BIO HAZARD -Queen Leech-   作:ちゅーに菌

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やっと後半でちょっぴり原作(バイオハザード0)でございます。

とは言っても女王ヒルちゃんはバイオハザード2までは、そこまで本筋には関わらないので、ただインパクトを与えるだけの要員な感じです。





女王ヒルの手記 7

 

 

 

1998年7月13日

 

 私は元々、アークレイ研究所ではアンブレラ幹部施設強襲用のB.O.W.の製造と、今している研究の完成を目標にしていた。今日はそれが完成した記念すべき日である。

 

 それというのはT-ウィルスに対する特効薬の開発だ。

 

 一応、既存のアンブレラ製のワクチンはほぼ100%に近い確率でT-ウィルスを抑制することが出来るが、完全にウィルスを死滅させるには至らない。そのため、一定以上の段階まで感染が進んでいる人間には意味がない上、接種後も濃厚なT-ウィルスを受けると活性死者化してしまう。それでは全くもって話にならん。

 

 文字通り、接種した直後に体内のT-ウィルスを全て死滅させ、永続的な感染予防が可能なほどの性能が必要だ。また、T-ウィルスベースのB.O.W.や、イレギュラーミュータントに接種させれば、瞬時に即死させられるほど強い効果と即効性がなければな。

 

 この特効薬の合成に使うものは3つ。

 

 まず、ハチの毒から生成できる"V-ポイズン"。これはプラント42の花粉からT-ウィルスの二次感染を起こしたミツバチ――ワスプとその巣が寄宿舎にある。ワスプはウィルスの影響から巨大化、凶暴化し、毒性も高まっているため、うってつけであろう。それか私の麻酔液から生成できる物質でも可能だ。

 

 次にT-ウィルスに感染した生物の血液"T-ブラッド"。正直、これはどこにでも血袋が徘徊しており、天井や床にまでこびりついているので考える必要はない。

 

 開発が難航したのはその2つと合成する薬品だ。これの組成を1ヶ月以上、トライアル&エラーを繰り返し続けた果てにようやく満足の行く物が完成したのである。ちなみにそれは――――この手記に記載しようとしたが、拾われた時を考えると止めておくか。まあ、今さらということは否めないがな。

 

 しかし、そもそもT-ウィルスを誰が作ったと思っている。実はまだ最初の4匹のヒルのうちの1匹だった私の体内で、T-ウィルスの原型に変質したのだぞ。故に作り方も壊し方も誰よりもよく知っているのだ。何が、"T-ウィルスは、私が引き継ぎますよ"だウィリアムめ……。

 

 そのため、3つ目の薬品の開発に難航していた理由は別にある。当然だが、生物兵器とは購入者が感染しないように確かなワクチンか、特効薬があってこそ。そして、一度体内に投与され、役目を果たしたこの特効薬は、成分が合成時の物質から完全に変質するため、原料を特定するのは投与前の特効薬を解析しなければまず不可能。更に投与した者とは別の生物の体内に入ると、効力を発揮せずにアポトーシスにより自壊するように設定してあるため、投与者以外に効果を及ぼすこともない。

 

 要するに私が自ら投与さえすれば、何人解剖しようともこの特効薬の組成が解ることは決してなくなるわけだ。これをラクーンシティで市民に使い、私が特効薬を与えたことを強調しつつ救出すればよい広告塔になる。完全なT-ウィルスの耐性が欲しい小心者な国の代表や富豪は多額だろうと購入するだろうな。

 

 兎も角、これでアークレイ研究所でやるべき事は全てクリアした。後は予備も含めて特効薬を1000本ほど製造し、現在進行中の実験を全て終わらせるだけだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◇◆◇◆◇◆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1998年7月20日

 

 またひとつ、有意義な実験が終了したので書き残す事にする。

 

 これを語るにはまず、感染あるいは感染症について理解がなければならないだろう。そもそも感染症とは、異種生物が生体内に使入し、一定の病変を惹起する場合を感染という。感染症は、感染経路および宿主と病原体の相互関係から成り立つのである。

 

 そして、感染の種類は――。

 

 

・水平感染

独立した個体から個体へと感染が波及する場合

例:

ヒトからヒトへの伝播(飛末感染・経口感染・接触感染・経皮感染)

