ユキアンのネタ倉庫   作:ユキアン

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改めて年表を調べてみると、結構首をかしげることが一杯でした。
ヘリオポリスから軌道上海戦まで約20日、キラがアスランと相打ちになってからプラントに運び込まれるまで約4日。キラがフリーダムでアラスカに駆け付けるまで約3日。

軍の最新鋭艦が寄り道と途中で墓荒らしにサイレントランで20日かかるのはまあ仕方ないとして、プラントに運び込まれるまで約4日としていますが相打ちになった日から4日というだけで、実質3日かからずにプラントまで民間のシャトルがたどり着き、同じようなコースをフリーダムが辿って3日で地球に…

フリーダムに撃墜命令が出てるから絶対途中でザフトのパトロール艦隊にちょっかいをかけられるか、それを回避するコースを取ったはずなので時間はかかったはずで、そもそも3日分の水と酸素と食料を搭載できるのかがちょっと怪しいんですよね。


あと、ピースメーカー隊の結成の決議を出した話と同話でボアズ攻略戦の間に約5週間の時が流れてるんですね。


機動戦士ガンダムSEED 虹に乗った男 3

改めてストライクのデータを見ていて、ミノフスキー粒子もない世界でよくここまでの物を仕上げたものだと思う。核融合炉ですらなくただの大容量バッテリーでビーム兵器まで作り上げるのは尊敬すらしてしまう。

 

その分、エネルギー残量には気を配らなければならない。ストライカーパックがないとそれが余計に顕著に目立つ。特にPS装甲がバッテリーを食いすぎる。あまり重要ではない部分にまでPS装甲が使われているのが問題だ。胴体部分だけにするだけでも稼働時間が1.5倍にまで伸びる。装甲は傷つかなくても内部には振動が伝わり電装系がやられることもある。あくまで保険と考える、もしくは艦船なら有効か。だが、艦船ならラミネート装甲による対ビームを考えるべきだ。そこはアンチビーム爆雷で対応すれば、いや結局はエネルギーの問題にたどり着くのか。そうなってくるとリアクティブアーマーの応用で被弾した時のみ通電する形が一番か。

 

その分、機体が大型化し、機動力の低下に繋がる。それのカバーをどうする?大型のスラスター?推進剤が足りない。経戦能力が下がっては意味がない。可変機ならどうだ。ダメだな、PS装甲は重い。これでは可変機の加速性と巡航速度を生かせない。そうなるとムーバブルフレームに使用しそれを発泡金属装甲で覆う形ならどうだ。これなら整備性や量産性もある程度は向上する。ただ、ストライクの設計図は一切使えない。

 

今のオレにできるのはここまでだな。暇を見つけてはコツコツと設計図を引いてはみるか。核融合炉があれば制限が緩くなるのだが、無い物ねだりは出来ないか。せめてビームライフルに専用のコンデンサーを用意して欲しいところだが。

 

「キラ君?どうしたのこんなところで」

 

「ラミアス大尉、いえ、ストライクのデータを改めて読み込んでいたところです。そういえば、ラミアス大尉はG兵器の開発に携わっていたのですよね?」

 

「ええ、そうよ。PS装甲が専門ではあったわ。何か気になるところがあったかしら?」

 

「そうですね、パイロット視点から言わせてもらうと、少し厳しいところが幾つか」

 

「例えば?」

 

「武器と機体のバッテリーが共有というところですね。もし慌ててビームライフルを乱射してしまえば母艦に戻ることすら難しいかもしれません。出来ればライフル自体にコンデンサーを搭載して分けたいと思います。コンデンサーが小さいのなら実際の銃のようにマガジンとして簡単に入れ替えれれば良いのですが」

 

「そんなに負担になるの?」

 

「PS装甲が思いの外バッテリーを食って、推進剤もすごい勢いで減りますから結構気を使います」

 

「でも防御力は大事だし」

 

「生存性という意味では胴体部分だけで十分に思えます。むしろ、今まではともかくこれからはG兵器を利用したビーム兵器を使用するMSが主体となるのを覚悟した方がいいですね。あと、PS装甲が重いです」

 

「確かにジンに比べれば重いけど、その分パワーも上だから」

 

「だから消耗が激しい事になるんです。エネルギー切れほど怖いものは無いんです。それに装甲は無事でも内部まで無事とは限らない。それから量産性もそこまででは無いんでしょう?」

 

「それは、精製に無重力空間が必要になるし、設備も専用の物が必要になってくるわ」

 

「低重力なら月でも良かったかもしれませんが、それだと現在の連合軍が精製できる場所はほとんど無い状態のはずです」

 

「そうね、確かにそうだわ」

 

「つまりストライク自体も現在のストック分のパーツを使い切ると補給も難しいことになります。なので、現地改修機としての図面を引きたいんです」

 

「それがさっきの手足のことね」

 

「そうです。特に一番消耗の激しい足回りだけでもそれらしく作らないと」

 

