10代目雲の兄弟 霧雲の守護者になった者   作:白炉丸

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霧雲 拾捌

 ミルフィオーレ日本支部に警報が鳴り響く中、入江はモニター越しに、沢田綱吉たちの姿を目にした。

 

 

「何だ、これは…。なぜ、、ここに こいつらが…

 

ボンゴレがいるんだ!!!

 

 

 

「ボンゴレアジトはどうなっている!! 強襲隊との連絡はまだ取れないのか!?」

 

「ハッ

一向に電波障害がおさまりません」

 

「………、、ハメられたな」

 

 

「ボンゴレの電気施設を破壊したために起きている電波障害 という報告はでたらめだったんだ…。これは、事故をよそおったやつらの罠だったんだ!!」

 

「入江様…」

 

「まず このやかましい警報を切ってくれ!!

ボンゴレアジトへ偵察を送れ!! 少人数でいい」

「ハッ」

 

「警備システムサーバーへは C ランク以上の兵を回せ!!」

「了解っ」

 

 

 

「だが、なぜ今まで気づかなかったんだ。監視カメラには映らなかったのか」

 

『カメラに偽景(ぎけい)フィルターをつけられてっからね』

 

 入江が疑問を零した時、基地内のボンゴレを映していたモニターが切り替わり、アフロヘアーの女が画面に映った。

 

 

『ハーイ、大将』

 

「アイリス!!」

 

『あいつらの通ったルートには、いつもと変わらぬ光景が映し出されるように、このフィルターが設置されてたんだよ。まっ、ステルスリングを使えば、取り付けは可能だぁね』

 

「アイリス、おまえ…奴らの潜入に気付いていたのか!?」

 

『いんや。アタイが気づいていたのは、()()だよ。  格納庫に震動があった時に映し出された画像の一部に、()()があったもんでね』

 

「格納庫?」

「ハッ

周辺から震動が確認されていたのですが、私の判断で入江様には…申し訳ありません」

 

 チェルベッロが入江に頭を、頭だけを下げる。

 

 

『色んな失態(ポカ)が重なってしまったようだねぇ』

 

 モニターの映像が引かれ、アイリスの全身が、そして、後ろ手に手足を縛られている筋肉ダルマが映る。

 

「!! あいつは、デンドロ・キラム!!」

 

『ただ、この異変に気付いたのはアタイだけじゃなさそーだよ。 あん時の様子じゃ、ジンジャーとターバンオヤジも気付いていたねぇ』

 

ザザッ

『ん?』

 

ザザーー

 

「!!」

 

突如として、全てのモニターの映像が砂嵐へと変わり果てる。

 

 

「警備システムサーバーが破壊されました!! 

警備システムダウン!!」

 

「何をしている!! 早く誰かを向かわせろ!!」

 

「それが、ボンゴレアジト強襲に C ランク以上が()かれておりまして…」

 

「そんなことはわかってる!! 誰か近くにいないのか!?」

 

「ブラックスペルのスパナ B ランクが、B(地下) 9 F()で 整備中です!」

 

「スパナ? 奴がいたのか…ツイているぞ。

個人とのモニター通信はできるな?」

「ハッ」

 

「繋いでくれ」

 

 

 入江の命令で、モニターに金髪作業服の男が映し出された。

 

 

「やあ スパナ、僕だ。ボンゴレが B 8 F の警備システムに侵入して破壊した。君にただちに迎撃してほしいんだ」

 

『………。うちのは飛び回るんでナビが欲しい。

この基地の細かい裏道までわかる3 D マップをダウンロードしてよ』

 

「そ…そんなトップシークレット…」

 

「よかろう。許可するよ、スパナ」

 

「入江様!!」

 

 入江は兵士の言葉に耳を貸さずに、飴を食べているスパナと話を続ける。

 

 

『………。警備システムが使えないなら、敵の逃避(とうひ)ルートは限定で来た方がいい。メインルートにあるゲートをすべて閉じてよ』

 

「わかった、ただちにやらせる。だが、アレは細い裏道を通れるのか?」

 

『うん。

 

 

通れない所は壊す』

 

 

 

*

 

 

 

 スパナとの通信を切る。

 

