恐ろしいぐらいに難産の上に短いです。
ガンダムというかロボット物で都市戦が少ない理由が良く分かりました。
ビルも道路も壊れやすいんですね。ビルの屋上に跳び下りる?そのまま1階まで落ち続けますよ。そっと着地する程度なら可能かもしれませんが08小隊でノリスが颯爽とグフカスタムでビルの屋上に降り立つのは無理です。エレベーターから飛び出し、空中で索敵しながら落下して、ヒートロッドを巻き付けて落下速度を落として(ここ重要。ぶら下がるのも無理)ガトリングでガンタンクを落とすので精一杯です。
スタイリッシュさが求められる近年のロボット作品では使われないはずです。待ち伏せ不意打ち防御側が絶対有利で崩すのに苦労がありすぎました。
「さて野郎共、悪い知らせと面倒な知らせがある。どっちから聞きたい」
部下たちからのブーイングが巻き起こる。
「はいはい、黙んな!うるさいから面倒な知らせからだよ。連合軍に増援が送られてきた。結構な大部隊で、殆どが新型だよ」
「悪い方は?」
「増援の中にアーモリーワンから奪取された機体が混ざってる。そしてそいつらの奪還命令が出た。つまりいつもの嫌がらせだ」
我がドレイク戦隊はザフトの中でも特殊な立ち位置の部隊だ。上層部は私達を潰そうと何度も無茶な命令を下して、それを完遂してきた。
「補給の方は?」
「ジンの最後の補修部品、それとビーム突撃銃と大量のマガジン、その他諸々だよ。全く、せめてゲイツを寄越せってんだよ」
「R型じゃないだけ謙虚ですね、姉御」
「と言うか、よくジンのパーツが余ってますよね」
「本土の最精鋭部隊様の近衛仕様の物だってよ。品質だけはまともだね」
部下達も慣れたもので補給物資の仕分けを行い、不要品をジャンク屋ギルドに売却する手筈を整える。
「マックス、偵察に出な」
「いつも通りで?」
「いつも通りだ。武器は立派だろうと行動はそう変わらないよ。いつも通りの戦術だ。ターゲットは陸上戦艦、カオス、アビス、ガイアの順だ。最低でもカオスは取り返すよ。コックピットを潰す準備を忘れるな」
目が覚めると周りが騒がしかった。
「敵襲だ!急げ!」
敵襲の言葉に反応して身体が動く。断続して続く大きな振動にパイロットスーツを着る余裕は無いと判断する。スティング達も同じ考えで格納庫へと走り、機体に乗り込む。機体を立ち上げながらブリッジに通信を繋げればネオが映る。
『スティング達か。今すぐ外に出ろ!この艦は完全に補足されている!スティングは上空へあがれ!アウルとステラは10時の方角にある放棄された都市に向かえ!敵はそっちだ!対空砲、銃身を焼き切るまで絶やすな!』
ネオはこのまま指揮のために艦に残るみたい。ネオの指示通りに他のMSも出撃していく。
『アウルは他のMSと足並みを揃えろ!ステラは遊撃だ!』
スティングの指示に従って単騎で都市を一度迂回してから突入する。そのわずかな間に戦況は一変してしまった。スティングが落とされて、アウルも押されている。少しでも早く、助けに行かないと。MA形態で都市に突入し、アウル達が戦っている敵の真横の道に飛び込む。そこには大量の盾を纏めて繋ぎ合わせた物の後ろに隠れながら両手にビームライフルを持って射撃を行うジンの姿が目に入る。確かにあれを正面から相手するのは面倒だ。だけど、横からなら
「っ!?」
悪寒を感じてMAからMSに変形して速度を強引に落とす。その目の前をビームが通り過ぎ、ビームライフルが破壊される。ビームが飛んできた方向を見ればラゴゥの背中にバクゥの首が2つ生えた奇妙な機体が居た。その機体はそのまま追撃のビームをそれぞれの首から放ちながら後退していく。アウルも心配だけど、あの機体をそのままにする方が絶対に危険だと勘がささやく。
「逃がすかああ!!」
再びMAに変形させてラゴゥを追いかける。その間にもラゴゥからビームが放たれ、回避のために横に飛んでビルにぶつかる。想像以上に狭いことに愕然とする。MAから再びMSに変形してシールドを構えて追いかけるが、速度が負けて距離を全く詰めれない。都市の外へと思っても敵は迷うことなく十字路を曲がって都市から飛び出すへまをしない。
追撃は間違いだった。だけど、追撃しないのも間違いだったはず。そもそもこの都市に入ったこと自体が間違いだった?そんな中で更に絶望が襲い掛かる。
『ステラ、撤退だ!東に向かえ!』
「ネオ!まだ敵が!」
『良いから東に逃げろ!他に動ける者も全員東方向に逃げろ!近くの基地から援軍が『直撃、来ます!』
通信が途絶え、都市の外で大きな爆発音が聞こえた。
「ネオ?ネオ、返事をして、ネオ!」
『ステラ、逃げるぞ』
「でもネオが!」
『じゃあそこで死んでればいいあっ』
ネオに続いてアウルとの通信が途切れる。死んだ、ネオもスティングもアウルも。ステラも死ぬ?いや、死ぬのは嫌、死ぬのは怖い、嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌いやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいや
そうだ、嫌なものは要らない。要らない物は嫌いな人に押し付ければいい。
「あは、あはは、あははははははは!」
そうだ、死は敵に押し付ければいい!皆みんな、殺せばいいんだ!
