提督業再開しました   作:刻の風

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提督業の矛盾点

歓迎会の次の日、長門と加賀が執務室の扉を叩いた、

 

長&加「失礼する(わ)」

新城「お、どうした、何か用か?」

長門「ああ、明星について…な」

新城「ん?あいつをこの泊地で保護するというのは決定事項だが」

長門「いや、それに意見があるわけじゃない、別な物だ」

新城「と、いうと?」

加賀「明星は昨夜私の艤装で見事艦載機を発艦させて見せました、それを見た明石さんが別な艦種の装備でも可能か、という実験を行ったのですが…」

新城「が?」

加賀「見事に全艦種の装備を使いこなしてるんです」

新城「器用だなあ」

長門「それで済めば良いのだがな、明石はある仮説に辿りついてな、」

新城「どういう内容だ?」

長門「あるだろう、どの艦種にも該当せず、だがどの艦種の攻撃をも発動させてしまう深海棲艦が…」

新城「…まさか明星を…姫や鬼の類とでもいうつもりか?」

加賀「たまたま、ということもあり得ますが現段階ではこの仮説が1番可能性が大きいです」

長門「正確にはまだ成り切っておらず発展段階らしいがな、あいつが1人だけ記憶を持って深海棲艦となった意味は…そういう意味だったのかもな」

新城「ふむ…ではこうしよう、これ以上明星に艤装を触らせるな、だが、あいつには他の事をしてもらう」

加賀「他の事?」

新城「厨房のお手伝いだ」

長門「はぁ!?」

加賀「何故そのような考えに至ったか聞かせていただいても?」

新城「ここは最近人数が一気に増えてきただろ?だから間宮さんも大変なんだよ、来月から当番制で間宮さんのお手伝いも入れる予定だがそれでも足りないからな」

加賀「しかし、まだ入って間もない…しかも敵性がないとはいえ深海棲艦にやらせるには問題があるのでは?」

新城「それはそうだが…他にいい案はないか?」

加賀「…ないですね」

長門「ああ、ないな…工廠整備とかも考えたが…そっちはもっと不味いな」

新城「なら決定でいいか?」

加賀「仕方ありませんね

長門「ああ、同意する」

新城「じゃあ間宮を呼んできてくれ」

長門「了解した、だがいっその事こと敷地内にある居酒屋でも手伝いさせてみないか?」

新城「居酒屋…そういえばそんな物もあったっけな」

加賀「あそこですか…まぁいいのでは?女将も艦娘ですし」

新城「え?マジで?」

加賀「ええ、聞いてませんか?鳳翔さんですよ」

新城「ああ、あいつか、今夜辺り行ってみるかな」

長門「執務は大丈夫なのか?」

新城「終わってるさ」ドサー

長門「いつの間に…」

新城「週初めに大体の任務は終わらせるからな」

加賀「ではその時ご一緒しても?」

新城「ああ、構わんぞ、長門もどうだ?」

長門「いいのか?」

新城「勿論だ、酒は大人数で飲んだ方が旨いからな」

長門「では、相伴に預かろう」

加賀「では7時にまた来ます」

長門「そうだな、では間宮を呼んでくる」

新城「おう、頼んだぞ」

 

ガチャ

 

曙「本気なの?」

新城「うお!びっくりした…お前いたのか」

曙「いたわよ!秘書艦にくらい気付きなさいよこのクソ提督!」

新城「あんまりにも静かだったのでな、すまん」

曙「まぁいいわ、それより!厨房のお手伝いの当番制って本当!?」

新城「そうだが」

曙「ったくめんどくさいったらありゃしないわね〜(まぁカレーで埋めればいいか)」

新城「因みにカレーは金曜日だけな」

曙「ッチ!」

新城「お前みたいに楽しようとする奴が出てくるからだ!、毎日カレーは勘弁だぞ」

曙「それもそうね…あ、それと今夜私もついて行って良いかしら?」

新城「良いが…居酒屋だぞ?」

曙「あそこのカレイの煮付け美味しくて癖になるのよね」

新城「親父か!」

曙「なによ!あの味を知ったらもう戻れないわ!毎日でも食べたいくらいよ」

新城「麻薬かよ!」

 

コンコン

 

曙「その位の中毒性はあるわね、それより、間宮さん来たわよ」

新城「お、すまない、どうぞー」

間宮「給料艦間宮、お呼びに預かり参上致しました!」

新城「急に呼び出して済まないな、今日は少し相談、というか頼み事があってな」

間宮「?」キョトン

新城(可愛すぎだろ…)

曙(なにニヤけてんのよこのクソ提督!)ギュゥゥ

新城(痛!お前つねるなよ!)

間宮「提督?」

新城「おう、済まない、少し、な」

間宮「?」

新城「まぁ気にしないでくれ、所で相談なんだが、お前助手を募集してただろ」

間宮「はい、人数も増えてさすがに一杯一杯ですから」

新城「それでだ、明星を助手として師事してやってくれないか」

間宮「それは構いませんが…何故いきなり?」

新城「明星も何もしないと居にくいだろうからな、仕事を与えようと思って、あと鳳翔さんの所にも頼む予定だ」

間宮「了解です、では鳳翔さんには私からも伝えておきますね」

新城「ああ、済まないな、」

間宮「では失礼しますね」

新城「おう、」

 

ガチャ

 

新城「ぼのたん、ちょっと明星を呼んできてくれ」

曙「はいはい、ったく、人使い荒いのよこのクソ提督!」

新城「それなんとかならない?」

曙「ならないわ!」バタンッ

 

〜〜〜明星到着〜〜〜

 

明星「えッと…明星…キまシタ」

新城「おう、お前料理に興味ないか?」

明星「!」フンスッ

新城「なら良かった、明日から間宮さんの所と鳳翔さんの居酒屋でお手伝いをしてくれないか?」

明星「ワカった…!」

新城「ならありがたい、宜しく頼んだぞ」

明星「マカせテ…!」

新城「おう、別な奴も日替わりで手伝いに入るから楽しんでやれな」

明星「ワカっタ!明日カラ頑張る!」ブンブン

新城「お前が楽しそうで良かったよ」

明星「間宮さンと鳳翔サんに挨拶シてくる…」

新城「おう、しっかりな」

 

バタン

 

新城「予想以上に楽しそうだったな」

曙「ええ、楽しそうで良かったわ」

新城「お前はあいつに怒ってないのか?」

曙「全然」

新城「そうなのか?」(意外と優しい所あるんだな…)

曙「だって明石さんのせいじゃん」

新城「…やっぱお前は悪魔だわ」

曙「はぁ!?なによ悪魔って!」

新城「あ、駆逐艦寮の再整備の打ち合わせあるんだった」ソソクサ

曙「おいコラ!逃げるなー!」バタバタ

 

 




さて、次回は居酒屋鳳翔が登場です!さて、どう出てくる!

現在活動報告にてリクエストを行なっています、どんな内容でも構いません、是非、ご要望、ご意見をお聞かせください、これからの作品展開の糧にするかもしれません

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