ユキアンのネタ倉庫   作:ユキアン

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超スランプ!!
嫌になるぐらい指が動かない。動いたとしてもこの程度しか書けない。
すまぬ、待っていてくれた人には申し訳ないが、この程度で限界なんです。


この素晴らしい錬金術で祝福を! 3

 

 

めぐみんはカズマ君達と共にジャイアント・トードの討伐と素材採取に出向き、アトリエではオレとクリスが錬金を行っている。

 

「むっ、色々な素材の在庫が無くなったな。これでは今週のビックリドッキリアイテムが作れんな」

 

「いや、毎週のように神器級のアイテムを作られても困るんだけど」

 

クリスがげんなりしながらも釜の中身を混ぜる手は一定の速度で動き続ける。

 

「そう言われてもな。腕を鈍らせるわけにもいかないし、師匠に比べればまだまともだぜ。あの人は、オレより腕があって自由人だったから。周りの迷惑なんて関係無しで、死人までは出していないのと、人の死体を使ったりはしないぐらいの分別しか無かったからな」

 

「それは、ひどいね」

 

「地味に錬金術抜きでも英雄クラスの能力を持った変人だったからな、師匠は。その尻拭いばかりやってたのがオレと妹弟子だ。オレは師匠を追いかけ回して騒ぎを起こす暇を与えず、その間に国からの指名依頼を妹弟子が片付ける。たまにレシピや素材を届けたりはしてたが、基本は師匠を追いかけて世界中を駆けずり回ってたからな」

 

あの地獄の追いかけっこは二度としたくない。最後はお互い意地になってドーピングの多用で丸々一年不眠不休で走り続けたりした」

 

「一年間不眠不休って、何をやっているのよ」

 

「言葉に出てたか?まあ、素で一ヶ月ぶっ続けで錬金をすることもあるからな。疲労も全部アイテムで回復しながらどっちが先に在庫がなくなるかのチキンレースだよ。むしろ、その後の在庫の補充が大変だった」

 

ゲームで言うロロナのアトリエとトトリのアトリエの間の空白期の半分は在庫補充のための錬金と残りの半分の半分は素材集めだったからな。

 

「さてと、これから錬金に使える変わったアイテムを買いに行くけど、着いてくるか?」

 

「面白そうだし着いていこうかな。でも、これを詰めるからちょっとだけ待って」

 

こっちの世界のポーションを容器に詰めているクリスの横で品質チェックのためにモノクルをかける。ほう、市販品のアレンジか。中々質がいいな。それでも中級下位程度か。それでも結構な値段がしたような気がする。

 

ふむ、需要があるのかもしれないな。少しマーケティングを行う必要があるかな。コルネルたちにも聞いてみるか。

 

ポーションを詰め終わったクリスと共にウィズの店に行く。ウィズはオレと同じで売る商品を間違えている商人だ。オレは個人店でやるには不適切な初心者用の物を、ウィズは逆に超高性能かつ値段も超がつくほど高い物や不良品と言って良いような、そのまま使うには問題しかないアイテムを自信満々に並べている女性だ。正直言えば、仕入れルートを紹介して貰いたいぐらいに変なアイテムを仕入れている。無論、客はオレぐらいしか居ない。

 

店の扉を開けるとポーション瓶が飛んできた。躱した所で中身が爆裂ポーションだと気付いて慌ててクリスを抱きかかえるように押し倒してコートの中に避難させる。同時に爆裂ポーションが道に落ちて大爆発を起こす。

 

「無事か、クリス」

 

「今のって爆裂ポーションだよね」

 

「ドジっ娘店長がころんだ拍子に手放して飛んできたんだろうな。変なアイテムが多いから迂闊に触れるなよ」

 

店から他に危険物が飛んでこないのを確認してから立ち上がり店に入る。

 

「ウィズ!!アイテムを扱う時は注意しろとあれほど言っただろう!!」

 

「ごめんなさ〜い」

 

ころんだままの体勢でウィズが謝ってくるが、周囲や背中にもアイテムが落ちていて迂闊に動けないようだ。アイテムを回収してやろうとしたところで、背後でクリスの気配がエリスに変わったのを感じる。そして魔力が高まる。慌ててコートをウィズに被らせる。

 

「セイクリッド・ターンアンデッド!!」

 

「いきなり上級魔法だと!?」

 

コートの特殊機能を発動させて外界の影響を完全にカットしてウィズを守ってからエリスに飛びかかる。

 

「いきなり何をしてるんだ!!」

 

