1/11追記 誤字修正しました。
崖から落ち行く中、凜弥と恭弥の二人はボンゴレ匣を開匣した。
「
「クピィィィ!!」
恭弥は〈
そして凜弥が開匣したボンゴレ匣は〈
「 増えろ、
「クワァァァ!」
〈
足を着けた二人はそれぞれを見上げ見下げた。
そして何を言うでもなく戦いを続ける。
霧雲カラスと雲ハリネズミの双方は、主人の無言の命令に従いその数を増やし、空中辺り一面に無数の足場を浮かべた。
不安定な足場の中、崖を背に、足場にしていたカラス達から、空中に点在するカラスと球針態へと次々に飛び移り恭弥に迫る。
恭弥もそれを黙って見ているでもなく、凜弥と同じ様に足場を利用して駆け出す。
先に仕掛けたのは恭弥だった。
球針態から飛び上がり、トンファーで凜弥の顔面を狙う。
「 言っただろう? 甘いって 」
「っ!」
対するように凜弥が繰り出したのは上空からの踵落とし。トンファーが振りかぶられるより速く、前転し勢いを付けた踵落としを恭弥の頭 目掛けて振り下ろす。
その踵落としに、恭弥はトンファーを 攻撃から防御へと回す。攻撃を反らすには体勢も悪く、そもそも行動を起こすには遅すぎた。両腕のトンファーを頭上へとかざし踵落としを防ぐ。
しかし、筋力に重力&回転エネルギーが加わった攻撃を下から、それも支えが一切ない空中では受け止めることが出来ず。一瞬の拮抗もなしに恭弥は真下へと落とされる。
「 まだまだだよ、恭弥。君の攻撃は、僕にはまだ届かない 」
凜弥はカラスに着地し、落ちた恭弥を見下ろす。
恭弥は球針態になる前の、
恭弥は立ち上がり凜弥を見上げた。その顔は どことなく
凜弥は疑問に思う。攻撃を当てられ吹き飛ばされた時、いつもなら眉間にシワを寄せ不機嫌になる恭弥だが、今回は何故か機嫌がよくなっている。
恭弥が凜弥に向けて指を差した。
「届いたよ。貴方に」
凜弥はハッして先程恭弥を蹴り落とした足を見る。そのズボンの裾には、小さいが、確かな引っかき傷が刻まれていた。
凜弥は恭弥の両の手に視線を向ける。恭弥が持つトンファーだが、形状が変わっていた。
「 ……仕込みトゲ、か。やられたよ 」
恭弥が持つトンファーは、一見なんの変哲もないがその実は違う。トゲやら鉤爪やら、様々なものが仕込まれている特注の仕込みトンファーだ。
凜弥は苦笑いした。それは自分も使った事はあったが、久しぶり過ぎて意識から除外していた。だがそれで傷を付けられたら元も子もない。凜弥は、死の気配のない弟との戦闘だ、と軽視していた気を引き締めた。
恭弥「(`・ω・´)ドヤ」
霧雲の綴りはコレ→「stratus」
また中途半端…。形態変化したい。