 

 

「いいんですか? この基地の全マップを渡してしまって……、トップランクとはいえ、スパナ氏はブラック…」

「今はブラックもホワイトも関係ない。我々はミルフィオーレだ」

 

 

 兵士の言葉を入江は遮り話す。

 

「僕も技術畑出身だからニオイでわかるんだ。

彼は機械への純粋な熱意で勤めてくれている。信頼できる男だよ。

現に彼のチューンしたストゥラオ・モスカは、ミルフィオーレ最強クラスのスペックを誇っている。ノーマル・モスカを一般車両とすれば、フォーミュラマシンと言えるほどのね」

 

 

 

 

****

 

 

 

 

「どうなんだ? スパナから連絡あったか?」

 

「いまだありません。

しかし用水路で爆発が確認されています」

 

「!! ……戦闘だな? 誰とだ!?」

 

「わかりません。強制的にモニター通信を開きましょうか?」

 

「……いや、いい。

戦闘中は気が散るから通信は入れるなと言われている…

ピンチになれば助けを求めてくるだろうし、戦闘が終われば何かしら知らせが来るはずだ」

 

 そんな入江にチェルベッロが報告をしに来た。

 

「入江様」

「現状の把握と、対策シュミレーションが完了しました」

 

「ごくろう」

 

「確認されている敵の数は5名。 敵の侵入目的を主要施設の破壊と仮定した場合、考えられる敵の優先破壊対象は、メインコンピュータールームで確率は42%。次に第一通信指令室で28%。そして入江様の研究室12%、その他と続きます」

 

「そうか…」

 

 

「ですが、我々はどれもボンゴレの手に落とすつもりはありません」

 

「ん?」

 

「そこで、戦力を3点に分け、それぞれに配備、警護することを提案します。

敵が集中していた場合は、空いたものをフォローに向かわせればいいかと」

 

「なるほどな。

で、その戦力というのはどうなっている」

 

「戦歴のある C ++ランク以上の者に許可を持たせ 配備するつもりですが、謹慎中の者の処分により戦力が大きく変わっていきます」

 

「第3アフェランドラ隊のことか…、

………わかった。彼らも戦力に数えてくれ」

 

「はっ

では現在、基地にいる C ++ランク以上の戦士をリストアップします」

 

「第3部隊 電光(でんこう)γ(ガンマ) ブラックスペル。

同じく、嵐炎(らんえん)の太猿 ブラックスペル。

第12部隊 妖花(ようか) アイリス・ヘプバーン 及び死茎隊(しけいたい) ホワイトスペル。

第8部隊 魔術師の人形(マジシャンズドール) ジンジャー・ブレッド ホワイトスペル。

第7部隊 白の殺戮者(さつりくしゃ) バイシャナ ホワイトスペル。

第9部隊 鬼熊(おにぐま)使い ニゲラ・ベアバンクル ブラックスペル。

そして、幻騎士(げんきし) ブラックスペル」

 

「配置は、幻騎士、アイリスをコンピュータールームへ。司令室をγ(ガンマ)、太猿、ジンジャー。研究室をバイシャナとニゲラで固めるつもりです」

 

「研究室の配置がひっかかるな。

とくにバイシャナ……奴とあの匣は危険だぞ」

 

「だからこそ戦力的にぬかりのない配置かと…。

例の件でしたら、まさかこの緊急時に…」

 

「こんな時だからこそだ!!

あの男を野放しにするな!! 静止する力が必要だ」

 

「はっ。

では、幻騎士を研究室に向かわせます」

 

「そうしてくれ」

 

 

 

「配置を各人に伝達せよ」

 

「はっ」

 

 チェルベッロは入江からの命令を部下を通して連絡させる。

 

「ん…? さすが歴戦の猛者は違いますね」

 

「どうした」

 

「すでにニゲラ氏は自分の判断で研究所に向かっている模様です」

夜の炎を創り出す為に必要なモノはなんだと思いますか?

  • 未来を考えられなくなった「絶望」
  • 何も変えられないという「あきらめ」
  • 現状に対する「怒り」
  • スキなモノ(人、物を害された「憎しみ」
  • 上記を含めた「負の感情」の集まり
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