提督業再開しました   作:刻の風

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回想

新城「今日で休みも終わりかー、短かったな」

 

曙「あんだけ休めれば十分よ」

 

新城「それもそうか〜」

 

曙「あんた大丈夫?なんか疲れてる?」

 

新城「今夜出発するMI艦隊の指導してて…疲れた…」

 

曙「全く…今日は最終日なんだから、少しはあんたもたのしみなさい」

 

新城「そーするかな…うん、そうする」

 

金剛「テイトクー!そんなとこでナニしてるデス?」

 

新城「ああ、最終日どうするかな〜って」

 

金剛「予定ないデスカ?」

 

新城「バーベキューも食い過ぎたしドロケイも足が死んでるしな」

 

曙「あんたすごい逃げ足だったわよね…」

 

金剛「オリンピック選手かと思いましたネ…」

 

新城「ああ…士官校時代に扱かれたな…」

 

金剛「テイトクの士官校時代デス?」

 

新城「ああ…気になるか?」

 

曙「まぁ少し気になるわね」

 

金剛「もちろんデース!!」

 

新城「じゃあ…少しだけだぞ、思い出したくもないからなぁ…あれは高校終わって大学の入学を控えた頃、当時海軍の関係者のコネで母親に無理矢理士官校に入れられてな…色々あって半殺しの目にあった」

 

曙「出だしがすでに不安要素しかないわね…」

 

新城「ああ、嫌なら力で抗えって言われてな…フルボッコだった」

 

曙「うわ」

 

金剛「oh…」

 

新城「でもまぁそんなこんなで入学したわけよ…」

 

〜〜〜

 

新城「ここが海軍士官校か…見た目は普通、だな」

 

?「お前結局きてんじゃねぇか」

 

新城「ああ武田…俺は逆らえなかった」

 

武田「お前の母親…元帥の補佐だもんな…」

 

新城「ああ…試験で落ちる事も叶わなかった」

 

武田「まぁ頑張れ、提督になれば一応公務員だし給料も凄いぞ」

 

新城「そんなもんかね…」

 

〜〜〜入校式

 

校長「諸君らには立派な士官としての〜」

 

〜〜〜

 

新城「すっげぇ暇だった」

 

武田「お前いい寝顔だったぜ」

 

新城「やめてくれ恥ずかしい」

 

武田「やっべ!もうちょいで最初の講義始まるぞ!」

 

新城「うわ!マジじゃん行くか!」ドタバタ

 

〜〜〜

新城「うわ…もう始まってる」

 

武田「ここが講義室か…以外に一般的だな」

 

新城「前にいるのが教官か?女性なんだな…あれ?軍服じゃないぞ」

 

武田「あれ、艦娘じゃないか?」

 

新城「そうか?あれが?」

 

武田「じゃないと軍の施設に私服でいられる理由が無い」

 

するといきなり後ろから

 

?「あら、遅刻ですね…初回なので見逃します、次はありませんよ?」

 

そういうと彼女は少し苦笑いをして近づいてきた

 

新城「了解です」

 

武田「はい!」(うわー、すっげぇ美人…)

 

?「私は大和、戦艦大和です、前にいる妹の武蔵と共に皆さんの戦術、状況判断、艦娘と接する上でのメンタルケアを担当します、」

 

新城「メンタルケア?」

 

大和「はい、鎮守府は性質上提督以外全員女性です、その…間違いが起こらないようにです」

 

武田「え…ダメなんすか?」

 

大和「ダメに決まってるでしょう…互いに好き合って一緒になる人もいるみたいですが」

 

新城「いるのか〜」

 

大和「では二人とも、席に座ってください、講義の最中ですので」

 

新&武「「は〜い」」

 

〜〜〜

 

新城「まぁこんな具合に入学した訳だ」

 

曙「驚いた…あんた大和さんに会ってたのね」

 

新城「知ってたのか?」

 

曙「当たり前よ、大和さんと武蔵さんと言えば初号作戦の後の海域拡張作戦で猛威を振るった艦娘よ!」

 

新城「…まぁそれは知ってるけどよ…」

 

金剛「前の初号作戦ってどういう作戦デシタ?」

 

曙「それまで防衛に徹していた海軍がついに反撃に出た作戦よ、戦争前の領海とほぼ同程度の海域の奪取に成功、それと共に鬼や姫の存在やレ級の様な怪物を初認識した作戦だったはず」

 

新城「正解だな、じゃあ話は戻るぞ、それから時期は進んで夏の候補生の武道祭というイベントだな」

 

〜〜〜

新城「もう武道祭か〜、結構時間が進むの早いな…」

 

武田「そうだな…次はルール無しのタイマン戦だぞ…お前が出るんだよな?」

 

新城「ああ…母親に扱かれたからな…腕がなる」

 

武田「母親ってところが泣かせるな」

 

大和「まぁ…でも新城さんのお母様はこの武道祭の最優秀選手に選ばれた方ですし…」

 

新城「ほえー、結構うちの母親に詳しかったり?」

 