「放して下さい!!こんな街中にリッチーが居るなんて!!私が浄化します!!」

 

「落ち着け馬鹿!!ウィズは不可抗力でリッチーになった存在で魔王軍より人間よりの存在だ!!」

 

「それでも死者がこの世にいるのは許されないことです!!」

 

「それを言い出すとオレとか他の転生者も許されない存在だし、それを作ってるのはエリス達だろうが!!」

 

そう言うとエリスが一瞬だけ止まるが再び振りほどこうとする。

 

「それはそれ、これはこれです!!」

 

「ええい、このポンコツ女神2号が!!ウィズ、とにかく一旦逃げろ!!そのコートは手放すなよ!!素でも全属性70%カットが付いてるからな!!オレが探し出すまで逃げ続けろ!!」

 

ちなみにポンコツ女神1号はアクアだ。すでにカズマ君に借金をしている状況だからな。しかも酒の飲み過ぎで。呆れて物が言えなかった。ウィズが何度も頭を下げながら裏口から飛び出していく。

 

「放して下さい師匠、あのリッチーを殺せない!!」

 

「ウィズを殺されると面倒なんで却下!!落ち着ぐえ!!」

 

暴れていたエリスの手が棚に当たり、何らかのポーション瓶がオレの頭に直撃して煙が広がる。なんとなぁく、そう、本当になんとなぁく嗅いだ覚えのある匂いが何だったか考えようとして、気づくとエリスを押し倒してやっていた。結構な回数をやったのかドロッドロのグッチャグチャになっている。視界の端にサキュバスの店で使う精力剤の瓶が転がっている。

 

ああ、なるほど。(トトリ)に盛られた薬と同じ物か。エリスも呼吸を整えながら、周りを見渡し始める。エリスも薬の効果下にあったのか、意識と記憶が飛んでいたのだろう。

 

さて、どうするか。何かあれば責任を取るのは確定として、とりあえず今はやる。意識は戻ってきたとは言え、まだ両方の薬の影響下で思考がまともに働かないという言い訳が存在している。そんな言い訳を使いたくなるぐらいにエリスが凄い。胸の大きさを気にする必要なんて全く無い。いつも相手をしてもらっているサキュバスリーダーを超えていると断言できる。

 

「あの」

 

まずい、止めてくれと言われれば止めてしまいそうになる。口をふさごうとして、エリスの目を見て止める。オレの判断が正しければ次の言葉は聞かなければ、いや、聞きたい。

 

「……もっとして、ほしっ!?」

 

最後まで我慢できずに再び動き出す。お互いに満足するまで回復アイテムを使いまくってやりまくった。

 

完全に落ち着いて惨状を見て、これからのことを考えようとしてやめる。腹をくくってしまえば、開き直ってしまえばオレもアストリッド流の超一流錬金術師だ。責任は取るし、代償が必要ならなんだって払おう。ただし、エリスはオレのものにする。誰にも渡さん。

 

とりあえず、風邪を引かないようにエリスを綺麗にしてから服を着せてぷにぷにと同じ硬さのソファーをポーチから取り出して居住スペースの方に設置してエリスを寝かせる。ついでにちむのぬいぐるみも持たせてみる。うむ、かわいい。タオルケットをかければ問題ないな。

 

それから割れた商品や色々な汚れを掃除して綺麗に復元してから被害額を算出する。地味に高いものばかりが壊れているが、お菓子工房の半月分の売上で十分払いきれる額でもあったので一括でカウンターに乗せておく。

 

あとは、対神装備の準備をするか。いや、待てよ。確か魔王をぶっ殺せばどんな願いでも叶えてくれるんじゃなかったっけ?ということは合法的にエリスをオレのものに出来るのか。今ここにいるエリスはクリスが神降ろしをしているような状態だからな。あのぶっ壊れアイテムを錬金して殴り込みに行くか。

 

レシピがうろ覚えだし、材料も向こうでしか手に入らない物もあるからアレンジの必要もある。面倒だな。なくてもエリキシル剤をデュプリケイトして爆裂魔法を連発、駄目だな。確か魔王城は結構な広さがあったな。先に腹を下しそうだ。1回で仕留め切らないと逃げ続けられそうだからな。う〜む、情報が足りないな。素材も足りない。秘境や魔窟まで足を伸ばしたいが時間がかかる。くっ、高速移動術を何とか開発するしかないか。

 

 

 

 

 

 

 

 

殆ど無くなってしまった回復アイテムを補充するために大型の釜をかき混ぜていると、めぐみんが帰ってきた。

 

