術の中でも有数の剛力を誇る紫さんを単体で圧倒できるほどの力を得る。
下手すればこれを悪用して対魔忍や治安維持組織相手でも対処できる後腐れの無い鉄砲玉をそこら辺のごろつきから用意できるというえげつないことに。
それも、戦闘技術も経験も引き出しも段違いの技巧者を相手に。うーん・・・コートララの件といい。以前より桐生さんと話していた件。進めておかないとですかね・・・
「ふ・・・ふぅ・・・えー・・・というわけで、このようにして大越・・・今のヴェナム、ヴェあたりの国は時代の大国を相手に立ち回りました。そして負けなかったゆえに元は海のシルクロードを確保できずに国の衰退につながり、米連に関しても骨折り損のくたびれ儲けとなりました・・・あら。ここまでですね」
「あの国・・・なんでこうジャイアントキリングしているんだよ。気候もあるとはいえなあ」
「近現代でもその気候で食料に武器まで影響を受けたらしいし、ほんと、こういうのは長期作戦を練る際に考えないとだ」
今日は世界史の授業。をしているのですが・・・ちょっと・・・きついです。
その理由は簡単。先の任務で組織を潰したのですが、そのボスが身体を魔界医療で血液や体液全て媚薬効果を含んでいるという・・・まーた下半身ピンクのような治療をしていたので自分の負った手傷。その血液を私達に振りまいて逃げようとしていたので斬り捨てたのですが・・・これがまた劇薬レベル。
中々薬が抜けずに悶々しています。ムラムラします。
ああー・・・蛇子さんの足のラインと小柄な我儘スタイルがきますし、凜子さんの姿も・・・紅さんも小太郎君もゆきかぜさんも・・・あああ・・・! こういう時に私の忍術のせいで部屋の生徒の皆さんの匂いも、心音も、全部感じて余計に疼く・・・キッツいですよお。
「ここらへんの歴史の推移は地政学なども含めて考えると大変面白いです。私達の国、日本も近現代史からは本当に様々な形でかかわるので諜報などをするうえでも理解できるようにしていきましょう。では、今日の授業はこれで」
「ありがとうございました。あ、小太郎。歴史趣味レーションゲームの新作届いたんだけど、みんなでしない? 大越プレイで」
「お。いいないいな。今日は訓練も休みだしちょうどいいから歴史資料引っ張り出してどう変わるかも見ていくか」
「なら、俺が動画にしてもいいよ? ハッキングやいろいろ勉強していたらその技術も拳志さんから教わっているから」
「蛇子も見ていい? 夜更かししないようにね?」
みんな笑顔で放課後の時間を笑顔で過ごしているのを手を振って見送り、ようやく皆いなくなった後にどちゃりと教壇にうなだれる。
「はー・・・はふー・・・ふぅー・・・書類整理・・・しないと・・・」
正直すぐ帰りたいですが、紫さんも今は先の任務後の休養、そして、うちのメンバーもその穴埋めだったりレティシアさんたちに五車案内でいないので・・・必然私なんですよねえ。
まあ、うん。過労死寸前を10年以上していた時に比べればマシですし、ちゃちゃっと頑張りましょう。
「あー・・・もう・・・何でこんな日に限って・・・」
ふらふらと仕事を終えた後に学校内の見回り。こういう日に限って任務で自分同様に媚薬を浴びた男子生徒がまりさんを犯そうとしていたのをしばいて桐生さんの所に投げ込んでおき、念のためにと夕方になるまでは1時間ごとにすることに。
そして・・・感じる女の香り・・・一応、一緒に蓮魔さんもいるので安心のはず・・・・なんですが・・・
「おほぉおぉぉお♡ は・・はひっ♡ はひィイ♡ ああ・・・巴! そうよぉ! 私のはしたない姿を見てぇ♡」
・・・・・・・アウトォオォオ!!!!
