明日見えぬ今~その一瞬を「君」と生きる~   作:特殊作戦群

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寝ずの番をする優希と真珠、久しぶりの2人きりの時間を・・・・・


第67話~2人きりの寝ずの番~

道の駅〇×△

 

「じゃぁ後はよろしく2人とも」

 

「ハイ、朝霞さん」

 

「任されました」

 

俺と真珠は互いに言い

 

「朝霞さん因みに就寝場所は何処ですか?」

 

気になり尋ねると

 

「2階のほうに従業員用の仮眠室が人数分あってねそこでかな」

 

朝霞1尉は言い

 

「了解です」

 

「君達は因みにどこで監視を?」

 

聞かれ

 

「1階事務所ですね。丁度出入り口や駐車場を全体見渡せる状況ですから」

 

告げ

 

「分かった。なんかあったら連絡を頼む」

 

「ハイ、了解です」

 

頷く中

 

「私は君達の仲を秋本3佐から伺って知ってるからアレコレくどくどとは言わないし見逃すけれども[にゃんにゃん]し過ぎは流石にダメだぞ」

 

ウィンクしながら朝霞さんは言い

 

「「もうッ!!」」

 

「おー怖い怖い」

 

イイながら朝霞さんは89式小銃片手に仮眠室へと行ってしまった。

 

 

 

1階事務所

 

漆黒の闇に包まれる中

 

「はいこれ、ナイトビジョン」

 

真珠にナイトビジョンを渡すと

 

「ありがとう、優希」

 

手慣れた手つきで真珠は自身に装備する。既に俺は自身のナイトビジョンを装備しており

 

「ホントに手慣れたな」

 

横にスポッタースコープを置き俺は言った。

 

「ええ本当に[だれかさん]の指導がイイお陰よ」

 

真珠は言いつつも

 

「あの・・・・・・さ、少しいまイイ?」

 

「ん?どうした?」

 

M4Customを横に置き真珠に向き直り

 

「凄い恥ずかしい事なんだけれども、いいかな・・」

 

言われ

 

「どうした?」

 

椅子を引っ張り出し俺は真珠の横に座り、真珠もM24SWSを置いたテーブルに座る。

 

「えっと、そのかなりの大所帯になったよね」

 

「ああ、そうだな」

 

スポッタースコープで周囲を見渡す中答え

 

「最初の2人だったあの頃がさ懐かしいよね」

 

真珠が呟き

 

「そうだな、2人きりの時もそこそこ楽しかったが大所帯だと家族も同然のような関係だしな」

 

言う中

 

「なぁ、真珠この内容の何処が恥ずかしんだ?お前おかしいぞ?」

 

俺はスポッタースコープを覗き周囲を確認しつつ答える。

 

「・・・・・・・・・・・・・・・」

 

「?」

 

不審に思いつつチラ見で横を見ると真珠の奴顔を赤く染めていた。

 

「え?!」

 

思わず俺は声に出してしまい

 

「空気読めないって私以外に言われた事ない?」

 

「お前にならな」

 

俺は言うと

 

「スゥ―――――ッ」

 

真珠はいきなり深呼吸をし次の瞬間に

 

「私さ今の今まで我慢して来たんだよ?」

 

更に顔を赤くして言いだし

 

「へ?!」

 

言う中

 

「こうして想いが通じて深い関係になったと思えば出先で貴方は自衛隊に誤射されて血まみれの死にかけで帰って来るしさ・・・ごめん・・・・」

 

真珠は一旦M24SWSを置き目元を拭う

 

「あ・・・・・・・すまん・・・・・」

 

当時を思い出し泣いているのだ。泣き止み

 

「私は貴方の優希のぬくもりしか知らない、いえ知ろうとも思わない。この先の人生でも私の隣に居てくれれば何もいらない・・・」

 

言いだし

 

「お前本当にダイジョブか?なんか本当に変だぞ?!」

 

心配になって俺もスポッタースコープを置き自身も落ち着く為、水筒をあけ水の代わりに仕込んできたコーラを飲む中

 

「あなたは私を[また抱いてはくれないの?]」

 

真珠の爆弾発言に

 

「ブッ―――――――ッ」

 

