アニメをしっかり見ようとPSO2のアニメがある程度まで進むのを待ってました。なので、更新が遅れてしまいすみません!
ナベリウス……。
それは、緑多い自然の中、原生生物が多数いる。不思議な惑星だ。俺は、アークスなら誰もが一度は立ち寄る森林エリアに転送された。視界がガラリと変わり、森林の中にぽつんと俺は、立っていた。辺りを見回すとジャングルや山の中では無いのかと連想させられるくらい物静かだ。しかし、俺が初めてここに来たあの凍土のエリアもナベリウスも言うのだからこの惑星は不思議が多々あるようだ。
「ユウスケさん、こちらロジオです。まずは、この森林エリアから調べましょう」
「了解、適当に探索するだけで良いのか?」
「はい、お願いします」
通信を介してロジオにそう指示されると俺は、ゆっくりと景色を見ながら歩み始める。俺自身、この状況を楽しんでいるのかもしれない。なにせ、地球外の惑星に行く機会など、少し前までは、有り得ないと思ってたし想像すらしていなかった。そんな俺の前に、猿のような原生生物が二匹姿を見せた。
「気をつけてください、最近ではナベリウスの原生生物か凶暴化してるという情報もあります。」
「それもダーカーのせい?」
「可能性はあります」
俺の状況を知ったロジオは、通信を入れてくれた。正直まだこの世界のことはイマイチよく分からないからサポートのような存在が居てくれた方が俺は、嬉しい。そんな中、猿のような原生生物ウーダンと言うらしい。鋭利な爪を活かして引っ掻きや飛び蹴りなどの近接攻撃をすると言う。そんな中、ウーダンはいきなり距離を詰めるかのように飛び蹴りを放つ。それを避けるように躱した俺は、反射的にアークルを出現させる。
——ここは、応戦しかないか?
迷いが生じる。たとえこちらに敵意を向けたとしても応戦しては、やってる事は変わらないのかと……。
「どうされました?早くヘンシンしないと?」
「分かってます!けど……この惑星の原生生物達が何かの原因で凶暴化してるなら元凶を潰せば——」
「ユウスケさんの言うことは正しいです。」
俺は、ロジオに対してそう言うと彼も俺の考えに納得をしてくれた。しかし、彼は全てが全て納得した訳では無いようだ。
「けど、その原因が分からないんです。ダーカーも仮説のひとつの段階ですからそれに、彼らの凶暴さによって多くの新人アークスがその輝かしい未来を失ったんです!それを考えたら殺さずに呑気に原因なんて探してられないですよ」
俺は、ただ彼の言葉を聞くしかなかった。
俺は、その事実を知らなかったのだ。原因がともあれ、生命の未来を奪ってしまったのだ。それは何者であろうと許されるものでは無い。
ロジオの言葉を納得した段階で俺は、次の選択を突きつけられたのだ。
——生命の守護者になるのか、それともアークスとして秩序を正すのか
この短い時間で俺は、考えた。こんなの悩まない人間なんていない。人として秩序を守る存在としてそれを害する物を殺し続けるのか、全ての宇宙生命の守護者として絶対悪のダーカーを倒すのか……。これは、俺に課せられた試験だろう。この世界に転移してきた俺に対する挑戦状のように感じてしまう。
「あ、危ない!!」
そんな中、二匹のウーダンは、俺に向かってその鋭利な爪を振り下ろしてきた。ロジオの声でふと我に返った俺は、迫り来るウーダンの爪をバク転で躱すと、右手を左腰にある左手の上に素早く移動させ、軽くグッと押し込むとアークルがそれに反応して機械音が鳴り響く。
「——変身ッ!」
そう叫ぶと俺の体は、クウガマイティフォームへと姿を変えた。結局俺は、どれだけ悩んでもマトイを助けた時点で全てを決めていた気がする。脳裏には、あの時涙を堪えながら殺してと言った彼女を思い出す。
——躊躇うことはなんて、なかったんだ
