感想返しは今は余裕がないので、余裕が出来たらします。
「頭を垂れて蹲え 平伏せよ」
眼下にいる鳴女に呼ばせた下弦の肆に言う。
「も、申し訳ございません お姿も気配も異なっていらしたので……」
やはり愚かだ
「誰が喋って良いと言った?
貴様のくだらぬ意志で物を言うな 私に聞かれた事にのみ答えよ
私が問いたいのは一つのみ、何故こうも奴は私の心に荒波をたてる?私は何故不快に思わないのだ?」
(そ、そんなのわかるわけが「ないか?」
「あ、貴女さまの心を私ごときが理解するなど、おこがましいので!」
何を当たり前のことを言っているのだ?完璧な存在である私を貴様ごときが理解しようとするなど、本来なら殺していたがまぁいいだろう。今はそんなことよりも、この心の震えをどうにかしたかった。
「これだから下弦は使えんのだ!だがお前の無礼など、どうでもいい。もう一度いう、何故奴を見ると心が震える?胸が苦しくなる?何故奴は声を交わすだけで私の心を乱すのだ?答えよ!」
一目見た時からなのだ。未知の心の波。呉服屋が日が落ちてもやっているなど珍しくて、興味本意で立ち寄った店で心が波うつような感覚を覚えた。
私の物にしたい。だが、何故か傷付けたくない。胸が痛くて切ない。こんな気持ちなど私にはいらない!むしろこの気持ちを与える完璧なる存在が私だ。
「そ、それは…」
じれったい。殺すべきだ。
「恋ではないでしょうか?」
恋だと?私が?あり得ない。やはり下弦は使えんのだ。
さっさと殺そう。……体が動かない。頬が熱い、まるで日に焼かれるようだ。頭の中が奴でいっぱいになる。黒い綺麗な髪で、金色の月のような瞳。その瞳に見つめられながら、私の瞳も美しいと言っていた。私が美しいのは当たり前だが、もっと言って欲しい。
そういえば、手と手が触れたこともあったか。とても滑らかで、触れただけなのにはしたない事をしてしまったような気がして思わず謝ってしまった。だが奴の手が美しいのが悪いので、今度謝罪させよう。だが…
「…恋ではない。これは怒りだ。私の手に無闇に触れたのだ、そのせいだろう。」
「も、申し訳ありません!」
「私を奴は虚仮にしたのだ。下弦の肆よ奴には正当な罰が必要だ。」
「そ、それはもちろんでございます!私もお手伝い致します!」
思い返せば私をここまで虚仮にした奴はいない、奴には重い罰を与えなければならない。
「まずは私と同じ気持ちを味わってもらう。その後奴を依存させ私がいないと何も出来ないようにする。」
奴の行動理由を私が支配するのだ。とても屈辱的だろう。
「その後奴を鬼に変え、永遠を私と過ごしていく。」
屈辱を受けたままの永遠だ。奴にはこれぐらいしないと気がすまぬ。
「下弦の肆よ。お前には最優先事項としてすべき事を与える。」
貴様は女だ。ならば、これ位は出来るだろう。
「何なりとお申し付けを…。」
「私に化粧を教えるのだ。」