今週、2回目の投稿になります。
「炎エネルギー、全ブロック内バイパスへの浸透確認。稼働ブロック移動開始」
入江が
炎を注入している右手をそのままに、左手で
「随分遊んでくれたな、ボンゴレの鼠ども。後悔させてやるぞ。今度はおまえ達が ボンゴレリングを狩られる番だ。
連中の位置は分かっている。しかるべきポイントへ連れていってやる。
F10ブロックを2-4-2へ」
‘‘メローネ基地’’
厳密には匣兵器ではなく、リングの炎により変形する巨大建築物。
白蘭の命令で 正一が最先端の科学力を使って設計した最新のアジトで、
晴の活性エネルギーによって各ブロック
この基地のほぼ全ての部屋は立方体で分割することができ、各階には同じく立方体の形に空いた何もない空間がある。
その空間を使いスライドパズルの様に各
「成功だ。
基地内の電気系統の全コントロールをこの部屋に移行し、監視カメラも復旧しつつある。
リング探知システムは使えないが、大した問題ではない。後は連中とボンゴレリングをひとつずつ摘んでいくだけだ」
**
「幻騎士と山本武の接触も成功したな。
残りの鼠など幻騎士さえいればどうとでもなる」
スクリーンを見ながら状況を確認している入江は、兵士から声をかけられた。
「入江様。司令室より報告が2つ」
「何だ」
スクリーンに司令室の映像が映し出される。
『入江様! ボンゴレアジトから偵察部隊が帰りました』
「帰った? 今まで報告はなかったのか?」
『雲雀恭弥に感づかれ 無線を破壊された模様です。ニコラ隊長に代わります』
画面が移り変わった。
そこには 負傷し、包帯を巻いている男が3人映っている。
『入江様、雲雀恭弥との戦闘は継続中‼︎ こちらの負傷者は相当な数です。
ですが現時点ではこちらが優勢‼︎ 雲雀恭弥を倒すのは時間の問題です‼︎』
「そうか、相手を考えれば満足すべきなのかもな…… ご苦労…休め」
一度 通信を切る。
「2つ目の報告は何なんだ?」
『ハッ』
『スパナ氏のモスカの
「・・何だと? スパナは何と言っているんだ?」
『それが、連絡がつきません!』
「どういうことだ⁉︎ スパナを叩き起こしてでも事情を聞け‼︎」
「
『もうやってるよ、大将。ところが
画面に新たな映像が映る。
そこは
「アイリス‼︎ ジンジャー・ブレッド‼︎」
『しっかし驚いたよ。この基地がビックリパズル構造になってたなんてさ』
「嫌味なら後にしてくれ‼︎ スパナはどこだ⁉︎」
『この基地内のどこかにボンゴレと共にいる可能性が高いです。ボンゴレをかくまっている可能性もある』
「なぁ!? スパナが裏切ったというのか⁉︎」
『私達は今から奴とボンゴレを捜索するつもりだよ。了解してくれるね?』
『もし、スパナ氏が寝返っていた場合はどうします♪』
「……………抵抗するようなら殺してもかまわない。白蘭さんには僕か報告しておく」
「やっぱ、この基地の大将はあんたしかいないね
******
幻騎士によって山本武が倒されたことをモニターで確認した。
「幻騎士の勝利が確定的となりました」
「当然だな。幻騎士は白蘭サンの懐刀……強すぎる男だ。
これで雨のボンゴレリングの回収が叶うな。他はどうなっている?
大空のボンゴレリング。ボンゴレ10代目とスパナは見つかったか?」
入江は基地を走り回っているジンジャーとアイリスに連絡を取る。
「いいえ。1から3番ドックでは発見できませんでした。
そちらは? アイリス」
『実験場にもいなかった。となると、4番ドックだね。まかせな大将』
「確かだろうな」
『ああ。追いつめたと言って間違いないよ。
スパナなんて機械いじれるとこにしかいられないんだから』
「気を抜くなよ、アイリス」
『侵入したボンゴレ10代目わやブッ殺して、大空のボンゴレリングをぶんどればいいんだろう?』
「ああ、まかせたぞ」
アイリス達との通信を切り、入江はチェルベッロに話しかける。
「嵐のボンゴレリングの回収はどうだ?
「いいえ まだです。ですが、突入部隊が到着。いつでも獄寺をしとめられます」
「よし。完璧だな。ボンゴレのガキ共を返り討ちにし、ボンゴレリングを手に入れれはま白蘭サンも大満足だ」
「突入させますか?」
「いや、待て……」
モニターには、
二人は最後の最後に全力の攻撃を撃ち合った。
「強力な炎のスパークにより内壁を破損、室内の温度計が振り切れています」
「これでは…、相打ちか……お粗末だな、
「突入隊への指示はいかがなされますか?」
「爆破がおさまり次第 突入だ。
嵐のボンゴレリングの回収わや最優先にな」
そのとき、緊急通信が入り、モニターに兵士が映る。
『入江様!!大変です!』
「!? どうした!」
『新たに何者かが基地内に潜入したもようです』
「何!?」
『見張りがやられました!! 敵は偵察部隊になりすましていたとのことです!!』
「なりすましていただと!? 術士か!?」
『恐らく、霧の幻術を使ったのだと思われます』
「帰ってきた偵察部隊だったんだな!? 何人だ!?」
『今 確認中です!!』
「ボンゴレの援軍と見るのが自然だな……何としてでも見つけ出せ!!殺しても構わない!!」