今回の話も1000文字いかない〜。って悩んでたのにいつの間にか2000に届いてたのは笑った。
前ページの後書きにも貼ったけどここにも貼らせてもらいます。
下手っぴ
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誤字やおかしな日本語があれば報告してくれるとありがたいです
「……お前、いったい姫とどういう関係だ」
「!!
凜弥が案内をし、並盛山へ行く道すがら、警戒し唸るように
「それはオレも気になってたぞ。凜弥。お前がユニのことを知っているということは、もとの時代ですでに会っていたということか?」
「おじさまも…」
同じ様に問いかけたリボーンや他の皆も気になっていたようで、凜弥に視線が集中する。
凜弥は注目されていることを気にすることなく、チラリと背後に目を向けたのみで、そのまま目的地に向けて歩きながら彼らの問いかけに答えた。
「 そうだよ。君達と出会う数年前に、とある人物から依頼を受けてね。依頼内容はユニの護衛。短い期間だったけどその間ユニと行動していたのさ。
だから、関係性と言うなら用心棒と護衛対象、というのが一番近いかな 」
「なに?」
「とある人物だと?」
「 あぁ。まったく、強かな女性だったよ。この僕を脅してくるなんてね 」
そう言った凜弥は静かに
鋭い視線を向けてくる二人に背を
「一体誰だ。お前に依頼をした人物ってのは…」
γの問に凜弥が答えるよりも早く、ユニが微笑みながら口を開いた。
「……母です。凜弥さんに私の護衛を依頼したのは、母なんです」
「なんだと」
「アリアが…」
目を見開くγ。リボーンとラル・ミルチがユニを見やった。
「 大空のアルコバレーノが持つ 予知の力。おそらく彼女はそれを使って僕の先回りをしていたんだろうね。そうでなくては、世界中を渡り歩いている僕とピンポイントで遭うことはできないだろうし。
だけど僕も、何故彼女が僕にユニの護衛を依頼してきたのかはわからない。彼女とも、依頼を受けた時と終えた時の2回程しかまともに会ってはいないから。
ユニ。君は何か知っているかい? 」
「いいえ、母からは何も。ですがきっと、なにか意味があったのだと思います」
「 僕もそう考えているよ 」
そんな話をしている間に、凜弥達は並盛山の野営地に辿り着いた。
「 ここだよ 」
「やっとついた〜」
野営地には、先程 霧雲烏達が運んでいた荷物が降ろされている。荷物の上には一羽のカラスが留まっていた。月白色のそのカラスは凜弥達を見つけると、一つ鳴き声を上げて翼をはばたかせた。
それを見届けた凜弥は霧雲烏に空の匣を向ける。
「 おつかれ、君は戻りな 」
凜弥がそう言うと、カラスは返事をするように短く鳴いた後、その体は灰色の炎と変わり、炎は匣へと飛び込むように仕舞われた。
凜弥が霧雲烏を匣に戻している内に綱吉達は荷物を開き、中から使えそうなものを取り出していた。
寝袋や治療セットなどで怪我人の処置をし、既に水を入れてあるウォータータンクで喉を潤す。
「10代目、オレは燃やせる物を探してきます」
「まって獄寺君、オレも行くよ」
10代目にそんなことをさせるわけには。オレも何かしたいんだ。と話している彼らの脇を通り荷物を確認した凜弥は二人に声をかける。
「 そこ二人。そんな事はいいから、コレ組み立てて 」
凜弥は荷物から片手で持てる程の大きさ箱を取り出し、獄寺に渡した。
「コレはなんだ?」
「 いいから日が落ちる前に。少し離れてから中央辺りに設置して。あぁ、こっちの箱も一緒に運んで 」
凜弥はもう一つの箱を綱吉に渡すと、有無を言わさず二人の背を押し、自分は引き続き荷物の確認へと戻った。
一人か二人だけならリュック一つで事足りるんだけどね。こんな大人数の野営セットなんてすぐには準備できなかった。
そも匣を使えば、野営セットを匣の一つか二つに仕舞っていればこんな大荷物なんて運ばなくても良かったのかもしれないね。
まあ、過去から来た僕がそんな事を知っているのもおかしな話か。
そんな事を考えている凜弥の元へ一つの影が近づいた。
「ちゃおッス」
「 やぁ、晴のアルコバレーノ 」
凜弥に話しかけてきたのはスーツの似合う呪われた赤ん坊、リボーンだ。
「 彼女達との話はもういいのかい? 」
「あぁ、ひとまずはな。凜弥、お前はこういう野宿は多いのか?動きが手慣れてるように見えるぞ」
「 まあね。旅では人が居ない所に行くこともざらだからね。今まで様々なサバイバルツールに触れてきたけど、流石に10年後の道具は始めてだったからな。便利な物が多くてね 」
「ツナ達が広げてるアレもか?」
「そうだよ」
現在綱吉と獄寺は、凜弥が先程渡した箱から取り出した火起こしストーブを組み立てていた。彼らの傍らには木炭が詰め込まれているもう一つの箱が置かれている。
「凜弥さん!」
凜弥の元にユニが近づいてきた。
「お話中ごめんなさい。凜弥さんに少しお話があります」
「 …あぁ、わかったよ、ユニ。それじゃあ僕は行くよ。
、、沢田綱吉! 」
「はい!!」
「火はこれで付けな」
ユニに呼ばれその場を離れる前に、凜弥は綱吉に声をかけた。
返事をし振り向いた綱吉に、凜弥はその手に持っていたファイヤースターターを投げ渡す。木炭の箱に麻の繊維も入れておいたから火は簡単に起こせるだろう。
そうして凜弥はユニの誘導で彼らから少し離れた場所へ移動するのであった。