本当に欲しいもの   作:火の車

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2章3話です。


お手伝い

 俺はいつも通り学校に来た。

 

男子「__おかえりー!」

女子「亜蘭くーん!」

生徒「おかえりー!」

亜蘭「あぁ、ただいま?」

 

 一日休んだだけなんだが。

 俺はそう思いながら校舎に歩いて行った。

 

紗夜「四宮君。」

亜蘭「あ、氷川先輩。」

紗夜「おはようございます。」

亜蘭「おはようございます。白金先輩とは一緒ではないんですね?」

紗夜「白金さんなら、あそこに。」

亜蘭「?」

 

 俺は氷川先輩が指さした方を見た。

 

亜蘭「なんであんなところに?」

紗夜「さぁ?」

亜蘭「まぁ、白金先輩の所に行きましょうか。」

 

 俺は白金先輩の所に行った。

 

亜蘭「__おはようございます。白金先輩。」

燐子「おはようございます......」

紗夜「それでは、本題に行きましょう。」

亜蘭「本題?」

紗夜「昨日の話ですよ。」

 

 早いな。

 少なくとも3日はかかると思ってた。

 

紗夜「リーダーの湊さんは話を聞きたいと、そう言っていました。」

亜蘭「なるほど。それでは、今日にしましょう。お迎えに上がると連絡をしておいてください。」

紗夜「はい。わかりました。」

燐子「そう言えば......お手伝いとは、何をするんですか......?」

亜蘭「考えてませんよ。」

燐子、紗夜「え?」

亜蘭「話しながら様子を見て考えようと思いまして。」

紗夜「そ、そうですか。」

亜蘭「はい?」

紗夜(最近慣れましたが、四宮君も中々めちゃくちゃですね。)

亜蘭「それでは、また放課後に。白金先輩。」

燐子「はい......」

 

 俺は教室に向かった。

 

 そして、放課後まで時間は流れていった。

__________________

 

 放課後になった。

 俺は校門で二人を待ってる。

 

紗夜「おまたせしました。」

燐子「お待たせ......しました。」

亜蘭「いえ、問題ないです。どうぞ、乗ってください。」

紗夜「はい、失礼します。」

燐子「はい......」

 

 車に乗り込んだ。

 

谷戸「__氷川様に白金様。こんにちは。」

紗夜「はい。こんいちは、谷戸さん。」

燐子「こんにちは......」

亜蘭「谷戸。羽丘まで頼む。」

谷戸「かしこまりました。」

__________________

 

谷戸「__羽丘に到着いたしました。」

亜蘭「よし。行くか。」

紗夜「え?行く?」

亜蘭「三人を迎えに行ってきます。」

燐子(え?それって、まずいんじゃ......)

紗夜「ちょ、ちょっと待って__」

亜蘭「では、行ってきます。」

 

 俺は車から出た。

 

亜蘭「さて、三人はどこにいるんだろう。氷川先輩が連絡をしてるはずだから近くにいると思うが。」

 

女子「だ、誰、あのイケメン!?」

女子2「花咲川の制服?あんな人いるの!?」

亜蘭「あの、すみません。」

女子「は、はい!」

亜蘭「湊先輩たちを探しているのですが、どこにいるか分かりませんでしょうか?」

女子2「え、えっと、湊さんだよね?確か......そこに__」

友希那「いるわよ。」

リサ「やっほー!」

あこ「こんにちは!」

亜蘭「こんにちは。」

 

 俺が居場所を聞くために話してると、3人が来た。

 助かった。

 

亜蘭「それでは、行きましょうか。」

友希那「行くって、どこに?」

亜蘭「俺の屋敷です。」

リサ「屋敷!?」

あこ「屋敷って、ゲーム出てくる?」

亜蘭「そこまで期待に答えれるかは分からないけど。まぁ、行きましょうか。車があるので。」

 

 車に戻ってきた。

 

亜蘭「__どうぞ。」

紗夜「こんにちは、3人とも。」

友希那「......ほんとに、どうなってるの?」

紗夜「考えては駄目ですよ。」

リサ「あはは、すごいなー。」

あこ「リサ姉の目が死んでる!?」

燐子「だ、大丈夫ですか......?」

亜蘭「まぁ、乗ってください。」

 

