ユキアンのネタ倉庫   作:ユキアン

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久しぶりの投稿です。
今年中にあと1回更新できればいいなぁ。

今回はアンケートも試してみようかと思います。
期限は適当に。

12/01 追記 アンケート終了しました。鍛冶大魔導師執筆中


ダンジョンで鍛冶を極めるのは間違っているだろうか 大魔導士の軌跡

「私、付き合ってる人が居るのでごめんなさい」

 

私の言葉に酒場が静かになる。殆どの人が驚いているけど、知ったことではない。

 

「アイズさん、嘘ですよね。ベートさんの相手が面倒だから嘘を付いてるんですよね」

 

「嘘じゃない。ちゃんと恋人として付き合いはじめて3年ぐらいになるよ」

 

そう言うとレフィーヤが倒れてしまう。床だと苦しいだろうから椅子に座らせてテーブルに突っ伏すように寝かせる。

 

「アイズ、何も聞いてないんだけど、相手はロキファミリア以外の所属なんだよね」

 

「そうだけど」

 

フィンが何かを確認したいのが態度で分かる。ああ、たぶんこれだ。

 

「避妊はちゃんとしてるから大丈夫」

 

ベートさんが倒れるのを回りの団員が慌てて支える。

 

「いや違う、いや違わなくもない」

 

フィンが頭を抱えて悩み始める。何が言いたいのか分からないや。

 

「はぁ、アイズ。フィンが言いたいのは彼に傾倒しすぎてロキファミリアの活動を疎かにしないように、ということだ。その中には妊娠も含まれている。分かるな?」

 

流石リヴェリアだ。簡単に纏めてくれた。

 

「分かった。結婚式とかも相談する」

 

レベルも上がったし、絶対に負けない自信もある。堂々と甘えてみせる。

 

「はぁ、色々と手順を飛ばすな。彼とちゃんと話し合ってから行動するんだぞ」

 

「リヴェリア、君はアイズの恋人を知っているのかい?」

 

「ああ、知っている。アイズとの付き合いもほぼ知っていると思って良い。その上で、彼なら問題無いと判断している」

 

「それは誰なんだい?」

 

「ヘファイストスファミリア所属、レベル5冒険者ヴェルフ・P・クロッゾ」

 

「ヴェルフ、まさか『深淵』か!」

 

フィンが嫌悪感を顔に出す。

 

「噂で判断するなら嫌悪するのは分かる。だが、直接会えば噂は噂でしかないのが分かるさ。まあ、やらかすときは盛大にやらかしているが」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「街が騒がしいと思ったら付き合ってるのをばらしたのかよ」

 

「迷惑だった?」

 

「別にバレても構わないって言っただろう。まあ、事前に言ってくれてた方がよかったけどな」

 

抱きついて甘えてくる可愛い恋人の髪を撫でながら今後のことを考える。

 

「とりあえずロキファミリアに挨拶に行くか。それからヘファイストス様にステイタスの更新をしてもらって、アイズの新しい剣を打たねえとな」

 

問題は更新時に団長に見つかることだ。襲われれば確実に押し倒される。

 

「大丈夫、ポップは私が守るから」

 

アイズはそう言ってくれるが

 

「団長、アイズが遠征に出たあとにレベル6に上がって調整も終わったらしいぞ。今は自分に合う武器を作ってるそうだ」

 

アイズが嫌そうな顔をするがどうにもならん。ステイタスの更新をせずに剣を打っても良いんだが、更新後の方が質は上だ。

 

「むぅ、頑張るよ」

 

「いや、工房の一つにヘファイストス様を招いた方が安全だと思う。使い捨てることになるかもしれないけど」

 

勿体ないけど、3年も更新出来ていない方が問題になってきている。

 

「ねぇ、改宗も考えても良いんじゃない?」

 

「それも考えたことはあるんだけどなぁ。ヘファイストス様には恩があるし、深淵の二つ名が足を引っ張るし、何より団長がその程度で諦めると思うか?」

 

団長にあそこまで執着されるとは思っていなかった。いや、確かに『なまくら』シリーズとか『入魂』シリーズを越える『愛』シリーズ。鉄の武器としてはほぼ頂点と言ってもいいかもしれないレベルの武器を確かに打った。

 

だからって、それでなんでオレを伴侶にしようとするんだよ。

 

 

 

 

 

 

 

アイズたんの、認めたくないけど恋人だと言う『深淵』の情報を得るためにファイたんに会いに言ったらシラフで話せることじゃないと言って、バーの場所を教えられて夜に再び会うことになった。ちょっと早めに行ったつもりやったんやけど、ファイたんが見たことないレベルで酒を煽っていた。カウンターに体を完全に預け、酒を煽る時だけ体を起こしている。マスターに水を頼んでファイたんに飲ませる。少し落ち着かせてから話を聞く。

 

「ロキ、貴女、子供達に嫉妬したことってある?」

 

「そりゃあ、こっちに降りてきてからはあるよ。力が無い状態や。本来ウチならって、嫉妬することぐらいある」

 