俺は、二匹のウーダンを見つめながら動くことはしなかった。俺から仕掛けたくないという気持ちが上回る。
けど……。
俺の赤い複眼が光り輝くと、重たい口を動かして対峙している言葉も通じない相手に話しかける。
「ごめん、俺は……みんなの笑顔を、あいつの……マトイの笑顔を守るために戦う!」
それが答えだ。だから、俺は戦うのだ。この答えが俺の原動力だ。
両手をしっかり握り拳を作ると格闘技の構えを模したファイティングポーズを取り、正面を退治したウーダンに目掛けて走り込む。俺の敵意を感じたのか、一匹のウーダンは俺へ向かって飛び蹴りをするが、右へと避けるように飛んでかわすと受身をとりながら地面で一回転するとすぐさま高々と跳躍して、攻撃を仕掛けたウーダンとの距離を縮める。
「さっきのお返しだ!」
俺は、そう言うとウーダンの腹部に二発のパンチを打ち込むと再びバク転してウーダンから少し離れると左足にフォトンを溜め込む。本来、クウガは打撃力を上げる高エネルギーとグロンギを倒すために使われる封印エネルギーの二種類がある。その封印エネルギーを溜めて相手に流し込んで倒すのだが、これもこちらの世界仕様になっていて、アークスが持つフォトンを両エネルギーの媒体として活用出来る。俺は、一定量のフォトンを溜めた左足裏をウーダンの腹部に向けて突き出すように一撃を叩き込む。すると、蹴りを入れた場所には封印マークが浮かび上がると、ウーダンは、音を立てて爆散した。
「やった!」
すると、もう1匹のウーダンが俺に向かって迫ってくるのを目視で確認する。体をウーダンの方に向けると、奴は一直線に進みながら近づいていた。
俺は、右腕を勢いよく左斜め上に伸ばすと同時に左手をアークルに添えるクウガの独特のポーズを取る。体内のフォトンを今度は右足に集中させる。迫り来るウーダンを待ち構えると、ある程度距離が縮んだのを確認する。両手を広げ、体勢を一旦低く構えてから高々と飛び上がると右足を突き出して飛び蹴りを放つ。
「おりゃァァァァ!!」
足の裏をウーダンに放つと俺は、その反転で奴から少し離れたところに着地する。両方の足でマイティキックを放ったおかげで足と裏からは、煙が出ていた。
なんて威力なんだろうと、常々思う。こんな威力なのだから、ウーダンの体には、封印マークが浮かび上がり、そのまま爆散する。
「お疲れ様です。流石といったところですか、ウーダンをほぼ一撃で撃退するなんて人知を超えた力ですね」
「はい、とにかくまだ散策を……ん!?」
俺は、近くに異様な気配を感じた。それは、マトイを保護した時に現れたもう一人のクウガの気配と似ている。
——まさか、この近くにいる!?
俺は、気を引き締めながらゆっくりと辺りを散策する。すると、やはりと言った所か、もう一人のクウガになれる仮面の男が何かを探すようにナベリウスを散策していた。
俺と同じ目的なのだろうか、それとも何か悪事を企てる為なのか、それはわからない。けど……。
俺は、放っておくなんて出来なかった。
「ロジオさん、俺はアイツを追う」
「気おつけてください、ユウスケさんの前にいる人……とてつもなく異常な数値です」
「分かってます」
そう言って、俺は【
「どこだ?どこにある?」
割と急いでいるようにも思えるが、【
「ロジオさん、俺らも行こう」
「了解です、森林エリアの状態は把握できましたので問題ないかと」
俺は、ロジオさんからの許可をもらいそのまま奴の後を追いながらナベリウス凍土エリアへと向かった。
如何でしょうか?
今回は、仮面ライダークウガと言うより、THE FIRSTのような現実味のある感じの変身シーンを選びました。伝われば嬉しいなー笑
さて、次回は……
【
しかし、彼が来ることを読んでいたかのように【
6 創世器