こんにちは、桜ノ宮苺香です。なかなか見つからなかったバイトもようやく見つかり、これで夢の留学費を貯められそうです。今日も頑張って働きます!
自分に活を入れ、ドアに手を掛けてお店に入ったのですが・・・
苺香「おはようございます!・・・!?」
視線の先には、縮こまって泣いている店長さんと、店長の背中に乗っている小学生くらいの女の人がいました。
苺香「店長さん。何をしているんですか?」
思い切って店長さんに聞いたら泣き声で
ディーノ「苺香さん!助けてくだサイ!いじめられているんデスー!」
すると女の人が店長さんの頭にチョップを加えました。
???「自業自得でしょ?仕事中に寝るのが悪い。」
ディーノ「だって寝不足なんデスよ!大目に見てくだサイ!」
???「深夜アニメ見て寝不足なんでしょ?だったら録画してみればいいじゃない。」
ディーノ「リアルタイムで見ることに意味があるんデスー!」
連続でチョップを与えているところを見て、なんとなく微笑ましいなと思い。
苺香「店長さんって・・・子供さんに好かれやすいんですね!」
ディーノ「NOOO!!」
晴翔「おはようございまー・・・す。」
どうやら紅さんも来たようですが・・・え?一ノ瀬学園の制服という事は同じ高校のようですけど、何故天才と謳われている二人、古橋文乃さんと、緒方理珠さんと一緒にいるのでしようか。そもそも開店前なのに大丈夫なのでしょうか。あ!とりあえず挨拶をしなくては!
苺香「えぇと、紅さん、おはようございます。」
晴翔「ん。おはよう。・・・どうかしたか?」
苺香「あの、何故一ノ瀬学園の天才2人が紅さんといるのですか?」
晴翔「あぁ、それは・・・」
ひとしきり事情を紅さんから聞きました。特別VIP推薦に入れると聞いたのもすごいのですが、何よりお2人に苦手な科目があったのに驚きました。
苺香「教育係?天才のお2人にも苦手なものってあるんですね。少し意外でした。」
晴翔「ていうか話を聞く限り、俺と同じ高校だったんだな。」
苺香「はい。明日から高校2年です。」
晴翔「マジの同い年じゃねぇか。」
苺香「そうですね。」
文乃「え!?小学生が大人に暴力を!?」
店長さんの方を見たら今度は女の子に蹴られていました。するとこちらを、正確には紅さんを見ました。
麻冬「あら、晴翔。」
晴翔「おはようございます麻冬さん。今日確かシフト一緒でしたね。」
え?ここで働いている方のようです。ですが、先程までの行動を見る限り、店長さんの上司の方に見えてしまいます。
麻冬「で、そっちの2人は?」
晴翔「実はカクカクシカジカで。」
どうやら先程の件を説明してあるようです。
麻冬「なるほど、勉強教えるのね。私は別に構わないわよ。少し教えながらだったらカバーできるし。」
晴翔「助かります。えっと、店長も大丈夫ですか。」
ディーノ「は、ハイ、大丈夫デスヨー。晴翔くんは本当に誰にも優しいデスネ。」
確かに、ほぼ初対面の私の事情を知ったら、ここで働かせてくれるという話になったのは紅さんのおかげですし、感謝しています。
・・・一瞬、紅さんの表情が曇って見えたのは私だけでしょうか。
麻冬「ほら、シャンとする。」
ディーノ「分かりまシタ〜」
晴翔「つーわけだから、ちょっと待っといてくれ。着替えてくる。」
文乃「う、うん。」
麻冬「あ、それと晴翔。」
晴翔「はい?」
麻冬「2日遅れだけど、5連覇目おめでとう。弟達と携帯の中継で見てたわよ。」
5連覇?なんの話でしょう?そういえば、紅さんの実力のお話になった時、皆さん変でしたから。
晴翔「そ、そんな!あれ実際運勝ちでしたし、褒められるような事じゃ。」
麻冬「謙遜しすぎ。少しは胸を張っていいのよ?5連続で優勝なんて、そんな易々とできる事じゃないんだから。」
晴翔「あ、あはは・・・き、着替えてきます。」
紅さんは照れながら更衣室に向かいました。店長さんもキッチンに入ったようで、私と麻冬さんと呼ばれてた方と、緒方さんと古橋さんが残りました。
苺香「ええっと、同じホールのスタッフさん・・・ですよね?」
麻冬「そ。あなたが新人の子ね。私は星川麻冬。よろしく。」
小学生でしょうか?いや、それはさすがにないと思いますけど・・・けど最近の子は成長が早いと言いますし、やっぱり小学・・・
苺香「ひゃっ!」
麻冬「大学生。何考えてるかくらい、分かるんだからね。」
苺香「・・・ところで、先程の5連覇というのは一体・・・」
麻冬「晴翔は少し前にバトスピチャンピオンシップで優勝して、5大会連続優勝をしてるのよ。」
苺香「えぇっ!?そうなのですか!?」
夏帆さん達が微妙な顔をしたのにも納得が行きました。
理珠「バトスピ・・・」
文乃「りっちゃん?」
理珠「いえ、なんでもありません。」
緒方さんが少し顔が険しくなっていました。もしかして、緒方さんもやっているのでしょうか?
