ユキアンのネタ倉庫   作:ユキアン

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妹に頼まれてポケモンに手を出してみた。



ポケットモンスターネイビー

 

ワイルドエリア、それはガラル地方において最も多種多様なポケモンが生息する地域。初めて見るポケモンに感動していた私はワイルドエリアの洗礼を受けていた。多種多様、それには強さも含まれる。タイプ相性的に有利なはずのメッソンが何も出来ずに一撃で倒され、続くココガラ、ホシガリスも倒れ、そして最後の手持ちのワンパチが倒れた。

 

もう私には闘う術がない。それでも目の前のポケモン、イワークは私に敵意を向けている。ああ、私はここで終わるんだ。せめて、私の手持ちのポケモンを逃がせれないかな。ゆっくりと動いているように見えるイワークを見ながら腰のホルダーを外そうと手を伸ばす。無駄だろうと考えている自分がいるのがちょっとだけ悲しい。だけど、それもそこまでだった。

 

「ハッサム、バレットパンチ!!」

 

横から飛び込んできた赤い人形のポケモンがイワークを殴り飛ばした。吹き飛んだイワークは何度も地面をバウンドしていき、途中で殴られたと思われる部分で真っ二つになる。私が一方的にやられるだけだったイワークが簡単に倒されてしまった。私は助かったの?

 

「君、大丈夫か?」

 

ああ、トレーナーが居るのなら、やっぱり、わたしは、たすk

 

 

 

 

 

誰かに頬を舐められてる。あと、カレー臭い。ゆっくりとまぶたを開けば、ワンパチが目の前にいる。口の周りをカレーまみれにして。

 

「ワンパチ、口の周りをキレイにしてから……ここは?」

 

身体を起こして周りを見れば自分の知らないテントの中で、初心者用の寝袋とは比べ物にならないような高級品の寝袋に寝かされていた。私の荷物もそばに置いてあった。ボールの中に居るはずのポケモンはみんな居なかったけど、ワンパチのように出ているだけだろう。寝袋から這い出し、テントの外に出れば既に夜になっていて、焚き火の周りにワンパチ以外の私の手持ちと、見知らぬポケモンが6匹、正確には1匹は私をイワークから救ってくれた赤いポケモン、そしてワイルドエリアにはあっていない白いスーツの男の人が居た。

 

「よく眠っていたね」

 

ワイルドエリアに糊の効いたパリッとした白いスーツを着て、軽い声をかけながらカレー鍋を混ぜる人生に疲れ切ったかのような顔つきの男性に、なんと話せば良いのか言葉が詰まる。

 

「あ〜、私はネイビー。君がイワークに襲われていたのを助けたものだ。君のポケモン達も手当は済んでいる」

 

私を見たメッソンたちがそばにまでやってくる。みんなの怪我が治っているのを見てからまとめて抱きしめる。

 

「ごめんね、私が未熟だったせいで、ごめんね」

 

今更になって涙が溢れる。あの時は悲しむ余裕すらなかった。だけど、今は違う。私を追い詰めたイワークを一撃で倒せるポケモンを持つトレーナーがそばにいる。その事実が私を安心させてくれる。

 

 

 

 

 

 

 

「改めまして危ない所を助けていただきありがとうございます。私はユウリって言います」

 

「改めてだけど、私はネイビー。カントー地方出身で、今は、世界中を転々としている」

 

「えっ、カントー地方出身って、前の職業は?」

 

カントー地方出身と聞いてユウリちゃんが少し後ずさる。まあ、その反応は仕方ない。

 

「シルフカンパニー、カントー地方でポケモンの道具を作っている会社だけど、そこで営業を行っていた。それも5年前の話だ。ロケット団のカントー地方征服と共に退社した」

 

5年前、ロケット団によってカントー地方の在野のトレーナー、ジムトレーナー、ジムリーダー、四天王、チャンピオン、ポケモン協会カントー地方支部、カントー地方警察、国際警察はロケット団によって壊滅し征服された。治安は一気に悪化し、人々はロケット団に虐げられた。そして3年前にはジョウト地方もカントーと同じ運命を辿り、昨年はアローラ地方の半分が征服された所で急に撤退。その後、幹部陣が7つの勢力に別れ潰し合いが始まっている。世間ではボスとその右腕の幹部に何かがあったと思われ、次のボスを決めるための抗争だと見られている。

 

「私の故郷は、ロケット団のボスの統治下だったからマシだったが、他の街は酷い有様だ。だが、収容限界って物がある。少しでも弱い人のために故郷を離れた。あとは、点々と各地を放浪している。たまにロケット団とは異なる組織と戦うことはあるけどね」

 

マグマ団、アクア団、ギンガ団、その3つの団のボスをよく絡む若きトレーナーに任せ、下っ端共を徹底的に叩き潰した。残党が一切出ないようにね。

 

「まあ結局の所、故郷を捨てて逃げている臆病者さ」

 

