プリズマ☆イリヤ 日常の話   作:sーk

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お久しぶりです。生きてます。遅れて申し訳ない。
久しぶりのイリヤ編です!


一緒に料理

 とある休日。衛宮家にはイリヤと士郎だけだった。セラとリズが夕飯の買い物へ行き、クロは何処かに遊びに行ってしまった。

 

「イリヤー? 家に誰もいないからってだらけすぎだぞ〜」

「んーだって暇なんだもん〜」

 

 現在イリヤはリビングのソファで寝転がり漫画を読んでいた。学校の宿題も終わらせ、やる事やったら本当に暇になっていた。

 

「そんなに暇なら一緒に何か作るか? ちょうど今は二時頃だしパンケーキくらいなら夕飯にも響かないだろうし」

「パンケーキ! 作る作る〜!」

 

 士郎とパンケーキを作ると聞いた瞬間、イリヤは漫画を置き士郎に飛びついた。

 

「ちょっ危ないだろ?」

「ふへへ〜〜」

「じゃ、手を洗ったら早速作るぞ!」

「はぁい!」

 

 二人はエプロンを着て手を洗い、材料を取り出す。

 卵、砂糖、牛乳、薄力粉、バター、ベーキングパウダーと用意。それらを順番に入れ、混ぜていく。

 

 基本はイリヤが混ぜて士郎がアドバイスをしていく。時折中身が飛んだりして士郎にかかったりとアクシデントも起こった。

 

 そしてその時、キッチンにいる二人は気づかなかった。この家の中には一番油断のできないヤツがいることを忘れていたのだ。

 

(いや〜イリヤさんもわたしのことを忘れちゃってますね〜。ここまで忘れられると悲しみを通り越して利用しちゃいたいですよ〜」

 

 フヨフヨと机の下を飛びバレないように隠れている悪魔が良からぬことを考えていた。

 

「ひっ!」

「? イリヤどうした?」

「う、ううん。何でもないよ! 何でも……」

「? そうかってイリヤ、そのくらいでいいからな。次はこれを入れてっと」

 

 士郎の指示通りにイリヤは手を動かす。イリヤは背中に感じた悪寒を振り払い、作業に専念する。

 

 その間に羽の生えた悪魔はイリヤの部屋に侵入した。

 

「さあ! 今回は何をしてあげましょうか!!」

 

 羽を広げ、器用に考えるポーズを取ったりする。

 

「今回はイリヤさんと士郎さんの二人っきり。ならば、夏に出来なかったあーんな事やこーんな事までイリヤさんの思うがままにしてあげましょうか!!」

 

 そうと決まれば行動開始。羽を動かして薬を用意、いつもの注射器に予備も含めて準備する。

 

「さてこれをあとは士郎さんにブッ刺せば……」

「それはさせませんよルビー姉さん」

 

 悪魔が部屋を出ようとした時、外から声がした。

 

「そ、その声は……! サファイアちゃん!? 何故ここに!」

 

 外にはルビーと同じように飛んでいるサファイアがいた。

 

「美遊様は今お取り込み中なので、そして姉さんの悪ふざけの予感がして飛んできましたが……当たりですね」

「くっ、ここまできてサファイアちゃんには邪魔させませんよ〜!! わたしの楽しみは奪わせません!」

 

 次の瞬間、ルビーが先ほど作ったのとは別の注射器をぶん投げた。

 ここに、常識を超えた姉妹の争いが始まった。

 

 

 

 

 イリヤの部屋で争いが起きてるのを知らない当人は、士郎に手取り足取り教えてもらいながらパンケーキを焼いていた。そんなイリヤの内心は……

 

(お、お兄ちゃんが背中に密着!! しかも手を重ねてるッ!!)

 

 思いっきりドキドキしていた。

 

「さ、ひっくり返すぞ」

「う、うん……」

 

 二人が同時にひっくり返そうとした時、階段から物凄い勢いでなにかが落ちてきた。

 

「なんだ?」

「って、あー!!」

 

 イリヤは叫ぶとダッシュでそれを拾った。

 

「ななな、何してんのルビー!」

「いや〜バレちゃいましたか〜。なら実力行使で!」

 

 ルビーが飛ぶと、士郎の頭上に行き、注射器をブッ刺した。

 

「んな!?」

「フフフ! サファイアちゃんの妨害もありましたがこれで目的達成です! いや〜いい仕事をしまし……」

「姉さんは眠っててください」

 

 ルビーが満足した瞬間にサファイアがルビーを気絶させた。

 

「全く、姉さんが失礼しました。キチンとお仕置きしておきます。士郎様の方は……頑張ってください」

「投げやりじゃん!!??」

 

 サファイアはルビーを連れて美遊の家へと飛んでった。

 すると士郎が動き出し、イリヤに寄ってくる。

 

「お、お兄ちゃん……?」

「ぅぅ……」

「これなんか前にもあった気が……」

 

 ジリジリと後ろに下がるも、壁に止められる。いつか見た光景が再び行われていた。

 

「うぅ〜」

「ぅぅ……アァ!!」

「っ……!」

 

 襲いかかる士郎にイリヤは目を瞑った。イリヤは押し倒され、士郎の顔が真上になっていた。

 すると真横で何かがドサッと落ちる音が聞こえた。玄関側を見ると、そこにはセラとリズ、そしてクロがいた。セラが荷物を落としたようで、口を開いて固まっていた。リズに関しては「お〜」と言い、クロは「へ〜」とニマニマしていた。

 

「こ、これは〜」

 

 言い訳を考えてるとセラが顔を上げて勢いよく歩くと……

 

 バシィン!! 

 

 といい音が鳴り響いた。

 

 

 

 

 

 士郎が気がつくと既に夕方。セラが夕飯の準備をしていた。

 

「起きた?」

 

 横にはリズが座ってテレビを見ていた。

 

「あ、ああ。あれ? 何があったっけ」

「覚えてない? 士郎が……」

「い、言わなくていいよリズ!」

「?」

 

 言いかけたリズをイリヤがすごい勢いでセーブをかける。

 

「あ、そういやパンケーキはどうだ?」

「ふぇ? あ、あれならちゃんと食べたよ……」

 

 若干目を泳がせてイリヤが言う。まあいいか、と士郎は切り替えて夕飯の手伝いをする。

 

 その日の食卓はイリヤとセラがいつもより落ち着かないように見えた士郎だった。

 

 

 

 

 その日の夜。

 

「姉さん。何か言うことは?」

 

 サファイアはルビーを見下ろし、説教する。

 

「ごめんなさい……」

「全く、姉さんはそろそろ懲りてください」

「だってイリヤさんはわたしにとっていいおもち……ゴホン、マスターなんですもん。お礼というか……」

「あれは迷惑です」

「はい……」

 

 そんな姉妹のやりとりもあったとか無かったとか。

 

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