くそう・・・! くそう・・・! なんで、なんで学生結婚はまだしも、この一日だけで学校でこんな騒ぎが・・・しかも、うちの幹部の蓮魔さんと・・・候補の巴さんが・・・
「エイシャァ!」
「ぐぶふっ!?」
「先生!? って・・か・・・なせん・・・」
「ハァイ!!」
その後にはもう急いでとめるために蓮魔さんにドロップキックで気絶させ、動揺する巴さんには首に手刀を叩き込んで気絶。その後はでっかいもの(♂)を腰の下でバキバキにしていた蓮魔さんを毛布で簀巻きにして、巴さんも一緒にお米様抱っこして学園の独房にぶち込んでから事情を聴き、もう内容に飽きれてしまい対処は明日。鎮静剤を飲ませ、一応の食事と飲み物、手当てをしてから帰宅。
もう、疲れましたよ・・・私の浴びた媚薬も相当強いもので桐生さん曰く「自然と体から抜けていくのを待つ方がいい。薬もあることはあるが・・・副作用が強いぞ?」と言われましたしねえ・・・はぁ・・・まあ、今晩。今日だけの我慢です。私も今日は任務ないですし、あとは家でゆっくり・・・
「あ、華奈さん。おかえりなさい」
「ママ? おかえりー。紅ちゃん。すっかり人魔合一をものにしているのよ? でも、なんでかスーツが変化しているけど」
私を屋敷で迎えてくれたのは紅さんときららさん。紅さんは人魔合一をよりモノにしているようなのですが・・・紅さんの対魔忍スーツもその魔力で少し構築を変化させてしまったようです。
薄い褐色の美しい肌に、紅い瞳。スーツも赤いものになり、へそを見せ、股と内ももの一部分は柔肌を晒している。
ぶちん。と何かが切れちゃいました。私の頭の中で。
「ええ。そのようですねえ。きららさん。いずれ貴女にも覚えてもらいますし、教えますからね? それと、ちょっと今日はご飯を任せてもいいですか?」
「了解。紅ちゃんに負けないよう頑張るわ♪ それと晩御飯も大丈夫よ」
「ありがとうございます。で・・・紅さん。こちらに」
「え? あ・・・はい」
きららさんにもいずれは人魔合一を教えることを言い。紅さんの手を引いてそのまま私の部屋に入り、鍵をしっかり閉め、メールでしばらく休むと静流さんに連絡。
「♡! っ♡ !!? ♡♡ ♡」
この後は・・・紅さんを何回も何回も気絶させるほどに味わい、媚薬の効果が抜けても続けていました。ベッドがぐじゃぐじゃになり、汁が滴るほどに味わい、互いに蕩け切った顔のまま過ごした時間は・・・ええ・・・素敵でしたよ。
「ケフッ・・けほ・・・きつい・・げほ・・・風邪なんて・・・何時ぶりか・・・」
「39度・・・インフルエンザではないけど・・・休むべきね。全く・・・生きて帰るためとはいえ、流石に無理したわね・・・それと、新婚さんゆえに熱々なのも」
「うぅ・・・」
後日。私はおそらくこの世界で2回目くらいの風邪をひいてぶっ倒れました。
原因はまあ、一つは任務の前日に紅さんと夜通し抱き合ったこと。そして、もう一つは任務成功後の撤退のルートが原因でした。
「さすがに・・・川を泳いで・・・けほ・・・その後冷凍庫で二時間潜伏してから逃げたのがまずかったですね・・・ふふ・・ゲホゲホ・・・申し訳ありません」
「せんせ・・・華奈さんはいつも頑張っていますし、無理はしないでください。その・・放課後にはすぐ看病に来ますので」
「私もよ。早く元気になって紅と同じくらいに鳴かせてほしいからね♡」
対魔忍スーツにも防寒機能はつけていたのですが・・・まあ、流石に冷凍庫に水浸しで数時間。疲労もあればそうなりますかあ・・・静流さんと紅さんのキスをほっぺにもらい、二人の匂いと感触に微笑みながら手を振ります。
この後には愛花さんの邪眼で作った氷で冷やしたドリンクやリンゴを食べたり、音楽を聴きながらぼんやりタブレットで本を読んだりとゆったり過ごしました。
「先生。風邪って聞いたけど・・・大丈夫ですか?」
「ん・・・あら。小太郎君。お疲れ様。ええ。まだ鼻が詰まっていますが、すっかり元気ですよ?」
学校が終わり、俺はすぐさま華奈先生の所に走っていった。今日は時子姉たちが弁当を作ってくれたのでみんなとは先生の屋敷から少し離れたところで合流していたが。まさか風邪とは思わなかった。