遺言に従って行動しているが、臆病者は事実だ。戦えたのに戦わなかった。なんのために戦ってきたのか分からなくなった。彼が生きていれば今も私は戦えていたのに。彼に託されたポケモンが私に懐かないのも私が臆病だからだ。彼が得意とするタイプのポケモンではないが、彼が初めてゲットした思い入れのあるそのポケモンは戦いたがっていた。だが、私は臆病にも遺言を優先させると自分に言い聞かせて戦わなかった。それを不満に思っているのだ。だから、目の前の彼女には同じ道を歩んで欲しくはない。

 

「ユウリちゃん、君はまだ闘う勇気は残っているかい?」

 

とあるポケモンが入ったハイパーボールをユウリちゃんに投げ渡す。

 

「ひっ!?」

 

中のポケモンを見たユウリちゃんが驚いて投げ返してくる。中に入っているのはユウリちゃんを襲っていたイワーク。特性のがんじょうで瀕死の一歩手前だったのをゲットした。

 

「今のままの君達では勝てないだろう相手だが、このワイルドエリアではこれでも弱い方だ。エルレイド、サーナイト、ギャラドス、オノノクス、バンギラス。目撃情報だけだがミミッキュやチャンピオンが使うキョダイマックスするリザードンなども確認されている。これからも君の持つポケモンは傷つく。時には命を奪われることもあるかもしれない。君に耐えられるかい?」

 

恐怖から体が震えているのが分かる。それでもその目には闘志が宿っている。この目を持つ少年少女は彼女で7人目だ。この子は強くなる。立ち塞がった3人や隣り合った2人や背中を任せた1人のように。

 

「私にできるのはちょっとした強くなるための助言と実戦だ。野生のポケモンとの戦い、公式戦での戦い、そしてロケット団のような奴らとの戦い。ポケモンバトルの奥深さだ!!」

 

私は立ち上がり公式戦と同じ距離を開けて彼女に向き合う。彼女も立ち上がり、ポケモンたちをボールに戻す。

 

「君のように私が教えた少年少女たちには同じ言葉を送ってきた。君にもそれを贈ろう。いつの日か、私を超えてみせろ!!」

 

今の私の手持ちを超えることは無理だが、上とはどういうものかを理解させるには丁度いい。行け、ピンクの悪魔。

 

「壁を見せつけろ、ラッキー!!」

 

これは洗礼だ。ゲームとは違い(・・・・・・・)ここは現実。使える技が4つなんて生温いことはない。多少、熟練度があるとでも良いのか、実戦級が4つなだけだ。残りも努力で7割程度の力で使うことができる。通常のバトルでピンクの悪魔を超えられる者は少なかった。超えた者も今は居なくなってしまった。

 

だからなのだろう。いつか、私を超えて終わらせてくれる正しき心を持つ者を探している。それが元ロケット団最高幹部ネイビーである私の最後の望みだ。

 

 

 




なぜ変に重くしたと殴られた。(´・ω・`)ショボーン







ネイビー 32歳
ポケモンの世界に転生してエンジョイしていた転生者。ゲームの知識を生かしてカントー、ジョウトの2地方のバッジを集めた。15歳の時にそろそろ就職して落ち着こうと考え、サカキと言う悪のカリスマに運命的な出会いを果たす。ロケット団の幹部としてスカウトされ、サカキのためにありとあらゆる悪事を行った。各地の伝説のポケモンを捕獲して対抗相手を潰して最高幹部にのし上がる。ポケモンを使った窃盗、密売、実験、洗脳、売春、そして殺人。ロケット団に歯向かった全ての強者をポケモンごと血祭りに上げ、恐怖で支配した。支配したあとは的確に統治し勢力を拡大、2地方を支配下に収めさらなる力のためにUBを求めてアローラに進行。だが、サカキが病に倒れ撤退。サカキの治療のためにセレビィを追い求めるが失敗に終わる。また、セレビィを追い求めている間に幹部たちが内部抗争を起こす。サカキの遺言である『ロケット団の完全なる解体』のために襲撃の手はずを整えるために国際警察に追われながら世界を旅している。

『ロケット団の完全なる解体』
自分の死後、巨大になりすぎたロケット団を纏めれる存在は居ないと判断したサカキが残した遺言。あと10年の時間があれば新たなる悪のカリスマとして自分の息子を君臨させネイビーにその補佐をさせることを考えていたが断念。ただの大きすぎる悪はこの世に存在してはならないと考えネイビーにロケット団の全てを物理的に壊滅させるように言い残す。残党は出るだろうが、その程度は良いと考えていた。それを曲解したネイビーは自らも含め残党すら出さずに全てを消し去ろうと考えて行動を開始。伝説のポケモンを汚すわけにはいかないと逃した所、それを狙った組織が現れたのでついでに殲滅することになる。その際、ゲームの主人公と出会い、協力することになる。計画の最後にロケット団のボスとして彼らの前に立ち滅ぼされるのを望む。

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