提督業再開しました   作:刻の風

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提督業のお引越し

 トラック宿地艦隊との演習が終了し、夕食の時間に、それは発表された、その内容は余りにも衝撃的で、リンガ泊地に激震を震わせた、ある者は自分の耳を疑い、またある者は新城の正気を疑った

 

天龍「おいおい!本気かよ提督!」

新城「当たり前だ」

吹雪「でも…他の妹達にも会えるかな」

白雪「わかんないけど…多分会えるんじゃない?」

新城「お前の妹って他にも居たのか?」

深雪「あったりまえだよ!結構人数いたんだぜ」

那智「提督…頭の検査をしてきた方がいいんじゃないか?」

足柄「気持ちはわかるけどそれは言い過ぎね」

陸奥「長門はどう思う?」

長門「どう、とは」

陸奥「今回の合併の話」

長門「まぁ…上の意見なら従わざるを得まい」

陸奥「長門がまともな事言った!?」

長門「おい陸奥!それはどう言う驚きだ!?」

新城「それと今から今居る移籍組の自己紹介があるから聞いてやってくれ」

一同「!」

扶桑「えっと…今日からお世話になります扶桑と申します…妹の山城共々宜しくお願いします」ペコ

最上「僕は最上って言うんだ、宜しくお願いしたいな」ペコ

山城「扶桑型戦艦、妹の方、山城です、宜しくお願いします」ペコ

三隈「私は三隈と申します、宜しくお願いしますね」ペコ

蒼龍「二航戦蒼龍です!宜しくお願いします!」ペコ

飛竜「同じく二航戦飛竜です!宜しくお願いします」ペコ

新城「みんな聞いてたなー、宜しく頼むぞ〜、後で寮に案内してやってくれ、入居方式はみんなと一緒でな」

扶桑「入居方式?」

新城「ああ、ここの泊地は艦種別じゃなくて艦隊別で部屋割りをしてるんだ、希望があれば変更を加えたりもする」

最上「じゃあ扶桑さんと一緒ですね!」

扶桑「そうね」ニコッ

山城「グヌヌヌヌ、姉様との間に割り込んでくるなんて…!」

三隈「三隈も居ますわ!」

山城「チッ!」

三隈「ヒィイ!」

扶桑「山城!顔が怖いわよ!提督も見てるのに…」

山城「はい!気をつけます!」

蒼&飛「「あの〜、提督」」

新城「何かな?」

蒼龍「出来れば私達加賀さん達と同じ部屋に入りたいのですが」

飛竜「お願い出来ませんでしょうか」

新城「それは構わないが…加賀達の部屋の奴らにも聞かないとな、ちょっと待っててくれ」タッタッタッタ

 

〜〜〜5分後〜〜〜

 

新城「全員構わないそうだ、良かったな!」

蒼&飛「ありがとうございます!」

加賀「まさか貴方達まで来てくれるとはね嬉しい限りだわ」

赤城「歓迎します♪」

浜風「蒼龍さん!飛竜さん!宜しくお願いします!」ペコ

舞風「宜しくお願いします!」ペコ

野分「宜しく頼みます!」ペコ

新城「お前ら、さすがに7人は手狭だろ?新しい部屋用意するんだがそれまでは分かれて住んでもらってもいいか?」

一同「「はい!ありがとうございます!」」

新城「じゃあ俺は執務室に戻るから、何かあったら教えてくれ」

 

〜〜〜執務室〜〜〜

 

新城「ぼのたん、すまないが書類整理手伝ってくれないか?」

曙「っん…」ポー

新城「どうした?ぼのたん様子がー」

曙バタン

新城「ぼのたん!?おい!大丈夫か!?うお!すっげえ熱!」

 

新城の大声を聞いて艦娘が駆けつける

 

長門「どうした提督よ、そんな大声を出しー」

新城「曙がぶっ倒れた!どうすればいい!?」

長門「そっそう言う時は明石を呼べばいいだろう、艦娘の病気に詳しいのはあいつだけだしな」

新城「そうか!ありがとう長門、悪いが読んでくる間ぼのたんの事見ててくれないか?」

長門「了解した」

新城「じゃ!」バタン

長門(いつもの気の強い顔も可愛いが熱にうなされる顔も中々、役得役得)

 