「困ったわね。私も基本的な事なら分かるのだけど、設計そのものはやったことがないわ」

 

「設計はこちらでやります。装甲材のデータをお願いしてもよろしいでしょうか」

 

「設計まで出来るの?」

 

「専攻でしたから。基本設計もあるので後は調整がメインになるので問題ありません」

 

νガンダムの設計のために一通り習得したからな。その学習の際にガンダムの設計図も取り寄せた。あの当時の最高の技術をふんだんに取り込み、そしてパーツの精度もありえないレベルで揃えていた。親父は本当にガンダムに全てを注ぎ込んでいたんだとはっきりと分かった。もし、親父が酸素欠乏症にならなかったら、生きていたのなら、親父はどんなガンダムを生み出していったんだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

無事に月に駐留していた第8艦隊と合流し、補給と人員の配属を受けたことでようやくアークエンジェルの性能をまともに引き出すことが可能となった。だが、慣熟訓練を行う暇もなくアラスカへの降下が決まる。

 

「ヤマト准尉、ここに居たか」

 

「バジルール少尉?」

 

補給によって久しぶりのまともな食事をとっているとバジルール少尉が食堂に顔を出した。

 

「正式な入隊証と各種書類だ。アラスカで提出する必要があるものも含まれている。記入後は私の下にまで提出するように。それとこれが最後のチャンスだ」

 

書類の束の一番上に置かれているのは退役許可証だった。

 

「今なら書類を誤魔化すのをハルバートン提督に手伝ってもらえる。そうすればオーブの、民間人に戻れる。今大戦が終わるまでは退役が叶うことはないと思って欲しい」

 

バジルール少尉は本気でオレのことを心配してくれている。厳しいだけの軍人ではない。まるで1年戦争の頃のブライトを見ているようだ。まあブライトの優しさは分かりにくかったけどな。それを少しだけ懐かしく思う。

 

「ありがとうございます、少尉。ですが、もう民間人に戻るつもりは無いんです。既に4人、殺したんです」

 

「……そうだったな。すまない、いらぬ気遣い、いや、私たちの身勝手さだな」

 

「いえ、自分のような存在の方が異常なんです。気にしていません」

 

二度目の人生、それも一度目は軍人で同じようにMSパイロットをしていたオレが一般常識にあてはまらないのは当然のことだ。

 

気まずい空気を裂くようにアラートが鳴り響く。

 

『総員第一種戦闘態勢、総員第一種戦闘態勢!!』

 

「ストライクで待機します!!」

 

食事トレーを戻して書類を片手にロッカールームへと急ぐ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ほぅ、軌道上で戦闘に入ったと?」

 

『はい、映像が回ってきています。戦場の雰囲気を味わう程度ですが、リアルタイムの物です』

 

モニターに映し出されるのは第8艦隊とザフトの艦隊が向かい合いながら砲撃を撃ちあっている物だった。ギリギリ艦形が分かる程度の望遠の物だが、それでもスラスター光や砲撃光で雰囲気が分かる。

 

「ザフト側は8隻か」

 

『MSが満載されているなら48機になります。第8艦隊は保つでしょうか?』

 

「普通に考えるなら無理だ。砲撃戦で削るだけ削って退く。それしか出来まいよ」

 

ハルバートンのこだわりが無用な犠牲を生むことになる。そう思っていたのだがそれが覆される。砲撃戦で次々とザフト側に被害が出始め、出撃したであろうMSの爆発光がたまに映り、とうとうザフト艦が撃沈する。

 

「っ!?更に拡大した映像を出せ!!」

 

『何が、いえ、はい、画像が乱れますが』

 

「構わん!!ザフト艦を沈めたと思われる艦を出せ!!」

 

『すぐに!!』

 

指示を出す間にも爆発光が増え、さらに1隻が沈む。第8艦隊も前衛の駆逐艦が1隻落ちたようだが、被害の差は歴然だ。

 

『映像出ます!!』

 

新たなモニターに映し出されるのは何処か木馬を思い出させる白亜の戦艦、アークエンジェルが映し出される。その右舷のハッチから赤い翼を持つ灰色のMSが出撃する。そして、全体図のモニターに小さな爆発光が数個同時に現れ、その数が増えていく。

 

「この艦から出たMSのデータは?」

 

『はい、第8艦隊から簡易データでありますが送られてきております』

 

その言葉と同時に手元のタブレットに送られたデータを見て目を見開く。5機のうち4機を奪取され、残った1機がこの機体だったか。また私の前に立つか、ガンダム。そして、まさかお前なのかアムロ。小さな爆発光が次々とザフト側に移動していく様子を見ながらほぼ確信する。これも君の導きなのだな、ララァ。

 

 

 

 

 

 