「ちぃっ、逝かれやがったのかい!?」
アビスを落とした直後、急にガイアの動きが変わった。まるで獣に変貌したと言ってもいい。MA形態のままビルを倒壊させながらそれを足場にしての三次元軌道、武器も無しに体当たりやストンプ攻撃、そして一番厄介なのが本物の獣じみた勘による回避。ビーム突撃銃が大量に手に入ったからと言って重突撃銃を持ってこなかったのは失敗だったねぇ。
「どうするかねぇって、こうするしかないね!アンタ達はカオスとアビスを持って下がりな!負傷者も引きずってでも連れて帰るんだよ!」
ジンに乗っていたトーマスとイレイナは死んだろうけど、他の奴らは生きている可能性がある。だったら退くわけにはいかない。
ケルベロスウィザードとラゴゥのビームサーベルを刺突型に変更してガイアに対峙する。
今までのパターンからガイアが取るであろうルートを絞り、一旦それらを忘れて勘でルートを描き、そのルートで対応する。
そして、ガイアが勘で描いたルートに突っ込んでくる。勝負は一合で終わる。ケルベロスウィザードのビームサーベルがMS形態になったガイアの左腕と両足を切り落とし、残ったら右腕のビームサーベルがラゴゥの本体を捉えた。次の瞬間、2機が爆発の炎の中に消える。
「姉さん、よくぞご無事で」
「コックピット回りだけでもPS装甲に出来てたおかげさ。まあ、無傷とは言えないさね」
抉じ開けられたハッチから身を乗りだし、折れた左腕を見せる。すぐに救護班が手当てをしてくれる。
「誰が逝った」
「トーマスとイレイナ、それとチャックとクリードにパーシーとレレイが逝きやした。他にも退役する必要があるのが8名ほど」
「随分やられたね」
「裏側からの攻撃は想定してませんでしたから」
バリケード兼補給設備を兼ねたマジノが破壊されたことで被害が拡大したようだ。当分は活動を縮小するしかない。
「引き上げるよ」
「了解です。それから、ガイアの方も間もなくコックピットが開きます」
「生きてりゃ捕虜、死んでるなら埋葬してやんな。死ねばナチュラルもコーディネーターも関係ない」
「開きましたって、少女!?」
「何!?美人か!」
「おっぱいは!」
「お尻は!」
「馬鹿、生きてるかどうかが先だろ!」
ガイアの中身を知って暗くなっていた部下どもが騒ぎだし、頭痛がしてくる。
「てめえら!手ぇ出したらもぐよ!」
「「「いつでも紳士でありやす!」」」
良い笑顔で返事をする馬鹿どもを放って帰投指示を戦隊に通達する。それからジャンク屋ギルドにマジノの再生産を依頼する。次の戦場でも生き残るために。
「まともなMSが補給されるのを祈らないとね」
本気でゲイツ程度は回してもらわねばやってられない。まあ、最悪新型と新鋭艦を受領しながら大した戦果を挙げていないミネルバ隊を揺すればいいかねぃ?
正直、エクステンデッドのブロックワードって意味が分からないんですよね。設定する必要があるにしても、もっと戦場に関連しない物にするはずなんですよね。それなのに「死」や「母」なんて単語にするってことは錯乱状態から何かの条件で覚醒するってのが一番考えられると思うんですよね。今回のステラには重度のストレスによってXラウンダーっぽいものに覚醒してもらいました。
ドレイク戦隊
ザフト懲罰部隊。戦隊員の4割が冤罪で懲罰部隊送りになったナチュラルで構成される。彼らは所謂第一世代の親に当たり、子供はともかく他のコーディネイターから憎まれているため冤罪をかけられる。さらに2割がそのナチュラルを庇ったことで巻き添えになった者たち。残りの4割はちゃんとした前歴持ち。正規隊員は戦隊長であるジュリエッタ・ドレイクのみ。
懲罰部隊な上、人員を損耗させることを目的とされているため量はともかく質に問題のある補給しか受けれない。それでも多大な戦果とジュリエッタの交渉術とジャンク屋ギルドの顔なじみによってなんとかやっている。独自装備を多数扱い、ザフトでは異質ともいえる部隊練度の高さによって連合側から恐れられている。
ジュリエッタ・ドレイク
イメージ的には0083のシーマ様とFGOのドレイクを混ぜたような女傑。あれぐらいじゃないとドレイク戦隊なんて引っ張っていけない。MS操縦技術、生身での戦闘技術、戦術、戦略、政略全ての面において一流。監督官として配属されているが、本人としては部隊員を粗末に扱う気は一切ない。そのため上層部からは嫌われているが、その戦果の多さに処分することも出来ないでいる。
スティング
空に上がると同時にドレイク戦隊独自装備である電磁ネットガンに絡めとられコックピットをビームサーベルで貫かれ死亡。カオスはコックピット部分だけが失われる形となる。
アウル
マジノ相手に善戦していたが通信に気を取られた瞬間にビームライフルで撃ち抜かれ死亡。アビスはエンジン部に被弾、爆散するも胴体部分が消失しただけで頭部脚部椀部が回収される。
ネオ
実は生きている。直撃したのが格納庫部分で機械のショートによって通信が途絶えただけ。だが、3人を失ったことから自責の念に囚われ、自ら望んで新たな強化人間計画に志願する。
ステラ
ブロックワードによる錯乱からのアウルとネオの死による重度のストレスによってXラウンダーっぽいものに覚醒。暴れに暴れるも最後はジュリエッタに相打ちの形で撃墜される。