「そう、でもね、私はそうじゃない。本来の力を持ってしてでも、敵わないと思ってしまった。あの『愛の剣』に、あの光に焼かれて、残ってしまった。椿のように、残らなければ、こんな気持ちを持たずに済んだのに!」

 

グラスを投げ捨て、砕け散る姿を見て多少興奮が治まったのかマスターに謝罪している。

 

「その、気分を悪くするようで悪いんやけど、『愛の剣』ってのは?」

 

「ヴェルフが店で売る作品は、レベル1救済用の『なまくら』武器と『ぬけがら』防具シリーズ、レベル3位までがメインとして使える『入魂』シリーズ、気に入った相手にだけオーダーメイドで作る『名前』シリーズ。ここまでは知っているかしら?」

 

「名前シリーズは初めて聞いたかな」

 

「不評で皆自分で名前を付けてるか話さないって愚痴ってたかしら。話が逸れたけど、『愛の剣』って言うのは非売品で、年に1本だけファミリアに献上することで、ほぼ独自活動を認めると言う物よ。それが3年前、貴女の所の『剣姫』との交際を認めることになった剣のことよ」

 

「……そんなに凄いん?」

 

「偉業と認められる位にはね。始めは諦めさせるつもりだったのよ。少なくとも同じファミリアじゃないと不幸になると思ったから。だけど、熱意に負けて不可能を可能にしたならって許可を出したのよ。そして、愛をもってして不可能を可能にした。だから『愛の剣』なのよ」

 

「具体的に何をしたん?」

 

「鉄で打った剣で椿が打ったオリハルコンの剣を砕いたのよ。無論、ヴェルフの剣技も合わさった結果だけど。それでも有り得ないことを成し遂げてしまった。それでヴェルフはレベル5になった」

 

普通に有り得へんことをやらかしとる。リヴェリアも言うとったけど、コイツはヤバい。

 

「ソーマもこんな気持ちだったのかしらね。いえ、自分の眷属じゃない分、楽だったはずね」

 

「ああ、そういやソーマ以外に神酒を作れるから偉業としてレベルアップしたんやったか。あれからソーマも情熱を、変な方に走らせるようになってしまった。だからこそ『深淵(アンコントローラブル)』、染め上げられて変貌する。まあ、ソーマに関しては結果オーライやろ。闇派閥予備軍からは抜け出せとるし」

 

子供に負けたことに奮起して神酒を越える物を作るんだと眷属の管理もするようになり、神酒とは異なる特化型の酒なんかも作るようになった。あらゆる角度から酒を研究し直そうと燃えている。

 

「ヴェルフが良い子なのは保証するわ。『剣姫』を幸せにするのもね。でも、あの子は絶対にやらかすの。それに関係すれば変えられる。それだけは理解して頂戴」

 

「何をやらかすか分からんのにどう対処せえと?他に注意することは?」

 

「次の神会、荒れるわよ」

 

「既にやらかし済みかい!」

 

数日後に挨拶に本拠に来るって言っとるのに。結局、何の心構えも対策も出来ずに『深淵』が挨拶に来る日になってもうた。と言うか、情報が少なすぎんねん。得意の武器とか普段の格好所か、顔すら知っとる奴がおらへんってどう言うことやねん!ファイたんに似顔絵を書いてもろたけど、逆にその顔すら見たことがないって、不安と恐怖しか無いんやけど。

 

「招待頂き感謝する。ヘファイストスファミリア所属『深淵』ヴェルフ・P・クロッゾです。『九魔姫』殿はご無沙汰しております。少々身内の方でゴタゴタがありまして、手紙や伝言での挨拶だけであった無礼をお詫び申し上げます」

 

「久しいな『深淵』。アイズからゴタゴタの件は聞いているし、手紙での説明も受け取っている。気にする必要はない。ところでだが、その背中の武器はどうした?」

 

「手土産の1つぐらいはと思いまして、発表前の新機軸の武器『壊れない魔剣』を3つほど用意しましたので御笑納下さい」

 

いきなりのやらかし内容に頭痛がする。ファイたん、これはいくら何でも酷ないか?神を越える武器をほいほい配られても困るんやけど。

 

「壊れないと言っても、柄の中のカートリッジの交換は必要で、カートリッジの方は効率的な精製方法が見つかって無いので大事に使って下さい。予備が3本で1本で20回は使用できます。剣が炎、槍が氷、杖が治癒になってます」

 

「あ、ああ、ありがとう」

 

フィンがいきなりの爆弾に頭を抱え込みながら『壊れない魔剣』を受け取る。確かに有用やけど、そんな手土産に配るようなモンでもないんやで。

 

「相変わらず金銭に無頓着だな」

 

リヴェリアは苦笑するだけやから今までにも似たようなことがあったんやろうなぁ。

 

「基本『入魂』シリーズが仕事で他のは趣味の範疇なもので。趣味で作った物を売るって言うのがどうも性に合わないんですよ。欲しい物は大抵自分で作れるので原価分程度の金があれば暮らしに困ることはないので」

