ユキアンのネタ倉庫   作:ユキアン

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機動戦士ガンダムSEED FREEDOM 虹に乗った男

『ヤマト隊長、先行させた偵察機からの情報ではダガーを中心とした1個大隊強と後方にハンニバル級陸上戦艦、並びにデストロイが確認されている。地上部隊はどの艦も現場にまで半日はかかる。MSは先行させるそうだ。後始末用だがね。セラフの援護は必要か?』

 

「気遣いありがとう、ナガイ艦長。コンテナの要請はするかも知れないが、それ以外は大丈夫だ。前のように同時多発で動かれたら不味い」

 

『だろうね。では想定通りロンドベル隊のみで対応を頼む』

 

「状況は聞いての通りだ。今回のフォワードはスウェンとアグネス、オレとシンは拠点の防衛に、ルナマリアは遊撃だ。現地の状況次第で逐次指示を出す。通信は常にオープン状態に」

 

『『『『了解!』』』』

 

「行くぞ、鐘を鳴らせ!」

 

『第1カタパルトはアグネス機、スウェン機、第2はルナマリア機、シン機、第3は隊長だ。発進準備、軌道計算急げ!』

 

メンテナンスベッド毎、機体が格納庫内を移動させられ、カタパルトに乗せられる。

 

『アグネス・ギーベンラート、ギャン、出ます!』

『ルナマリア・ホーク、ゲルググ、行くわよ!』

 

『スウェン・カル・バヤン、ラムダ・スタンダード、出撃する!』

『シン・アスカ、ラムダ・アサルト、行きます!』

 

「キラ・ヤマト、ラムダ+、行くぞ!」

 

ロンドベル隊が出撃し、ラムダ各機がWR形態へと変型し、アグネスがスウェン機に、ルナマリアがシン機に掴まり、大気圏に突入する。

 

「ちぃ!」

 

レーダーがそれを捉えるより先に感じ取れた悪意に向かってロングライフルのトリガーを引く。悪意が消え、困惑する気配を感じ取る間に通信圏内に入る。オープンチャンネルに向かって宣誓する。

 

「此方は世界平和監視機構コンパス。。侵攻軍に告げる。直ちに侵攻を中止し、軍を退け。撤退が開始されないのであれば武力をもって排除する。もう一度告げる。死にたくなければ軍を退け!」

 

返答はビームで返される。

 

「了解した。全機行動開始!」

 

WR形態からMS形態へと変型し、使い捨ての480ミリ滑空砲フラガラッハを一番悪意が固まっている場所に放つ。次にマップにラインを引き、各機に送信する。

 

「防衛ラインを構築する。民間人の避難を急がせろ、一歩も通すな!」

 

民間人が前に居ない場所に着陸し、ガーディアンビームシールドを地面に突き刺し、展開して壁を作る。シンも同じように壁を作ろうとするがその位置では駄目だ。

 

「シン、もう1ブロック前だ。民間人が取り残されている」

 

『了解』

 

回り込もうとするジェットストライカー装備のダガーをロングライフルで撃ち落とす。

 

「スウェン、アグネス、デストロイの方へ向かえ、此方はオレ達が抑える。セラフ、支援要請、FMコンテナだ!」

 

モニターにタイマーが表示される。最終誘導まで8分34秒。それまでにデストロイが落とされるかどうか。

 

「ルナマリア、スウェン達の援護に回れ。シン、シールドを置いたまま3ブロック東に移動だ。行け、フィン・ファンネル!」

 

腰部に折り畳まれた状態で装着されていた2基の試作型フィン・ファンネルが宙を舞い、シンが抜けた穴を埋める。リチャージが出来ないファンネルを切るなら今しかない。

 

ファンネルがエネルギーを使い果たし、落下する頃になってもデストロイの撃破の報告が来ない。スウェンがアグネスの援護をする形でデストロイとの交戦は続いているが、ラムダの機動力が活かされていない。駄目だな。コンテナの到着には間に合わない。

 

「アグネスは下がれ。ルナマリア、援護してやれ。シン、オレに続け。スウェン、2ブロック後退して合流しろ」

 

『なっ、隊長!まだやれます!』

 

「下がれ、時間が無い」

 

WR形態で空へと上がり、シンとスウェンがそれに追従する。

 

「フォーメーション・ジャベリン、行くぞ!」

 

『『了解!』』

 

WR形態で一直線に並び、デストロイに向かって突撃する。デストロイはオレ達を撃ち落とそうと、胸部のスーパースキュラにエネルギーが集束していき、放たれる瞬間という最大の隙にロングライフルを叩き込む。

 

スーパースキュラのエネルギーが出口を失い、デストロイ内部で解放されて装甲の継ぎ目から炎が上がる。だが、これでも完全に沈黙しないのがデストロイだ。

 