大和「武蔵と一緒によくお酒を飲んだり稽古してましたし、結構一緒にいました」

 

新城「武蔵さんか〜、ちょっと前に練習で手合わせしてもらった時フルボッコにされたが…どこかうちの母親に型が似てると思ったらそういう事か」

 

武田「武蔵さんと組合!?」

 

新城「え?何か問題でも?」

 

武田「いや…相手は女性であってだな…」

 

新城「あ…」

 

武田「すいません!すいません!こいつわざとじゃないんです!」

 

大和「心配しなくて大丈夫です、武蔵はよく男性教官の方とも稽古してますから」

 

武田「へ…そうなんすか?」

 

大和「何でも負けたくない戦艦がいるとか、確か…長…そこから先が思い出せませんね…でも今年で私と武蔵はここを離れて鎮守府の方に向かいます、それまでの訓練ですね」

 

新城「あの武蔵さんが負けたくない相手…相当な猛者か…」

 

大和「あ、次出番ですよ、そろそろ行かないと…」

 

新城「あ…本当だ…死んでくる!」

 

武田「骨は拾ってやる」

 

大和「死なないでください!」

 

〜〜〜

 

生徒A「貴様…名前は…新城とか言ったか…面白くもないな…聞いたところ授業でも試合は全て放棄しているそうじゃないか」

 

新城「」ピクッ

 

生徒A「そんな奴に模擬戦評価Aの俺が負けるはずがねぇ、木刀使うが我慢しな!」

 

新城「武蔵さんと…」

 

生徒A「?」

 

新城「武蔵さんと取っ組み合いするのがどれだけ命懸けか知らんからだろうがぁああああ!!」

 

生徒A「!?」

 

新城「木刀の構えがちがう!あまいわぁ!」ドゴォ

 

生徒A「ぁ…がぁ…」

 

新城「どうした!武蔵さんは腹パン一髪で休ませてくれるほど甘くないぞ!」ゴスン

 

生徒A「降参!降参だ!」

 

新城「あまったれてんなぁあああぁぁあああ!」

 

生徒A「!?」

 

〜〜〜

 

新城「こんな感じでイベントは終わった」

 

曙「…あんた本当に人間?」

 

金剛「ちょっと引くネ…」

 

新城「酷くない!?」

 

曙「まぁそれはいいから、さっさと次行きなさいよ!」

 

新城「へいへい…、後は…卒業後、最初に着任した鎮守府かな」

 

曙「一気に飛んだわね…卒業式とか無かったの?」

 

新城「インフルエンザで欠席してた」

 

金剛「oh…」

 

〜〜〜

 

新城「何故だ…」

 

憲兵A「私も驚いたよ、卒業したての新人が呉鎮守府を指揮するとはな」

 

新城「手違いじゃないんですか?」

 

憲兵A「いや、元帥直々のご判断だ、新しい風を入れたいそうだ…着いた、ここだぞ」

 

新城「うわ、本当に呉鎮守府だ…」

 

憲兵A「じゃあしっかり励んでくれ、私はこれで」

 

新城「ありがとうございました〜」

 

?「…貴方がなぜここに?」

 

新城「え?…大和さんこそ何故ここに」

 

大和「私は秘書艦として新しい提督をお呼びに」

 

新城「それ…俺…」

 

大和「はい?」

 

新城「俺です…」

 

大和「!?」

 

新城「デスヨネー」

 

大和「とっ取り敢えず中へ、講堂で皆さんお待ちかねです」

 

新城「あ、はい…大和さんがいるってことは武蔵さんも?」

 

大和「はい、武蔵もここにいますよ」

 

新城「 」マッサオー

 

大和「大丈夫ですって!上官を相手にはないと思います!多分!」

 

新城「今多分って言った!?言ったよね!?」

 

大和「さ、さぁこちらです」

 

新城「逃げないで!」

 

〜〜〜

 

新城「後は適当に指示してたら来賓として来てた佐伯ぶん殴っちゃって今に至る」

 

曙「あんた…一部気になる課程をすっ飛ばしたわね…」

 

新城「そうかな…」

 

明石「提督提督〜!!大変です!」ドタバタ

 

新城「どうした?」

 

明石「工廠にいる妖精さん達が急に大型建造し出して…」

 

新城「!?嘘だろ…貯まった資材が…」

 

曙「取り敢えず、行くわよ」

 

金剛「どうなってるネ…」

 

〜〜〜

 

明石「あ…建造終わってた…」

 

新城「誰くるんだ…」

 

曙「大型建造だし…心配になるわね」

 

金剛「変ですネ〜、妖精さん達が何の指令無しに建造なんて前例ないデース」

 

明石「あ…ドアが開きますよ」

 

パァァァァァァ!

 

武蔵「私は…丘にいるのか?確かに…敵の攻撃を受けて沈んだ筈だが…お前は…新城?」

 

 

 




取り敢えず士官校時代を浅く掘りながら本編を進めていきます、コメディ要素はいずれ外話で書きます

前回、呉鎮守府を横須賀鎮守府と書いてしまった部分を修正いたしました、申し訳ありません

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