ブレンド・BS   作:牧弥潤巳

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第5話です。投稿後にタグ追加します。それではどうぞ!


得のある話の裏には必ず何かがある。

春休み・・・基本的には1週間から2週間前後の比較的に短い休み。その春休み最終日というなんとも憂鬱になりかける日に・・・

 

晴翔「え、えっと・・・なんのご用件があって呼び出したのでしょうか・・・学園長。」

 

俺の通ってる高校、一ノ瀬学園の学園長に呼び出しくらった時点で、もう嫌な予感しかしない俺、紅晴翔だった。

 

学園長「ふむふむ。紅晴翔君。ずば抜けた教科はないものの、全教科8割以上の成績を維持、生活態度も申し分ない。加えてアルバイトとの掛け持ち、ならびにバトルスピリッツでの大会5連覇。非常に優秀な生徒だ。」

 

晴翔「は、はぁ。それで・・・実際の用件は。」

 

5連覇まで知ってるとは思わなかったけども、話を聞くために用件を聞き直した。

 

学園長「あぁ、そうだったね。紅君。君は特別VIP推薦を知っているかね?」

 

晴翔「あぁ、はい。確か成績が特に優秀な生徒が選ばれる、付属の大学に無試験で入れて、学費を学園側が持つっていう、アレですよね。」

 

学園長「そう。君をその、特別VIP推薦に入れようかと考えている。」

 

・・・嫌な予感が的中した。できることならもう帰りたいんだが、流石にそれは失礼すぎるので、最後まで話を聞くことにした。

 

晴翔「・・・はぁ、それで?」

 

学園長「随分と暗いね。普通は喜ぶ物だと思うのだが。」

 

晴翔「・・・普通はね。」

 

学園長「?」

 

この人は少し動揺したようだ。

 

晴翔「そんな特別な枠をわざわざ差し出すということは、何か相応の条件があるんですよね。」

 

そう。そんな良い話がタダで舞い込む程、世の中は甘くはないということ。簡潔に言えば、絶対面倒な事が一緒に来ると考えたわけで。学園長が押し黙るのを見て、図星だと思い、やっぱりかと心の中でため息を吐いた。

 

学園長「・・・察しがいいね。そう。君を特別VIP推薦の枠に入れるが、条件がある。・・・入りたまえ。」

 

「失礼します。」

 

ノックが聞こえた後、2人の少女が入って来た。見た瞬間頭が真っ白になった。いいや、ならざるを得なかった。

 

学園長「君も知っていると思うが、我が校に去年入学してきた天才。古橋文乃君と緒方理珠君だ。」

 

知らない訳がない。この2人は俺と同学年。いや、それ抜きにしても、この学園でその名を知らない人はいない。

 

緒方理珠・・・数学・物理系の科目で他の追随を許さない。身長が143㎝と割と小柄な為、別名【機械仕掛けの親指姫】と呼ばれている理系の天才。

 

古橋文乃・・・現代文・古文・漢文といった文学においてひたすらトップを駆け抜ける文学の天才だが、普段の授業では居眠りをしている為、別名【文学の森の眠り姫】と呼ばれている。

 

しかし、なんでそんな天才2人が絡んで来るんだ、全く理解できないんだけど。

 

・・・え?俺?いや他の人にはバトスピやってるって言ってないから全然噂になってないぞ。ぼっちじゃないからな?友達は少なからずちゃんといるからな?

 

学園長「紅晴翔君!君を特別VIP推薦に入れる条件として彼女達の志望大学合格を目指した教育係を命じる!」

 

晴翔「・・・はぁ?」

 

・・・本当に良い話にはロクなことがなかった。

 

 

晴翔「・・・」

 

「・・・」

 

だんまり状態がかなり続く。いやまぁ仕方ないんだけども、同じ科目の時に同じ教室なのに覚えられてないのは地味に傷ついた。

 

晴翔「えっと・・・とりあえず今日俺今からバイトだから、今回はそこでやるか。色々事情も聞きたいし。」

 

文乃「う、うん。」

 

とりあえず今日はスティーレで勉強することになったけど、わかんねぇ。俺がこの天才2人に何を教育すんの?逆に教育する箇所あんの?ないと思うんだけど。てかないんじゃねぇの?