飲んでいたコーラを全部拭いてしまい

 

「ゲホッ・・・・ゴホッ・・・・ゲホッ・・・ゲホッ」

 

咽込む中

 

「私は本気だよ、出発前に戦地に[愛]はいらないなんて言っておいてこんな事を言っている矛盾した事を言っているのは解ってるけど」

 

顔を真っ赤にした彼女は言い

 

「いや・・・えっと・・・・あの・・・・・・その」

 

何をどういって良いのか分からなくなる。とりあえず

 

「確かに二人の時間を作らなかった事は反省しないといけないのかもしれない、でもだからと言って無責任な事は出来ないかな。最初に真珠に・・・えっと[あの時]襲われる形になったとは言え[致した]時もそうだったけれどもさ[未来]の事だってちゃんと考えないといけない。真珠に無責任な事をしたくない。」

 

告げ

 

「うん。そうだね、優希の性格ならそう言うと思ったわ。でも二人だけの時間作ってほしいなぁとは思うよ、これはホントよ」

 

言われ

 

「そうだなそこは2人で今後話を詰めていこう、とわ言え皆で生活している訳だからそこんトコロを考慮しないといけないかなぁ、まぁ時間はあるから2人でゆっくり話そうこれが片付いたら。」

 

真珠に言い

 

「うん」

 

彼女も頷き

 

「さっ、仕事の続きだ。」

 

「うん、未来の旦那様」

 

真珠は笑顔で茶化しにかかり

 

「おいおい勘弁してくれって頼むよ」

 

「酷いなぁ、もう私は貴方に私の人生を預ける覚悟も全て決めてるのに。」

 

「全く真珠みたいな女を好きになった時点で俺の負けなんだろうけれどな」

 

「フフフ、そうよ私みたいな[氷の悪魔]を本気にさせたんだもの逃げられる訳ないじゃない例え優希が私の元から逃げたとしても地の果てまででも追っかけて行ってあげるから心配はご無用よ、それに人生諦めが肝心と言うし諦めなさいな。」

 

「ああ、そうかもな諦めが肝心だな」

 

俺は言い2人で寝ずの番を続けるのだった。そこに

 

「2人とも頼むから監視任務ほっぽり出して[にゃんにゃん]はやめてくれよ」

 

「「うぉ?!」」

 

俺と真珠が振り返ると事務所のドアを開けた加藤がそこにはおり

 

「2人の愛が本物なのは普段から見てれば分かるからさ本当に頼むから時と場を考えてくれよ。一ノ瀬に限ってやらかすとは思えないからやらかすのは蒼川のほうかな」

 

加藤は言い

 

「なんで私なの?!」

 

真珠が言ってるが

 

「理由は簡単だよ、ストレスの発散法を知らないだろ?それにあ・・[あっち]の欲求も」

 

こればかりはさしもの加藤も恥ずかしそうに頭を掻きつつ言い

 

「おまえ、言い方、オブラートに包めよ・・・・・」

 

俺も顔に手を当てつつ言いつつ

 

「もう二階で大人しく寝てろ、寝てないと仮眠室にフラッシュバン投げ込むぞ!」

 

加藤をはん半ば脅し

 

「はいはい、お邪魔虫は退散するから二人だけの甘い甘い夜を過ごしてくれ、でも頼むから監視はちゃんとしてくれよ!!」

 

言い部屋を出ようとする加藤だったがふと何かを思い出したかのように

 

「忘れる所だったほれ、これ自販壊れてたからバールでぶち壊して炭酸ジュースとコーヒー後は売店からお菓子かっぱらってきた。2人で飲んでくれよ。じゃな」

 

言い残し加藤は去って行った。

 

「全く人を何だと思ってるのよ、痴女呼ばわりして」

 

ぷんすかと文句を言う真珠に対し

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

「その間は何かしら?」

 

真珠が俺に言うも

 

「いや何でも、お、このクッキー美味しい」

 

加藤からの差し入れを食べつつもコーヒーを飲むその横で

 

「・・・・・・・・・・・・・・」

 

真珠に軽く睨まれる俺だった。




次回~夜の仮眠室~を予定しています。

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