媒介動物による感染

 

・垂直感染

母親から子どもへ、胎内あるいは産道で感乗が波及する場合(経母乳感染を含む)

例:

胎内感染=風疹ウイルスによる先天性風疹症候群、トキソプラズマ感染

産道感染=新生児ヘルベスは産道での接触

 

・不顕性感染

病原体の菌力を上回ることで感染しても発病しない状態

例:

サイトメガロウイルス (ヘルベスウイルスの一種)

ポリオウイルス

 

・潜伏感染

免疫応答によって抗体ができた結果、病原体が体内で封じ込められたまま生き続ける

例:

単純ヘルベスウイルス

番状癒疹ウイルス

 

・日和見感染

健常人には感染症を起こしえないような病原性のきわめて弱い菌により起こされる感染症

例:

ウイルス(単純ヘルベス、サイトメガロなど)

原虫(トキソプラズマなど)

真菌(カンジダ、 アスベルギルスなど)

結核菌

その他(緑色菌、サルモネラなど)

 

・混合感染

遺伝的に異なる2種またはそれ以上の病原体が同時に同一細胞に感染する状態

例:

インフルエンザウイルス

 

 

 ――簡単にまとめれば上記の6種類がある。まあ、今さら書くような事でもないがな。T-ウィルスはもっぱら水平感染だ。日和見感染以外の感染はしなくもないが、T-ウィルスが強過ぎるために滅多に起きることはない。その滅多というのが、遺伝的に異なる2種またはそれ以上の病原体が同時に同一細胞に感染する混合感染のことだ。

 

 T-ウィルスが別の何かと混合感染を引き起こすことで、T-ウィルス自体が変異を起こし、T-ウィルスの更なる変異ウィルスが誕生することもあるのである。もっぱら、T-ウィルスに欲しい特性を与える場合は、この手段が取られることが多く、アンブレラでもされていることだろう。

 

 しかし、ひとまず混合感染は置いておき、私は母親から子どもへ、胎内あるいは産道で感乗が波及する垂直感染に着目する。

 

 それを踏まえて、アークレイ研究所に来てから、活性死者が条件次第でV-ACTにより、クリムゾン・ヘッドとは別の存在になることがわかった。名称については、アンブレラの電子掲示板で安価を募集したところ"リッカー"になったので、そのまま名称として使うことにした。

 

 リッカーはT-ウィルスによって活性死者となった人間が、クリムゾン・ヘッドとは別の方向性で、V-ACTによる突然変異を起こしたのがリッカーである。同じく、V-ACTによって変異するクリムゾン・ヘッドとの違いは"充分な栄養を摂取するという内的要因による変異"がリッカーであり"攻撃や創傷、長時間の飢餓などの外的要因による変異"がクリムゾン・ヘッドである。

 

 特徴としては、腐敗した肉体は皮膚と共に消え去り、脳が剥き出しになるが、強靭な筋肉が形成され、巨大で鋭い爪が生える。肥大化した脳は外部に露出し、足の進化により天井や壁を這うことが可能。知能はゾンビのそれと変わらず、本能に準じて捕食行動を行うが、状況によってはクリムゾン・ヘッドよりも俊敏である。そして、肥大化した脳に押し潰される形で視覚を失っているが、その分聴覚に優れるのだ。正直、クリムゾン・ヘッドより遥かに面白い変化に感じた。まあ、仮にリッカーが大量に生まれるような状況があれば、人為的に作らない限りは街でアウトブレイクが起きているレベルだろうから、早々お目には掛かれまい。

 

 そして、そんなリッカーから、発想を得て思ったのだが――。

 

 垂直感染を使い、妊娠した女性を活性死者に変え、妊娠した活性死者に十分な栄養を補給することでリッカーへと変異した場合、妊娠した状態のリッカーで育った胎児は一体どのようになるのだろうか?

