というわけで誕生日会!
こんなに沢山一気に登場は色々と大変でした……
7月20日
この日はイリヤ、クロ、美遊。3人の誕生日だった。
当然パーティーも開かれて大賑わいで楽しんでいた。場所はルヴィア邸。いる人は主役のイリヤ、クロ、美遊。クラスの那奈亀たち、士郎などのイリヤ家、士郎の友人として一成、そしてルヴィアやオーギュスト、凛やバゼットなどが勢揃いでいた。
「いや〜! しっかし三人ともが同じ日に生まれたなんて珍しいよな〜!」
「確かに二人とかならあるけど三人はあんまし無いよな〜」
「まあ、イリヤたちのおかげでわたしたちはこんな美味い飯を食えてるけどな〜」
「雀花ちゃん、その言い方は……」
龍子たちが三人の誕生日について話しているとその横を士郎と一成が通り過ぎる。
「それにしても衛宮の妹君たちは随分とご友人が多いな。うむ、そこは衛宮に似て性格が良いからだろうな」
「いやいや、そんなことないって。それにイリヤとクロは俺とは違った性格だぞ? それに俺に性格が似たらここまで友達は出来ないさ」
「そんなことはないだろう。現にお前には俺という親友がいるだろう」
「一成……」
二人は謎の空間に入り込んでいた。そして雀花は、この二人光景を見ていた。見てしまったのだ。
雀花、脳内変換
「衛宮の妹たちもいい子だな」
「なんだ? まさか二人を狙っているのか?」
「ふっ、そんなわけなかろう。俺にはお前という親友を超えた存在がいるのだから」
「一成……」
変換終了
「あああ〜〜!!!」
「す、雀花ちゃん!?」
「どうした雀花!?」
「なんだ!? ウマイもんか!? ウマイメシだな!?」
自分の妄想で雀花はノックアウトを迎えた。
「何アレ……」
「あはは……」
「……バカ?」
それを遠目に見ている本日の主役である三人。しかし、その目は目の前にある混沌について行けなかった。
「私たちって今日の主役だよね……?」
「そのはずだけど……」
「この有様じゃあね〜」
目の前でノックアウトした雀花たちクラスメイト、視界右端では──
「いつもすみませんね〜」
「いえ、私としてはシェロ……コホン、士郎さまにもお世話になっているので問題ございませんわ」
「……いつもお世話になってるのはどっちよ(ボソッ」
カチンッ
それを合図にアイリの前で静かな攻防を繰り返すルヴィアと凛がいたり──
「本日のこのメニューは、日本では取れない高級な肉を特別な方法で保存して、ここで解体致しました」
「なるほど……ちなみにどこの国で?」
「それはですね…………」
なにやら料理に関してガチで話し合っているセラにオーギュスト。更にその横では料理を片っ端から食い漁っているリズ。それに謎のライオンの着ぐるみを着た人がルヴィア邸の前をウロウロしていた。どこかで見たようなライオンの着ぐるみ。そこでイリヤたちは考えるのをやめた。
「いくらなんでも主役が空気すぎない?」
「クロ、イリヤが放心してるからそれくらいに……」
「………………」
イリヤが放心してる間に、三人の下にルビーとサファイアが飛んできた。
「いや〜主役であるイリヤさん出番がありませんね〜!」
「姉さん、事実をそのまま伝えるのは時に悪手ですよ」
「いやサファイアの方がハッキリ言ってない?」
やってきた二人? のステッキからのトドメもあり、イリヤは完全に上の空になっていた。
すると──
「イリヤ〜」
「ちょっ龍子押すな!」
「きゃっ、龍子ちゃん落ち着いて〜!」
「ぐへへ〜ケーキは何処じゃあ〜!!」
先程ノックアウトしてたのが嘘のように雀花たちが雪崩のようにこちらに向かってきた。
更に──
「イリヤ、クロ、美遊ちゃんも。そろそろケーキにしよっか」
「これはエーデルフェルトではなく衛宮が作ったそうだ。さぞ美味しいだろうな」
ホールケーキをいくつか持ってきた士郎に一成。
「イリヤー、クロー」
「美遊〜、そろそろシェロのケーキですわよ〜」
「今年はどんな味かしらね〜」
争った後がちらほら見える二人にアイリも戻ってくる。
「さて、メインディッシュといきましょうか」
「あ、お手伝いしますよ」
「ん〜、これは手伝うかな〜」
セラやオーギュスト、食べてばっかのリズでさえ運びながらイリヤたちの下にやってくる。
それを見たイリヤはいつの間にか放心から戻っており、その光景を見ているだけだった。
するとクロが──
「ねえイリヤ」
「ん? 何クロ?」
「貴方はこれでも主役がどうのこうのって言う?」
そんな質問にイリヤは──
「ううん。言わないよ」
満面の笑みでそう答え、みんながいるところに向かった。
「さて、今日のメインディッシュのケーキは!」
並べられたのは複数のケーキ。
士郎が作った王道のショートケーキ、セラが作ったチョコケーキ、そしてルヴィア邸のパティシエが作った様々な層があるケーキ。
ここに並べられたのはケーキにはそれぞれロウソクが立てられており、それぞれに三人が席につく。
そして士郎が合図を出すと、同時に三人は息を吸ってロウソクの火を消した。
そして──
「改めまして……」
『イリヤ、クロ、美遊! 誕生日おめでとう!!!』
その声を合図にクラッカーが鳴り響く。
その後はプレゼントを贈る……という名の押し付けが始まった。
雀花たちからはよく分からないものが送られ、凛たちからは需要だけは高そうなお守りを貰ったり。
しかし、士郎からのプレゼントはまだ貰っていなかった。
「お兄ちゃんお兄ちゃん」
「ん? どうした?」
「どうしたって……お兄ちゃんからのプレゼントは?」
「あーそれなんだけどさ……」
「?」
士郎は分かりやすく困っていた。
しかし少し悩むと何かを決意した顔で三人を見据える。
「えーとまずはすまない!」
「へ?」
「すまないってどういう……」
「事かしら」
士郎は順を追って説明した。
士郎はイリヤたちのケーキをどんなのにして作るかに時間をかけすぎたせいで、プレゼントを買う暇が無くなったらしい。
それを聞いた三人は──
「はぁ……」
「う、すまなかった」
「そっちじゃないわよ」
「むしろありがとうございます」
「…………へ?」
士郎は三人が怒ったかと思ったが、それは士郎の思い過ごしであった。
「まあ、あんなに美味しいケーキを食べた後なら、なんかそれがプレゼントって言われても満足しちゃうかな〜」
「うん。今回のケーキはいつもよりも格段に美味しかったです」
「だから気にしないでねお兄ちゃん」
三人は笑いながら士郎に語る。
そんな笑顔を見た士郎は──
チュ、チュ、チュ
と三人のおでこにキスをしていった。
「あーその、なんだ。これがプレゼントになればいいんだが……」
チラッと様子を伺うと、三人はプルプル震えていた。
顔は下を向いてて分からないが、きっと真っ赤であろうと推測はできる。
そこへ──
「士郎!? 貴方っていう人は……!!」
「あ! せ、セラ!?」
「誕生日に何をしているのですかぁああああ!!!!」
「ちょっ! 誤解だってばああああ!!」
士郎は一部を見てしまったセラに、いつも通り追いかけられるのであった。
こうして賑やかな誕生日会は幕を閉じていった。
というわけで誕生日会でした!
楽しんで頂けたら幸いです。
そして!
イリヤ、クロ、美遊
誕生日おめでとう!!