両腕が本体から離れ、ビームが放たれる前に近づいたスウェンとシンがビームサーベルですれ違い様に切り捨てる。最後に3機でコックピット部にビームを叩き込むことで完全に沈黙する。

 

それと合わせた様にセラフ級万能母艦ミカエルから射出されたコンテナが戦域に到着し、中から大量のミサイルが撒かれる。それらの最終誘導をサイコミュを通して行う。

 

戦場が一瞬にして静かになる。現地軍も一瞬、何が起こったのか理解できずに立ち止まる。

 

「状況終了。ロンドベル隊は警戒を怠らず、市外線上にて待機。此方は世界平和監視機構コンパス、両軍に再度通達する。我々はあらゆる軍事的侵攻を許さない。それは追撃をも含む。これ以上の戦闘行為を我々は許さない」

 

追撃のために歩を進めようとするジンにロングライフルを向ける。

 

「恨むなとは言わない。だが、抑えろ。今ならまだ助かる命もある。恨みを晴らすために、今ある命を見捨てると言うのなら、貴様が見捨てられる命になるか?」

 

警告を受けてなお、ジンのパイロットは歩を進めようとするが、仲間のジンがそれを押さえつけて下がる。

 

 

 

 

 

「ロンドベル隊5名、着艦許可を願います」

 

「サンダルフォンへの着艦を許可する。久しぶりだな、ヤマト中佐」

 

「お久しぶりです、バジルール大佐。コンパスの発足式以来ですね」

 

「お互いに忙しいからな。ここに来る途中、打ち捨てられたハンニバル級があったが中佐か?」

 

「ええ、フラガラッハを。状況に変化は?」

 

「多少だが。ブリッジで説明しよう」

 

「スウェン、皆で休憩を。場合によってはすぐにミカエルに戻る」

 

「了解しました」

 

バジルール大佐と共にブリッジに上がり、スクリーンに地図が表示される。

 

「今までの活動範囲と戦闘後の撤退進路から拠点と思われるポイントが絞られた。最も、移動拠点の1つだと考えられている」

 

予想地点の情報を見てみれば旧時代の砦と思われる建造物が映し出されている。

 

「ここまでしてテロを起こす気がしれないですね。物資の貯蔵場でしょうか?」

 

「そう見て間違いないだろう。ナガイ少将が偵察を出しているそうだ。上に戻ってから直接聞くことになるだろう」

 

「場所的に少し時間がかかりそうですね」

 

「ああ、それに加えてファウンデーションが絡んできた」

 

「ファウンデーションが?」

 

「ある程度の絞り込みまでは情報部が行ったのだが、確定情報を持ってきたのがファウンデーションだったそうだ」

 

ゼータ+強奪事件の時点で胡散臭いとしか言えなかったが、ここで介入してくるか。目的がはっきりしない上に不快な連中だが、それを出すようなことはしない。

 

「対価にコンパスへの参加を求めているそうだ」

 

「新国家としての後ろ楯を求めて来ましたか」

 

「そうなるな。恐らくだが、クライン総帥とアズラエル理事、両名がファウンデーション入りを行う。その後、ブルーコスモス残党軍の討伐を行う流れとなる。なお、護衛と討伐軍してミカエル、サンダルフォン、アルバトロス、アウドムラがファウンデーションに入港する予定だ」

 

「アルバトロスとアウドムラまで投入するのですか?」

 

「不測の事態を避けたいそうだ。戦力が揃っていればナガイ少将とヤマト中佐ならどうとでもするとな。期待されているな」

 

出来る限りのことはするだけなんだが、期待には応えないとな。

 

「ナガイ少将からだ。補給が済み次第、速やかに帰投せよ。ロンデニオンで総帥と理事を乗せてファウンデーションに向かうそうだ。サンダルフォンやアルバトロスにも母港で整備補給の指令が下った」

 

幾らなんでも早い。ファウンデーション、一悶着あるな。だが、ニューは間に合わない。サイコフレームの精製が上手く行かない。既存のサイコミュでは足りないのだが、代替案が無い。仕方なくバイオセンサーを搭載した試作機は用意したが、果たしてそれでブラックナイト相手に対抗できるか。

 

「補給が済み次第、宇宙へ上がります」

 

「ローエングリンは必要ないのだったな?」

 

「ええ、ラムダなら設備無しでMSを宇宙まで運べます」

 

コンパスが設立されるに至った際に司令であるナガイ少将がMSに求めたのが展開力、いかなる場所へも最速で現地入りし、素早く行動することだった。重力下でMSを2機懸架できるSFS能力。増設装備・設備を使用せずにMSを1機を懸架した状態での大気圏離脱能力。ラムダと前機種であるシータにはそれだけのものが求められた。結果としてラムダ3機と他に2機の組み合わせの増強小隊がミカエル所属のMS隊だ。増強小隊2つに直掩機2機がミカエルに所属するMSの内訳だ。