 

 本来、通常の胎児はT-ウィルスに耐えきれないのだが、その辺りは10人に1人いるT-ウィルスに抗体を持つ母親ならば、胎児は同じくT-ウィルスの抗体を持つ可能性が高い。また、先に受精卵を多少調整した上で、胎児にリッカーになれるだけのV-ACTを投与しておけば、リッカーの胎内でも育まれるのではないかと考えた。

 

 そして、T-ウィルスの抗体を持つ雌の研究員に調整した受精卵を着床させ、直ぐに高濃度のT-ウィルスを注射して活性死者にすると共に飼育室で母体の栄養状態を良好に保ち続け、数日後に母体へV-ACTを投与することでリッカーへの変異を起こさせた。それが約1ヶ月前の話である。

 

 しかし、正直、一番大変だったのが、リッカーの栄養管理だ。母体と子のV-ACTを安定させるためにも良好な栄養状態を維持しなければならなかったため、1ヶ月以上もの間維持をするには、とんでもない量の餌がいる。

 

 そう言えば"ネプチューン"という名の鮫のB.O.W.が寄宿舎の地下にある大水槽にいたことを思い出し、それを解体して餌にした。大きな個体が1体と、小さな個体が2体いたが、リッカーの食欲に合わせて喰わせていたら食べ尽くしてしまった。お陰で、あの大水槽は今空っぽである。まあ正直、水棲生物のB.O.W.の開発など、まだ早過ぎるぐらいの段階だと個人的には思っているのでそれは別にいい。

 

 しかし、リッカーの栄養維持はそれで足りなかったのである。元々が良好な栄養状態を維持したことで変異した個体だけあって、腹立たしい程の餌が必要であった。

 

 そのため、苦渋の決断の末、ここまで来て乗り掛かった船を降りるのは癪だったので、私は"ヨーン"を絞めて餌にした。センチュリオンと同様に珍しく巨大化した変異体だったので何かの実験に使おうとしていたが、まあ巨大化しただけの変異体ならセンチュリオンで間に合っている上、毒が強化されたというわけでもなかったので、仕方なく餌にしたのである。

 

 そして、ネプチューンたちとヨーンの犠牲という結果的にとんでもなくハイコストの実験にはなったが、リッカーの胎内で胎児は人間の10倍以上の速度ですくすくと成長していったため、私は何が出てくるのかを実に楽しみにしていたのだ。

 

 そして、遂に今日。子供が誕生した。その姿は、まるで生皮を剥がしたかのような怪物そのものな外見で、人間だった頃の面影すら残していないリッカーとは違う。

 

 5歳ほどの女児とほぼ変わらない姿で産まれたそれは、両足部が手掌部と全く同じような作りをしており、膝関節の伸展角度が260度以上確認でき、股関節の伸展も明らかに人間の参考可動域を遥かに越えてる。更に全身が血のように赤い肌をし、赤い瞳をしており、白に近い銀髪をしている。また、額に角のような突起が2本あり、腕にも同様のものが幾つか並んでいる。なんだが、見た目だけならば東洋の伝承に出てくる"鬼"の雌個体のように思える。

 

 リッカーは産んだ子を直ぐに補食しようとしたため、仕方なく私が刺殺した。子供は直ぐに天井にジャンプして、足部の指で電灯を掴むとぶら下がっていたため、ひとまずはこの飼育室よりも頑丈な部屋を一時的な飼育室代わりにして、輸送するコンテナを製作するか。

 

 キメラ-αは私が試作しても知能の向上はなかったが、紛れもなくベースは人間そのものでありながら、生まれついてのクリーチャーとして製造された彼女は、どれほど知能があるのか実に楽しみなものだ。

 

 このリッカーの突然変異体は"吊るされたもの(サスペンデッド)"と名付けよう。

 

 さて、これでアークレイ研究所で行っていた実験は全て片付いた。特にアンブレラからの動きは何もなく終えたが、2ヶ月という防衛期間も過ぎたため、もう私の片割れに義理立てする必要もないだろう。よってアークレイ山からの脱出を主目的とし、私が研究していた痕跡は可能な限り消去しておこう。何名か残った研究員は……フォーアイズに渡せば勝手に消費するか。私の研究の端で、色々作っていた様子のアイツも喜ぶだろうから丁度いいな。

 

 アークレイ山は封鎖されてはいるが、この一帯は広大過ぎるため、脱出方法などいくらでもあるだろう。問題はどのB.O.W.をどのように持って行くかだな。兎も角、サスペンデッドの成長が楽しみでならない。

 

 

 

P.S.

