プリズマ☆イリヤ 日常の話   作:sーk

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あけましておめでとうございます。
そして遅くなりすみません…

今回は三姉妹の正月編です!


お正月

 1月1日

 今日は元旦。イリヤたちは、みんなで柳洞寺まで初詣しに来ていた。

 三人共綺麗に着飾って、周囲からも目を引いていた。

 イリヤはピンクの浴衣に花柄が付いており、クロは赤に黄色の花が付いて、美遊は藍色の浴衣に水色の花柄が付いていた。

 

「昨日のお蕎麦美味しかったね〜美遊」

「うん。士郎さんが作った蕎麦は美味しかった。特にダシがしっかりしてて蕎麦の風味もしっかり出てた」

「細かいわね美遊……セラなんかは仕事がとられたーって泣いてたわよ?」

「し、仕事は奪ってないぞ!? セラがまだ蕎麦は慣れないだろうと思ってやったのに……」

 

 ガックリとクロの言葉に項垂れながらもイリヤたちを先導する士郎。柳洞寺は冬木市でも大きな寺の為、人で溢れかえっていた。

 すると、イリヤたちの前に一人の少年がやってきた。

 

「ん? 一成じゃないか」

「む、おはよう衛宮。新年早々から大変だな」

「寺の手伝いをしてる一成に比べたらマシさ」

 

 二人は軽く挨拶をすると、辺りを見渡す。

 一成はこの寺の跡取りの為、こういう時はよく手伝っているが、何故か今年は例年よりも人が多い。

 

「ん? 一成、あんなもの去年はあったか?」

 

 士郎が指差す方にはひとつだけポツンとある甘酒の店のことだった。

 

「ああ、あれか。あれは今年からだ。なんでも宗一郎殿が大量の甘酒を貰ったからここで売ってしまおうと」

 

 やや、不満になりながらもそれしか方法が無いとわかってる為、渋々置いてるのがよく分かる。

 

「それで一成は何してるんだ? サボるなんて珍しいな」

「別にサボっている訳ではない。宗一郎殿から衛宮がおると聞いてな、挨拶に行ってこいと言われた次第だ」

「なるほど」

「しかし衛宮よ」

「ん?」

「あれはいいのか?」

「あれ?」

 

 一成が指を指すと、そこではクロに引っ張られて甘酒を買いに行くイリヤたちの姿が見えた。

 

「あ、待てよイリヤ〜! 悪い一成、今はイリヤたちが……」

「うむ、分かっておる。衛宮の事だ。保護者役にでも頼まれたのだろう。ならば行くといい」

「ああ助かるよ。今度弁当を分けてやるよ!」

 

 そう言うと士郎はイリヤたちの方へ走り出した。

 

「ふむ、それは楽しみだ」

 

 本当に保護者に見える姿を一成は暖かく見守っているのであった。

 

 

 士郎がイリヤたちに追いつくと、既に手遅れだった。

 

「はれぇ〜? おにいひゃん〜?」

「アハハハ! イリヤぁ〜」

「…………」

 

 イリヤたちは顔を赤くしながら甘酒を飲んでいた。

 イリヤはふらつきながら士郎に抱きつき、クロはイリヤをバンバンと叩いており、美遊は顔は赤いが黙り込んでいるなどと、三者三様の様子だった。

 

「い、イリヤ!? それにクロと美遊ちゃんまで!?」

「ふへへ〜おにいひゃ〜ん」

 

 三人を見て慌てる士郎だが、そこへ逃げ場を無くすようにイリヤが更に身体を密着させる。

 

「い、イリヤ……離れるんだ……!」

「む〜〜、いや!」

「なっ!?」

 

 イリヤは一瞬むすっとし、顔を士郎のお腹辺りに埋めた。

 すると今度は背中からクロが士郎の背中をバンバン叩いてくる。

 

「アハハハハ!! お兄ちゃ、アハハハハ!」

「クロ!? ああもう! 美遊ちゃん! 一人で歩ける!?」

 

 最悪二人なら抱えて家まで行けるが、三人は厳しい為美遊に確認を取る。すると、美遊は士郎の服の袖を引っ張り、ひっついていた。

 

「なんでこうなるのさ〜〜!!!」

 

 その日、士郎の叫びは柳洞寺に響き渡ったそうだ。

 

 

 

 

「た、ただいま〜……」

 

 士郎が家に着くと、三人はスヤスヤと眠っていた。

 

「ん、士郎。おかえり〜」

「あらあら人気者ね〜」

 

 すると玄関にリズとアイリがやって来た。

 

「り、リズ……三人をとにかく部屋に連れて行ってくれないか?」

「ん。任せて」

 

 リズは軽々三人を持つと、イリヤの部屋に向かって行った。士郎は疲れて玄関に寝転がった。

 

「イリヤちゃんたちを運べて嬉しい?」

「ぶっ! か、母さん!? 何言って……!」

 

 アイリが耳元でそう呟くと、士郎は吹き出し、起き上がった。

 

「大体、俺は兄貴だぞ!? 妹を介護するのは当然であって……」

「あら? 美遊ちゃんは妹じゃないわよね?」

「………………」

「それに妹でも女の子を触れて嬉しくない男はいないって聞いたけど……」

「………………」

 

 アイリの言葉に黙るしかない士郎。そりゃあ士郎だって年頃の男の子ですもんね! 

 すると──

 

「士郎? 帰って来たのですか?」

 

 セラがこちらにやって来た。

 

「あら? そんなに疲れて……何かあったのですか?」

「いや、なんでもない。それよりもご飯の支度をしよう」

「むっ、昨日士郎が準備したので今日は私がやります!」

「あっ、セラ!?」

 

 士郎が手伝おうと、キッチンへ進むと、突如セラが士郎を部屋に戻そうと押し始める。

 

「なんなんだいったい……」

 

 あそこまで言われちゃあ士郎も手伝えるはずもなく、部屋で一人ゴロゴロしていた。するとだんだん疲れから眠気が襲って来て、士郎は眠りに入った。

 

 

 

 

「ん……?」

 

 士郎が目を覚ますと、部屋の中に誰かいるのがわかる。

 

「今なら……」

「早く済ませましょ?」

「ホントにいいの?」

「いいのよ!」

 

 小声だがなんとなく聞き取れる。

 

「だれ……んっ!?」

 

 すると、両頬、おでこの三方向から同時に柔らかい感触がする。

 まだ寝ぼけているが、なんとなく特徴が掴めた。右には多分黒髪。左は褐色の肌が見え、おでこには平らな胸しか見えないが、近くに銀色の髪が見えた気がする。

 戸惑っていると、三人は顔を離し、部屋から出て行った。

 

「なんなんだ? 今日は……」

 

 その後の夕食では、美遊もご馳走し、賑やかだった。しかし、ある三人は士郎と目が会う度に顔を赤らめていたように見えた。

 

 

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