ライダーウェポン使いの青春ラブコメ リメイクバージョン   作:G・himagin

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男は全てを知っている──少女は生きている事を実感する

三人称side

 

何処かの遊園地のような場所、その見た目にはそぐわない巨大な建物が中央でひとつ顕在し、その中では細目の白衣を着た男が慌てた様子でキーボードを叩く

 

「なっ……何故だ!何故!()()()()()()()()()()()が負けた!ライダーウェポンになど負けるはずのない!何故、何故ェェェ!!!」

 

狂ったように叫ぶその男に対し、その建物へと侵入した顔が隠せるほどの黒いフード付きコートの男が言う

 

「ファントムクラッシャーのプロトタイプかつ、複数の機能をオミットしたからだろ。()()()の追尾の為のファントムクラッシャーならそれで十分……ってなァ?」

「うるせぇっ!財団に雇われたゴミの分際でェッ!!」

 

煽る様に言う男に白衣の男は近くにあったものを投げつけるが男がは片手で受け止める

 

「しかしまぁ、異物(イレギュラー)のせいで始末し損ねあってのはあるかもなぁ……代金上乗せで、俺がリベルを始末してやるよ」

「何ィ?」

「そうだなァァ……前報酬で、ガイアメモリを2本よこせ、無論完成品だぞ」

「チィ……」

 

白衣の男は黒コートの男を始末するべきか迷うが、ガイアメモリを2本寄こし()()()にして逃亡者を始末出来るのならば安いだろうと、適当なメモリを投げ渡す

 

「ンじゃ、殺りますかァ」

 

フードの下で男は歪な笑みを浮かべ、()()()()()()()()()()()()()()と思い、行動に移した

 

 


 

 

レイズの病室で少女は寝かされていた

彩加は少女が起きるのを待っていると、少女の肩の傷から見つかった装置と、ガイアメモリを調べていた材木座が来た

 

「あ、材木座君」

「とりあえず結果だけ言ってもいいか?」

「うん」

「肩の装置は()()だった。直ぐに解除と分解をしたからもう問題ない」

「ば、爆弾!?」

「彼女が肩に突き刺した際に一旦機能が停止していたが、彼女の様子からするにメモリの実験動物のような扱いだった可能性が高い」

「そんな……!」

 

少女に爆弾を仕込み実験動物にしたであろう団体もしくは組織に対する怒りで爪が食い込むほど拳を握める

 

「到底許せない話だ……!」

「うん…!特犯の人達に言わないと……!」

「その前に、彼女の持っていたメモリについても言っていいか?」

「あ……うん」

「彼女の持っていたメモリは既存のメモリとは大幅に異なる。彼女が所属させられていた組織の創った物で間違いないだろう」

「やっぱり……」

「JOKER…切り札の記憶を所持しているらしい。能力は、不明だがな」

「切り札の、記憶……」

 

所持していたガイアメモリの能力は不明ではあるが、メモリのベースとなる記憶はわかり、そこから能力を推測する事が出来る……そう彩加が考えていた時、少女が目を覚ます

 

「ん……ぅ…」

「あ、起きた!」

 

少女は虚ろな、疲れきったような目で周囲を見渡す、白い天井や格子のない窓、綺麗に掃除された部屋や暖かい布団、少女が囚われていた場所では到底有り得ないモノである

助かったのだろうか、そう考え、視線を移動させると、彩加達の方へと止まる

 

「ッ……!」

 

ここに来て敵か?そう思い警戒するが、彩加は穏やかな笑みを浮かべる

 

「おはよう、身体は大丈夫?」

「え…あ、うん」

「ご飯持ってきたよ、食べて欲しいな?」

「……」

 

前の場所では考えられない心配をするような言葉、更に食事まで用意されている。食事に関しては毒が入っているのではと思い警戒する少女だが、それを察した彩加が全ての料理を1口ずつ食べる。

飲み物に関しては流石に口につけるわけには行かないので、自販機で買ってきたものを渡す。

毒が入っていないことを理解した少女は食事を口にする

 

「ッ……!」

 

今まで食べたどの食事よりも美味しく、気付けば涙を流しガツガツと食べていく少女

 