 

理珠「教育係、これで何人目になるんでしょうか?」

 

晴翔「ん?」

 

理珠「もちろん生徒では初めてですが、どうせあなたもこれまでの先生達と同じように、私達を見捨ててたらい回すに決まってます。」

 

緒方が冷たく言い放つと、古橋はいきなり涙ぐむ。

 

晴翔「ちょっ、捨てられた仔犬のような目・・・あのな、頼まれた以上、たらい回すなんてことはしねぇよ。これでも頼みごとには慣れてるからな。」

 

文乃「本当!?良かったね!りっちゃん!」

 

古橋はいきなりテンションが上がったけど、緒方はまだ疑っているようだ。信用されてないな。まぁ無理もないけど。

 

晴翔「着いたぞ。」

 

文乃「喫茶店?」

 

晴翔「【スティーレ】、俺がバイトしてる所だ。多分他の人達も入ってるはずだから入っても大丈夫だと思うぞ・・・おはようございまー・・・す。」

 

入ると小学生くらいの女性が店長の上に乗っかって髪を引っ張っていた。

 

苺香「えぇと、紅さん、おはようございます。」

 

晴翔「ん。おはよう。・・・どうかしたか?」

 

苺香「あの、何故一ノ瀬学園の天才2人が紅さんといるのですか?」

 

晴翔「あぁ、それは・・・」

 

桜ノ宮に一応事情を説明すると・・・

 

苺香「教育係?天才のお2人にも苦手なものってあるんですね。少し意外でした。」

 

晴翔「ていうか話を聞く限り、俺と同じ高校だったんだな。」

 

苺香「はい。明日から高校2年です。」

 

晴翔「マジの同い年じゃねぇか。」

 

苺香「そうですね。」

 

フリーズしていた2人が現実に戻るとあたふたし始める。まぁ仕方ないか。小学生くらいの女性が大人に乗っかってるんだから。

 

文乃「え!?小学生が大人に暴力を!?」

 

なんかもう一度見ると今度は背中に蹴りを入れていた。確かに傍からみたらそうかもしれないけど、事情を説明するか。

 

晴翔「確かに見た目はアレだけど、俺らより年上だぞ。」

 

理珠「そうなのですか?」

 

麻冬「あら、晴翔。」

 

晴翔「おはようございます麻冬さん。今日確かシフト一緒でしたね。」

 

そう、彼女は星川麻冬さん。俺の少し後に入ったホール担当である。因みにその時俺はチャンピオンシップ決勝大会があったから入った直後の事は知らないけど、見た目抜きにしたら、普通に頼れるお姉さんって感じだ。あとホールに入ったら当然キャラがはいるのだが、それは後程説明しよう。

 

麻冬「おは。で、そっちの2人は?」

 

晴翔「実はカクカクシカジカで。」

 

麻冬「なるほど、勉強教えるのね。私は別に構わないわよ。少し教えながらだったらカバーできるし。」

 

晴翔「助かります。えっと、店長も大丈夫ですか。」

 

ディーノ「は、ハイ、大丈夫デスヨー。晴翔くんは本当に誰にも優しいデスネ。」

 

・・・誰にでも優しいんじゃないんですよ、それぐらいしか取り柄がないだけです。

 

麻冬「ほら、シャンとする。」

 

ディーノ「分かりまシタ〜」

 

・・・なんか麻冬さんが上司に見えるのは俺だけなのかな?

 

晴翔「つーわけだから、ちょっと待っといてくれ。着替えてくる。」

 

文乃「う、うん。」

 

麻冬「あ、それと晴翔。」

 

晴翔「はい?」

 

突然麻冬さんに呼び止められ、どうしたのかと思うと。

 

麻冬「2日遅れだけど、5連覇目おめでとう。弟達と携帯の中継で見てたわよ。」

 

晴翔「そ、そんな!あれ実際運勝ちでしたし、褒められるような事じゃ。」

 

麻冬「謙遜しすぎ。少しは胸を張っていいのよ?5連続で優勝なんて、そんな易々とできる事じゃないんだから。」

 

晴翔「あ、あはは・・・き、着替えてきます。」

 

その場にいるのが少し照れくさくなり、更衣室に向かった。教育係についてどうすればいいのかとかは着替えてからでいいか。

 

 

 

そう・・・そんな軽い気持ちでいた俺は予想を遥かに超えた現実に直面する事になるとは、これっぽっちも考えていなかった。

 




第5話終了です。それとデッキリストは誠に勝手ながらここで投稿したいと思います。文字数が余裕で足りませんでした。

晴翔の光導デッキ(序盤)

スピリット

超神光龍サジットヴルムノヴァ 3

光導神ゾディアックピオーズ 2

天星12宮炎星竜サジタリアスドラゴン 3

天星12宮氷星獣レオザード 3

天星12宮雷星獣ドラグ・タウラス 3

天星12宮光星姫ヴァージニア 3

天星12宮樹星獣セフィロ・シープ 3

天星12宮水星機アクエリーズナー 2

天星12宮鋼星騎スコルリッター 2

ネクサス

創界神ダン 3

馬神弾 2

侵されざる聖域 1

マジック

クローズドジェミニ 3

サジタリアスドロー 3

カプリコンホール 2

ブレイヴ

光導星剣ゾディアックソード 2


合計40枚

こんな感じです。当然デッキリストはどんどん追加、変更していくのですが、「なんでこれ入れてるんだよ」というのをコメントはお控えくださればと思います。デッキ自力で組むの下手なので、次回はいよいよ苺香初陣までのお話を投稿します。それでは、また!
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