提督業再開しました   作:刻の風

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追い剥ぎ

「ふむふむ…裏切った新城達を説得しようとしたら奴等に襲われて軒並み大破、それで一時的にこの諸島に逃げていた、と」

 

「新城って人、もうちょっとまともだと思ってたのにー」

 

「どうした伊勢…残念そうな顔して」

 

「扶桑達を助けた提督って言うからてっきり今回の離反も何かわけがあったんだと思いたかったけど…」

 

「あぁ…伊勢はあの泊地から転属になったんだな」

 

「そう…だからさ…」

 

「あのー!伊勢さん!それに他の皆さんも!新城側の保持する戦力やその基地を纏めたファイルをあの洞窟に隠したんです、怪我をして動けないので…取ってきて頂けませんか?」

 

「ファイルだと…?本当か?瑞鶴、ならば…戦局は随分と優位になれるだろうな…場所は?」

 

「こっちです!他の皆さんも来てください!」

 

「どれどれー?随分と暗いな…本当にここに?」

 

「はい、あ!あそこ!!」

 

「どこ?」

 

「皆さん、もっと奥のあの………よし今だ縛って服を剥ぎ取るわよ!!!」

 

 

 

        「「「は?」」」

 

 

伊勢達の艦隊メンバーの素っ頓狂な声が流れる、

 

一瞬頭が思考を停止する、そうしていると

 

 

「でぇえええええええい!!!」

 

一同は後ろから襲ってきた長門に気絶させられる

 

〜〜〜

 

数十分後、伊勢達が目を覚ますと

 

「何これ!?」

 

衣服が剥ぎ取られ椰子の木に縛られていた、そこに瑞鶴達の姿は無く書き置きの紙があるばかりで

 

 

             後で迎え寄越すから心配無用よ!

 

と描いてあった

 

 

「やられちゃったな〜……」

 

とてつもない脱力感が日向を襲う

 

〜〜〜

 

「いやー!上手くいってよかったわね!」

 

「流石瑞鶴だわ」

 

「え〜?それほどでも〜、あるけど〜♪」

 

「あそこまでの演技、私にはできないわ、山賊の才能がありそうね」

 

「むきー!!!」

 

「まぁまぁ二人とも〜、にしても長門さんの肉弾戦の凄まじさ…」

 

「あぁ…敵6人が一瞬だったもんね〜」

 

「長門のむさ苦しい格闘技も無駄じゃなかったみたいで良かったわね」

 

「な!?陸奥…流石にその言い方は傷つくぞ!!」

 

「さて…速度上げて本土に一気に近づきます、私達の任務は出来る限りの撹乱と敵戦力の削減、別働隊と合流して空襲を行います」

 

「わかったけど…別働隊のメンバーは?」

 

「確かに、気になるところはあるな」

 

「提督からの指令に書いてありましたが……………やっべ」

 

「どうしたのよ加賀さん、珍しく真っ青な顔して」

 

「それになんか話し方がいつもと違うぞ…?」

 

「なんて書いてあったのよ…どれどれ〜………あ……」

 

「陸奥さんまで〜!!なんて書いてあったんですか!」

 

大井が陸奥の手に握られた紙片を覗き込む、そこに書いてあったのは

扶桑、山城、阿武隈、木曽、大鳳、翔鶴

 

「あー………大事な作戦前にはあまり見たくないメンツね……」


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