夏帆「おっはよー!」
苺香「あ、夏帆さん。おはようございます。」
夏帆「おはよう。あ、麻冬さんもおはよう!」
麻冬「おは。」
夏帆「あれ?この子達は?新しい子?」
苺香「い、いえ。実は・・・」
晴翔「悪い。ちょっと待たせた。」
話しているうちに紅さんが戻ってきました。
文乃「あ、ううん!大丈夫だよ!」
夏帆「晴翔君おはよう!」
晴翔「おはようございます夏帆さん。」
夏帆「晴翔君の知り合い?」
晴翔「まぁ、そんな所です。席一つ借りますね。」
夏帆「どうぞどうぞ。私達着替えてくるねー。」
更衣室に向かったのですが、ずっと妙な感覚が残っていたのですが、気のせいということにしました。
晴翔side
晴翔「・・・さて、そろそろ本題に移るか。じゃあまず、志望校は?どの科目受けるかとか決めてんの?」
理珠「まだどこかは決めていませんが、文系・・・」
文乃「理系・・・」
二人『の、大学に。』
晴翔「・・・」
え、逆じゃね?ま、まぁやりたい事がそこに繋がってるみたいだけど、それでも苦手分野でも、そこそこ取れるはずだ。そう思い大学のセンター試験の問題集を取り出した。
晴翔「そろそろ開店だから俺は少し外すけど、これ解いといてくれ。わからなくなったら聞く事。」
二人『わかりました。』
とりあえず今は仕事に集中しないとな。
夏帆「お待たせー!じゃあ、頑張るよー!」
苺香「はい!・・・あれ?」
晴翔「どうかしたのか?」
苺香「いえ、麻冬さんもホール担当という事は属性があるんですよね?どんな属性なんですか?」
晴翔「あぁそれは・・・」
苺香「?」
視線を向けると、麻冬さんが頬をペチペチ叩いていた。
麻冬「仕事モード、ON・・・さぁ〜て!お兄ちゃん達を迎えに行かなきゃ⭐️お兄ちゃ〜ん待っててね〜♪」
そうこの人、属性が妹なのである。まぁ、色々あってんだろうが、ここまでできるのは普通にすごいとおもうが、当然と言うべきか、桜ノ宮はフリーズしていた。
苺香「す、すごいです。」
晴翔「だろ?」
苺香「私も見習わなくては・・・」
ディーノ「あ、苺香さん。ホイップの補充を先にお願いし・・・」
苺香「は?無駄吠えうるさいですよ?駄犬。」
ディーノ「ご、ゴメンナサイ・・・」
苺香「店長さん!?ご、ごめんなさい!」
いや、君謝らなくていいよ?だってあれ喜んでるだけだし。
麻冬「うわぁ〜い。お兄ちゃんお帰りー!こっちきてきてー!」
妹のような純粋な接客の麻冬さん。
夏帆「別に待ってたわけじゃないけど、たまたま席空いてるから適当に座れば?」
リアルには存在しないツンデレキャラの夏帆さん。
苺香「また帰ってきたんですか?邪魔にならないところで、黙って座っててください。」
ゴミを見る目つきで客を喜ばせる桜ノ宮。
ディーノ「にぎやかになりまシタねぇ」
紅葉「優しさ成分が足りない気がするがな。」
・・・というかとことん変わってるなこの店。あれ?何か桜ノ宮が困っているようだが。
晴翔「どうかしたのか?」
苺香「ええっと・・・バトルサービスの時って・・・」
晴翔「あぁ、なるほど。・・・彼女と勝負がしたいんだな。」
「は、はい!」
晴翔「なら少し待っててくれ。準備をする。」
休憩室に入ると桜ノ宮がお礼を言ってきた。
苺香「ありがとうございます。」
晴翔「客が食べてるあいだに、デッキを準備するんだよ。持ってきてるか?」
苺香「は、はい!」
桜ノ宮はデッキを取り出し、ホールに戻って行った。
夏帆「お!苺香ちゃん初陣だね!頑張って!」
苺香「はい!」
バトル専用のテーブルに座る。
苺香「お、お待たせしました。」
「はい。じゃあ始めましょう。」
苺香「はい!」
二人「ゲートオープン、界放!」
どんなバトルをするのか楽しみだ。
そろそろタグにつけてあるラブコメとかを入れていこうと思います。では、また!