 名乗り出たので、フォーアイズにサスペンデッドの管理を任せたのだが、注意しておいたにも関わらず、新しい飼育室の換気ダクトに鉄格子をして鉄条網を張らなかったため、サスペンデッドが逃げ出した。

 

                     キレそう

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◇◆◇◆◇◆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「な、なんてことなの……!?」

 

 アンブレラ幹部養成所を一通り探索を終えた二人の男女のうち、かなり若い方な上に童顔で背の低い女性――レベッカ・チェンバースは、ホールに落ちていたため何気なく手に取り、読んだ手記の内容に驚愕していた。

 

 隣にいる手錠を腕につけて首から認識票(ドックタグ)を下げた右腕に刺青を入れて紺のタンクトップ姿の猟銃を持った若い男性――ビリー・コーエンも同様に顔をしかめている。

 

「なんだこりゃ、まるで妄想を書き連ねたノートだな……ゾンビと化け物どもが徘徊するのを見てなきゃ信じなかっただろうよ」

 

 それは1998年5月5日から1998年7月20日まで、毎日几帳面に掛かれた日記と研究記録の結果のみを簡単にまとめた手記に他ならない。

 

 何故か1998年6月25日から6月29日までの4日間の部分が破り採られ、1998年7月5日の内容もインクで塗り潰されているため、読むことは出来なかったが、それでも数々の非道極まりない実験を、このアンブレラ幹部養成所の近くにあるというアークレイ研究所で、アンブレラの人間で人体実験を行っていたということが一目瞭然の内容であった。その上、ラクーンシティにバイオテロを仕掛ける計画までが書かれている。

 

 また、手記には表紙に"ジャクリーン・マーカス"という名が書かれており、筆圧がよく整った文字をしており、かなり字の上手い者が書いたことが伺える。また、中身の文字とも筆跡が一致するため、同一の人物が書いた物であろう。

 

「ウゥ――」

 

「……? どうかしたのか?」

 

 すると、ビリーの着ているジーンズの革ベルトを小さな少女が手で引く。それは全身が真っ赤な肌をした"7歳"程の少女にしか見えない何かであった。

 

 レベッカとビリーの二人が、このアンブレラ幹部養成所で発見し、その時に彼女は何かから脅えるようにクローゼットの中で隠れていた。それからは、最初に彼女を発見したビリーになついており、彼から片時も離れようとしない。

 

 二人とも彼女が人間ではない何かであることは理解しているが、放っては置けなかったため、こうして連れて歩いているのだ。

 

 しかし、保護されているだけと思えば、全くそんなことはない。可愛らしい外観に反して、少女は凄まじく伸びる上に貫通力が異様に高い舌を持ち、ゾンビやB.O.W.が二人を攻撃しようとするとそれらを舌で攻撃していたため、かなり助かっていた。

 

「アァァ――!?」

 

「一体どうしたんだ?」

 

 そんな少女は突然取り乱した様子でビリーを引っ張ろうとする。その理由がわからず、二人はハテナを浮かべていた。

 

 仮にこのとき少女が、二人が感じ取れない何かに恐れていたということに気がついて速やかにホールから立ち去れば、また違った結果となっていたかもしれない。

 

 

 

『見ィツケタァ……』

 

 

 

 二人のいる真上の天井から聞こえてきたそれは言語ではあった。しかし、二人がこれまでに耳にした男性からも、女性からも遥かに掛け離れ、決して人間が出せるようなものではない声であった。

 

「ァ……ァァ――」

 

 少女がビリーの足に身を寄せたため、彼はようやく少女が酷く震えていることに気がついた。それと共に、最初に発見した時にクローゼットの中に隠れていた理由は、この声の主から逃げるためだったと気がつく。

 

 そして、二人は頭上を見上げた。

 

「何あれ……」

 

「おいおい、嘘だろ……」

 

 天井に虫のように四肢を全て使って張り付いていたモノは、黒緑色の体色で頭部と背中が百合の花のように割れ、背中の割れ目から生やした触手を絶えず蠢かせている人型をした巨大なヒルであった。

 

 これまでも人型に集まったヒルである擬態マーカスを何体も倒してきた彼らであったが、それより遥かにおぞましく強靭で、全く別の存在と言い切れてしまえる程にソレは異形である。

 

 そして、ソレは天井からホールの中央へと、音もなく跳ね飛ぶように二足歩行で降り立つ。

 