 

「そう言えば、神酒を作れるんだったな」

 

「あれは流石に問題が大きくなりすぎてもう作りませんよ。作った分の殆どは神々に偉業の確認の名目で奪われて、確保できた分もアイズが間違えて全部飲んで、それはもう酷い目にあったんですから」

 

時期的に考えるとレベル4の頃の話で、それで暴れたとすると被害は相当の物やな。照れ隠しにアイズたんに殴られとるけど、大して効いとる様子がないな。うん?『深淵』って確かレベル5やったはずやろ?で、先日レベルアップしてるはずやから6、アイズたんと同じ。それやのに痛がらへん?まさか荒れるって

 

「まさか連続昇華!?」

 

一瞬だけ『深淵』が動揺し、それを見逃すフィン達やあらへん。観念するかのように頭を掻いてからアイズたんにデコピンをかます。

 

「3年ほど更新していなかったからか、2つ上がった。レベル7だ」

 

「むぅ、ようやくポップより強くなったのに、すぐに追い抜くなんてずるい」

 

「冒険者と生産職を両立してると偉業を達しやすいからな」

 

「そんなわけあるかいな!それやと生産職ファミリアにもっと高位冒険者がおるはずやろが!」

 

「ああ、そこから勘違いしてるのか。両立している奴はオレを除けばそんなに多くねえ。殆どは生産職だ。冒険者じゃねえ。まあ、オレから言わせれば冒険者なんて言われている奴らの殆どは冒険者じゃねえよ。『冒険者は冒険しない』を鵜呑みにしている馬鹿ばっか。『冒険しないなら冒険者じゃない』だ。効率良く安全マージンを取って魔物を狩って魔石を採取して売る。狩人じゃねえかよ。『冒険』ってのはよぉ、未知を切り開いてこそ『冒険』って言えるんだよ」

 

「へぇ、言うね。そういう君は『冒険者』なのかい」

 

フィンが皮肉気味に聞き返すけど、その返答は堂々とした物だ。

 

「おうよ。少なくともロキファミリア以上にダンジョン探索は進んでいる程度には『冒険者』をやっている。ほい、証拠」

 

懐から取り出した紙束をフィンに投げ渡し、フィンがそれに目を通していくと目を見開く。

 

「馬鹿な、深層の詳細な地図だって!?それも65層まで、ある程度までなら70層まである」

 

「こんな物もある」

 

また懐から本を、って何冊出てくるねん!?

 

「この服には収納拡張を付与してある。懐に3M×3M×3Mの空間があるようなもんだ。袋タイプもある。こっちは10M×10M×10Mだな。後は魔物避けの結界を張れる魔剣に、精神力を水に変換する水瓶に、同じく精神力を煮炊きに十分使える程度の熱に変換する金属片。組み合わせれば野営はかなり楽になるし荷物も気にしないで済む。ついでにやるよ。で、本の方は65層までの魔物図鑑。姿、特徴、生態、魔石の位置、ドロップアイテムを網羅してある。そんでもって最後はこいつだな」

 

懐から出てきたのは数枚の絵画で中々の景勝地の風景画のようやけど、何処の風景なんやろ?

 

「ダンジョン内の風景画。ダンジョンってのは不思議な場所だ。だからこそ自然じゃ作り出せない景色がある。そういうのを残そうと思ってな。『冒険』ってのはこういう心が震える物だろう?」

 

フィン達もウチも何も言い返されへん。地図や図鑑までなら言い返せた。だけど、最後の風景画。今まで誰もやろうと思わんかったその絵は確かに心が震える物で、この風景を絵に残そうとするのは確かに『冒険』や。

 

話し方がかなり崩れてきとるけど、そんなことは気にならへん。ファイたんは『深淵』ならアイズたんを幸せに出来るって言うた。ウチらが望む冒険者の幸せじゃなくて、子供らの幸せを与えられる。

 

それが、微妙に悔しい。

 

 

 




ヴェルフ・クロッゾ (セカンドネームは自称)
レベル7
力 I0
耐久I0
器用I0
敏捷I0
魔力I0
鍛冶H
調合H
神秘I
彫金I

スキル
大魔導証
魔剣血統

装備
ヴェルフの剣レベル5
ポップの杖レベル5
クロッゾの魔剣レベル5
E:たびびとのふく
E:アバンのしるし


大魔導証
歴史に名を遺した偉大なる大魔導士の軌跡が刻み込まれている。ポップとしての能力を受け継げるだけの器。呪文の契約なども引き継ぐ。ヴェルフの成長に合わせて能力が解禁される。レベル7になることでマダンテの解禁。

クロッゾの魔剣
3連リボルバーになった魔弾銃。魔剣と名付けているが周囲に対するフェイクである。

たびびとのふく
名ばかりのとんでも装備。ドラクエ式だと守備力60、全属性を3/4に軽減。ふところに「ふくろ」効果あり。
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