「美味しかった?」

「うん…!」

 

少女は警戒を解き、涙を腕で拭う

 

「えっと……名前を教えてもらっても、いい?」

「リベル……個体識別番号は2009」

「個体識別番号?」

「……私、人造人間、っていうらしいの」

「ッ!?」

 

少女…リベルは自らのことを人造人間と言った、つまりリベルはその組織に造られた存在である

そしてリベルはガイアメモリを貰い性能実験時に『最初に手にした武器を最適の形に変化させる』というイレギュラーな能力を発現し、その結果実験として10年以上もの間戦わされたこと、そして終了(処刑)されることが決定された際に脱走したことを明かした

 

「そんな……酷い…」

 

彩加はそんなリベルの事を痛ましく思い、思わず抱きしめていた

 

「ッ!?」

「大丈夫、もう大丈夫、守るから…!」

 

リベルはその温もりから、泣きそうになる……しかし、その時、サイレンが鳴り響く

彩加がリベルから離れ、話を聞こうとした時に蒼が来た

 

「侵入者が来た!彩加君はこの子とかを頼むよ!」

「う、うん!」

 

そしてリベルにも部屋にいるように告げ蒼はリサと合流し、正面玄関からやって来たという侵入者を迎撃しようとする

蒼達が正面玄関に来ると、侵入者である黒コートの男が警備員を全員叩きのめし終えた所らしく、蒼を見るなりやっと来たか、とでも言うが如く地面に倒れていた警備員を蹴り飛ばす

 

「ここの警備員は軟弱だなァ、俺一人に負けるなんてさァ」

「お前……!」

「おいおい、初対面のやつに対してお前はねェだろお前は、俺はクロだよ」

「クロ……?」

「ッ!?」

 

クロという名を聞いた時、蒼は首を傾げ、リサは顔色を悪くした

 

「おおっとぉ?そこに居るのはァ……リサちゃんじゃねーか!」

「ッ!?」

「態々アメリカから俺を追ってここ(日本)まで来てくれるとは、嬉しいねェ。親の仇だからかァ?」

「え?」

 

()()()?クロの口から出てきたその言葉に蒼は更に首を傾げてしまう

同時にリサからは殺意に近い怒気を纏われ、呟いた

 

「やっぱり、お前ガ……!」

「そうだとも、お前の両親は俺が殺したんだよォォ!ヒャヒハハ!!」

「……殺す!」

 

狂ったように叫ぶクロに堪忍袋の緒が切れたリサはビルドドライバーを装着、フルボトルを装着しラビットタンクになる

 

RABBIT TANK!

 

そのままドリルクラッシャーを構え一気に跳躍し距離を詰める

 

「ほう?」

 

クロは後ろに跳び、攻撃を回避すると()()()()()()()()()()()()()()()……そして()()()()()()()()を取り出す

そしてハザードトリガーを起動しビルドドライバーに差し込み

 

HAZARD ON!

 

「なっ……!?」

 

蒼は勿論の事、リサでさえも驚愕してしまう

 

「ビルドドライバーは元々ファウストの技術だ。レイズがそれを模倣しただけでな……んじゃ、ゲーム……スタァト」

 

そういい、ロストボトルをビルドドライバーに装填し、レバーを回転させる

 

COBRA!SPANNER!

ドンテンカーン!ドーンテンカン!

ガタガタゴットンズッタンズタン!ガタガタゴットンズッタンズタン!

Are you ready?

 

()()

 

変身、この世界では展開として表されるフレーズのハズのそれが、変身という言葉で出された

すると鋳型のようなフレームのハザードライドビルダーが形成され、クロはそれに挟まれる

 

UN CONTROL SWITCH!

BLACK HAZARD!

ヤベーイ!

 

変身後のクロの姿は、【クロ】という名前に相応しく、全身刺々しく真っ黒であり、唯一色の着いているところは複眼の部分の左のコブラと右のスパナ部分のみである

 

「……名前は()()()()()()()()()()()()()…よろしくゥ!」

 

そう名乗ると、クロはリサへと攻撃を開始した

 

 

 

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