プリズマ☆イリヤ 日常の話   作:sーk

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今回はクロが登場前、カード回収後の休日です!
メインはイリヤ!!


イリヤ編
お買い物デート


 とある休日。

 イリヤは珍しく早起きしていた。

 

「ふふーん♪」

 

 それもかなり上機嫌だ。

 それもそのはず。何しろ今日はずっとイリヤが待ち望んでた物を買いに行く日だったからだ。この日はルビーにもサファイアの所に遊びに行ってもらった。

 しかも買う物は、イリヤお気に入りの『マジカル☆ブシドームサシ』の限定フィギュアが発売されるからだ。

 イリヤは少し気合の入った服に着替え、部屋を出て下に降りていく。

 

「あら、おはようございます、イリヤさん。今日は早いですね」

「んーおはよーイリヤ」

「おはようセラ、リズお姉ちゃん。お兄ちゃんは?」

「士郎ならさっき起きたよー」

 

 リビングには家政婦のリーズリットことリズと、セラがいた。リズはだらしなく座っており、セラは朝食の準備をしていた。

 

「ですがよろしいのですか? 朝食をサンドイッチだけで……」

「うん。今日は急がなきゃ行けないから」

 

 そう言ってイリヤは椅子に座ってサンドイッチを食べ始めた。そこに士郎も部屋から降りて、椅子に座った。

 

「おはようイリヤ。食べたら行くのか?」

「うん」

 

 限定フィギュアを買いに行くにも、イリヤだけというのはセラが許さなかった。何でも「世の中は物騒! 私かリズ、せめて士郎と一緒ではないと行かしません!」との事だ。

 そうしてイリヤは士郎と行くことになった。

 

「ごちそうさま! じゃあお兄ちゃん先に荷物取ってくるよ〜」

「ああ、食べたらすぐに行く」

 

 イリヤは再び部屋に戻って、予め用意したカバンを持って、鏡の前で服装チェックをする。

 上は凛にわざわざ合いそうなものを選んでもらい、ピンクの服の上に青い上着、膝上くらいのショートパンツ。カバンは肩にかけれるタイプにした。

 何故これだけ気合が入ってるかというと、確かに今日はフィギュアを買うだけだ。しかしイリヤはこれをデートだとも考えている。

 

「よしっ! 気合十分! がんばるぞ〜!!」

 

 頬をパンと叩いて気合を入れる。すると士郎も朝食を食べ終わったようで、下から声がかかる。それを聞いてイリヤは下に降り、士郎と玄関に向かう。

 

「それじゃあ行ってくるよ。順調に行けば昼前には帰るよ」

「行ってきま〜す」

「ええ。士郎、くれぐれもイリヤさんを危険に晒さないよう気を付けるのですよ?」

「ああ、分かってるよセラ。その為の俺なんだし」

 

 二人はドアを開けて、目的地まで手を繋いで歩いてった。

 

 

 今回の目的地は新都の方にあるデパートの中。そこのおもちゃコーナーに向かう。もっとも新都まではタクシーを拾い、早めにデパートに着いた。

 

「着いたはいいが、まだ時間はありそうだなイリヤ。イリヤ?」

「甘いよお兄ちゃん!」

「え?」

「今日買いに行くのはただのフィギュアじゃないよ! まず今回限りの限定品! そして何よりも! 先着五十名は担当の声優さんのサイン入りポストカードが二種類も貰えるビッグイベントだよ!」

「お、おぅ……」

「さあ行くよお兄ちゃん!」

 

 正に有無を言わせずに士郎の手を掴み、デパートのおもちゃコーナーまで一直線で向かった。しかし、そこからはある意味地獄だった。まず、おもちゃコーナーは五階にある。そこまで行く間に、有り得ないくらい運に恵まれなかった。

 一階では階段、エレベーター、エスカレーターの全てが混雑しておりまともに通れない状態だ。二階は階段までに人波に呑まれ、三階では士郎にお婆ちゃんが迫ってきて、四階ではまたもや人波に呑まれ、士郎と離れてしまった。

 

「はぁ、お兄ちゃん……」

 

 イリヤは何とかおもちゃコーナーに辿り着いたが、士郎とは離れ、挙げ句の果てにサイン入りポストカードは結局入手出来なかった。

 もしもの場合、携帯電話を持っているが、士郎がそれに気づくかどうかも怪しい。

 

「どうしよう……」

 

 一人寂しく椅子に座っていると、再び人通りが激しくなった。そこで様々な声が聞こえる中、一際ゆるそうな声が聞こえてきた。

 

「イリヤさ〜ん。全く〜、イリヤさんの一番の相方であるルビーちゃんを置いてくなんて酷いですよ〜!」

 

 そのゆるそうな声は見事に他の人の目には付かずにイリヤの元へやって来た。

 

「ルビー!? なんでここに……」

「それはイリヤさんは私のマスターなんですよ!? 着いていくのは当然でしょう! それに私がいればはぐれてしまったお兄さんの場所も調べれますよ〜」

 

 ルビーはそのままイリヤの髪の中に入り込んで話す。

 イリヤも少し考えた後、ルビーの提案に乗った。

 

「ルビー、お兄ちゃんの場所を教えて!」

「お任せあれ〜!!」

 

 そのままイリヤは一部転身して、士郎を探す。流石に人波に呑まれたとはいえ、一階とかには行ってないはず、なので範囲を更に絞り、四階と五階のおもちゃコーナーを集中した。

 調べること数秒。

 

「いた!」

 

 イリヤはなんの迷いもなくエレベーターの近くに向かっていく。人波に呑まれそうになるが、一部転身をしている為、しっかりと踏ん張れば呑まれることは無かった。

 

「お兄ちゃん!」

「イリヤ!」

 

 士郎は下へ降りようとしたが、イリヤの声がハッキリと聞こえた為、後ろから飛んでくるイリヤをしっかりと受け止めることができた。

 

「ごめんなイリヤ。あれだけ保護者ヅラしておいてこのザマなんて……」

「ううん。いいよお兄ちゃん! お兄ちゃんは私の為に今日は一緒に来てくれたもん」

 

 イリヤは笑顔でそう言うと、士郎はイリヤの手を引っ張って抱きしめた。

 

「それでも、だ。こんな失態は今回限りだ。だからこれからも困ったことがあったら頼ってくれよ?」

「うん! ありがと! お兄ちゃん!」

 

 イリヤは抱きしめられたのが嬉しいのか、顔を赤くしながら言う。

 すると士郎がしゃがんで、イリヤの目を見る。

 

「これはお詫びな?」

「ふぇ?」

 

 士郎はそう言うと、イリヤの頬にキスをした。

 しかも、こんな公衆の面前で。

 当然反応は──

 

「……はっ、〜〜〜〜〜〜!!!???」

 

 周りからは様々な声が聞こえる。「キャー!」と叫ぶ人がいれば「ロリコン?」とまだ言う人がいた。イリヤの髪からこれを見ていたルビーは顔はないが悪そうな顔になっていた。

 

「さ、帰るぞイリヤ。帰ったらセラの昼食が待ってるからな」

 

 半ば放心状態になっているイリヤを引っ張りながら士郎は帰路に着く。イリヤの意識が戻ってきたのは家に入る直前だったらしい。

 そして当然夜は嬉しさの余り眠れなかったとか。

 

 




ファッションに疎いというか女子の着る服が全然想像出来なかったです……
服とかのことも少しづつ学んで取り入れたいですね。
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