学校で先生たちに聞いても任務での撤退時に敵を撒くルートで無理をしたせいで久しぶりの風邪。アサギ校長も一度だけしか見たことがなかったというし、それだけに不安だったのだが・・・そんな心配は無駄だというほどの笑顔を見せてくれる。
「たくさんの人が来たんですね。周りが見舞い品だらけだ」
「いやあーおかげで新しいマンガも教えてもらえましたし、新作のお菓子も食べられて嬉しいです♪ 風邪をひいたときはみんなからこうしてもらえるのって、なんだか新鮮です」
「普段は先生がみんなの世話をしていますものねえ。今日ぐらいはどうかゆっくり」
「ええ♡ こんないい気分を味わえて、ゆっくりできますもの。熱も下がってきていますし、もう一息」
そういって体を起こし、伸びをする華奈先生にどきりとする。白い肌に風邪の熱で赤らんだ色が映えて、そこを伝う汗。女の色香を醸し、普段はイキイキと動き回っていたがこうして風邪で休んでいる様子を見ると改めて細い体格にメリハリのあるスタイル。銀糸の髪に蒼の優しい瞳。
声色もあって幽玄さを見せ、そして・・魅力的だった。
「んく・・・とはいえ、ホイホイ動こうとするとすぐ回りがベッドに押しこんじゃうので本を取りたいのに取れなかったりするのがもどかしいですが・・・あ・・・飲み物が・・・」
「・・・俺が持ってきますから。あー・・・そこのスポーツドリンクでいいです?」
「ええ。あ、そこのコップに入れてくださいね。今は力も少し入らないのでボトルそのままではこぼしちゃいそうで」
そういいつつ俺と食べるためのお菓子を見舞い品の中から見繕う華奈先生の目を盗んで蛇子やまいたちと使う媚薬をこっそりと先生のコップの中に注ぐ。いつもならこの瞬間匂いや音で気づくはずなのだが、本当に今は鼻や耳が効かないのだろう。
罪悪感はあるのだが・・・それ以上にこの憧れの女性を食べたいという、昔から妄想して、オカズのネタにしていたことが出来そうなことへの期待が膨らむ。
「どうぞ」
「あら、感謝します。んく・・・あー・・・ほんと、熱で倒れるなんて何時ぶり・・・? あ、あれ・・・・うぁ・・・また・・あつ・・・ぅ♡」
即効性の媚薬だが、流石対魔忍にも効く特別製。対魔忍の中でも肉体、毒に強いはずの華奈先生ですらすぐさまほてりを見せ、息を乱していく。
「あ・・ふ・・・小太郎君・・・ごめんなさい・・・急に調子が・・・ひゃぁっ!?」
「なら・・俺にうつします? そうすれば治るかもですよ」
「は・・ひぅ♡ っぐ・・ぁ・・・」
風邪の調子が悪化したと思っている華奈先生の、あの大きな胸に手を伸ばせば甘い声を上げ、すぐさま悶えて切なげに眉根を寄せる。媚薬の効果もあるのだが。感度も高いのだろう。昔ゆきかぜがよく華奈先生にダイブする際に胸をねちっこく刺激すると感じていたと言っていたし。
「や、やめなさい小太郎く・・・わらひ・・・ひゃ♡ 風邪人だし・・・ひと・・・妻♡ よぉ・・・っ!? ん・・」
ベッドに押し倒し、力が入らないせいで俺の服をつかんでゆするだけになっている華奈先生。普段はどこにその力や元気が入っているんだと思うほどの怪力がまるで見る影もない。
背徳感とその色気にもう歯止めが効かず、そのままに俺は華奈先生に覆いかぶさり・・・
「華奈。風邪だと聞いて見舞いに来たぞ。ほら・・・栄養ドリンクと大好きな味のアイス・・・おいふうま! 貴様何をしている!!」
その直後にドアを開けて入ってきた紫先生の怒りの一閃で俺は吹っ飛ばされて・・・屋敷の地面を転がったところで意識が途切れた。
この後、華奈先生は『小太郎君は若いししょうがないけど、私みたいなおばさんに若い皆が何名も発情しちゃだめよ~』と許してくれたし、一部だけの内緒としてくれた。紫先生と、静流先生の視線が死ぬほど怖かったのと、この後屋敷では蛇子と天音姉たちがすごく積極的に迫ってきた。
多分、根回しされたんだろうな・・・浮気は駄目だと。
原作の小太郎ならこれくらいはしそう。というか、普段から媚薬持ち歩くわアサギに同級生も後輩も調教するはでアクティブすぎませんかね。
本人は死ぬほど嫌がりそうだけど親父さんにここは似ていると思うんですよねえ。
華奈のヒーロー、戦士の在り方ってどれに近いと思います?
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