亜蘭「......朝か。」
分かった。
俺は旅行などの時、いつもより早起きしてしまうタイプだ。
亜蘭「......今日はいないよな?」
うん。今日は燐子さんはいない。
......なんだろう。心なしか寂しく感じる。
亜蘭「いや、流石に心臓に悪すぎるし......いや、定期的にはありか?」
俺はそんな事を考えてから、服を着替えて部屋を出た。
__________________
俺は建物の近くにある森に来た。
海辺とはまるで別の世界だ。
亜蘭「__こことも、今日でお別れだな。」
雫「あっ、亜蘭だ。」
谷戸「亜蘭様。」
亜蘭「うん?谷戸に雫か?」
俺が森の中を歩いてると、雫と谷戸がいた。
こんな早くに何をしているんだろう。
亜蘭「早いな、二人とも。」
谷戸「賀川さんに散歩に行こうと起こされまして。」
亜蘭「おぉ、いいじゃないか。」
雫「......嬉しそうだね。亜蘭。」
亜蘭「それはそうだろう。やっと、谷戸に浮いた話が出たんだからな。」
本当に谷戸は俺の事にかかりきりで異性との関わりが皆無だったからな。
やっと、谷戸に理解のある女性が現れてくれた......
亜蘭「谷戸はまぁ、癖のあるやつだが悪いやつじゃない。仲良くしてくれよ。」
雫「うん。わかってるよ。」
谷戸(亜蘭様が親みたいなことを言っています。感動ですね。)
亜蘭「あっ、後な。」
雫、谷戸「?」
亜蘭「結婚式を挙げるときは真っ先に俺に行ってくれ!盛大に祝いたいからな!」
雫「!!///」
谷戸「おやおや、気がお早いですね。」
亜蘭「ははは。予定だよ、予定。」
雫「も、もう///行くよ、谷戸さん///」
谷戸「かしこまりました。」
亜蘭「また後でな。」
二人はどこかに歩いて行った。
亜蘭「うんうん。雫も調子がよさそうだったし、万事解決だな。」
俺は建物に戻った。
__________________
建物に戻ると、全員が集まっていた。
こころ「__それじゃあ!そろそろ帰りましょうか!」
香澄「楽しかったねー!」
はぐみ「うん!」
日菜「うーん!るんっ♪てきたね!」
あこ「また来たいなー!」
モカ「蘭も楽しんでたねー。」
蘭「べ、別に。」
各々、この旅行の感想を言い合ってる。
こころ様曰く、もう荷物は運びこんでるらしい。
そうして、全員、バスに乗り込んだ。
__________________
燐子「亜蘭君。」
亜蘭「あ、燐子さん。」
バスの乗ると、燐子さんが先に座ってた。
そして、隣が空いてる。
燐子「座って、ください。」
亜蘭「ありがとうございます。」
俺は燐子さんの隣に座った。
それからすぐにバスが出発した。
燐子「楽しかったですね、亜蘭君。」
亜蘭「はい。とても楽しかったです。」
燐子「大切な思い出も、出来ました......///」
亜蘭「......はい。」
流石に照れるな。
燐子「この3泊4日は、ずっと、忘れられません///」
亜蘭「俺も忘れません。何年後でも、燐子さんと思い出したいです。」
燐子「亜蘭君......///」
亜蘭「ずっと一緒、なんでしょう?」
燐子「それは、この先の関係も、期待してもいいのですか......?///」
亜蘭「......時が来れば。」
心臓に悪い。
一体、今の心拍数はいつもの何倍になっているんだろう。
”後ろの席”
蘭(......ここでイチャつくの、やめてほしい///)
モカ(これはー、こっちが照れちゃうよねー///)
後ろの席に影響を与えていた。
”谷戸と雫”
雫「__ねぇ、谷戸さん。」
谷戸「はい?」
雫「亜蘭達、イチャイチャしてるね。」
谷戸「はい。亜蘭様が幸せそうで嬉しいです。」
こっちはこっちで相変わらずの会話をしていた。