 直立したソレは3m以上も身長があり、手足もそれに準じて明らかに強靭なもので、これまでの擬態マーカスとは異なり、手足に骨でも入っているかのようにふらつきもなく立っていた。

 

『3日……3日ダ。オ前ヲ探スノニ3日ヲ要シタノダ。ソノ間、脱出ノ準備ハ全テ"フォーアイズ"ニ任セテイル。オ陰デ不安デ仕方ガナイ』

 

「話してる……」

 

「俺は幻覚でも見てんのか……」

 

 異形のヒルは二人に構うことなく、一歩踏み出しながら少女に問い掛ける。

 

『"サスペンデッド"、オ前ハ私ノモノ私ノ研究ダ。手ヲ焼カセルナ』

 

「ウ……ウゥゥ――!」

 

『ホウ……恐怖ヲ覚エル機能ガアルノカ! キヒヒヒヒ! 実ニ……実ニ興味深イ!』

 

 そして、明らかに恐れた様子を見せ、ビリーの背に隠れて震える少女に対して、異形のヒルは興奮した様子で更に一歩足を踏み出す。その形相は二人さえも忌避と恐怖を覚える程であった。

 

 そんな中、サスペンデッドという単語に思考を向けたレベッカは、頭の中である答えが閃き、異形のヒルの見えない位置で握っていた手記を胸の前に掲げ、"ジャクリーン・マーカス"という名と異形のヒルを交互に見た。

 

「アイツまさか……この日記の――!」

 

『日記ィ……?』

 

 初めてレベッカの言葉に反応したヒルの怪物はそう言うと、自分の腰部を手で触った直後、驚いたようにそこに目を向けて固まる。そして、レベッカが持つ手記に目を向けてから、再び腰部に目をやると最後にまたレベッカの手にある手記を見た。

 

 そして、ヒルの怪物は大きく小刻みに痙攣するように全身を震わせ、表情のない体で全身から怒りを含んだ感情を表しているように思える。

 

 そして、ビリーは猟銃を構え、レベッカはハンドガンを構え、ヒルの怪物を狙う。すると、ヒルの怪物は背中から何本もの触手を生やすと巨大な咆哮を上げ――。

 

 

 

『1ページ目ニ中ヲ覗クナト書イタダロウガァ!?』

 

 

 

 異形のヒル――ジャクリーンは、二人がこれまで見てきた擬態マーカスとは比べることさえ烏滸がましい程の瞬発力と速度で迫り、それに反応した二人の銃口からマズルフラッシュの炎を上げた。

 

 

 

 







(゜Д゜(゜Д゜)


アンブレラ幹部養成所の先にある研究所の監視室で監視カメラ越しに一部始終を見ていたウェスカーとウィリアムの様子




※女王ヒルちゃんは管理の最終的なガバさがアンブレラ譲り


~B.O.W.~
サスペンデッド
 妊娠初期の女性をリッカーに変異させ、胎児をリッカーの胎内で生育させるという方法によって誕生したB.O.W.。ほとんど人間の原型を保ったまま、リッカーの舌をより強化された舌を持ち、腕の機能もある発達した足を持つ少女。個体の評価前に脱走したため、知能などは不明だが、少なくとも自身を産んだ母親を目の前で殺した怪物に恐怖を覚えて逃げ出し、最初に安心感を与えられた相手に愛着を持つ程度の知能は見られる。



~所持品~
T-ウィルスの特効薬(女王ヒル製)
 言うなればとてもお金の匂いのするデイライト。しかし、効果だけは確かな辺りが、流石はジェームス・マーカスの遺子といったところ。ちなみに女王ヒルは始祖ウィルスベースのB.O.W.のため、効果がなく自らのT-ウィルスベースの配下のB.O.W.には、この特効薬の効果を無効化するワクチンを既に接種させている。ある意味、ほとんどの人間を信用しなかったジェームス・マーカスの性格そのものが出ている。



~ボスクリーチャー~

女王ヒル 第一形態(ジャクリーン)
 難易度HARDを選んだ上、アンブレラ幹部養成所のランダムな場所にいるサスペンデッドの幼体を見付けた後に、カスタムハンドガン・ショットガン・グレネードランチャーを所持せずにホールに向かうと発生する隠しボス。アイテムの"女王ヒルの手記"を使用すれば強制的に戦闘が終了するが、サスペンデッド(幼体)は消滅する。

