それから3人は通っているそれぞれの学校での出来事などをお茶と菓子を楽しみながら話していた。
特にまほとみほ普通の学校とは違う海洋学校の様子に興味深げの様子だ。
そんな風にガールズトークを楽しんでいると廊下から菊代の声が掛けられる。
「お嬢様方よろしいいでしょうか?」
その声にまほが答える。
「ああ構わない菊代さん。」
「はいそれでは失礼しますね。」
まほの返事を受けて菊代がふすまを開けて入って来る。
「お話中に申し訳ございません、風呂が沸いたので皆さまどうぞ。」
菊代の言葉にみほが部屋に置かれている時計を見て言う。
「あっもうそんな時間なんだ・・・それじゃお姉ちゃん、綾ちゃん行こうよ!」
「えっ?」
みほが如何にも楽しそうに2人を誘ってくるのだが、綾は戸惑った声を上げる。
「久々だね3人で入るなんて。」
だがそんな戸惑いの声に気付く事無くみほは綾とまほの腕を取って立ち上がらそうとする。
「あ、あの待って下さいみほ、私は出来れば1人で・・・」
確かに西住家に滞在中によく3人で入ったものだったが、綾にとっては非常に恥ずかしい思い出だった。
だから今回は1人で入浴する積もりだったのだが。
「ええそんな事言わないで一緒に入ろうよ綾ちゃん!」
そんな綾の希望にみほは不満げな表情を顔に浮かべて言って来る。
まあそれも仕方の無い話だった、何しろ当時から3人で風呂に入るのを一番楽しみにしているのがみほだったからだ。
「いやもう私も一人で入れますし。」
滞在中に3人で入浴していたのは綾が女性の風呂での作法を学ぶ為だった。
「そうですよねまほ?」
だがもうその必要は無いと思い綾はまほに説得をしてもらおうと思ったのだが。
「確かにそうだが、だからと言って3人で入らない理由にはならないな綾。」
残念ながらまほも乗り気の様で、みほを説得してはくれそうも無かった。
「うんその通りだよ綾ちゃん、さあ行こうよ。」
結局綾はみほとまほに連行されて風呂場に連れて行かれるのだった。
ちなみにパジャマや替えの下着はきちんと菊代が3人分用意して脱衣所に置いてくれていたのは言うまでも無い。
湯煙が満ちる浴室、西住家のお風呂は綾達3人で入っても余裕が有った。
その洗い場でみほがまほの背中を楽しそうに洗っている横で、綾は風呂の中でタオルで纏めた髪の姿で真っ赤になって浸かっていた。
「ははは・・・やっぱり慣れませんね。」
散々3人で一緒に入浴させられたと言え綾は未だにこの状況で平静で居られるまでに達観していなかった。
「それじゃ次は綾ちゃんだね、さあさあ上がってここに座ってね。」
まほの背中を洗い終わったみほが洗い場からそれはもう楽しみですと言わんばかりの笑顔で綾を手招きする。
「!?いや良いですよみほ、私は・・・」
身近でみほの裸体を見るのも自分のを見られるのも綾は恥ずかしくて仕方が無いのだが。
「ほらほら早く!」
傍に来て綾を風呂の中から引っ張り出そうとするみほ。
「綾、早く出てくれないと私が風邪をひいてしまうんだが。」
まほもそう言って綾を促す、普段は余り綾達以外には見せない楽しそうな笑みを浮かべながら。
そうまで言われてしまうと綾も仕方が無いと諦めて風呂から出る、出来るだけまほとみほの裸体を見ない様にしながら。
「ふふふ・・・綾ちゃんの背中を洗うなんて久しぶりだな。」
嬉しそうにタオルにボディソープを付けみほは座った綾の背中を見ながら言う。
綾にしてみれば何がそんなに嬉しいのか理解出来ない。
まあみほにしてみれば別に綾の身体が好き(笑)と言う訳では無く、ただ触れ合う事が嬉しいだけなのだが。
嬉しそうなみほと恥ずかしそうに洗われている綾をまほは先程と同じ楽しそうな笑みを浮かべながら見ている。
「・・・明日は私が洗おう綾、いや洗って貰うのも悪くないな。」
楽しそうに言って来るまほ。
「そうだね私も綾ちゃんに洗って貰おうかな。」
それにみほも楽しそうに便乗して来る。
「勘弁してください二人とも。」
洗って貰うだけでも筈かしいのに二人を洗うなんて綾は考えるだけで卒倒しそうになる。
浴室内に楽しそうな少女達の声が響いていた。