雫「私達もイチャイチャしようよ。亜蘭達に習って。」
谷戸「そう言われましても。」
雫「肩、借りるね。」
雫は谷戸にもたれかかった。
雫「......固いね。」
谷戸「それならやめればいいと思うのですが。」
雫「......やだ。」
谷戸「おやおや。」
谷戸はいつも通りの笑みを浮かべている。
雫「燐子はいいなぁ。私も谷戸さんにあんな風に求められたいよ。」
谷戸「そう言いながら脇腹を押すのをやめていただきたいのですが。」
雫「ふん、谷戸さんが悪いんだよ。」
谷戸「ふむ......」
谷戸は少し考えるようなそぶりを見せた。
谷戸「......亜蘭様のようには難しいですね。」
雫「そっか......」
谷戸「亜蘭様は少々、真面目過ぎます。」
雫「え?__!///」
谷戸は雫の顎を持って、顔を少し持ち上げた。
谷戸「私は、こちらの方が得意かもしれません。」
雫「え、えっと......///」
谷戸「まぁ、まだ私からは何もしませんが。」
雫「っ!///ま、まだ?///」
谷戸「賀川さんが二十歳にならないと。世の中は厳しいのですよ。」
雫「......別に、今すぐでもいいのに///」
谷戸「ふふふ。」
雫「......ほんと、最低///」
この二人、まさか......?
__________________
亜蘭「__燐子さん。」
燐子「んぅ......亜蘭君?」
亜蘭「着きましたよ。」
バスを走らせて3時間。
俺たちが住む街に帰ってきた。
疲れからか、ほとんどの皆は眠っていて、起きているのは俺と谷戸だけだった。
亜蘭「うん。寝顔も可愛らしくていいですが、起きてる顔も美しいですね。」
燐子「!///」
亜蘭「降りましょう。燐子さん。」
燐子「は、はい。///」
俺と燐子さんはバスを降りた。
__________________
バスを降りると、他の皆も帰って行った。
谷戸「亜蘭様、私達も帰りましょう。」
亜蘭「そうだな。って、雫?」
谷戸「世話が焼けます。」
雫は谷戸に背負われたまま眠っている。
仲が良いな。
燐子「......」
亜蘭「燐子さん?って、どうしました?」
燐子さんが俺の手を離そうとしない。
若干涙目だし、どうしたんだ?
燐子「......離れたく、ないです。」
亜蘭「?」
燐子「もっと、一緒にいたいです......離れるのは、寂しいです......」
亜蘭「ふむ......」
可愛い。
顔には絶対に出さないが、心臓が止まるかと思った。
亜蘭「それじゃあ、家に来ますか?」
燐子「え?いいん、ですか......?」
亜蘭「俺ももっと燐子さんといたいので。」
燐子「じ、じゃあ、行きます......///」
燐子さんは俺の腕に抱き着いてきた。
すごい、何がとは言わないが。
燐子「一緒に、寝たいです///」
亜蘭「!?」
燐子「ダメ、ですか......?///」
亜蘭「......いいですよ。」
燐子「やった......!///」
亜蘭「行きましょうか。」
燐子「はい。あ、亜蘭君。」
亜蘭「はい?」
車に向かおうとすると燐子さんに呼び止められた。
亜蘭「どうしました?」
燐子「私、亜蘭君が、大好きです!///」
亜蘭「俺もですよ。燐子さん。」
燐子「これからも、よろしくお願いします!///」
亜蘭「こちらこそ、燐子さん。」
そうして、俺と燐子さんは屋敷に向かって行った。
この旅行で俺と俺の周りの状況はかなり変わった。
とは言っても、まだ夏休みは始まったばかりだ。
することはいくらでもある。
その多くを燐子さんと過ごせれば、俺はそれでいい。
来週、というか明日からは他のを投稿します。
狂犬あたりか、はたまた他のになりますか......