「師匠、クリスがポンコツと化してしるんですけど、心当たりは?」

 

「うむ、ありまくる。耳を貸せ」

 

めぐみんの耳元で先日ウィズの店で起こったことを詳細に語ってやる。媚薬の効果で半日ぶっ続けでやっていたことが判明した。その後、ウィズの店を元に戻しても起きなかったエリスを抱きしめながらオレもソファーに体を預けて眠った。

 

顔の辺りに気配を感じて起きればクリスがオレにキスをしようとしていたので、こちらから仕返して第2シーズン(ラウンドや試合数で数えるには不適格なため)を開始した。今度はちゃんと用法用量を守って媚薬を使ったのでイチャラブで済んだ。

 

済んだのだが、クリスとエリスは同一の存在と言っても過言ではないが、完全に同一というわけではない。つまりクリスに嫉妬したエリスが入れ替わり、またエリスに嫉妬したクリスが入れ替わり以下ループ。虎の子の回復アイテム(時を巻き戻して身体を最も体調のいい状態に戻す)以外ほとんど使い切り見事に第2シーズン(クリスとエリスが入れ替わるタイミングを1試合として37試合、エリス達がいった回数=ラウンド数として総ラウンド数109ラウンド)を勝ち抜いた。

 

クリスとエリスに関しては二重人格みたいなものと誤魔化し、それ以外は克明に説明してやるとめぐみんがゆでダコのように茹だってしまった。お子様には早かったようだ。

 

ちなみに2シーズン頑張ってボロボロになったオレの身体だが、エリキシル剤ですぐに回復できたので翌日から回復アイテムの量産に走っているのだ。クリスも回復はしているのだが、第2シーズンから復帰後は顔を真赤にして行方をくらませてしまった。

 

めぐみんやカズマ君が言うには教会で熱心に祈りを捧げようとして何かを思い出してオーバーヒートしたり、酒場でやけ酒のように煽った後にあまり人様に見せられないような蕩けきった顔を晒しているようだ。黄色い置物のようで近づけなかったとカズマ君は言っていた。

 

とりあえず、この錬金が終われば探しに行って責任を取るとしよう。正確には責任を取るからオレのもの、ごほん、結婚してくれと、待てよ、これはプロポーズなのではないか?えっと、確かエリス教だと多夫多妻でもそこに愛があればOKだったはずだから二人共まとめて娶るのは問題ないな。

 

錬金を終えてポーチを漁る。プロポーズに使えそうな指輪は、ええっと、エリスには聖属性+200%upと魔法効果領域倍加と魔力消費量半減が付いた指輪で、クリスには幸運+300%upと敏捷+150%の指輪がいいかな。デザインも凝った物だし、問題なさそうだな。箱はオークションに使う時の指輪入れがあるからそれに入れておく。

 

クリスを探しに行こうと軽く装備を整えた所でギルドからの非常呼集がかかる。時期的にはキャベツだろうと当たりをつけてめぐみんを自転車の荷台のチャイルドシートに乗せてギルドに向かう。

 

「お〜い、カズマ君」

 

「ユキトさん、お久しぶりですって、ママチャリ?」

 

「街中ならそこそこ使えるぞ。外だとマウンテンバイクが必要にになるがな。ママチャリなら2万エリス、マウンテンバイクなら5万エリスだ」

 

「あると楽に、いや、持ち運べるものを考えると微妙か」

 

「カゴも売ってやろうか?」

 

「カゴってめぐみんが使ってるあのカゴ?」

 

「アレと同じ物は売れないが、容量10個のカゴを大特価、100万エリスで売ろう」

 

「高っ!!」

 

「よく考えろ、質量体積を完全に無視して10個も入るような手持ちサイズのカゴが100万だぞ」

 

「そう言われると安い。でも、そこまで手持ちが」

 

「それを解消できそうなのが今回の招集だ」

 

そんな話をカズマ君としているとルナさんがキャベツの襲来と買取価格を大声で宣言する。

 

「この世界のキャベツは空をとぶんですか!?」

 

「サンマは畑に生えてるぞ」

 

「知ってるよ!!」

 

「この世界はそんな物だ!!諦めろ!!アーランドも栗は海に落ちてるし、うには木になっているからな」

 

「逆でしょう普通!!」

 

「諦めろ。オレは諦めた」

 

最終的にはどっちも武器なんだからな。中身は錬金術師が美味しくいただきました。醤油の錬金が死ぬほど面倒だったから、普通に醸造してたのは良い思い出だ。なお、日本酒は師匠にくすねられるので作らなかった。