 

今回も補給さえ済めば問題なく衛星軌道上にいるミカエルの元まで帰投出来る。

 

「気は抜けんな」

 

「ええ、お互いに。では、失礼します」

 

 

 





ラムダ
ベータ系列の可変MSでミノフスキー・イヨフラネスコ型熱核反応炉を搭載した第3世代型に属する。圧倒的なエネルギー精製量から従来のビーム兵器ではオーバーロードを起こすために互換性を失ってしまった。(第3世代型の標準型ビームライフルがアグニ並の威力)
世界平和監視機構コンパス設立時に司令であるナガイ少将からの要求により、宇宙、地上を問わずに戦力を素早く展開するための足代わりが本機と前機であるシータに求められた最大の特徴である。
重力下でMSを2機懸架できるSFS能力。増設装備・設備を使用せずにMSを1機を懸架した状態での大気圏離脱能力。
これらを解決するために強力なエンジンがMS時の脚に当たる部分に2基搭載されている。そのため、上半身と下半身の重量バランスが悪く、内蔵火器と多機能装甲を上半身に装備することでバランスを保っている。
内蔵火器として両腕に2連装グレネードランチャー2基8発、腹部メガ粒子砲1門、胸部90ミリガトリング砲2門が搭載されている。
両肘・両膝にビームシールド発生基が取り付けられており、いかなる状態でもビームシールドを展開出来ることで非常に高い防御力を誇る。


ラムダ・スタンダード
ラムダにスタンダードアーマーを装着した機体。増加装甲とWR形態でも使用可能な肩部ビームガトリングを装備している。スタンダードの名の通り、これがラムダの標準装備であり、これに合わせてOSが組まれており、扱いやすい装備となっている。

ラムダ・アサルト
ラムダにアサルトアーマーを装着した機体。増加装甲はコックピット周りだけであり、各部に追加のアポジモーターを装備することで反応性を向上させている。その分、操縦はピーキーになり、パイロットの好みが分かれる。

ラムダ+
サイコミュを搭載したキラ・ヤマト(アムロ・レイ)専用機。隊長機として通信機能の強化とサイコミュを搭載したこと以外はラムダ・アサルトとの違いは無い。





セラフ級万能母艦
コンパス部隊の設立に合わせて新造された4隻の母艦。大西洋連邦のあらゆる技術がつぎ込まれた艦であり、ミノフスキークラフトによりあらゆる戦場に適応する。単艦での大気圏離脱・突破能力、重力下での滞空能力、慣性制御による無理のない重力下でのバレルロールが可能となっている。装甲はVPS装甲であり、また特殊兵装によりビームに対しても強くなっている。その分、武装は従来の物のアップグレードで落ち着いている。
MS搭載数は12機+α。MS以外に支援用のSFSや無人偵察機、作業機などを搭載している。
ある程度の工作機能も搭載されており、資材から弾丸やミサイルや装甲などを生産することも出来る。これは後述のコンテナによく使用される。
コンパス部隊のMS隊の隊長はセラフ級万能母艦に戦場でのサポートを要請することが出来、各種装備を搭載したコンテナの投下や支援砲撃で援護を行う。これらを正確に行うための軌道計算などを行うためのスパコンも本艦の特徴の1つであり、その恩恵により各砲の命中精度も他の艦を圧倒的に上回る。
それらを踏まえた上で本艦の最大の特徴は新造された4隻全てが艦長の好みで設計が行われている。それによってセラフ級ではあるものの外観すら異なる。


ガーディアンビームシールド
ビームシールド発生装置付き実体盾。発生するビームシールドは上部に2枚分、左右に5枚分の広さを誇り、壁として使用することを目的として開発された。これはコンパスの活動方針上、防衛線が繰り広げられることが想定されており、援護側のMSや施設、民間人を守るための装備である。莫大なエネルギーを消費するため、20分ほどで使用できなくなる。ミノフスキー・イヨフラネスコ型熱核反応炉搭載MSから電力を供給することが可能。



シン・アスカ
大西洋連邦所属のMSパイロットで階級は少尉。正史とは異なり、オーブの裏の顔を知り、国を飛び出した家出子。偶然にも交渉のためにオーブを訪問していたアザゼルに忍び込み、そのままナガイ准将に保護されることになる。ナガイ准将からは国を守るための裏と闇についての教育をされ、一度は素直に家に戻るが、オーブが戦場になった際に政府の対応に嫌気が差し、再びナガイ准将の元に向かう。その後、亡命を行い、晴れてヤマト少佐の元に配属される。(運命本編前)
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