軌道上での戦いを終え、アークエンジェルは予定通りにアラスカ基地に降り立った。ここはUCで言うジャブローに似たような基地だ。前世でも北米に降り立つことになったが、今回は最初からここが目的地だ。ドッグに搬入されたあと、ヘリオポリスから生き残っている士官が集められ、G計画のスポンサーに報告を行うことになる。

 

「マリュー・ラミアス大尉以下3名、出頭いたしました」

 

「入りたまえ」

 

会議室のドアをくぐり、水色のスーツを着た男の背後に宇宙を幻視する。おそらく相手の男も、いや、曖昧な表現は止めよう。シャアもオレのことを認識した。

 

「名前ぐらいは知っているだろう、ムルタ・アズラエルだ。G計画のスポンサーでもある。なるほど。良い目をしている。君がMSのパイロットで間違いないな」

 

「キラ・ヤマト准尉です。正規のパイロットが戦死したため臨時でパイロットを務めました」

 

「報告には目を通している。素晴らしい戦果だ。おそらく、君以上のパイロットはいないだろう。たとえコーディネイターだったとしても、私は君の後ろ盾になることを約束しよう」

 

「ありがとうございます」

 

「君たちもよくやってくれた。4機が奪取されたのは残念だがデータは残っている。有効に使わせてもらう。報告書を纏めた後に再配置されることになるだろう。何か聞いておきたいことは?」

 

「はっ、発言よろしいでしょうか」

 

フラガ大尉が挙手しながら確認を行う。

 

「ああ、構わない」

 

「自分はMAのパイロットを務めておりますが、今後軍ではMSが主体となるのでしょうか?」

 

「良い質問だ。私としてはG兵器のデータをもとに新型のMAも投入する予定だとだけ伝えておこう。MAが全て無くなるとは言わないが、数自体は減ることになるだろう。無理に転換させて戦線に穴をあけるわけにもいかないからな。これでいいかね?」

 

「ありがとうございます」

 

「他に質問は?無いようだな。では、ヤマト准尉だけ少し残って欲しい。それ以外は退出して構わない」

 

アズラエルの護衛と秘書と思われる者も退出し、会議室にはオレとムルタ・アズラエルだけが残される。

 

「久しぶりだ、としか言いようがないな、アムロ」

 

「やはり、シャアなのか」

 

「今はムルタ・アズラエルだ。それ以上でもそれ以下でもない」

 

目の前にいる男が本当にシャアなのか自信が無くなる。それほどに感じ方が違う。

 

「あれから30年近い時が流れた。それに私はダイクンの子でもない。人は幾らでも変われるものだ、アムロ。だがお前は変わらないな」

 

「……まだ全てを受け入れられた訳ではない。何故自分が生まれ変わったのか、それに意味があるのか。それを探すためにガンダムに乗った」

 

そうなのだ、自分は未だにキラ・ヤマトになれない。アムロ・レイのままなのだ。目の前にいるシャアはムルタ・アズラエルになった、成長した。

 

「悲しいものだな、アムロ。未だにお前は囚われたままか。だが、それもまた良し。お前には教導隊を任せたい」

 

「教導隊?だが、MSはどうする」

 

「既に量産は始まっている。OSも2週間もあれば完成する。これはG計画とは別のルートで開発された物だ。ビーム兵器こそ搭載されてないが、ジン程度なら問題ない仕上がりだ」

 

「……G計画を囮に使ったのか」

 

「ああ、V作戦と同じだ。サイド7を襲撃したころには既に先行型のジムや陸戦型が投入されていたのと同じように連合軍に志願したコーディネイターを中心に実験小隊を幾つか作らせた。早急に戦力を整える必要がある」

 

そう言ってシャアがタブレットを見せてきた。宇宙で建造中の、パラボラアンテナのような物が映し出されている。

 

「ザフトが秘密裏に建造しているものだ。簡単に説明すれば超巨大なガンマ線レーザー砲だ。無論、地球が射程に収まるような規模だ」

 

「ガ、ガンマ線レーザーだと!?ザフトはそこまで狂っているというのか」

 

「まだ建造には時間がかかるようだが、それでも半年が目途だろう。それまでにプラントを攻略する必要がある」

 

「分かった。全面的に協力する。機体はどうする」

 

「ストライクとアークエンジェルはこのまま第8艦隊に引き渡す。OSはこちらで開発した物を回す。お前には暫くの間、先行量産機を任せることになる。無論、使いやすいようにしても構わない」

 

「ならそれとは別に新型を開発して貰いたい。ストライクをベースに設計図を引き直している所だ」

 

「構わんよ。私はもう戦場に立つつもりはない。その分、後ろは任せたまえ」

 

「……本当に変わったな、シャア」

 

「ふっ、私にも愛すべき妻と娘がいるからな。私には勿体ないぐらいに良い女だ」

 

 




あっ、ちなみに軌道上での戦いはアークエンジェルの甲板の上でランチャーパックによる長距離射撃でその後にエールに換装してジン狩りです。コンスコン隊張りのやられっぷりです。
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