好きなものはパンと… 作:ミッシェルランドの中の人
ミッシェルランドの中の人です。
今回の回は私からのお年玉ってことでお送りさせていただきます。
次回は1/3なのでご安心ください。
※お気に入りやしおりを挟んでもらえるとモチベーションにつながるので面白いと思った方は是非お願いします。
「…えっと……よく分からないですね…」
「こちらとしてはかなりの確証を持っていってるのですけれど。」
この人のこの微笑はなんて圧力を持ってるんだろう…
「根拠…と言いますかなんて言えばいいのかな…なんでそう思ったんですかね。」
「ルンってきたからっ!」
「日菜ちゃんちょっと静かにしてくれない?おそらく気付いているでしょうけど理由はたった一つ、演奏です。」
「えっと、この間の演奏に聞き覚えがあったので色々と過去の音楽番組を漁ったんすよ。」
「なるほど……降参です。そうです俺はFreiheitのハルです。お久しぶりですねパスパレの皆さん。」
ほぼ確定的に特定されていた。これ以上言い訳したりするのもかえって怪しく見えるので諦めて降参した。
「このことは口外しないでいただくとありがたいのですが。」
「ええそのことは分かってます。ただ、今回の合同練習のような制度は何か狙いがあってのことなんですか?」
「ああ、敬語は結構ですよ僕らは年下なので。そうですね今回のことはホントに何にも関係がありません。」
「あら?そうなの。じゃあ今回のことはまりなさんの思いつきってことね。」
「困ったことにまりなさんの思いつきです。」
「まあ今回の件は私たちにとっても都合がいいことなのよ。」
「都合がいいとは?」
「いえ、以前から演奏について聞きたいことがあったの。」
「そーなんですよ。あのチューニング技術とか個人個人の技術の高さとか色々聞きたかったんすよ。」
「じゃあ色々含めて一週間でできるだけの事は教えられるように頑張りますよ。」
「ええ、宜しくお願いします。」
このやりとりの間日菜さんは借りてきた猫のようだった。
「今日から一週間よろしくお願いします。あらためましてPastel*Palettesの丸山彩です!」
「あ、宜しくお願いします。瀧上晴希です。」
「タキガミさんですネ。私の名前は若宮イヴです!ヨロシクお願いします!」
さっきの集まりにいなかった二人が挨拶をしてくれたのだが、重々承知しているのでなかなか騙しているようで心苦しい感じがする。
「じゃあまず何曲か聞かせてもらっていいですか?そこから判断したいので。」
「それじゃあ『しゅわりん⭐︎どり〜みん』と『ゆら・ゆらRing-Dong-Dance』聞いてくださいっ!」
聞いたところギターには一切問題がないドラムも俺に教えることはなさそうだ。キーボードは力みすぎている節がある。それ以上のことは専門じゃないからわからない。問題はこの二人だな。ボーカルはアイドルらしく踊りながらのようだが素人目には分かりづらいくらいズレがある。そしてベース。演奏だけに集中した時は俺が教えることは何もないのだが二曲目でダブルボーカルになった時不安定になっている。
「えっと、ありがとうございます。ギターに言うことはありません。」
「えぇ〜教えてよぉ〜」
少しだけ千聖さんの方を見る。無言でうなずいてきたのでこの人の扱いは雑にしていいようだ。
「話を続けますね。ドラムも俺からは言うことはありません。渉君に聞いていただけるとありがたいです。」
「なるほど了解しました。」
「キーボードはもう少し肩の力を抜きましょう。力みすぎは良くないですよ。」
「ハイ。分かりました。」
「えっとベース。ダブルボーカルになった時から不安定になっています。ベースボーカルの練習を重点的にしましょう。」
「やっぱりそうよね。是非指導していただけると助かります。」
「わかりました。それとボーカル。踊りと歌のテンポがごく僅かですがズレています。そこを直して行きましょうか。」
「えっ!そうだったんですか。もっと練習頑張らなきゃな〜。」
「こんを詰めすぎるのは逆にダメですよ。適度な休養を取るために10分間休憩しましょうか。」
「さんせーいっ!」
この日は各々自主練を回りながら見ていくという方式で終わった。どうも骨が折れそうなバンドな気がする。
「後で少し時間いいかしら?」
「ああ…別に問題ないですよ?なんかありました?」
「まあちょっとね、他の子がいると言いづらいから。」
「了解です。さっきのカフェでいいですか?」
「ええ、構わないわありがとう。」
どうやら今日はもう一波乱ありそうです。
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こっちでは聞けないことでもどんどん聞いていただけると幸いです。