ユキアンのネタ倉庫 ハイスクールD×D   作:ユキアン

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ハイスクールプリニーッス

 

朝食良し、着替え良し、時刻良し。それじゃあ今日もお嬢を起こさねば。

 

「お嬢、朝ッス!!起きるッス!!」

 

お嬢の部屋の扉を叩いて大声をあげる。しばらくするとお嬢が身体にシーツだけを巻き付けて現れる。

 

「おはよう、プリニー。今日も相変わらずかわいらしいわね」

 

「おはようッス。何回も説明してるッスけど生前はイケメンだったんッスよ。かわいらしいは止めて欲しいッス。朝食と着替えは準備出来てるッス。オイラはいつも通りマンションの整備をするッス。なにかあったらすぐに呼ぶッスよ」

 

「分かってるわよ。ああ、小猫がまた貴方のお菓子が食べたいそうだから放課後に持ってきてちょうだい」

 

「了解ッス。大量に作っていくッス」

 

「よろしくね」

 

シャワーを浴びに行くお嬢を見送ってから認識阻害のバッジを装備してマンションの整備を始める。いやぁ〜、それにしてもプリニーとしては破格過ぎる扱いを受けれて良かった。一日辺り16時間労働で給料は月8万で月に二日の有給、三食おやつ付き(ただし自作。材料費は請求可)で自室(6畳)まで貰えるなんて、お嬢に拾われて本当に幸運だ。ただし、赤い月が無いから転生出来ない。まあこのままプリニーの勝ち組として生きていけば良いかな。

 

 

 

盗賊魔王として名を馳せていたオレはもちをうっかり喉に詰まらせて死んでしまい、プリニーとして転生しヴァルバトーゼ閣下の元で出荷待ちをしていた所、突如空間に開いた穴に飲み込まれ、目の前で魔犬に襲われていた幼いお嬢、リアス・グレモリーの保護者が現れるまでかばったことにより、お嬢の使い魔として上記の扱いを受ける事になった。

 

幼かったお嬢も今はボン、キュ、ボンのナイスバディに。たまに抱き枕にされますけど、何か?役得です、ありがとうございます。まあ、幼い頃から世話してるんで邪な考えが沸かないんですけどね。

 

学園に向かうお嬢を見送り、放課後に持っていくお菓子を作り終えれば自己鍛錬の為にアイテム界に突撃する。生前からお世話になる事が多過ぎた為に魂にまで刻み込まれてしまったアイテム界への挑戦のおかげでお嬢を悪い虫から守れた。

 

あの焼き鳥を倒す為にお嬢には3年も我慢させる羽目になったけど、ボコってさらし者にしてからはオレを見るだけでビビって使い物にならなかったのでそのまま裏でいじめてやったら、使用人としての師匠であるグレイフィア様にぼこられた。仕事を忘れるなって。その後に焼き鳥をぼこった事を褒められた。グレイフィア様はサーゼクス・ルシファー様と敵対する相手だったのに大恋愛の末に結婚してるから恋愛結婚推奨派だからね。

 

その後もお嬢に婚約者の話が出るたびに闇討ちして破談させてきた。お嬢が認めた相手じゃなければ全部消してやる。気分は父親だ。お嬢が欲しければオレを倒していけ!!まあお嬢が本気ならそれで良いんだけどね。代わりにお相手はアイテム界に引きずり込んで鍛え上げるけど。プリニーなオレは成長率が悪過ぎて泣きそうなんだよ。たぶん今のレベルは600位だと思うけど、生前のオレのレベル600と戦ったらデコピン一発で殺される。泣きたい。

 

 

 

アイテム界から戻ってきて部屋の掃除や選択を済ませてから放課後に認識阻害のバッジを着けたまま風呂敷を担いで街を歩く。そしてちょっと寄り道だ。学園の近くを捜索すると首にオレが巻いたバンダナ着けた黒猫が居た。

 

「今日も差し入れを持ってきたッス」

 

認識阻害のバッジを着けたままなのに黒猫はオレの方にやってきて催促をする。ここ一年程のマイブームがこの黒猫の世話なのだ。会える時は大体学園の近くに居るので放課後にお嬢の所に行く際に立ち寄るのだ。

 

「今日はマドレーヌッス。一杯あるッスから好きなだけ食べるッスよ」

 

返事をしてマドレーヌを食べ始める黒猫を一度撫でてから戦闘用のナイフを取り出して枝毛をカットしたり、ノミを取ったりする。それが終わればとなりに座ってのんびりする。

 

そろそろ行かないと小猫が五月蝿いと思うので立ち上がりマドレーヌを幾つか残して風呂敷を担ぎ上げる。

 

「それじゃあオイラは行くッス。また差し入れを持って来るッスから元気にしてるんッスよ」

 

 

 

 

「プリニー宅配便ッス。開けて欲しいッス」

 

部室の前で大声を出すと中から扉が開けられる。

 

「遅いです。待ちくたびれました」

 

「申し訳ないッス。また猫に追われたッス」

 

風呂敷を部室の扉を開けた少女でオレにお菓子をリクエストした張本人、塔城小猫に手渡す。小猫はそれを受け取るとそのままソファーまで持っていき、風呂敷を解いてマドレーヌを食べ始める。

 

「いつも通り、一個だけ凄いのが入ってるッス」

 

マンションの点検を終わらせてからマドレーヌを焼き、昼食を終えてからマドレーヌのアイテム界に入り浸っていたため一つだけ凄い事になっている。

 

「あらあら、それは楽しみですね」

 

奥でお茶を入れていた副部長の姫島朱乃がやってくる。

 

「いつも思うんだけど、どうやったら一個だけ凄い味になるんだい?」

 

ついでに騎士(笑)の木場祐斗もやってくる。騎士の上に神器で幾らでも魔剣を作れるくせに全然強くならないから騎士(笑)と呼んでいる。そんなんでエクスカリバーを破壊しようだなんて笑える。

 

「企業秘密ッス。オイラの作ったこのナイフを壊せる魔剣を作れたら教えてやっても良いッス」

 

アイテム界で鍛えに鍛え上げた愛用ナイフを取り出して言ってやる。ATK2500越えはさすがだ。祐斗は精々200が限界だからな。

 

「くっ、いつか壊してみせるさ」

 

「頑張るッス。応援位はしてやるッス」

 

「昔はそこまで切れ味とか良くなかったはずなのにいつの間にかもの凄いことになってるのよね。どうしても教えてくれないの?」

 

「例えお嬢でも教えられないッス。グレイフィア様にはぼこられて吐かされたッスけど、サーゼクス・ルシファー様以外に誰にも教えないって約束したッス」

 

「そう。なら、私もぼこれば良いのね」

 

「グレイフィア様にお嬢には早いから絶対に教えるなって言われてるッス。オイラもその意見に賛成ッス。どうしてもっていうならグレイフィア様に許可を貰って来るッス」

 

敬礼しながら即答する。バアル家の滅びの魔法は強力すぎる。死ぬのは勘弁だ。

 

 

 

 

 

 

深夜、お嬢が寝た後に再びアイテム界へ。最近、ハンド系のアイテムが使えそうな気がしたけどそんな事はなかった。生前ではアイテム界に来る以上に使いまくっていたのに魂には欠片しか残っていないようだ。生前の能力を取り戻したい。

 

 


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