 そうして、俺たちは屋敷に向かって行った。

__________________

 

 屋敷に着くと、すぐに客室に案内した。

 3人は口が開きっぱなしになってたが、どうしたんだろう。

 

谷戸「__お茶が入りました。」

亜蘭「あぁ、ありがとう。」

あこ「わー!ひろーい!」

リサ「お、落ち着かない......」

友希那「私たちの家の何倍なの?」

亜蘭「あ、お茶菓子もあるのでどうぞ。」

あこ「やったー!」

 

 俺は椅子に座り一息ついた。

 湊先輩と今井先輩は落ち着かなそうだが、あこは慣れたみたいだ。

 

亜蘭「さて、早速本題に参りましょうか。」

友希那「そ、そうね。」

リサ「そ、そうだねー。」

 

 俺がそう言うと二人も落ち着いたみたいだ。

 

亜蘭「話は聞いてると思いますが、改めて言いましょう。俺にロゼリアの夢のお手伝いをさせていただきたい。」

友希那「それは、具体的にどういう事なの?」

亜蘭「そうですね。まぁ、最初には練習場所の提供でしょうか。」

友希那「なるほど。」

亜蘭「見ての通りここにはたくさん部屋があります。そして、全て防音なのです。」

紗夜「そうだったんですか?」

亜蘭「えぇ。あと、練習場所なので当然、機材もすべてこちらで用意します。」

リサ「でもさ、ここって四宮君のお家なんだよね?何かなくなったりしたら大変じゃない?」

紗夜「そういえば。」

亜蘭「ここで取られて困るものはないですよ。強いていうなら俺の学校で使う道具くらいです。」

あこ「た、確かに教科書とか無くなったら困るかも......」

リサ「そう言う問題なのかな?」

亜蘭「必要なものなどあればすべてこちらで用意します。なんなら、この屋敷ごと自由に使っていただいて構いません。」

友希那「なるほど。魅力的な条件ね。スタジオだってタダで借りれるわけではないもの。」

 

 湊先輩は腕を組みながらそう言った。

 でも、まだ何かを考えてる様子だ。

 

亜蘭「正直に申しますと、俺がロゼリアにできる事はこの程度なのです。」

リサ「この程度って一体......?」

友希那「聞きたいことがあるのだけれど。」

亜蘭「はい?」

友希那「なぜ、私達にそこまでするの?」

亜蘭「そうですね。」

 

 理由は色々あるが。

 まぁ、ここが一番かな。

 

亜蘭「ロゼリアのファンだからですよ。だからこそ、皆さんが目指す夢の舞台で見てみたい。」

友希那「あら、知っていたのね。」

亜蘭「白金先輩に伺いまして。それで、いかがいたしますか?さっきのこと以外にもまた申し付けてくださればいくらでも用意いたしましょう。」

友希那「その話、受けるわ。」

亜蘭「かしこまりました。」

 

 俺は立ち上がった。

 

亜蘭「そうと決まれば、準備いたしましょう。谷戸。」

谷戸「__はい。」

亜蘭「バンドに必要とされる機材をすべて揃えてくれ。あと部屋を何個かスタジオのように改装を。」

谷戸「かしこまりました。」

 

 谷戸はどこかに消えていった。

 

亜蘭「まぁ、おおよそ2日ほどで準備は完全に完了いたします。機材なら明日にでも。」

リサ「迅速すぎ!?」

紗夜「いつも通りですよ。彼の中では。」

燐子「それにしても......友希那さんが、話を受けるなんて......」

友希那「紗夜に燐子の事を聞いたのよ。」

燐子「え......!?」

友希那「バンドに支障を出さない範囲で頑張りなさい。」

燐子「ひ、氷川さん......!///」

紗夜「まぁ、事実ですし、良いでしょう?」

リサ「あはは、よほどお熱なんだねー燐子ー!」

燐子「うぅ......///」

あこ「頑張れ!りんりん!」

友希那(と言っても、紗夜が言うには成功率は100%らしいわね。)

リサ(これはこれは、楽しみだなー!)

 

亜蘭「......楽しみが増えたな。」

 

 俺は椅子に座りながら、そう呟いた。




感想などお願いします。

何か、前書きと後書きに何か書きたいのですが、何が良いのでしょうか?

案)近況報告、短いキャラの会話など。

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