 

「とにかくキャベツ狩りに行くぞ。ロールキャベツにすると肉に負けないぐらいしっかりとしたキャベツが美味いんだよ。1玉1万エリスもするからな。神界の野菜には劣るが好きなんだよな」

 

「深海?」

 

「師匠が面白そうなものを見つけたとか言って古代の遺跡の装置を動かしたら神界へのゲートだったみたいでな。ちょうど他の場所から乗り込んできていたグンナルとか言う男と意気投合して暴れるのを何とか抑える際に幾つか天界では貴重な素材と交換で貰ったんだよ。あれは美味かった。師匠も美味かったからと度々襲撃をかけていたけどな」

 

「最悪な人ですね!!」

 

「人としては終わっていても錬金術師としては並び立つ者が居ない人だからな。錬金術の腕だけは尊敬できるよ」

 

本当に錬金術の腕だけは尊敬できるんだよ。チートで才能が上がった今ですら追いつけるかどうかといった所だ。

 

「師匠、速く行かないでいいんですか?」

 

「そうだな。そろそろダウンしてる奴らが増えている頃だろう。オレは一番最後まで手を出すつもりはないからな」

 

ママチャリをこいで街の外を目指す。カズマ君も横を走って着いてこれている。着実にレベルを上げているみたいだな。外に出てみればちょうど群れの本隊が到着しようとする頃だった。他の奴らは半分ぐらいが沈んでいた。収穫されたキャベツはアクアが水を生み出して冷やしている。いつの間にか居なくなっていたと思ったらそんな仕事にありついていたのか。

 

現場に到着すると同時にめぐみんがクラフトを片手に突っ込んでいき、カズマ君は他の冒険者がどのように確保しているのかを見てから自分で考えて効率良くキャベツを確保していく。黄色い置物がキャベツの体当たりをまともに受けて喜んでいる姿が見えた気がするが気の所為にしておく。クリスの姿は見えないな。一体何処に居るのやら。

 

しばらく傍観し、逃げ出したキャベツを見送る冒険者たちを尻目に魔法を発動させる。

 

「ショックウェーブ」

 

威力を押さえ、追加の麻痺効果でキャベツを撃ち落としてちむ達に回収させる。

 

「凄いんですね、ユキトさん」

 

「前の世界で結構使ってた魔法でな、使い勝手が良いんだよ」

 

キャベツを確保してきたちむにキャベツ1玉につきパイを1ピースずつ配っていく。ちむにはこういう使い方もあるのだよ。

 

他の冒険者達と一緒にギルドへと戻ってキャベツ料理を堪能する。

 

「うめぇ、ただのキャベツのくせに、なんでこんなにうめぇんだよ」

 

「初心者はこれだけでレベルが上がるほどだからな。カズマ君でも2玉位食べればレベルが上がるだろうな」

 

「師匠、そっちのロールキャベツを取って下さい」

 

「代わりに野菜炒めならぬキャベツ炒めをくれ」

 

「キャベツのポタージュなんて普通は考えられないのに」

 

そんな風にカズマ君とめぐみんとキャベツを食い漁っているとフード付きのローブでアクアから姿を隠したクリスがやってきた。

 

「し、ししし、師匠!!わ私に、あああ、あんなに!?せ、責任!!責任取って!!」

 

どもったり叫んだりと聞き取りづらいが要件は伝わった。懐から指輪を入れたケースを取り出して中身を見せながら差し出す。

 

「クリスもエリスも両方幸せにしてみせる。だから、結婚してくれ」

 

変に捻って変に取られるのは問題だと思い、ストレートにプロポーズしてみる。普通にしているように見せているが、結構緊張している。取り返しがつかないから余計に緊張する。周りも先程まで騒いでいたと言うのに静まり返ってオレ達を見ている。

 

クリスはクリスでこの返しは想定していなかったのか完全に硬直している。たっぷり30秒は止まっていたかと思ったら、周囲に見られているということにようやく気付いて声にならない悲鳴を上げて逃げ出してしまう。

 

「ふむ、めぐみん、今日は多分戻らんから戸締まりはしっかりしておくように。あと、好きに飲み食いしとけ。金は置いといてやる」

 

「健闘を祈っておきますよ、一応」

 

「うむ、じゃあ追いかけてくる」

 

クリスを追いかけるために片っ端からバフをかけてアクセルの街を疾走する。

 

 

 


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