〜〜〜10分後〜〜〜

 

新城「すまない明石!こっちだ」

明石「執務室の場所くらい分かりますよ〜、」

新城「曙!無事か!」パタン

長門「おお!提督か!さっきから曙の様子がおかしくてな、熱に魘されながら何かを呟いててな」

曙「…メ…ズメ」

新城「?」

曙「シ…メ…ズ…」

明石「提督!長門さん!離れて!」

曙「シズメ、シズメ!」

曙がそう声を発した瞬間、曙は大きく目を見開き立ち上がった、だが、その目は紅く染まり、薄紫の美しい艶やかな髪は純白に、柔らかい肌色を持っていた肌は、これも又純白に染まった、美しくもどこか禍々しい、そんな存在になっていた、もう自分たちの知る曙では無い、そう感じた瞬間、曙だった者は声を発した

???「コ コハ…?」

新城「…リンガ泊地、お前ふざけてるのか?それともタチの悪い悪戯か?曙」

???「ワタシ…ハ、アケボノ?デハナイ」

新城「何言ってんだ!お前は曙だろ!」

???「ワタシハ…ヲ、キュウ」

長門「っな!?」

???「セイキクウボヲキュウ、ソレガ…ワタシニアタエラレタナマエ」

明石「あちゃー、失敗かー」ガッ

新城「おい明石?失敗とは…?」ニコォ

長門ジトー

明石「ナッナンデモナイデスヨー!」

新城「早く観念した方が身の為だぞ」ゴゴゴゴゴ

明石「ヒ!わっ分かりました!話しますからぁ…」ヘナヘナ

 

明石が説明した事は要約すると

泊地近くで燃料切れのヲ級を龍田達遠征隊が確保、明石がそれを引き取り深海の技術を盗もうと麻酔を打ち偽装解体した所ヲ級の意識が飛んだ、どうしたものかと悩んでいたら提督が来て曙の異常を訴えた、

 

明石「なので恐らく曙ちゃんの身体にヲ級の魂が憑依している状態かと」

新城「姿まで変わるのか?」

明石「さぁ…前例がないのでなんとも…多分同じ身体に2つの魂の姿は具現化出来ない、その為より強い魂が顕現したのでは?」

新城「…どうすれば治る」

明石「さぁ…お約束通り1度意識飛ばしますか?」

新城「おい!そんな事でいいのかよ!」

明石「だって前例が無いし分かんないし…」

新城「ったくしゃあねぇ、長門、お前は明石と一緒にヲ級本体の所に行ってろ、もし意識が戻っても殺すな、拘束に留めろ、」

長門「了解した…だが提督はどうするのだ?」

新城「艤装が無いんだろ?じゃあ普通の人間だろ」

明石「確かにそうですけど…」

長門「曙を傷付けたら何にもならんぞ!」

新城「軽く首を打撲して貰うだけだ、さぁ、行け!」

長&明「「了解!」」

新城「さぁ、行くぞヲ級!」

 

〜〜〜5分後〜〜〜

 

新城「くそ…不味いな…普通に強い」

ヲ級「ソンナモノカ?ヨワイ、ヨワスギルゾ!」

 

〜〜〜さらに5分後〜〜〜

 

新城「そろそろ着いた頃か…どれ、本気を出すか…」

ヲ級「!?」

新城「あ、あんな所にボーキサイトの山が!」キョロッ

ヲ級「エ!?ドコドコ!?」キョロキョロ

新城「もらったぁぁぁぁぁぁあぁぁ!」ドスッ

ヲ級「ヲ…ヲミゴト…」ガクッ パァァァァァァ

 

その瞬間、ヲ級の意識が消えると同時に身体が曙の特徴を取り戻した、紅い瞳は薄紫に、純白の髪も瞳と同じ薄紫に、純白の美しい肌は薄い肌色の温かみのある色に、新城は曙を抱き抱えると心配そうに顔を覗き込んだ

 

新城「おい!大丈夫か曙!」

 

曙は呼びかけに応える様にその双眸を開いた、彼女は薄桃色の小さな唇を開き

 

曙「何人の顔覗き込んでんのよこの変態クソ提督!」ゴンッ

 

新城を精一杯罵倒した




さて、明石の仕入れたヲ級はどうなる!?次回、ヲ楽しみに!

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