○攻撃パターン
前半は近距離では触手攻撃と体術。遠距離ではヒル飛ばしを行う。体力を40%削るとムービーを挟み、後半戦へと移行する。後半では触手攻撃と体術に加えて、近距離ではカスタムハンドガンとショットガンを使用。遠距離ではヒル飛ばしをしなくなりサブマシンガンを使用してくる。
 女王ヒル 第一形態(ジャクリーン)は銃弾に対してダメージカットが付いているため、ハンドガンとサブマシンガンのダメージを無効化し、猟銃もあまり大きなダメージにはならないため、ナイフか火炎瓶が有効。
※無限武器・弾薬を持っていると女王ヒル 第一形態(ジャクリーン)は、近距離・遠距離問わず、当たれば即死の広範囲攻撃のグレネードランチャーを使い始めるため、ほぼクリア不可能になるため持っていてはならない。また、無限ロケットランチャーは触手で弾かれるため効果がない。

《前半戦》
・触手攻撃
女王ヒル 第一形態(ジャクリーン)の近くにいると何処にいても行ってくる攻撃。発生が速く、立ち止まっていると見てからではほぼ回避出来ないため、触手攻撃の発生を見てからこちらが攻撃する必要がある。

・体術
正面に立つと高確率で行ってくる掌底突きという攻撃。アルバート・ウェスカーの先崩掌打(せんほうしょうだ)によく似ている。威力は女王ヒル 第一形態(ジャクリーン)の攻撃で最も低いが、キャラクターを壁際まで吹き飛ばす効果があり、長い距離を吹き飛ばされた場合、即座に遠距離攻撃に移行するため、後半戦では場合によっては即死攻撃となる。

・ヒル飛ばし
距離を取ると使用し、ヒルを腕から弾丸のように飛ばして攻撃する。前半戦では最も高威力の技で体術から使われると確定で命中し、満タンの体力を赤まで削る。

《後半戦》
・触手攻撃
前半と同様。

・体術
前半と同様だが、長い距離を吹き飛ばされた場合、後半戦では遠距離攻撃がサブマシンガンになっていることで、それが確定で命中するため、即死攻撃となる。

・カスタムハンドガン
近距離で行ってくる攻撃。カスタムハンドガンで1度に3発銃撃してくる。触手攻撃と似たようなものだが、こちらの方が射程が長い。

・ショットガン
近くにいると行ってくる攻撃。腕からショットガンを生やして銃撃してくる。女王ヒル 第一形態(ジャクリーン)の最高威力の攻撃で、命中すると体力が満タンでも赤まで削られる。そのため、体力は常に満タンにしておきたい。

・サブマシンガン
距離を取ると使用し、二丁のサブマシンガンを両腕から生やして掃射する攻撃。多段ヒットするため、当たると体力満タンからでも瞬時にゼロまで削り切られるので、後半戦では絶対に女王ヒル 第一形態(ジャクリーン)から距離を取ってはならない。

《その他》
・グレネードランチャー
無限武器・弾薬を持っていると近距離・遠距離問わず、超高確率で使用する広範囲に即死ダメージを与える攻撃。爆破範囲よりも、何処にキャラクターが立とうとキャラクターの足下を床撃ちして攻撃を行うため、回避のしようがない。

・仕様
 最も簡単な攻略方法としては、この際に味方として配置されているサスペンデッド(幼体)の舌による攻撃は、通常時は猟銃と同等の攻撃力だが、この戦闘時のみマグナムリボルバーと同等の攻撃力になっているため、女王ヒル 第一形態(ジャクリーン)にも大きなダメージが入り、前半32回、後半48回サスペンデッド(幼体)が攻撃すれば戦闘が終了する。女王ヒル 第一形態(ジャクリーン)はサスペンデッド(幼体)には攻撃せず、操作キャラクターしか攻撃をしないため、アイテムをハーブと応急スプレーのみにして周囲をひたすら逃げ回れば、時間は掛かるが、弾薬の消費をせずに勝てる。

○撃破後
女王ヒル 第一形態(ジャクリーン)を倒すと、サスペンデッド(幼体)を他のエリアにも連れて行けるようになり、EDが変化する。



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